LORD90　夕闇の死闘　作：のりってぃ

前回のあらすじ
マーサのピンチを華麗な連携で救い出した遊星達
しかしクロウは犠牲となった
そしてまた海馬の仕組んだ陰謀が襲いかかろうとしていた
PS最近ZEXALの再放送が面白い（待ちなよBaby!）
名無しさんが潰れたり最後のそして最高のファンサービス見れたりハルトを自分の苦しみだと１度も思った事なかったりとにかくZEXALが面白い今日この頃

ごく普通のこのPS、PCがとんだなどで通算３回書いてるのは絶対に秘密である





夕方

マーサハウス

デュエルを終えたクロウは再びハウスに戻りシュリットの様子を見ていた

夕焼けの西日の光がふたりのいる部屋にさして部屋を彩っていた

クロウは上の空というような表情で壁によしかかりながらぼーっとしていた

シュリット「ここは……天国でも地獄でもなさそうだな……」

シュリットに意識が戻り微かに口と目が動いた

クロウ「そうだ、ここは歴とした人間様の世界だ」

会話を介したふたりだったが互いの目線は相手の顔に向かっていなかった

シュリット「あんたは……確か十日の……」

クロウ「そうだ　昨日あいつが血塗れのお前抱えてきたんでな　ここまで俺が運んでマーサに診てもらったんだよ」

シュリット「そりゃどうも…それで塔のご本人は？」

段々とシュリットの喋り方も楽そうになっていた

クロウ「あいつは今ダチが行方不明ってんで必死こいて探してんだよ」

シュリットは声には出さなかったが心配そうな表情を一瞬見せた

クロウ「まぁマーサも完治するまでココに置いてやるって言ってた事だ　ゆっくり休んどけ」

シュリット「ああ、素直にお言葉に甘えさせていただきまさぁ」

その後３０秒程沈黙が走った

だがその３０秒はふたりにとってなぜか長く感じられた

クロウ「普通のライデュングデュエルでもお前みたいな怪我には至らねぇ　一体何があったんだよ」

クロウが沈黙を壊す様に低く問いかけた

シュリット「なに、ただちょっと添書名勝手はしゃぎすぎただけだよ」

シュリットは一瞬回答を躊躇った

クロウ「そんな訳ねぇだろ　十日から聞いたぜ　命狙ってくるような奴と遭遇したってな」

シュリット「ちっ　あのバカ　よけいな事喋りやがって」

シュリットは小さく呟いた

クロウ「お前がなんか知ってるってあいつは言ってたぜ　一体お前らに何があったんだよ」

クロウの口調は強くはなくどこか暗かった

シュリット「ご生憎だだけどあんまり話したくない事なんでねぇ　知らんぷりさせていただきまさぁ」

クロウ「そうか　悪かったなよけいな事聞いて　んまあいつが車でゆっくり休んどけ」

あっさり流されたクロウだったがその表情にはもやもやとした表情はなかった

シュリット「ああ、そうさせてもらうぜ」

シュリットの返事と同時にクロウは部屋を出ようとした

シュリット「あー、一個言い忘れてた」

シュリットの呼びかけとともにクロウは足取りを止めた　がシュリットの方は向かなかった

シュリット「助けてくれた事感謝してっぜ　あんたがいなけりゃ今頃俺はのくたばってたからよ」

クロウ「フ、例ならあいつに言え　あいつがいなけりゃ俺もお前の事なんて知らなかったしよ」

クロウはゆっくりと歩きながら返事を返した

シュリット「あいつに言えって……あいつぁただ御人好しすぎるだけだよ」



サテライト内


十日「結局今日１日探しても修見つからなかったな」

デビルズデストロイ「あまり気負いすぎるな　帰って空回りするぞ」

十日達は中型のビルに囲まれた路地を歩いていた

花沢「君が遊城十日君かね？」

十日「え？」

突然と十日達の前に男が現れた

十日「そ、そうだけどどうかしたのかよ」

花沢「君は今もしかしてお友達でも探しているんじゃないか」

十日「え！？あんた知ってんのか！？」

花沢「ああ、君の探している友達はこれだろう？」

男の台詞が終わると同時に修が姿を現した

だがどう見ても普通ではなかった

十日「修！お前ここに」

十日は修の元へ近寄ろうとした

花沢「待った」

十日「え？」

花沢「今のこいつは普通の状態ではない　今のこいつは我々の命令に忠実なただの操り人形だ　簡単に言えば我々が洗脳を施しお前を倒すための兵器に改造した　というところかな」

十日にはその言葉の意味が分からなかった　というよりかは理解したくはなかった

十日「お前…修に何したんだよ！」

花沢「今言っただろう？お前を倒すための手駒になってもらったんだよ」

十日「ふざけんじゃねぇ！今すぐ修を元に戻しやがれよ！」

花沢「素直に『はい』とでも言うと思ったか？お友達を取り返したいならお前自らがこいつとデュエルしろ」

十日「修と…デュエル…？」

花沢「ああ、そうだお前達がいつもやっている様にやってくれればいいさ　お前が勝てばこいつは解放してやろう　ただしこのデュエルでのダメージは現実のものとなる　ライフが０になれば命の保証は出来ないがな」

十日「そんな……」

十日に突きつけられた現実　それは親友との死闘だった

どちらかが負ければ死ぬかもしれないだが戦わなければ修を取り戻す手立てはない

どっちの選択肢も十日にとって都合のいいものではなかった

十日「どうしろってんだよ…こんなの…修を助けても修の命の保証はねぇ…そんなの…そんなって…」

十日は泣きそうな声で小言呟いた

花沢「まぁもし君が自らこのデュエルをサレンダーするというのならたすけてやっていいぞ　だがお前の身体がどうなるかは知らんがな」

十日「どうしたら良いんだよ…訳分からねぇよ…」

十日の声は震えていた

デビルズデストロイ「十日、お前の心はなんと言っている？」

デビルズデストロイは少し哀愁感のある声で話し始めた

デビルズデストロイ「十日にとってこのデュエルがどれだけ辛いものかは痛い程分かる　だがお前はいつも自分の心のままにまっすぐと進んでいた　たとへ大きな壁にぶつかっても自分の本当の思いをデュエルの中で探していた　今はまだ何が正解なのかは俺にも分からない　だがそれを少しずつでも掴んでいく　それが俺の知っている十日だ」

十日「でも…こればっかりはどうしようもねぇよ…あいつが傷つくくらいなら俺が…」

デビルズデストロイ「十日、今はまだ詳しく話せんがいずれお前の目の前には大きな運命がやってくる　お前はそれから逃げる事も可能だ　今回もそうだもしお前も修も傷つかないまま事を済ませたいのなら逃げ出せばいい　だがお前はそれで明日笑えるというのか？仮に笑えたとしてもそれは本当に心からの笑いなのか？　修を見捨ててまで見せる笑顔がお前の本当の笑顔なのか？　十日もう一度聞く　お前の心はなんと言っている？」

十日は俯いていた

震えていた身体に喝を入れる様に拳を握った

十日「嫌だ…こんなデュエル…絶対にしたくねぇよ……けど修を失うのはもっと嫌だ！例え１％でも可能性があるなら俺はそいつをつかみ取り手ぇ！」

十日の心の叫びが飛び立った

デビルズデストロイ「そうか、ならお前が信じる道を行くがいい　デュエルという道を」

花沢「ふ、どうやら覚悟を決めたようだな」

十日「いくぜ！修！」

十日は悲しそうな声を張り上げた

ふたり「デュエル！」

十日「俺のターン！ドロー！永続魔法『ヒーローズ・ステーション』を発動！このカードは１ターンに１度手札か場の『HERO』で融合召喚が出来る！」


　　俺は手札の『クレイマン』と『フェザーマン』を融合！
　　融合召喚！来い！『E・HEROマッド・トルネード』！（ATk2200）


十日「『ヒーロー・ステーション』が発動している時『HERO』を融合召喚するたびにこのカードにヒーローカウンターを置く！」


Hカウンター　０→１


十日「俺はカードを２枚伏せてターンエンド！」

修「僕のターン　相手の場にのみモンスターが存在する時『サイバー・ドラゴン』（ATK2100）は特殊召喚できる　そして『サイバー・プラント』（ATK0）を召喚！『サイバー・プラント』の効果発動　相手モンスターの攻撃力を半分にしその数値をこのカード以外の『サイバー』と名のついたモンスターに加算する」


マッドトルネード　ATK2200→1100　サイドラ　ATK2100→3200

修「バトル　『サイバー・ドラゴン』で『マッド・トルネード』に攻撃！」

十日「『マッド・トルネード』の効果発動！１ターンに１度場の全ての表側表示のモンスターの表示形式を変更する！[スレットハリケーン]！」

マッド　DEF3000

修「ならば速攻魔法『瞬間融合』を発動」


　　場の『サイバー・ドラゴン』と『サイバー・プラント』を融合させる
　　融合召喚　現れろ『サイバー・ファントム』！（ATK0）


修「『サイバー・ファントム』が融合召喚に成功した時相手モンスター１体をこのカードの装備カードにする　そしてこの効果で装備したモンスターの半分の数値をこのカードの攻撃力に加算する」

十日「何！？」

修「『マッド・トルネード』をこのカードの装備カードにする」

ファントム　ATK0→1100

修「『サイバー・ファントム』で貴様にダイレクトアタック」

十日「ぐあああ！！！」LP４０００→２９００

修「僕はこれでターンエンド　このとき『瞬間融合』の効果で『サイバー・ファントム』は破壊されるがモンスターを装備している『サイバー・ファントム』は１ターンに１度だけ効果では破壊されない」

デビルズデストロイ「十日、大丈夫か？」

十日「ああ、こんくらいどうってことねぇよ…」

デビルズデストロイ「どうやら修のデッキは多少改変されているようだな」

十日「どうってことねぇさ…俺のターン！『スパークマン』（ATK1600）を召喚！バトルだ！『スパークマン』で『サイバー・ファントム』に攻撃！」

修「ぐうう！」LP４０００→３５００

十日「修！」

修「『サイバー・ファントム』が破壊された時墓地から『サイバー・ドラゴン』（ATK2100）を特殊召喚する」

十日「俺はこれでターンエンドだ」

修「僕のターン　バトル『サイバー・ドラゴン』で『スパークマン』に攻撃」

十日「俺は罠カード『英雄の遺言書』を発動！俺の場の『HERO』が破壊される時ダメージを無効にしデッキからカードを１枚ドローする！」

修「僕はこれでターンエンドだ」

十日「俺のターン！『ヒーロズ・ステーション』の効果発動！」


　　手札の『バーストレディ』と『ネクロダークマン』を融合！
　　融合召喚！来い！『E・HEROフレイム・シャドウ』！（ATK2400）


十日「『フレイム・シャドウ』が融合召喚された事により『ヒーローズ・ステーション』にさらにカウンターが乗る！」


Hカウンター　１→２


十日「そして『フレイム・シャドウ』の効果発動！こいつが融合召喚した時デッキからカードを１枚ドローする！俺は！！……」

十日は攻撃をしようとしたが十日の脳裏に前のターンに攻撃したときの事がよぎった

十日「俺は…俺は……これでターンエンドだ…」

デビルズデストロイ「十日…」

十日は修が傷つくのが怖かった

その恐怖心が十日の戦意を奪っていった

花沢「情報通り　やはり奴は親友の命を危険に晒され普段通りデュエルができるはずがない　しかしこっちの駒には心などない　こちらの勝利は時間の問題だ…」

十日は虚ろな目で俯いていた

そんな十日の心情など知る余地もなく修は冷たい目をしていた


十日　LP２９００　手札２　場１（フレイム）　伏せ２（１枚はステーション）

修　LP３５００　手札４　場１（サイドラ）　伏せ０


オリカ紹介


①　ヒーローズ・ステーション　永続魔法
自分メインフェイズに１度自分の手札・フィールドから「HERO」と名のついた融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送りその融合モンスター１体をエクストラデッキから融合召喚できる
自分が「HERO」と名のついた融合モンスターを融合召喚したときに発動する。
このカードにヒーローカウンターを乗せる。
自分が融合召喚する時このカードに乗っているヒーローカウンターを３つ取り除く事で相手の場のモンスターも融合素材にする事ができる。


②　サイバー・プラント　闇属　★１　ATK0/DEF0
機械族
１ターンに１度このカード以外の自分の場の「サイバー」と名のついたモンスターと相手の場のモンスター１体を対象として発動できる。
相手モンスターの攻撃力を半分にしその数値分自分のモンスターの攻撃力をアップさせる。


③　E・HEROマッド・トルネード　★８　風属　ATK2200/DEF3000
戦士族・融合
「E・HEROフェザーマン」＋「E・HEROクレイマン」
このカードは融合召喚でしか特殊召喚できない。
１ターンに１度場に存在する表側表示のモンスターの表示形式を全て変更する事ができる。
この効果は相手ターン中でも発動できる。
このカードが守備表示モンスターに攻撃した場合ダメージ計算を行わずにそのモンスターを破壊する。


④　サイバー・ファントム　★６　闇属　ATK0/DEF0
「サイバー・ドラゴン」＋闇属性モンスター１体
このカードは融合召喚でしか特殊召喚できない。
このカードが融合召喚に成功した時に相手モンスター１体を選択して発動する。
そのモンスターをこのカードの装備カード扱いとして装備する。
この効果で装備したモンスターの攻撃力の半分このカードの攻撃力はアップする。
このカードがこの効果で装備カードを装備している場合１ターンに１度だけ効果では破壊されない。
このカードが破壊された場合自分の墓地から「サイバー。ドラゴン」１体を特殊召喚する。


⑤　英雄の遺言書　通常罠
自分の場の「HERO」と名のついたモンスターが戦闘によって破壊される場合に発動できる。
自分へのダメージを無効にし自分はデッキからカードを１枚ドローする。


おまけ


十日「ライディングデュエルってかっこいいよな〜」

龍亞「そうだよな！俺も速くD・ホイール乗りたいぜ！」

十日「でも俺ライディングデュエルしたくないんだよな〜」

龍亞「え？なんで？」

十日「融合がつかえねぇ」

龍亞「あ…」