第108話 軍神の戦い　作：こんにゃく

まるで空中庭園、小高い山の上にひっそりと佇む遺跡

そこはかつて『軍神』として崇められた男、シリウスが祀られた遺跡である

そこに二人の男がいた、一人は真っ白な服に真っ白なマントを靡かせる男

もう一人は筋肉質で鎖のついた独特の服を着た男である

ライト「ここがどうやら俺達の目的の場所のようだな」

ヴァイス「ああ、とにかくすげぇ所だな」

ライト「俺は怪盗家業を営んでいるが…こうして古代の遺跡と言うものを見るとトレジャーハンターというのも悪くない気がしてくる」

ヴァイス「…で？俺達の目的である始まりのソロモンズって奴はどこにあるんだ？」

ライト「…そうだな…おおよそだが普通に考えてそのような代物は奥深くに眠っている…と考えるのが常識」

ヴァイス「そういうもんか？」

ライト「そういうものだ…ジッとしていても仕方あるまい行くとしよう」

ヴァイスとライトは遺跡の中へと入っていく

ヴァイス「なっ！？」

ライト「どうなっている！？」

ライト達は確かに遺跡の中へと入った、普通に考えれば遺跡の作り…つまりレンガのような加工された石で形成された薄暗い内部の筈だがそこは

ヴァイス「遺跡の中が『外』だと！？」

ライト「『草原』だ！！間違いなくここは『草原』だ！この吹き抜けるような風もはや爽やかな感覚になるほどの美しさ！」

ヴァイス「しかし…外部と内部の広さの感覚が可笑しいぜ…圧倒的に外観よりも内部の方が広い…」

ライト「これも旧人類の成せる業という事か…」

ライト達は進む、何もなくただｻﾞﾜｻﾞﾜと心地のよい草の擦れる音が響くこの草原を

ヴァイス「こんなんじゃ何処にソロモンズがあるか分かりゃしねぇ」

ライト「…手がかりらしいものも何もないな…これでは探しようがないぞ…」

ヴァイス「ん…？いやまて…あれは…！」

ヴァイスが発見したものそれは、草原の中央にポツリと存在する遺跡

ライト「遺跡の中に遺跡とはな…」

ヴァイス「とりあえず中に入ってみるのがいいと思うぜ…」

…

シリウス「ここが俺を祀るとされている遺跡…ふ…まさか遺跡の中がこのようになっているとはな…」

シリウス「ここに始まりのソロモンズがあると聞くが…どう探すかだが…」

シリウスは足元を見る、そこは不自然に草が寝ている

シリウス「…俺よりも先に来たものがいるか…ならコイツを辿っていけばソイツらに合うことができるか…」

シリウス「予想はつく…一騎達御一行だろう…だとすれば好都合…」

…

ヴァイス「中は…意外と狭いのか…？」

ライト「そのようだね」

ﾌﾞｵﾝｯ!!するとその中央の石碑から風が吹き荒れる

ライト「くっ！！な、なんだっ！！」

ヴァイス「か…風っ！？」

その風が止むとそこには騎士が立っていた

騎士「我が名はラフィート…この遺跡の番人をしている」

ヴァイス「番人だとぉ？」

ラフィート「私とのデュエルに勝つことが出来たのならばこの…」ｽｯ

ラフィートの手には1枚のカード

ヴァイス「そ、それは！！」

ラフィート「始まりのソロモンズをやろう」

ライト「なんだって！だったら話しは早い！俺とデュエルをっ」

ヴァイス「まぁ待てよ怪盗…ここは俺がいく」

ライト「なに！？」

ヴァイス「安心しろ…この俺にかかれば…一捻りだぜこんな奴はよぉ」

ラフィート「私の相手はお前だな」

ヴァイス「ああ…この俺が相手になってやるぜ！！」

ラフィート・ヴァイス「デュエル！」
LP4000

ラフィート「私のターンから行かせてもらおう、私のターン…私は手札から『ソロモンズの僕』を発動これによりこのカードは『レベル2、闇属性、悪魔族、攻撃力守備力0のモンスターとなりフィールドに特殊召喚される』」


ソロモンの僕
レベル2/悪魔族/闇属性
攻撃力0/守備力0

ラフィート「そしてその後デッキからソロモンズの僕を1枚選択しそれをモンスター扱いで特殊召喚する」

ソロモンの僕
レベル2/悪魔族/闇属性
攻撃力0/守備力0


ラフィート「そして、私は手札から『ソロモンズユニゾンバスター』を召喚！」


ソロモンズユニゾンバスター
レベル3/悪魔族/闇属性/チューナー
攻撃力1000/守備力1200


ラフィート「私はレベル2の僕２体にソロモンズユニゾンバスターをチューニング！」

ラフィート「空を斬る真空の刃、吹き荒れる旋風に身を任せ、天を切り裂く剣となれ！シンクロ召喚！！現れろ！レベル7！『GD，7 (ソロモンズ) 嵐刃狼(らんじんろう) アモン・フェンリル』」


アモン・フェンリル
レベル7/風属性/獣族/シンクロ
攻撃力2500/守備力1900


ﾌﾞｫﾝｯ!!風が吹きあれる、そこから一匹の狼が出現する。


ラフィート「アモン・フェンリルの効果を発動『１ターンに1度、このカードのチューナーとなったモンスター１体の攻撃力分のダメージを相手に与える』」

ﾌﾞｫﾝｯ!!ﾊﾞｼﾝｯ!!

風の刃がヴァイスを切り裂く

ヴァイス「…」
LP4000→3000

しかしヴァイスは微動だにしなかった

ラフィート「…顔色ひとつ変えないとは…強いな、君は」

ヴァイス「なに？」

ラフィート「まるでシリウス殿を見ているようだ…彼もまた強くそして気高き男であった」

ライト「シリウス…七賢者の一人…」

ラフィート「そう…彼は優秀だった…君も誇り高き戦士なら彼が生きた時代を知るといい」

ヴァイス「知るって…どうやって」

ラフィート「…こうするのだ」

ﾋﾟｶｧｯ!!一筋の光がヴァイス達を包む

ライト「くっ！！これはっ！！？」

…


うぉぉぉっ！！…

声が響き渡る、そこはまるでエクサスとシンクリスが起こした戦争を思い起こさせる光景が広がっていた

ヴァイス「こいつは…一体…」

シリウス「全軍！進め！！」

そこには一人、他の人間達とは風貌が違う男の姿があった

兵士Ａ「シリウス殿！ここら一体は既にスレイブリンク国に攻めいられております」

シリウス「分かっている」

兵士Ａ「な、ならばここは全軍では無く…」

シリウス「いや、これでいい」

その言葉と迫力に兵士は何も言えなかった

ヴァイス「ここは…まさか…過去のデキレストか…」

ライト「あのラフィートとかいう奴…俺達にこの出来事を見せて何がしたいんだ？ 」

人と人がぶつかり合う、そして多くの血が流れる

兵士B「くっ！！やはりスレイブリンク…！数が多いッ！このままではっ！」

ヴァイス「おいおい…大丈夫なのか…？押されてるじゃあねぇか」

しかし

圧倒していたスレイブリンクが突如押され始めた

ヴァイス「うぉっ！？」

ライト「どういうことだ…？」

シリウス「今戦っているこの場所は山々が連なる山脈地帯…そしてここはその昔海に沈んでいた関係か山と山の間にできた平地部分」

シリウス「それはまるで山の塀、兵士達は山を避け自然とこの平地に集まってくるルートを取るしかないそして」

その瞬間、周りからシリウス軍が出現する

シリウス「この地を熟知しているこの俺に…勝てない戦などないッ！」

そのままスレイブリンク軍を制圧していく

ヴァイス「ま、マジかよ…アレだけの差を…」

ライト「覆した…！」


兵士Ａ「お疲れ様です、シリウス殿」

シリウス「うむ」

シリウスは兵士が持ってきたお茶を飲み干す

兵士Ａ「…しかし…スレイブリンク…何故奴等は突然我々を…？」

シリウス「…我々だけではない…どうやら他の国にも手を出しているようだ」

兵士Ａ「…他の国…ですか」

シリウス「…ああ、トウセンやレグリスの所も同じようにだ」

兵士Ａ「…目的はなんなのでしょうか」

シリウス「分からん…分からんからこそ…手を打っておきたいものだ」

シャウロン「よぉ、意外としぶといじゃねぇか」

そこに人相の悪い男、シャウロンがやってくる

シリウス「…シャウロン」

シャウロン「悪いな、遅れちまった」

シリウス「いや、いい…こちらこそ悪いなまさかお前から食料を提供してもらえるとはな」

シャウロン「はっ！本当は嫌なんだけどよぉ…まぁ互いに七賢者とか呼ばれているよしみだ仕方ねぇからやるよ」

シリウス「…親父さんのことは残念だったな」

シャウロン「…別にぃ…あんな奴は死んで当然だろうが」

シリウス「…だが彼のお陰で世界での犯罪件数は大幅に減った…感謝するしかあるまい」

シャウロン「…はっ…所詮は自分の趣味の延長…褒められたもんじゃねぇよ…」

シリウス「…」

シャウロン「それに…こうやって戦争がおきてんだ…たく…人間ってのはつくづく愚かだな…死にかたっつぅのを選べやしねぇ…」

そういってシャウロンは去っていく

シリウス「人間は…愚か…か」

…


ラフィート「シリウスは考えた、人間とは何か…そして自分は何と戦っているのか」

ヴァイス「…スレイブリンク…聞いたことがねぇ国の名前だ」

ラフィート「そして…このデュエルでは…強く猛る真のデュエルを行ってこそ！ソロモンズを持つものに相応しいっ！！ヴァイスよ！お前はその資格があるか！！」

ヴァイス「強く猛るだと？…はっ！だったらソイツはよぉ…俺にぴったりって奴だぜ！！」

ラフィート「ほう…」

ヴァイス「見せてやるぜ！ラフィート！！俺は七賢者シリウスよりもすげぇって所をなぁ！！！」

ヴァイス「俺のターン！！」

手札6


ヴァイス「俺は手札から『デストロイア・ダークホース』を特殊召喚！」


ダークホース
レベル6/闇属性/悪魔族
攻2300/守0


ヴァイス「ダークホースは『自分フィールドにモンスターが存在しない時、手札から特殊召喚できるモンスター…』」

ヴァイス「さらに！自分フィールドにデストロイアモンスターが存在する時！手札から『デストロイア・ヘルサラブレット』を召喚！！」


ヘルサラブレット
レベル6/闇属性/ 悪魔族
攻2500/守2000


ヴァイス「俺はレベル6のダークホースとヘルサラブレットでオーバーレイ！！悪の心に染まりし邪馬よ…聖なる軍勢に浸入し…内から破壊せよ！！！エクシーズ召喚！！！『GD，55デストロイア・インフェルノ・オロバス』」


インフェルノ・オロバス
ランク6/闇属性/ 悪魔/エクシーズ 
攻2700/守1900


ラフィート「成る程…君はソロモンズを使うのか…」

ライト「ソロモンズ…か…俺もあのカードには…」

ヴァイス「そして！手札からマジッカード『デストロイアトップ』を発動『自身のデッキからカードを1枚めくりそれがデストロイアモンスターだった場合フィールドに召喚条件を無視して特殊召喚する！』」

ヴァイス「ドロォ！！…俺が引いたカードは『デストロイア・ナイト』！よって！特殊召喚するぜ！！」


デストロイア・ナイト
レベル3/闇属性/戦士族
攻撃力600/守備力200


ヴァイス「デストロイア・ナイトは『フィールドのデストロイアモンスターに装備カードとして装備することができ、攻撃力を600ポイントアップさせる』」

ヴァイス「俺はインフェルノ・オロバスにデストロイア・ナイトを装備！」

インフェルノ・オロバス
攻撃力2700→3400

ヴァイス「俺はインフェルノ・オロバスの効果を発動！『１ターンに1度、相手フィールドのモンスターを破壊し、そのモンスターの攻撃力分のダメージを与える！』」

ラフィート「なに！？」

ヴァイス「燃え尽きるがいい！」

ﾌﾞｫﾝｯ!! 灼熱の炎がアモン・フェンリルを燃やし尽くす

ラフィート「ぐっ…おぉ…！」
LP4000→1500

ラフィート「だが…アモン・フェンリルが破壊され墓地に送られた時っ！！『墓地のこのモンスターを特殊召喚し…相手モンスター全ての攻撃力を全て0にするっ！！』」

ライト「なっ！？これではヴァイスのモンスターの攻撃力がっ！！」

ヴァイス「いいや！ソイツは無理だぜ！デストロイア・ナイトの効果により『自分フィールドのデストロイアモンスターの攻撃力が相手のカードの効果でダウンした時それを無効にし装備モンスターの攻撃力を1000アップさせる！』」

ラフィート「なんだとっ！？」

インフェルノ・オロバス
攻撃力3400→4400

ヴァイス「コイツで終いだ！！インフェルノ・オロバス！！ラフィートにダイレクトアタック！！」

ヴァイス「インフェノ・ヘアマーッ！！」

ｽﾞﾄﾞﾝｯ!炎の一撃が駆け抜ける

ラフィート「うぐぁぁぁっ！！」
LP1500→0

ｽﾞｻﾞｧｧｯ!

ライト「つ…つよい…！」

ヴァイス「俺の勝ちのようだなラフィート」

ラフィート「く…ま、まさか…ここまでの男がいるとは…ふふ…良いだろう」ｽｯ

ラフィート「このソロモンズは君に相応しいカードだ」

ヴァイス「よっしゃ！ライト！」

ライト「ああ、俺達の目的は達成できたぜ！」

シリウス「それは無理だな」

ヴァイス「！？」

ライト「！！！？」

ラフィート「あ…貴方は…シリウス！」

そこに立っている男、髪は長く黒髪、鋭い目にスーツ姿というこの場所には似つかわないその男は立っていた

ヴァイス「コイツが…七賢者…」

ライト「…シリウス」

シリウス「お前達は一騎の仲間だな？そのソロモンズを渡してもらおうか」

ヴァイス「…駄目だと言ったら？」

シリウス「…力づくで奪う」

ライト「っ！！…ヴァイス…ここは逃げるべきだ」

ヴァイス「いいや…逃げねぇ」

ライト「何故っ！！？」

ヴァイス「奴等ファラリスは俺達デキレストの人間の敵だっ！どのみちコイツらは追ってくるし戦うことになる…だったら」

ヴァイス「ここで俺がやっても変わらねぇだろ！！！」ﾄﾞﾝｯ

シリウス「…その心意気…闘志…懐かしいな…俺が生きた時代の戦士と同じものを感じる」

ラフィート「…シリウス」

シリウス「…気に入った…お前はこの俺が直々に葬ってやろう」

ライト「ま、まて！！俺も共に戦う！」

ヴァイス「…なに？」

ライト「奴はファラリス…相当な実力者だ…だったら俺達もそれ相応に相手しなければならない」

ヴァイス「…そうだな…なら俺達でこいつをぶった押せばソロモンズも手に入り敵の戦力を減らす一石二鳥って奴だぜ！！」

ライト「ならばいくぞ！！ヴァイス！！」

ヴァイス「おう！！」

シリウス・ヴァイス・ライト「デュエル！！」
LP4000

ライト「先行は俺…いや…私が行かせてもらう！！私のターン！！」

手札5

ライト「私は手札から『月光下』を発動！『手札に存在する月夜の怪盗(ムーンライトシーフ)を使用しシンクロ召喚を行う』」

ライト「私はレベル3の『月夜の怪盗(ムーンライトシーフ) シャドー』に同じくレベル3の『月夜の怪盗(ムーンライトシーフ)シグマ』をチューニング！！」

ライト「数多の宝石を盗み、その輝きの中に視る物は夢の偶像！！シンクロ召喚！！レベル6！『月夜の怪盗(ムーンライトシーフ) プラズマヒール』！！」


プラズマヒール
レベル6/光属性/戦士族/シンクロ
攻撃力1800/守備力1200


ライト「私はプラズマヒールの効果を発動し『１ターンに1度、相手の手札のカードを1枚ランダム選択しそのカードを除外する！』」

シリウス「…ほう」

ライト「私はそのカードを選択！除外だ！」

ライトはシリウスの手札のカードを１枚選択しそのカードがひらりと舞い上がり異次元へと消える

ヴァイス「１ターン目は攻撃はできない…だがこれで少なくとも相手の手段は１つ減った」

ライト「私はカードを１枚セット！これでターンエンド！」

手札1

シリウス「俺のターン」

手札5

ラフィート「…シリウス」

シリウス「俺は手札から『凡骨の采配』を発動」

シリウス「手札の『通常モンスター１体を墓地に送り、デッキからカードを1枚ドローするそしてそのカードが通常モンスターだった場合もう1枚カードをドローできる』」

シリウス「…ドローしたカードは『ダイナロイド・バトリング・シャーク』…通常モンスターよってもう１枚ドローする」

手札5

ヴァイス「通常モンスター…？」

ライト「効果の無いモンスターを手札に加えて何を…」

シリウス「俺はさらに手札から『ダイナロイド・カノンプテラ』を召喚！」


カノンプテラ
レベル3/地属性/恐竜族
攻撃力1500/守備力1200


ｷﾞﾁﾁｯ、機械仕掛けで背には巨大な大砲のような物を取り付けた翼竜が出現する


ライト「機械の竜…！？」

シリウス「そしてカノンプテラの効果を発動『このモンスターが召喚・特殊召喚に成功した時、墓地の通常モンスターを特殊召喚する』」

シリウス「現れよ！『ダイナロイド・マインラプトル』」


マインラプトル
レベル3/地属性/恐竜族
攻撃力1800/守備力1500


腰辺りに地雷を取り付けた機械の鳥竜が走り出る

シリウス「カノンプテラの効果で特殊召喚されたマインラプトルはチューナーとして扱う」

ライト「何だって！？」

シリウス「更にマジックカード『二重共鳴(ダブル・シンクロ)』を発動『シンクロ召喚を行う場合、エクストラデッキから同名モンスターをもう１体選択しそのモンスターをシンクロ召喚扱いで特殊召喚する』」

ヴァイス「なんだと！？」

シリウス「俺はレベル3のカノンプテラにレベル3のマインラプトルをチューニング！」

シリウス「地を駆け疾走する機械仕掛けの獣の王よ、その研ぎ澄まされし爪を挙げ、我が声に答えよ！シンクロ召喚！現れよ！２体の王よ！レベル6！『ダイナロイド・バイヨネットライガー』！」


バイヨネットライガー
レベル6/地属性/獣族/シンクロ
攻撃力1900/守備力2000


機械の体と背中に大量のナイフを取り付けたライオンが現れる

ヴァイス「シンクロ召喚を同時に２体だとっ！？」

シリウス「バイヨネットライガーは『シンクロ召喚に成功した時、相手フィールドのモンスター全ての攻撃力を500ポイント下げる』バイヨネットライガーは２体特殊召喚された、よって1000ポイントダウンさせる」


プラズマヒール
攻撃力1800→800


シリウス「バイヨネットライガーは『１ターンに1度、墓地、手札、フィールドの恐竜族モンスター１体を装備し装備したカード１枚につき500ポイントバイヨネットライガーの攻撃力をアップさせる』」

シリウス「俺は墓地のカノンプテラ、マインラプトルを選択しそれぞれのバイヨネットライガーに装備する」


バイヨネットライガー
攻撃力1900→2400


シリウス「更に手札からフィールド魔法『ジュラシックワールド・ネオ』を発動」

ﾄﾞﾜﾝｯ! 周りが一瞬にして古代の樹林へと変わっていく

ライト「古代の…密林に変わったっ！？」

シリウス「ジュラシックワールド・ネオは『フィールドの恐竜族モンスターの攻撃力・守備力を500ポイントアップさせる』」

シリウス「そして恐竜族を装備したバイヨネットライガーは『恐竜族モンスターとして扱う』ため効果の対象となる」


バイヨネットライガー
攻撃力2400→2900


ライト「攻撃力2900…だと…！！」

シリウス「俺はこれでターンエンド」

手札2

ラフィート「このモンスター…この戦術…シリウス…貴方は…」

ヴァイス「ふっ…狼狽える必要なんかねぇぜ…ファラリスの実力がどれくらいあるか…それが分かるってもんだ」

ヴァイス「ライト！悪いがこのターンで決めさせてもらうぜ！！」

ライト「なんだって？」

ヴァイス「マイアス様から貰った新たな力…でな」

…

マイアス『ヴァイスよぉ』

ヴァイス『なんでしょうか』

マイアス『…一騎達の元へ行くのだな』

ヴァイス『はい、俺がやった事は…償えねぇ…だけど』

マイアス『分かっている…我々も同じ気持ちだ…だからこそ』ｽｯ

ヴァイス『このカードは…？』

マイアス『ファラリスの力を研究し見つけた新たな力だ…これで一騎達の助けになってくれ』

ヴァイス『…はい！』

…

ヴァイス「行くぜ…シリウス！！俺のターン！！」

手札6

ヴァイス「手札から自分フィールドにモンスターが存在しない時『デストロイア・ダークホース』を特殊召喚！！」



ダークホース
レベル6/闇属性/悪魔族
攻2300/守0


ヴァイス「更に手札から『デストロイア・バレットムルケーゼ』召喚！！」


バレットムルケーゼ
レベル6/闇属性/悪魔族
攻撃力2000/守備力1500

赤と黒の鎧を纏う黒く鋭い目をもつ馬


ヴァイス「バレットムルケーゼは『相手フィールドにモンスターが存在する時、リリース無しでこのモンスターを召喚することができる』」

ヴァイス「いくぜ…俺はレベル6のダークホースとバレットムルケーゼでオーバーレイ！！エクシーズ召喚！！」

ヴァイス「現れよ！ランク6！！『GD，55デストロイア・インフェルノ・オロバス』」


インフェルノ・オロバス
ランク6/闇属性/ 悪魔/エクシーズ 
攻2700/守1900

シリウス「…お前は未だにそのソロモンズを持っていたか」

ヴァイス「当たり前だ！コイツはもう…俺の相棒だぜ！！俺はインフェルノ・オロバスの効果発動！１ターンに1度、オーバレイユニットを１つ使い相手フィールドのモンスター１体を破壊しその攻撃力分のダメージを与える！！」

ライト「よし！これで攻撃力2900のバイヨネットライガーが破壊され一気に大ダメージを！」

シリウス「バイヨネットライガーは『装備カードを破壊することで戦闘、効果による破壊を無効にする』」

ヴァイス「そうかよ…だけどよぉ、おまえのバイヨネットライガーは装備カードが無くなり恐竜族でも無くなった！だからお前のバイヨネットライガーの攻撃力は下がりまくりだぜ！！」

バイヨネットライガー
攻撃力2900→1900

ライト「よし！うまいぞ！！」

ヴァイス「それだけじゃあねぇぜ！！俺は手札からマジックカード『RUM(ランクアップマジック) プラウドオブゲットオーバー』を発動！」

ライト「ランクアップマジックっ！！？」

シリウス「…なんだこの力は…あのカード…一体…？」

ヴァイス「このカードは『フィールドのソロモンズモンスター１体を選択しランクの１つ高いモンスターにランクアップさせる！』」

ヴァイス「威風の眼力を持つ、孤高の馬よ、戦慄のたてがみをなびかせ比類なき力を解放せよ！ランクアップエクシーズチェンジ!!唸れ！！猛ろ！！『GD，55！！ デストロイア・アンインフェルノ・オロバス』！！」


アンインフェルノ・オロバス
ランク7/闇属性/悪魔族/エクシーズ
攻2900/守2500


インフェルノ・オロバスが更なる力を付け、比類なき闇を身に纏う

シリウス「…ソロモンズをランクアップをファラリスの力無しでやるとはな…良いだろう、認めてやろう…お前の力を」

ヴァイス「はっ！ソイツは光栄だな…だが…コイツで終いにしてやるよ！！俺はアンインフェルノ・オロバスの効果を発動！」

ヴァイス「アンインフェルノ・オロバスは『相手モンスター１体を選択しそのモンスターを破壊し！そして攻撃力分のダメージを相手に与えるぜ！！』」

ライト「これでさっき無効になった効果ダメージをもう一度！」

シリウス「ぐぅっ！！？」
LP4000→2100

ライト「凄い！！大ダメージだ！！…だがこれでは駄目だ」

ライト「アンインフェルノ・オロバスはまだ攻撃していない…しかしもう一体のバイヨネットライガーの攻撃力は未だ2900…例え攻撃しても装備カードを破壊すればこちらの攻撃でバイヨネットライガーは破壊されない…」

ヴァイス「ソイツはどうかな…俺は墓地に送られたRUMプラウドオブゲットオーバーの更なる効果を発動！『自分フィールドに戦闘を行っていないソロモンズモンスター１体を選択しそのモンスターをランクの１つ高いモンスターにランクアップさせる！』」

シリウス「１枚で2度のランクアップだと！？」

ヴァイス「はっ！1度に２体のシンクロ召喚をしたお前が言えることじゃねぇだろ…今度は俺が見せてやるぜ！」


ヴァイス「寸刻の時を生きる、冥府の闇馬よ、その身に宿した契りを破り、その姿を現せ！！ランクアップエクシーズチェンジ！！滅びを告げよ！！『GD，55 デストロイア・インフェルノ・ヘル・オロバス』！！」


インフェルノ・ヘル・オロバス
ランク8/闇属性/悪魔族/エクシーズ
攻3000/守2800

真っ黒な体に青紫の炎、恐ろしく長いたてがみを持ちその蹄が地面を叩けば地獄の炎が吹き出る。

骨の鎧を身につけたヴァイスの最強の馬がここに降臨する

ヴァイス「コイツが俺の切り札って奴だぜ…シリウス」

シリウス「…」

ライト「…なんだこの違和感は…圧倒的にこちらが有利のはずなのに…なんだ…？」

ラフィート「…シリウス…貴方は昔から…先を行く男だ…軍神の戦いだ…」

ヴァイス「行くぜ！シリウス！！俺の力を見せてやる！！」

シリウス「…ヴァイス…言っておこう」

ヴァイス「あ？」

シリウス「…お前ははじめから『詰んで』いたとな」

ヴァイス「…なに？」


…

続く

次回

ヴァイス「行けぇ！！インフェルノ・ヘル・オロバス！！！」

シリウス「…その炎は俺には届かない」

ライト「約束をしたんだ！！必ずっ！！必ず！！無事で戻ると！一騎の力になるとぉ！！！」

シリウス「…言っただろう…『詰んで』いると」

一騎「次回『消え行く誇り』一気に駆け上がれ！」