第111話 最後の記憶石　作：ヒラーズ

百騎兵　LP1600
手札5
場　魔王龍ベエルゼ　ATK3400　☆8
永続　黄泉天輪
伏せカード1枚

ジェム　LP1000
手札6
永続　無限械アイン・ソフ
伏せカード1枚

マナイバ　LP14000
手札1
永続　守護神の宝札
伏せカード4枚


「ジェムとあるじさまのライフが風前に・・・」
「ですけど、黄泉天輪で逆転しようと言うのでしょうか？」
「だがまだわからねぇな。俺は相手の伏せカードが気になるぜ」
「「・・・（恐らく手札事故、、、）」」

「・・・（カードを2枚伏せてターン終了だ）」
「ドローします…」
ジェム
手札6→7

「マスターの除外効果、無駄にしません！ライフを半分払い、『異次元からの帰還』を発動！戻ってこさせるのは、、、ミチオン、セフィロン2体、カミオン、メタイオン！」
ジェム　LP1000→500
時械神ミチオン　ATK0　☆10
時械神カミオン　ATK0　☆10
時械神メタイオン　ATK0　☆10
究極時械神セフィロン　ATK4000　☆10
究極時械神セフィロン　ATK4000　☆10

「！？何だこのふざけた布陣は！！？」
「さらにカミオンとメタイオンでオーバーレイネットワークを構築！Ｘ召喚！超弩級砲塔列車グスタフ・マックス」
超弩級砲塔列車グスタフ・マックス　ATK3000　ランク10

グスタフ・マックスだと！？俺にとって一番の強敵じゃねーか！
「グスタフ・マックスの効果発動！素材を1つ取り除いて、相手に2000のダメージを与えます！」
マナイバ　LP14000→12000

「ふん・・・その程度か？」
「まだです！マスターの黄泉天輪の効果により、選ぶモンスターはメタイオン！」
「きゅ・・・（地縛神Ccapac Apuだ）」
「青眼の白龍だ」
皆攻撃力高いな・・・突破できるか？
「さらに手札から永続魔法『悲嘆の宝札』を発動し、バトル！メタイオンで攻撃！」
「ふん、互いにノーダメージだ」
「永続魔法『悲嘆の宝札』、自分のバトルフェイズ、自分のモンスターが戦闘で相手モンスターを破壊できなかった時、自分はカードを1枚ドローします」
マジか・・・補給部隊と中が良さそうなカードだな。
ジェム
手札6→7
「バトル続行！ミチオンで青眼を攻撃！」
「無駄な足掻きを・・・」
ジェム
手札7→8

「・・・（ジェムの手札がドンドン増えていく・・・）」
「ここからです！セフィロンで青眼を攻撃！」
これはさすがに効いただろ。
マナイバ　LP12000→11000

「緩い攻撃だな」
「それはどうでしょうか？2体目のセフィロンでダイレクトアタック！」
マナイバ　LP11000→7000

「ぐあっ！なんだと！」
「グスタフ・マックスで攻撃！3000㎜列車砲、発射！！」
マナイバ　LP7000→4000

「ぐっ・・・」
「バトルフェイズ終了時、ミチオンの効果により、相手のライフを半分にします！」
マナイバ　LP4000→2000

「馬鹿な・・・ここまで追い詰められただと！？」
「さらにメタイオンとミチオンでオーバーレイネットワークを構築、Ｘ召喚！2体目のグスタフ・マックス！」
超弩級砲塔列車グスタフ・マックス　ATK3000　ランク10

鬼だ・・・鬼が居る・・・。防ぎ辛いな2000バーン。
「とどめです、効果を発動！素材を1つ取り除き、相手に2000のダメージを与えます！」
超弩級砲塔列車から発射される砲弾がマナイバに直撃し、ライフが0になる。
マナイバ　LP2000→0

「ぐあああっ！！！」

ジェム
百騎兵
WIN



「ぐっ・・・負けたか。約束だ、持って行け」
マナイバは俺に記憶石を投げ、それを俺がキャッチする。
「きゅ・・・（どうも）」
俺は早速、記憶石を食べ、思い出してみた。
「！」
突然の事だった、頭の中から少年の声が響いたと同時に頭痛が走った。
「あるじさま！？」
「！・・・っ！（いっ・・・痛い！）」
今まで以上の痛みが走っているのか・・・立ってられるので精一杯だった。
頭の中から響いた少年の声・・・俺は・・・覚えている。
あの子は・・・いや、あの方は・・・俺の上司だった。
「・・・」
「あるじさま？」
「・・・（思い出した、俺は上司の命令で時空船に乗って、旅をしていたんだ。そして追放世界へ帰還する途中、『時空飛竜』に襲われ、この世界に落ちたんだ）」
嗚呼、思い出した。全てを思い出した。
「あの・・・あるじさま？」
「もきゅ？（何だ？）」
「思い出したんですか？・・・その記憶を」
「きゅ・・・（ああ、全部な）」
その言葉でクォーツが少し笑う。
「良かったですね、これで一つ目の目標を達成しましたね」
ホントだよ全く。
「百騎兵君、、、時間、、、」
おっと、すまない。早く戻らなくては。
「きゅ・・・（じゃあなマナイバ。次会った時はサシ（1対1）でやろうな）」
俺達は地下遺跡を後にし、地上へ戻る。


俺達が去った後、マナイバは立ち上がり、虚無に話しかける。
「あの性格で伝説の魔神とはな、世界は本当に変わったな。お前の言う通りだったよ、アナベル」
【でしょ？でもアレなら信用できる。奴ら（マナニアハンターズ）を倒すには百騎兵の力・・・いや、転生者の力が必要だったからね】
「だが良かったのか？あいつは全ての記憶を思い出してしまったのだぞ？」
【愚問ね、心配無用よ。これも夜会の連中の想定の範囲内だし、何より後この世界にいる転生者は後1人。ちょっと遠いけど何とかなるはず】
「それでだが、後オレはどうするんだ？もう用済みか？」
【まさか？こんな賢い魔法生物（マナニア）を捨てる阿呆は居ないと思うわよ】
「ほう？他にあるのか？」
【勿論、アンタは1度、魔女の都『ヴァルプルギス』に行って、情報調達よ】
「またあの都に行くのか、まあいい。腕の立つ奴がいればいいが・・・」
そう言ってマナイバは地下遺跡から姿を消した。




次回、迎撃準備
※タイトルが変わる可能性があります。