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HOME > コンプリートカード評価一覧 > ANIMATION CHRONICLE 2024 コンプリートカード評価(みめっとさん)

ANIMATION CHRONICLE 2024 コンプリートカード評価

遊戯王アイコン みめっと 」さんのコンプリートカード評価


レアリティ 評価 番号 カード名
サイレント・マジシャン LV8
Quarter Century Secret
▶︎ デッキ
5 JP000 サイレント・マジシャン LV8 
アニメとOCGで衣装の色が大きく異なることで有名な「サイレント・マジシャン」モンスターの最高戦力となる特殊召喚モンスター。
3000を超える攻撃力と相手の魔法カードへの完全耐性という戦闘要員として実にわかりやすい能力を持つ。
出すこと自体は《サイレント・マジシャン LV4》に《レベルアップ!》を使うか、《沈黙の魔術師-サイレント・マジシャン》に自爆特攻させれば簡単にできますが、現在では魔法カードへの完全耐性というのが耐性としてあまり魅力のないものになってしまっているため、単に攻撃力が少し高いだけのモンスターになってしまっている。
サンダー・ボルト》で除去されないとか、《禁じられた一滴》で弱化しないとか、永続魔法による弱化や攻撃制限などの発動しない効果も受けないとか、自分の魔法の効果は受けられるという利点もあるにはあるんですが、同じような能力は通常召喚可能な《サイレント・ソードマン LV5》や《ホルスの黒炎竜 LV6》も持っていますし、評価のほとんどは3500という攻撃力に集中している感じです。
嘆きの石版
Secret
Super

▶︎ デッキ
8 JP001 嘆きの石版 
アニクロ2024のDM枠で登場した、OCG化を希望するカードとしておそらく誰もその名前を挙げることがなかったであろうかなりマニアックな選出の装備魔法。
このカードを装備したモンスターが自分の場に存在する時に毎自ターンに発動できる効果によって「石版」カード1枚をサーチできますが、サーチできるのは「石版」と書いて「ウェジュ」とルビの振られた同名以外のカードに限られているので、評価時点ではサーチ可能なカードは【千年】と関わりの深い《石版の神殿》しか存在しない。
あちらは【千年】にとって重要なカードであり、それを《アショカ・ピラー》の召喚誘発効果で持ってきてそのまま装備させるだけでサーチできるというのは一定の価値があると思いますが、別にこのカードでなくとも《千年の宝を守りしゴーレム》や《テラ・フォーミング》などによってもサーチできるため、このカードが【千年】のデッキの回転を最高に快適化させる革新的なカードになるかと言われるとそんなこともありません。
またサーチ効果は使えなくなるものの、相手の場のモンスターに装備させれば攻撃とリリースを封じ、さらにモンスター効果までもを無効にできるため単体での汎用性も高く、《愚鈍の斧》のように《オオヒメの御巫》や《御巫かみくらべ》で相手ターンに相手モンスターにフリチェで装備させるカードとしても適している。
今後新たなサーチ先の登場が待たれることは当然として、「石版」と書いて「ヴェジュ」と読むカードにはアニメDMの未OCGカードとなる罠カードの中にまだ2枚ほど控えがあるため、年末のPPや来年以降のアニクロでそれらが魔改造されてOCG化されることに期待したいですね。
死霊公爵
Secret
N-Parallel
Normal

▶︎ デッキ
8 JP002 死霊公爵 
アニメでは《死霊伯爵》と《首なし騎士》を融合素材としており、OCGではそれと矛盾のない形でかつ使用者である獏良と縁の深い2つの種族のいずれかに属するモンスター2体を融合素材とする融合モンスター。
アンデット族モンスター2体でも融合召喚できるため《幽合-ゴースト・フュージョン》や《黄金郷の七摩天》による新たな対応先となるモンスターでもあります。
その能力は何と言っても悪魔族やアンデット族だけでなくあらゆるモンスターを効果によって召喚できるという効果が非常に汎用性が高くて強力であり、EXデッキに入れられる召喚権を増やせるモンスターという点では評価時点で禁止カードに指定されている《トロイメア・ゴブリン》に匹敵する。
墓地効果となるレベル4以上の悪魔族かアンデットをサルベージできる効果は、獏良が使用した《ディアバウンド・カーネル》を意識したものにもなっており、この効果だけを目的にEXデッキから直に墓地送りにすることも有効となります。
死霊の残像
N-Parallel
Normal

▶︎ デッキ
6 JP003 死霊の残像 
アニクロ2024で登場した上級以上の悪魔族・アンデット族モンスターのみが装備できる装備魔法。
融合》なしで融合召喚を行えるというこのカードと同じパックに収録された《死霊公爵》の存在を意識したOCGオリジナルの効果と、装備モンスターと同じ種族・属性・攻撃力を持つトークン1体を特殊召喚する効果を毎自ターンに1度どちらかから選んで発動することができ、どちらの効果も有用でかつコストなどの数的消費や融合召喚できるモンスターの指定や発動後の制約なども一切設定されていない。
後半の効果も本来装備魔法が果たすべき戦闘補助になる役割をちゃんと担えるものになっており、これを装備したモンスターを場に維持することにもそれなりに役に立つことでしょう。
しかし装備対象となるモンスターがあまりに限定され過ぎているというのが玉に瑕であり、そうなるとその割にはめちゃくちゃ強いわけでもない効果となってしまいがちで、元々事故札としても扱われやすい装備魔法ということでそれほど使いやすいカードとは言えなさそうです。
死霊の盾
N-Parallel
Normal

▶︎ デッキ
3 JP004 死霊の盾 
場に置いておくことで相手モンスターの攻撃、または相手の破壊効果の発動を墓地の悪魔族かアンデット族1体を除外コストにして無効にできる効果を発揮する永続罠カード。
効果破壊を無効にする効果はこのカード自身を守るのにも役立ち、手札やデッキを破壊する効果やセルフ破壊系の効果に対しても使えるのは悪くないのですが、その度に墓地アドバンテージを失うことになるのは特に【アンデット族】系列のデッキにとっては多くの場面で相応の痛手となるし、攻撃無効にはターン1がありませんが、効果破壊無効にはしっかりターン1が設定されてしまっている。
しかもエンドフェイズに自分の場に悪魔族かアンデット族が存在しない場合は自壊効果が発動して墓地送りになってしまい、その割には捉えられる範囲はかなり狭く、これをデッキから場に出せる専用効果などがあるわけでもありません。
このカード自体に対象耐性などがあるわけでもなく、種族をサポートするカードとしては6期くらいのカードだと言われても不思議ではないくらい厳しいカードだと感じます。
再生の海
Secret
Super

▶︎ デッキ
7 JP005 再生の海 
アニクロ2024の新規カードとして発売直前となる最後に公開されたカードで、2019年から2022年まで続き、昨年のアニクロ2023で遂に途絶えたかに見えた「BIG5枠」が見事に復活を果たしたBIG2が使用したDM枠の永続魔法。
個人的にはかなり好きで大変興味のある枠だったので早期復活したことは非常に喜ばしく感じますし、この調子でBIG1とBIG2辺りは未OCGカードの全消化を目指して頑張って欲しいところ。
その効果は毎自ターンに自分の墓地の攻撃力1000以下の水属性モンスター1体を蘇生できるという効果になっており、デメリットは特殊召喚されたモンスターのエンドフェイズ時の自壊のみという非常に汎用性の高いものとなっている。
攻撃が可能でモンスター効果が有効であることはもちろん、類似効果を持つ《増草剤》のように発動ターンの召喚権を失うこともなければ発動後の特殊召喚先が制限される制約すら設定されていなし、一定条件下でこのカードが自壊するということもありません。
しかし効果の使用に名称ターン1があるためセルフバウンスしたところで蘇生できるモンスターは1ターンに1体であり、お互いのターンで数えて3ターン以内で決着することも珍しくない現在のデュエルシーンにおいては、専用のサーチ手段のない1体蘇生のこのカードを使うくらいなら、より汎用性の高い《死者蘇生》や《マジックカード「死者蘇生」》でも良いのではという厳しい現実があることも確かです。
ヴァレット・トレーサー》に壊される《リボルブート・セクター》のように、蘇生したモンスターなどがこれを壊すことでさらなる展開に繫げられるとかでもないとこのカードならではの強みを表現するのはなかなか難しいのかもしれませんね。
クリアー・ファントム
Secret
Super

▶︎ デッキ
9 JP006 クリアー・ファントム 
アニクロ2024のGX枠としてまとまった数の枠を獲得した「《クリアー・ワールド》のカード名が記されたモンスター」群の1体となる下級モンスター。
OCGで追加された自身と手札1枚の計2枚を手札から捨てて発動するサーチ効果でデッキの回転の手助けをするのがこのカードの最大の役割であり、これで《クリアー・ワールド》と《クリアー・ウォール》をサーチし、さらに《クリアー・ウォール》でテーマモンスターをサーチすることで実質的にデッキ内のテーマの全てのカードに触れることができる万能サーチャーとなります。
評価時点ではサーチ先としてはそれ以外の選択肢は存在しないため多様性には欠けるほか、2枚を捨てて発動するサーチ効果なので《灰流うらら》などに無効にされるとかなりキツい点には注意したい。
被破壊時の効果は相手のモンスター除去に半端なデッキデス効果が付与しているおまけに近い効果で、テーマ内において貴重な除去効果とはいえあまり無闇に使いたくはない効果です。
クリアー・レイジ・ゴーレム
N-Parallel
Normal

▶︎ デッキ
7 JP007 クリアー・レイジ・ゴーレム 
アニクロ2024のGX枠としてまとまった数の枠を獲得した「《クリアー・ワールド》のカード名が記されたモンスター」群の1体となる下級モンスター。
召喚誘発効果によって、このターン自身や発動時点で場に存在していなかったものも含めて《クリアー・ワールド》のカード名が記されたモンスター全てが直接攻撃できるようになるという【クリアー・ワールド】におけるライフ取り要員となるモンスターです。
自身の攻撃力もダイレクトアタッカーとして見ればそれなりに高く、3の効果による効果ダメージとの合わせ技で単独でも2000以上のLPを取ることは難しくないでしょう。
モンスターと戦闘を行わないと打点を得られない《クリアー・バイス・ドラゴン》との相性が最悪である一方で、相手の場の最強モンスターの攻撃力が自身の攻撃力に乗っかる永続効果を持つ《クリアー・ヴィシャス・ナイト》との相性は最高であり、ライフアドバンテージを極端に重視したその効果内容から決め切れる場面以外ではそれほど役立つカードではありませんが、【クリアー・ワールド】の勝ち筋の1つとするなら是非とも併用したい。
クリアー・キューブ
N-Parallel
Normal

▶︎ デッキ
7 JP008 クリアー・キューブ 
アニクロ2024のGX枠としてまとまった数の枠を獲得した「《クリアー・ワールド》のカード名が記されたモンスター」群の1体となる下級モンスター。
自身の効果によって《クリアー・ワールド》のカード名が記されたモンスターの召喚権を増やすことができ、基本的には《クリアー・ヴィシャス・ナイト》をリリース1体でアドバンス召喚するためのリリースに利用するか、リンク2モンスターのL召喚などに繋げることになるでしょう。
一応アニメ版からかなり強化された3の効果で【クリアー・ワールド】におけるリクルーターとしても使えますが、1の効果を使う場合はこの効果は使えないので2つの効果が繋がっておらず、発動条件からしても相手依存で厳しいし《クリアー・ウォール》の適用下では自爆特攻で効果を使うことすらできなくなるのでおまけ効果と見て良いでしょう。
この効果で《クリアー・ヴィシャス・ナイト》をリクルートしても一番強い効果を使えないのもイマイチである一方で、自己SS能力のない《クリアー・バイス・ドラゴン》にとっては結構有り難い能力ではありますね。
クリアー・ヴィシャス・ナイト
Secret
Ultra

▶︎ デッキ
8 JP009 クリアー・ヴィシャス・ナイト 
アニクロ2024のGX枠としてまとまった数の枠を獲得した「《クリアー・ワールド》のカード名が記されたモンスター」群の1体となる最上級モンスター。
アニメでは中ボスの《クリアー・バイス・ドラゴン》の後に出てきた真の切り札カードで、性能も含めて完全に蛇足レベルのガッカリボスモンスターという感じでしたが、OCGでは1と噛み合った現代環境に適応した3の効果が新たに設定されたことで立派なテーマエースへと成長を遂げました。
3の効果を適用するためには最上級モンスターであるこのカードをアドバンス召喚する必要がありますが、自身の効果によって特定のモンスターをリリースに用いることでリリースを1体で済ますことができ、《クリアー・キューブ》の効果を利用すればあちらに召喚権を使ったターン中にそれをリリースにアドバンス召喚することも可能です。
さらに1の効果との合わせ技によって相手は何らかの効果で自身の場の最強モンスターの攻撃力を元々の攻撃力よりも高くしてかつこのカード以上の攻撃力にしなければ、このカードの3の効果によって特殊召喚されたあらゆるモンスターの効果を発動できなくなる。
この効果は永続効果によってプレイヤーに課せられるシステム効果であるため、完全耐性を持つモンスターであってもこの条件に引っかかる相手モンスターは効果を発動することができません。
1の永続効果によって常に相手の場の最強モンスターの元々の攻撃力が自身の攻撃力にプラスされるため戦闘で負ける心配もほぼありませんが、NSしたモンスターや場以外で発動するモンスター効果には干渉できず、戦闘以外による除去や効果無効には弱いことには注意したい。
もちろん展開や捲りを特殊召喚されたモンスターの発動を伴う効果に依存しているデッキに対しては《虚無魔人》や《威光魔人》などに勝るとも劣らない強烈な制圧力を発揮してくれることでしょう。
なお1と3の効果は両方とも《クリアー・ワールド》及びその関連カードの利用や存在に関係なく適用されるため【クリアー・ワールド】以外のアドバンス召喚を主体としたデッキなどでも十分運用可能なカードとなります。
クリアー・ウォール
Secret
N-Parallel
Normal

▶︎ デッキ
9 JP010 クリアー・ウォール 
自分の場に《クリアー・ワールド》が存在する場合に毎ターン自分のメインフェイズに発動ができ、そのカード名が記されたモンスター1体を何でもサーチできる【クリアー・ワールド】の最重要カードの1枚。
クリアー・ファントム》の効果によってその《クリアー・ワールド》とまとめてサーチすることが可能であり、これら2枚でテーマ関連のカード全てにアクセスすることが可能となります。
クリアー・キューブ》か《クリアー・ヴィシャス・ナイト》のどちらかが手札にあればこちらで無い方をサーチすることでヴィシャスの3の効果及びこのカードの3の効果の適用も狙えます。
他の効果は2の効果が元々の攻撃力が0で自分から攻撃する時にしかパワーが上がらず戦闘破壊耐性持たない《クリアー・バイス・ドラゴン》にとって非常に有り難い戦闘破壊耐性と戦闘ダメージが0になる効果となっており、3の効果は《クリアー・バイス・ドラゴン》や《クリアー・ヴィシャス・ナイト》が自分の場に存在していると《クリアー・ワールド》の6つの「ネガティブエフェクト」を相手の場のモンスターの属性に関わらないどころか、相手の場にモンスターがいようがいまいが全種類押し付けられるというもはや何でもアリという感じの凄い内容になっている。
クリアー・ワールド》の6つの「ネガティブエフェクト」の内容が今となってはほぼ全部弱いのが無限に残念ですが、古い低性能カードを何とかして実用レベルまで持っていくための力業として私は嫌いではないですし、評価したいと考える次第です。
特異点の悪魔
Secret
Super

▶︎ デッキ
7 JP011 特異点の悪魔 
アニクロ2024でOCG化されたアニメ版にGXにおいてゲストキャラであるツバインシュタインが使用したというかなりマニアックなカードで、時代を先取りし過ぎた手札誘発モンスターとして古参のデュエリストたちの間で密かに知られていたカード。
相手が特殊召喚したモンスターをそのまま爆破するという手札誘発効果を持っており、そのモンスターが動かずとも使えることから《幽鬼うさぎ》と違って永続効果などの発動を伴わない効果持ちにも強く、展開途中にぶつけることで相手の理想とする最終盤面を狂わすことができ、P召喚などで複数のモンスターが特殊召喚された時に発動すればそれら全てを爆破することができる。
しかし発動には自身を含めたカード2枚を手札から捨てる必要があり、その片割れはアニメと同じく魔法カードというかなり重い内容になっているため、《墓穴の指名者》などをあまりに重くもらうので到底気軽には使い辛く、数的には同じ消費となる《朱光の宣告者》などとは周りを固めるサポートの質の違いからだいぶ勝手が違ってくる。
また特殊召喚を無効にするわけではないのでSS誘発効果は防げないし効果破壊耐性持ちには効かず、チェーン2以降の特殊召喚などにも対応できない点には注意したい。
その一方でコストとして墓地に送る必要はないので《マクロコスモス》などの適用下でも使えるのは《幽鬼うさぎ》などよりも優れており、攻守0の悪魔族ということで《ナイトメア・スローン》などの効果を受けられるという利点もあります。
いずれにせよ相手の先攻1ターン目での相手の展開にストップをかけられる手札誘発という時点で、使いやすさに難があるとはいえ一定の価値があるカードではあります。
ブレイク・ザ・シール
N-Parallel
Normal

▶︎ デッキ
5 JP012 ブレイク・ザ・シール 
2024年のレギュラーパックで「千年」「ミレニアム」という形で「エクゾディア」や「封印されし」が強化された影響で、その年のアニクロに連動枠のGX枠として収録された永続罠カード。
毎ターンフリチェで同名カード1枚をデッキか墓地から自分の場に直に設置する効果か、自身を含む同名カード2枚を墓地に送って「封印されし」モンスター1体をサーチする効果を選んで発動することができる。
3枚場に揃えることができれば、以降は残った1枚を足掛かりに毎ターン墓地から1枚ずつ置いて3枚の状態に戻すことで繰り返し効果をサーチ効果を使うことができる。
そうやって集めた「封印されし」モンスターで特殊勝利を狙えること以外にも場のこのカードが自分や相手の効果で破壊されることで発動する効果によって、集めた「封印されし」モンスターを任意の枚数相手に見せびらかせてその枚数だけ相手の場のカードに対象を取らないバウンス効果を出すことができる。
しかしお互いのターンにフリチェで効果を使えるとはいえ「封印されし」モンスターを集めるカードとしては、まず名称ターン1のある罠カードの効果でこれを場に揃えることからはじめる必要があるというのは1ターンで5枚全ての「封印されし」モンスターを揃えるのが主流となる【エクゾディア】においてはあまりに遅すぎるし、【エクゾディア】には場のこのカードをフリチェでセルフ破壊するようなカードが特別使われるわけでもなく、ほとんどの場合で相手の効果で破壊された時の保険程度にしかならないものと思われます。
総じて「毎ターンフリチェかつ無条件ノーコストでデッキ・墓地から永続罠カード1枚を直に置けることだけが強い」というカードになってしまうんじゃないか思いますね。
なお2の効果は「封印されし」モンスターを5体まで相手に見せると書いていますが、評価時点では全て制限カードの「封印されし」モンスターを手札に5枚揃えるとその場で特殊勝利してしまうので、この効果で5枚のバウンスをするためには相手の手札やデッキから《エクスチェンジ》や《天声の服従》などで拝借したカード名が重複した「封印されし」モンスターが必要になるというフレイバー重視のテキストとなっています。
地縛神 スカーレッド・ノヴァ
Secret
Super

▶︎ デッキ
7 JP013 地縛神 スカーレッド・ノヴァ 
アニクロ2024において僅か2枠しか設けられなかった5D’s枠ですが、そのうちの1枚となったのがデュエルで使用されたモンスターカードではなく「最強の地縛神」として作中で登場したキャラクターがまさかのモンスターカードとしてOCG化されたこのカードとなります。
「地縛神」モンスターとして最も高い攻撃力を持ち、レベル10ではない、フィールド魔法が存在しなくても自壊しない、直接攻撃効果や攻撃対象にならない効果がないなど「地縛神」モンスターとしてはかなり特異な存在となりますが、場では単なる3500打点のモンスターなので場に出す価値はそれほど高くありません。
本体となるのはお互いのメインフェイズにフリチェで手札か墓地から自身を除外して発動できる能力であり、これによりデッキ・EXデッキの様々な「地縛神」を含む「地縛」モンスターや《地縛戒隷 ジオクラーケン》などの「地縛」EXモンスター、または作中でも関わりが深かった《スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン》をS召喚扱いでEXデッキから特殊召喚することができる。
しかしこの効果を使うためには手札か場から「地縛神」モンスターか《レッド・デーモンズ・ドラゴン》1体を墓地に送る必要があり、このカードを含めた大型モンスター2体を要求する極めて重い発動条件になっている。
幸いこちらには《レッド・デーモンズ・ドラゴン》のカード名が記されているので《クリムゾン・ヘルガイア》によるサーチが可能であり、墓地に送る「地縛神」は同名カードでも構わないため、このカードのみを複数積むだけでも効果としては成立するし、墓地に送ったこのカードは次のターン以降に再度墓地からこの効果を使うことも可能です。
こういうデュエルで使われなかったカードをアニクロの新規として収録することには賛否両論あるかと思いますが、《Sin パラダイム・ドラゴン》ほど突拍子もないカードというわけでもなく、原作のフレイバーもしっかりと詰まっていてセルゲイの使用した「地縛」モンスターまでしっかりフォローした優良なカードであると個人的には思いますね。
しかしこの見た目、攻守、種族、こりゃあもう完全に現代遊戯王に顕現した《絶対服従魔人》と言わざるを得ないですね。
効果内容も類似こそしてはいませんが、これが《絶対服従魔人》ってカード名だとしても何ら違和感のない効果ですし…。
古代の機械像
Secret
N-Parallel
Normal

▶︎ デッキ
9 JP014 古代の機械像 
2024年のレギュラーパックで【古代の機械】が超強化されたことで、その連動枠として同じ年のアニクロの5D’s枠でOCG化された、ゲストキャラのハイトマンが使用した「古代の機械」の下級モンスター。
アニメでは名称ターン1がない代わりに手札の《古代の機械巨人》1体を召喚条件を無視して特殊召喚できるだけの効果だったところを、OCGでは大方の予想通り同名カードを除く《古代の機械巨人》及びそのカード名が記された全てのメインデッキのモンスター1体をデッキからも召喚条件を無視して特殊召喚できるようになっただけでなく、どういうわけか一定条件下での手札からの自己SS能力まで設定されてかなり強化されている。
自己SS条件は後攻からキルを取ることを得意とする【古代の機械】と非常にマッチしたもので、特殊召喚効果の展開先として最も優先度が高いのはもちろん強力な効果を持つ《古代の機械暗黒巨人》となりますが、召喚条件を無視できる性質から【古代の機械】における貴重な妨害要員となる《古代の機械竜》をもより使いやすくする優良な新規カードとなります。
個人的には同じ「古代の機械」の連動枠ならアークファイブ枠の融合モンスター群も見てみたかったですが、ガチで【古代の機械】を使っているデュエリストたちからすればこのカードを選んでくれてありがとうと間違いなく言い切れる性能だと思いますね。
カット・イン・シャーク
N-Parallel
Normal

▶︎ デッキ
5 JP015 カット・イン・シャーク 
2024年7月のレギュラーパックにおいて「シャーク」の強化及び魚族の「シャーク」モンスターが正式にカード効果に指定されることを祝して、同年6月のアニクロのゼアル枠で2022年の《ドリーム・シャーク》に続いてOCG化されたレベル5の「シャーク」魚族モンスター。
自分の場のモンスターが攻撃または効果の対象に指定された時にそのモンスターをリリースして自己SSできる能力を持っており、手札から自己SSした場合は相手に見えない形で《エフェクト・ヴェーラー》や《無限泡影》を回避しながらの展開、墓地から自己SSした場合は数的アドバンテージの観点で優秀な効果となります。
自分の効果の対象にした時も効果は使えますが、自己SS条件としてはそれほど良いものとは言えず、対象のモンスターをリリースしなければならないのでしかるべき能力を持つモンスターをリリースに用いなければ結局モンスターの数は増えていないということになる。
SS誘発の効果もエンドフェイズ時における同名モンスター以外の水属性モンスター1体のサルベージという、遅効性である割にはデッキにも触れるわけでもなく、正直あまり12期の波動を感じられない効果です。
少なくとも同じアニクロ出身のレベル5の「シャーク」魚族モンスターとしては2022年の《ドリーム・シャーク》の方が断然良いカードだったようなという印象です。
このパックには来たる7月の新規カード群に備えて幾多の有用な既存の「シャーク」魚族モンスターが再録されており、むしろ新規カードであるこちらの方がおまけという感じがしますね。
ギミック・パペット-キラーナイト
Secret
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8 JP016 ギミック・パペット-キラーナイト 
2024年のレギュラーパックで【ギミック・パペット】が超強化されたことで、その年のアニクロのゼアル枠としてOCG化された、作中では「キラーナイト」という名前と一部ステータスのみが明らかになっていた、カード画像がなくギミパペがどうかも不明だったモンスターをOCG化するというアニメ視聴者へのファンサービスで世に送り出されたモンスター。
下級1800打点はそれまで下級ギミパペの最高打点だった《ギミック・パペット-ボム・エッグ》を更新するものであり、NSから《S:Pリトルナイト》を動かすことなく一方的に殴り倒せるほか、その能力も他のモンスター1体の蘇生を伴いながら自身を手札から自己SSする効果というかなり有用性の高いものとなっている。
自分の墓地のギミパペを蘇生すれは《ギミック・パペット-ギガンテス・ドール》のX召喚や《ギミック・パペット-キメラ・ドール》のL召喚に繫げられ、相手の墓地のモンスターを相手の場に蘇生させれば、もはや隠す気も無くなった【ギミック・パペット】お得意の自作自演のモンスターの押し付けで1キル展開に関与することができる。
発動ターンのデメリット制約も【ギミック・パペット】では今更といったところで、場やデッキから墓地に送られるだけで即座に自己サルベージできるの《ギミック・パペット-ブラッディ・ドール》と同様の効果もかなり優秀であり、展開ルートには直接関係なくても相手から妨害を受けた時にそれをケアしたり貫通するためのカードとして普通に便利です。
その生い立ちからしても、ほとんど無から沸いて出たの同じレベルのモンスターに設定された効果としては破格の性能と言って良いでしょう。
ワクチンゲール
N-Parallel
Normal

▶︎ デッキ
3 JP017 ワクチンゲール 
2024年のレギュラーパックで【ギミック・パペット】が超強化されたことで、作中で《No.15 ギミック・パペット-ジャイアントキラー》に粉砕されたというちょっと嫌な縁でその年のアニクロのゼアル枠として半ばバーター的にOCG化された汎用ランク3Xモンスター。
その性能は正直アニメ効果からしてかなり厳しいカードでしたがそれはOCGでも健在という感じで、2体素材からでもX召喚できるようになったことと、モンスター1体の攻守をデフォルト化する効果とそれに連なる破壊耐性がフリチェ化したことによって汎用性がアップし自分のモンスターにこれを適用することによるコンボにも繋げやすくなってはいるものの、コンボ用としてもメタとしてもその役割は極めて限定的であり、2の効果に至っては3体素材で出すほどの価値は到底感じられない。
正直今になってこれがアニクロの新規枠に選出されてOCG化したこと自体が奇跡みたいなカードなので、その辺りは強化を受けた「ギミック・パペット」モンスター群に感謝するべき存在ってところですね。
Emファイヤー・ダンサー
Secret
Super

▶︎ デッキ
10 JP018 Emファイヤー・ダンサー 
アニクロ2024において遂にその長き眠りから醒めた「Em」モンスター群のPモンスターの1体となるレベル4モンスター。
召喚誘発効果でテーマモンスター1体をサーチできるテーマにとっての《E・HERO エアーマン》となる能力を発揮し、その重要度の高さに疑いの余地はない。
【Em】においてはこの効果で《Emウォーター・ダンサー》を持ってきてPゾーンに発動して自己SSすればそれら2体で即座にランク4Xに繫ぐことができ、《Emウィンド・サッカー》ならその自己SS能力とモンスター効果でランク4Xだけでなくランク5Xも選択できるようになります。
このカードとウォーターは両方Pモンスターでかつ特殊召喚先も特に縛られないことから、P召喚前に《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》をL召喚することも可能ですね。
P効果となる貫通効果の付与は《Emウォーター・ダンサー》のP効果との組み合わせで攻撃力は高いが守備力の低い相手モンスターを倒しつつLPを取ることに使えますが、これの主な役割は《Em影絵師シャドー・メイカー》の効果を発動させるためにあちらを対象に取るために使われるものとなるでしょう。
Emウォーター・ダンサー
N-Parallel
Normal

▶︎ デッキ
9 JP019 Emウォーター・ダンサー 
アニクロ2024において遂にその長き眠りから醒めた「Em」モンスター群のPモンスターの1体となるレベル4モンスター。
Emファイヤー・ダンサー》の召喚誘発効果でサーチされてきてPゾーンに発動し、自身のP効果によって自己SSして2体でランク4Xに繋げるという実に分かりやすい展開要員となるモンスターです。
この時に《Emウィンド・サッカー》が手札に存在していれば、あちらを自己SSしてその効果でファイヤーとこのカードのレベルを5にすることで、《Em影絵師シャドー・メイカー》の正規のX召喚なども可能となります。
その他の効果はおまけに近い効果ですが、攻撃力は高いが守備力は低いというモンスターを撃退することには役立ち、《Emファイヤー・ダンサー》のP効果との併用でライフカットも見込める。
またあちらと同様に《Em影絵師シャドー・メイカー》を効果対象に指定するための効果として活用することが可能です。
P召喚誘発の効果による《融合》のサーチ及びサルベージ効果はテーマの動きの中で《Emトラピーズ・フォース・ウィッチ》を融合召喚するために設定された効果であり【Em】の戦略の幅を拡げてくれる効果となります。
Emウィンド・サッカー
N-Parallel
Normal

▶︎ デッキ
8 JP020 Emウィンド・サッカー 
アニクロ2024において遂にその長き眠りから醒めた「Em」モンスター群のPモンスターの1体となるレベル5モンスター。
ペアとなるレベル4「Em」モンスターさえ自分の場に存在していれば容易に条件が満たされる手札からの自己SS能力を持っており、さらに自身のSS誘発効果で自身のレベルを1つ下げて4にするか、起動効果で自分の場の全てのレベル4「Em」モンスターのレベルを5にすることで、ランク4またはランク5のX召喚に繋げることができる。
相手の場にモンスターが存在しているだけでも自己SSできますが、このカードが場に出ていると自分は「Em」モンスターしか特殊召喚できなくなるので【Em】で使ってこそ意味のあるカードとなり、このカードを使えば《Emトラピーズ・マジシャン》のX召喚だけでなく、《Emトラピーズ・ハイ・マジシャン》や《Em影絵師シャドー・メイカー》の正規手段でのX召喚も容易に行うことができます。
P効果の方はレベル5「Em」モンスターのレベルを4にするか、自身のPスケールを「Em」モンスターのボリュームゾーンである4ではない別な数値にするために使われるもので、それほど重要な効果にはならないでしょう。
Emカップ・トリッカー
N-Parallel
Normal

▶︎ デッキ
7 JP021 Emカップ・トリッカー 
アニクロ2024において遂にその長き眠りから醒めた「Em」モンスター群のPモンスターの1体となるレベル5モンスター。
自身がEXデッキに移動した時にEXデッキに表側表示で存在する「Em」Pモンスター1体を手札に加えてP召喚の手数を増やせるP効果を除き、他の効果は全てテーマのXモンスターである《Em影絵師シャドー・メイカー》とのシナジーを考えられて設計されたカードとなります。
あちらを効果対象とすることであちらの効果を誘発させるための能力、素材0で特殊召喚された《Em影絵師シャドー・メイカー》にX素材を持たせる効果、逆にあちらのX素材を減らして自己SSすることであちらのX素材が0になった時に発動できる効果の補助という具合に《Em影絵師シャドー・メイカー》が要求する全てのことがこのカードには詰まっていると言えます。
特に自己SS効果は、あちらの効果と合わせて結果的に《Em影絵師シャドー・メイカー》のX素材を2つ減らすことに繋がり、あちらにX素材1つを取り除いて発動できる起動効果も備わっていることから、素材3つで正規の方法でX召喚された《Em影絵師シャドー・メイカー》のX素材を瞬時に0にしてあちらの蘇生効果に繋げることが可能となります。
モンスター効果の2の部分も《Em影絵師シャドー・メイカー》が「XモンスターをEXデッキから特殊召喚できる能力を持つXモンスター」である点も含めて【Em】での発動は容易と言えるでしょう。
Emトラピーズ・フォース・ウィッチ
Secret
N-Parallel
Normal

▶︎ デッキ
5 JP022 Emトラピーズ・フォース・ウィッチ 
アニクロ2024において遂にその長き眠りから醒めた「Em」モンスター群の融合モンスター。
融合素材は「Em」モンスター2体を指定しており、テーマ専用の融合魔法が存在しない【Em】では《Emウォーター・ダンサー》のP召喚誘発効果による《融合》のサーチや、魔法使い族専用の融合魔法である《円融魔術》などを利用して融合召喚することになります。
その効果は《Emトラピーズ・マジシャン》の効果による自壊も防げる自分の効果にのみ適用される自身を含む自分の場の「Em」モンスターへの破壊耐性と相手の効果による対象耐性、他の「Em」モンスターの存在によって自身が相手の攻撃対象から外れる効果、さらにターン1なく発動が可能な自分の「Em」モンスターの戦闘を補助する能力となっている。
正直なところあまり良い条件とは言えない《Emウォーター・ダンサー》の《融合》のサーチ・サルベージ効果を使ってまで融合召喚する価値があるかはかなり怪しい性能という印象で、【Em】でこれや融合ギミックにデッキスペースを割いている暇があったらよりランク4や5のX召喚に特化した構築にした方が良さ気なように思えてしまいます。
自身に「Em」ネームが設定されていることを活かすのは当然として、このカードの融合素材として使用でき墓地効果を持っている《Emダメージ・ジャグラー》や《Emトリック・クラウン》を、《融合》によって召喚権を使うことなく墓地に送ることができる「融合素材指定が本体」と言えるカードになるのかもしれません。
Em影絵師シャドー・メイカー
Secret
Super

▶︎ デッキ
9 JP023 Em影絵師シャドー・メイカー 
アニクロ2024において遂にその長き眠りから醒めた「Em」モンスター群のランク5Xモンスター。
【Em】の主役でありエースとなるモンスターはやはり《Emトラピーズ・ハイ・マジシャン》となるのかもしれませんが、デッキの中軸を担うのは間違いなくこのカードであると思います。
X素材1つと引き換えに墓地効果を持つ《Emダメージ・ジャグラー》や《Emトリック・クラウン》をコストでデッキから墓地に送りつつ《RUM-マジカル・フォース》などの「RUM」魔法カードをサーチできる効果、効果対象になった時にX素材1つと引き換えにEXデッキから同名モンスター1体を特殊召喚できる効果、自身のX素材が1つ以上の状態から0になった時に使える蘇生効果のいずれも有用です。
特に効果対象になった時の効果は【Em】内にこれを自ら誘発できるモンスター効果やP効果を持ったメインモンスターが多く存在することから発動が非常に容易で、ターン1が設定されていないので1ターンで同名カード3体に分裂することも可能です。
発動後の特殊召喚制限もないので、展開したこのカード2体で《FNo.0 未来皇ホープ》経由で《FNo.0 未来龍皇ホープ》に、3体で《無限起動要塞メガトンゲイル》のX召喚に繋げることもできますね。
自身をX召喚するための素材がレベル5を3体というかなり重い内容になっていますが、【Em】では《Emウィンド・サッカー》の効果を利用するか、《Emトラピーズ・マジシャン》に《RUM-マジカル・フォース》を使うなどすればそれも容易でしょう。
このカードを出すための一手段として《RUM-マジカル・フォース》が必要なのにそれを持ってくるのもこのカードというのは微妙に噛み合っていませんが、あちらの特殊召喚先の本命は《Emトラピーズ・ハイ・マジシャン》とか《CNo.104 仮面魔踏士アンブラル》になると思われるのでそこは仕方ないですね。
Emトラピーズ・ハイ・マジシャン
Secret
Ultra

▶︎ デッキ
7 JP024 Emトラピーズ・ハイ・マジシャン 
アニクロ2024において遂にその長き眠りから醒めた「Em」モンスター群のランク5Xモンスター。
Emトラピーズ・マジシャン》をX素材として持つことでその真価を発揮するカードであり、そのためには《Emトラピーズ・マジシャン》のX召喚及び《RUM-マジカル・フォース》の採用と使用が欠かせない。
まともに出すとX素材を持っている時のみ適用される両面破壊耐性とX素材の数に依存する効果ダメージの押し付けのみで、現代テーマのエースとしては耐性が不十分であり、システム効果の内容も先攻1キルを狙う展開でのみ使えそうな極端なコンボ向けのものなのでメタとしては到底機能しません。
やはり《Emトラピーズ・マジシャン》をX素材として持っている場合に使用が解禁されるX素材1つと引き換えに使用できる攻撃力2700で無条件の3回攻撃を行うことが可能となる能力によって、総火力8100で一気にLPを持っていけることを活かしていきたいところです。
まあ個人的にはそれでもなおこのカードが強いかと言われるとやっぱりめちゃくちゃ微妙だなあという感じで、自身の打点を上げる能力や相手モンスターの耐性をぶち抜く能力などはなく、結局自分より攻守の高いモンスターには一切手出しできないので、LPを取る力が多少強いことを除けば現代テーマのエースとしての適格があるかは結構怪しいです。
RUM-マジカル・フォース
N-Parallel
Normal

▶︎ デッキ
7 JP025 RUM-マジカル・フォース 
Emトラピーズ・ハイ・マジシャン》のためにOCG化したカードと言っても過言ではない「RUM」魔法カード。
評価時点でこれで特殊召喚できるXモンスターは僅か4体しか存在せず、そのうち2体はこのカードと同時にOCG化した《Emトラピーズ・ハイ・マジシャン》と《Em影絵師シャドー・メイカー》となっている。
特に《Emトラピーズ・ハイ・マジシャン》が自身の3回攻撃効果を適用するために《Emトラピーズ・マジシャン》をX素材として持つには現状このカードを使うほかないため、あちらを使う以上はほぼ必須カードとなります。
そう考えると、種族と属性が同じで1つ上のランクのXモンスターをEXデッキから重ねてX召喚できる程度の「RUM」魔法カードが未だに存在していないんだなあと感じますね。
2つ上のランクを出す《RUM-アストラル・フォース》とも、「CNo.」しか出せない《RUM-リミテッド・バリアンズ・フォース》とも絶妙に条件が合っていないというわけです。
このカードは速攻魔法という色々と応用が利く使い勝手の良さと、ランクアップ元となるランク4の魔法使い族Xモンスターを蘇生してからランクアップさせる性質から消費も少なく抑えられる反面、ランクアップ元となるモンスターの蘇生制限を満たした上で墓地に送る必要があり、【Em】で使う場合は《Emトラピーズ・マジシャン》を一旦X召喚する必要があることには注意したい。
魂を刻む右
Secret
Super

▶︎ デッキ
5 JP026 魂を刻む右 
アニクロ2024においてアークファイブ枠のほとんどが「Em」モンスター群に埋め尽くされる中、その枠から1枚だけOCG化を勝ち取った、これをストラク連動枠とするなら実に1年遅れになる《レッド・デーモンズ・ドラゴン》のカード名が記された装備魔法。
その効果はドラゴン族Sモンスター専用の装備魔法となっており、自分メインフェイズに発動する効果によって相手の場のモンスター全ての攻撃力は装備モンスターの攻撃力と同一になり、装備モンスターは自身が戦闘を行うお互いのモンスターの攻撃宣言時に対象とした相手の墓地のモンスター1体を除外することでその攻撃力が自身に加算され、戦闘ではほぼ無敵になるというものになっている。
さらに装備モンスターが《レッド・デーモンズ・ドラゴン》なら相手の発動した効果に対する完全耐性まで獲得し、あちらのカード名が記されていることで《ヴィジョン・リゾネーター》や《クリムゾン・ヘルガイア》によるサーチにも対応している。
相手モンスターの攻撃力をフラットにする2の効果は《レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライト》の除去効果と特に相性が良く、3の効果は装備モンスターが相手に直接攻撃する攻撃宣言時にも発動できる点も噛み合っています。
しかしこのカード自体に耐性はなく剥がされた瞬間に効果が消える上に、2と3の効果が発動を伴う効果でかつ2の効果が魔法カードの効果に耐性を持つモンスターには通用せず、攻撃力の上がり幅も相手の墓地のモンスターに依存するし、とりあえず戦闘には勝てるもののモンスター同士の戦闘で相手のLPを取るためのカードとしてはそれほど適しておらず、特定のEXモンスターにしか装備できない装備魔法としてのパワーは低いといった印象。
発動する効果への完全耐性のインパクトは強く、2と3の効果の合わせ技で自分のターンではほぼ無敵状態の《レッド・デーモンズ・ドラゴン》及び場でカード名をあちらとして扱うSモンスターを手軽に作れることには魅力を感じますが、2の効果は自分メインフェイズにしか使えないし、その程度のことで詰むほど現代テーマ群及び11期以降に再強化を受けたテーマはヤワではありません。
8 JP027 金色の魅惑の女王 
アニクロ2024のヴレインズ枠として選出されたカードで、当時クイーンが使用したことで視聴者たちの度肝を抜いたOCGの「LV」を持つモンスターの中でも屈指の問題だらけなカード群の「魅惑の女王」のリンク3のLモンスターがそのサポートカード共々まさかのOCG化を果たしました。
いやあ、アニクロ2024はこれまでのコレパやアニクロにも増して実にマニアックな人選でたまらないですねえ、あとは新規枠が去年からの29枠じゃなくて45枠のままならなあ…。
その効果はL召喚誘発効果で「魅惑の女王」モンスター1体をリクルートまたは蘇生しつつ自身の攻撃力を次のターンの終わりまで1500も上げる能力、「魅惑の女王」モンスター群の相手モンスターを装備カード化する起動効果をお互いのターンにフリチェで発動できる誘発即時効果に変える能力、相手の効果の発動に反応して発動できる効果で場のカード1枚を破壊し、さらに自分の場の「魅惑の女王」モンスター全てに効果破壊耐性を与える能力となっている。
L素材指定は魔法使い族3体と重いですが、同時にOCG化したサポートカードとなる《魅惑の舞》と《魅惑の宮殿》を用いれば【魅惑の女王】では簡単にL召喚できる。
メインデッキの「魅惑の女王」の効果をフリチェ化できるのは【魅惑の女王】にとっては到叶わぬ願望でしかなかったものが現実となった実に画期的なもので、1の効果でリクルート・蘇生しても効果を使える《魅惑の女王 LV3》を選べば1の効果とも繋がり、主にEX展開を行うための素材モンスターに対する限定的なものにはなりますが、相手ターンでの1妨害として機能してくれます。
当然場のあらゆるモンスターを装備カードにできる《魅惑の女王 LV7》に対してこれを適用できれば言うことはないでしょう。
単体で見た時は3の効果が相手のあらゆる効果に反応できる対象を取らない万能単体除去として優秀であり、相手が後攻のメインフェイズ1開始時に《サンダー・ボルト》や《ライトニング・ストーム》を使ってきても、この効果があればそちらを破壊するカードとして選ぶことで、それに連なる耐性効果によって自身を含む全ての「魅惑の女王」モンスターがその破壊効果に耐えることが可能です。
自身の効果によって出てくるだけで盤面にモンスター1体を追加しながら4000打点になれることから戦闘にも十分使えるしLPを取る力もちゃんとあるので、《魅惑の舞》と《魅惑の宮殿》ありきのカードではありますが、フィニッシャー性能も制圧性能も標準以上のものは備えていると思います。
魅惑の宮殿
Secret
N-Parallel
Normal

▶︎ デッキ
9 JP028 魅惑の宮殿 
アニクロ2024のヴレインズ枠として選出された、クイーンがダイジェストデュエルで使用した「魅惑の女王」サポートカード群がまさかのまとめてOCG化を果たしたもの。
魅惑の舞》でサーチできる「魅惑の女王」たちのホームグラウンドであり、手札コスト1枚と引き換えに1ターンに3回まで使えるサーチ効果とあちらの蘇生効果との合わせ技で、1ターンで《金色の魅惑の女王》をL召喚するためのフィールド魔法となります。
手札に加えずに相手の場に特殊召喚することも可能であり、自分の《魅惑の女王 LV3》や《魅惑の女王 LV5》を自身の効果でレベルアップするために《魅惑の女王 LV3》を相手の場に押し付けたり、《魅惑の女王 LV3》を攻撃や効果の標的にしたり、相手の《PSYフレームギア・γ》や《ライトニング・ストーム》、手札からの《無限泡影》や《拮抗勝負》へのケアなどに利用できます。
1の全体パンプはフィールド魔法の効果として素直に有り難く、特に2の効果は「LV」を持つモンスター群の中でも自身の効果を適用するための条件が極めて厳しいと言われ続けてきた「魅惑の女王」の効果をまさに裏技とも呼べる方法で適用可能とするもので、どんだけ「魅惑の女王」が好きなんだってレベルの相当な「魅惑の女王」のファンでなければまず出てこないようなオリカレベルの発想であり、当時のアニメスタッフの中に《女王親衛隊》がいたとしか思えないほどのナイスな所業ですね。
ほとんどの場合で《魅惑の舞》の蘇生効果を使うために最終的にぶっ壊すことになるのが残念ですが、可能であるなら普通に場に維持したいカードではあります。
魅惑の舞
N-Parallel
Normal

▶︎ デッキ
9 JP029 魅惑の舞 
アニクロ2024のヴレインズ枠として選出された、クイーンがダイジェストデュエルで使用した「魅惑の女王」サポートカード群がまさかのまとめてOCG化を果たしたもの。
その効果によって《魅惑の宮殿》をサーチし、宮殿の効果で《魅惑の女王 LV5》と《魅惑の女王 LV7》をサーチしては捨て札にすることを繰り返した後、最終的にサーチした《魅惑の女王 LV3》を召喚し、最後にこのカードの3の効果で宮殿を壊して「魅惑の女王」モンスター3体を並べることで、このカードと任意の手札コスト1枚の計2枚から《金色の魅惑の女王》をL召喚できるというゴリゴリのデザイナーズコンボとなっている。
この時宮殿の最初のサーチ効果を使うための手札コストに「魅惑の女王」モンスターを充てることができれば、3の蘇生対象に《魅惑の女王 LV3》が追加されることで展開できるモンスターが1体増えるのでなお良いでしょう。
特殊召喚制限などは特にないので《金色の魅惑の女王》以外のLモンスターをL召喚しても良く、このカード自体は使い切りにならないので可能であれば次のターン以降もこの蘇生効果による展開は狙っていきたい。
2の効果はぶっちゃけそのくらいはLV3はまだしもせめてLV5とLV7は自前で持ってて下さいよと言いたくなる効果ですが、既に生まれてしまったカードへの不満点の改善案としては悪くない効果です。
沈黙の魔術師-サイレント・マジシャン
Normal
▶︎ デッキ
8 JP030 沈黙の魔術師-サイレント・マジシャン 
見た目は下級モンスターですが、その実は魔法使い族1体をリリースすることによってのみ場に出せる特殊召喚モンスター。
NSした《黒き森のウィッチ》1体で《聖魔の乙女アルテミス》をL召喚してこのカードをサーチし、アルテミスをリリースして自身を特殊召喚するという手順で出せば、デッキから引っ張ってきた上で手札1枚の消費で高い攻撃力を保ったまま場に出せる噛み合いの良さが魅力のカードです。
後攻からなら手札は5枚で攻撃力は3500となり、1枚で2ドローできるドロソを使っていれば攻撃力は4000に達し、戦闘要員として使うだけならそのターン発動する効果を使えなくなるウィッチの制約も問題ありません。
そこから別な展開をするために手札を使うと自身の攻撃力がダウンしてしまいますが、単独で毎ターンに一度ノーコストで魔法カードの発動を無効にする妨害能力を持つため、低攻撃力でも素材要員にせずに盤面に置いておく価値はあります。
3の効果は発動条件がいまいちですが、自爆特攻させるだけでも攻撃力3500の《サイレント・マジシャン LV8》を特殊召喚することが可能であり、たとえ低攻撃力の状態でもそもそもLV8が採用されているかどうかすらわからなくても、相手は迂闊にこのカードに攻撃を仕掛けることは難しくなります。
クリアー・バイス・ドラゴン
Normal
▶︎ デッキ
6 JP031 クリアー・バイス・ドラゴン 
遊戯王GXに登場した「クリアー」モンスター群の中ボスで、2022年時点でそれらの中で唯一OCG化されているカード。
その効果は自ら殴る時、自身の攻撃力をその相手モンスターの現在の攻撃力の倍の数値に変化させるというもの。
相手モンスターのパワーが高ければ高いほど与えられる戦闘ダメージも大きくなり、適用がダメージ計算時でかつ永続効果なので、攻撃宣言からダメージ計算時までに相手モンスターの攻撃力がいくら変化しようが、それにさらに上書きして叩ける上に妨害も受けにくいという戦闘の鬼です。
さらに相手の効果破壊に対して手札が続く限り1ターンに何度でも耐えることができるため、自分のターンでの強さは相当なものと言えるでしょう。
その反面、自己SS能力を持たないことと、相手から攻撃される場合は効果が適用されず、そのままだと攻撃力0で受けなくてはならない上に戦闘破壊耐性もないというのは結構残念なところ。
相手の場にいる効果に強い系の制圧モンスターを葬り、メイン2で特殊召喚のための素材に使ってしまうという使い切りの超耐性キラーとして扱うとして、それなのに自身を場に出す手段を別に用意しなければならないというのは結構ヘビーで、捲り札としてみなすにはさすがに重すぎるかと思います。
耐性も効果破壊のみで除外とかバウンスは効くほか、自分のターンでもメインフェイズにおける勝つ《エフェクト・ヴェーラー》、攻撃宣言時に《無限泡影》や《スキルドレイン》が直撃して自分自身のエフェクトがクリアーされてしまうと悲惨そのもの。
レベル8の闇ドラゴンなので他力を借りればやりようはあるとは思いますが、そこまでして使いたい効果かと言われるとちょっと微妙な感じで、あくまでこのモンスターを主軸に据えてそれで勝つことありきの構築になってしまうように思えます。
まだOCG化してないクリアーモンスターにその辺はなんとかしてもらう形で、クリアーに属する価値を与えられることに期待したいですね。
クリアー・ワールド
Normal
▶︎ デッキ
3 JP032 クリアー・ワールド 
アニメ版GXに登場したカードで、自分の場に存在するモンスターの属性によって、プレイヤーやモンスターに作中で「ネガティブエフェクト」と呼ばれた全6種の様々なマイナス症状を引き起こすフィールド魔法。
評価時点の「クリアー」モンスター群で唯一OCG化されている《クリアー・バイス・ドラゴン》は、自身を自身の属性として扱わないことでこのマイナス症状を受けないように調整されています。
影響の大きさは各属性によってまちまちという感じで、光属性の手札常時全公開、闇属性の攻撃不可、水属性のハンデスが比較的重いデメリットになりますが、いずれも1つ程度ならちょっとしたストレス程度のものでしかなく、複合させたデメリットを相手に押し付けられないならこのカードを使うメリットはほとんどありません。
効果に対する耐性もなく、エラッタ前の《トゥーン・ワールド》みたいにいっちょ前に定期的に定数のライフコストを要求してきますし、そのくせ適用されるデメリットのいくつかはスタンバイやエンドといったこのカードを発動した時点では何の影響も及ぼさない仕事の遅さも気になるところ。
残りのクリアーモンスター達が、このカードを名指しで指定した徹底的に強い効果を手にしてOCGになることを願うばかりであります。
ライトハンド・シャーク
Normal
▶︎ デッキ
8 JP033 ライトハンド・シャーク 
右手・左手シャークの右手の方になるレベル4の魚族モンスター。
召喚誘発効果で相方の《レフトハンド・シャーク》をサーチすることができ、このカードが場に存在していることによりあちらの自己SS効果でそのまま展開することができる。
そのままでも1枚からリンク2のL召喚が可能ですが、あちらはレベル3なのでそのままではX召喚には繋げることができず、あちらは自己SS後に墓地に送られると除外されてしまう点や、両者ともに自身を含む水属性モンスターのみでX召喚を行うとそのXモンスターに耐性を与える効果を持つことから、やはり2体でX召喚を行うことを狙いたい。
あちらは墓地からの自己SSも可能でかつその場合はレベルが4に変化するのでこのカードと共に戦闘・効果による破壊に耐性を持つランク4のX召喚を行うことが可能になるため、サーチしてきたあちらを何らかのコストなどにして墓地に送ることも考えておきたい。
またこのカード自身にも自分の場にモンスターが存在しない時に墓地からの自己蘇生できる能力が備わっているので、右手・左手の両方をデッキから直に墓地送りにできれば召喚権すら使わずに展開することが可能となります。
ランタン・シャーク
Normal
▶︎ デッキ
8 JP034 ランタン・シャーク 
召喚誘発効果で手札のレベル3から5までの水属性モンスター1体を特殊召喚する能力を発揮する下級魚族モンスター。
特殊召喚でも効果が誘発し、守備表示でしか出せない代わりに特殊召喚したモンスターの効果が無効にならないのが強みですが、発動後はそのターンXモンスターしかEXデッキから特殊召喚できなくなるため、自身と同じレベル4モンスターを展開してランク4Xに繋がなければ基本的にはEX展開ができない。
当然ですが手札に特殊召喚可能なモンスターがいなければ実質効果なしモンスターになってしまうため、ペアが揃わないと事故札となる場合もあります。
特殊召喚するモンスターがレベルを変動する能力を持つ場合は他のランク帯をX召喚できる場合もあり、特に《カッター・シャーク》を特殊召喚すればそれぞれの効果で水属性限定でランク3とランク5も選ぶことができるようになる。
このことからカッターの効果でリクルートするモンスターとしても適したカードとなります。
カッター・シャーク
Secret
Normal

▶︎ デッキ
10 JP035 カッター・シャーク 
自分の場の水属性モンスターを対象にそのモンスターと同じレベルを持つ異なるカード名の魚族モンスター1体をリクルートできる能力を持つ魚族の下級モンスター。
発動コストがない上に何とこのカード自身も効果の対象にできるという完全なる1枚初動であり、さらに《鰤っ子姫》と《ワン・フォー・ワン》で4枚分初動を厚くできるという素晴らしいカード。
リクルートした魚族モンスターはそのターン効果を発動できず、発動後はXモンスターしかEXデッキから特殊召喚できなくなる制約が課せられますが、自身及び自身を対象にした時にリクルートできる《ランタン・シャーク》は、それぞれが水属性XモンスターのX素材にする際に発動しない効果によって自身のレベルを変動させることができるため、ランク4X以外の水属性のXモンスターに繋げることもできる。
弱点はやはり誘発耐性が皆無ということであり、特に自身を対象に効果を発動した場合は《幽鬼うさぎ》も直撃するようになることには注意したい。
アビス・シャーク
Normal
▶︎ デッキ
9 JP036 アビス・シャーク 
自分の場に何らかの水属性モンスターが先行している必要がありますが、そのモンスターをリリースするなどして減らすことなく手札から自己SSでき、さらにそれに連なる形で特定のレベルの魚族をサーチする効果を発揮する。
サーチ効果付きの自己SSなので《灰流うらら》にチェーンされると自己SSごと止められてしまう一方で、《スキルドレイン》のような場のモンスター効果を無効にするタイプの効果は無視してサーチを行うことができます。
マーメイド・シャーク》はこのカードをサーチしつつこのカードの自己SS条件を満たすことができるので相性が良く、その場合は召喚権を使うのでこのカードでサーチする魚族は同じく自己SS能力を持ち、このカードと同じレベルを持つ《クリスタル・シャーク》や《ドリーム・シャーク》などが適任となります。
ただしこの効果の発動後にはそのターン水属性モンスターしか特殊召喚できない制約が課せられるため、X召喚以上にL召喚の選択肢は極端に狭くなり、それと同時に自分の「ナンバーズ」モンスターが相手モンスターとの戦闘で与える戦闘ダメージが倍になるという、消えないメリットとデメリットを同時にもたらすという極めて特殊な性質を持っています。
クリスタルを自身の効果で自己SSした場合、このカードの制約も含めて自分は「水属性のXモンスター」しかEXデッキから特殊召喚できなくなるわけですが、このカードとクリスタルはナンバーズXモンスターのX素材にする場合にそれぞれがレベル3と4としても扱うことができるため、水属性ならランク5X以外にも選択肢を広げることができるようになっています。
自身の自己SS後に発揮される戦闘ダメージ倍化を活かすのであれば、水属性のランク3〜5Xモンスターの中でも是非とも「ナンバーズ」に属するモンスターをX召喚したいところで、これだけ限定された指定でも意外と選択肢はあります。
クリスタル・シャーク
Normal
▶︎ デッキ
9 JP037 クリスタル・シャーク 
アビス・シャーク》の最高のパートナーとなるレベル5の魚族モンスター。
あちらの自己SS効果に連なるサーチ効果で手札に持ってきて、アビスを対象に効果を発動し手札からSSするというのが基本の動きとなります。
その際にアビスの攻撃力を半分にしてしまいますが、アビスは元々が戦闘要員ではない上に特殊召喚のための素材に使うことで全くデメリットではなくなるし、自身の効果で特殊召喚した後に場を離れると除外されるデメリットもアビスと共にX素材にすることで帳消しにできる。
さらにこの自己SS効果は墓地からも発動できるため、X素材にして墓地に送ることで繰り返し効果を使うことができ、何気に相手の場の水属性モンスターも対象にできるので、《No.4 猛毒刺胞ステルス・クラーゲン》を先行させておけば相手の場のモンスターを弱化させつつ手札や墓地から特殊召喚できるカードにもなります。
クラーゲンは「ナンバーズ」に属する水属性のランク4Xモンスターでもあるため、アビスとこのカードの自己SS後に課せられるそれぞれの制約をクリアしつつ、アビスとこのカードでそれぞれの2の効果を適用してX召喚できるモンスターとしても大変都合が良いです。
揺海魚デッドリーフ
Normal
▶︎ デッキ
9 JP038 揺海魚デッドリーフ 
召喚誘発効果でデッキから同名カード以外の魚族1体を墓地に送る下級魚族モンスターで、時の任意効果であることも含めて魚族の《終末の騎士》と言えるモンスター。
魚族にとっては待望となる、SS誘発の有用な効果を持つ下級モンスターでもあり、そういうわけで《鰤っ子姫》のリクルート先としても優れたモンスターとなります。
墓地送りにしたい魚族には、強力な効果を持つ《超古深海王シーラカンス》や、1体を3体に増やせる《素早いアンコウ》、その他墓地発動の効果を持つものや、墓地の魚族を特殊召喚する能力を持つモンスターの蘇生先に適したモンスターなどが挙げられる。
このモンスターと《鰤っ子姫》と《超古深海王シーラカンス》が存在する魚族はそうそう下手なモンスターや魚族に関する効果を持つカード、種族統一テーマを出すことは難しい…と、言いたいところですが、これらのモンスターはいずれも専用のサーチ手段のないテーマ無所属モンスターでもあり、《絶海のマーレ》からのティアラメンツという例もある以上、もはやこれがあるからこれは出ないという理論は通用しないと言ったところで、本当に何が起こるかわからない。
もう1つのデッキリソースの回復&1ドローができる墓地効果も、ついでに持っているという程度の能力としては当然優秀であり、《終末の騎士》と同様に自身に最低限の戦闘能力があるのも印象が良いです。
No.32 海咬龍シャーク・ドレイク
Normal
▶︎ デッキ
3 JP039 No.32 海咬龍シャーク・ドレイク 
アニメではライバルキャラクターのエースという割と重要なポジションの「No.」Xモンスターだったのですが、実性能としてはかなり厳しい感じのランク4Xモンスター。
自身のX素材の1つと引き換えに、2800打点で戦闘破壊した相手モンスターを弱らせた状態で相手の場に攻撃表示で無理矢理復活させ、そうやって復活させたモンスターに再度噛み付くことで相手のLPをごっそり奪い取るという、ヒール役全開という感じのかなり陰湿な能力を持っている。
しかし攻撃力1000以下の攻撃表示モンスター相手にこの効果を綺麗に全て通せたとしても、無強化状態では取れるLP量はワンキルには到底届かないし、相手の場に自身より攻撃力または守備力が高いモンスターしかいなければ使える効果は何もなく、何よりもそれでいてX召喚に3体素材を要求してくるというのはあまりにも重すぎる。
このカードに無条件で重ねてX召喚できる《CNo.32 海咬龍シャーク・ドレイク・バイス》も残念性能なので下敷きとしての価値も低く、そもそも3体素材を要求するランク4Xということでまともな方法で出すと下敷きになるこのモンスターを用意するのも億劫と言わざるを得ない。
「CNo.」体を既に消化してしまっているので望みはかなり薄いですが、ライバルの元エースとしての再強化の恩恵を受けられることをただひたすらに祈るしかないでしょう。
No.4 猛毒刺胞ステルス・クラーゲン
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Normal

▶︎ デッキ
9 JP040 No.4 猛毒刺胞ステルス・クラーゲン 
昨年の《No.3 地獄蝉王ローカスト・キング》に続いてOCG化された、夏場の嫌なヤツで構成されたいわゆる「偽ナンバーズ」の1体。
最近のXとしては珍しく素材に縛りがあり、水縛りのランク4ということで《バハムート・シャーク》からの《餅カエル》という強力な競合相手がいるわけですが、こちらも負けず劣らず、少なくとも共存する価値は間違いなくある強力効果を持っています。
自身が場にいる限り全てのモンスターは水属性となり、お互いのメインフェイズに相手の水属性モンスターをフリチェで対象耐性を無視して爆破して効果ダメージを与えることができ、相手モンスターはこのカードの効果により全て水属性化されているため、実質的に全ての相手の表側表示モンスターに有効となります。
水属性はメイン側でもマイナーな部類の属性ですが、とりわけ汎用EXにメジャーなモンスターが非常に少ないため、《御前試合》と同時出ししておけばほとんどの展開デッキはモンスターを並べたり、それらを素材にEXデッキからモンスターを特殊召喚することが不可能となるでしょう。
ここまでの効果は全てX素材の有無に関係なく発動・適用できる点も優秀で、登場以降は水属性のXモンスターの代表的な存在としてX召喚が可能なデッキではほとんどの構築で使用されるようになっています。
後半の効果は破壊された時に持っていたX素材の数までこのカードの眷属である《ステルス・クラーゲン・エフィラ》に分裂し、それぞれ墓地の水属性モンスター1体をX素材として分け与えるというもので、状況次第では水属性デッキで有用な墓地効果を持つ《海竜神の激昂》でサーチ可能な《激流葬》などで自爆することなども考えていきたい。
エクシーズ・リモーラ》を用いた水属性デッキなら、《餅カエル》や《FNo.0 未来龍皇ホープ》と一種にこのモンスターを並べることさえも可能となるでしょう。
バハムート・シャーク
Secret
Normal

▶︎ デッキ
9 JP041 バハムート・シャーク 
遊戯王OCGにおいて評価時点で2体存在する、両方ともランク4Xモンスターとなる「バハムート」の名前を持つモンスターの、水属性でシャークの方となるカード。
X素材を1つ使うことで自身よりもランクの低い水属性のXモンスターをEXデッキから直に特殊召喚するという、当時としてはかなり画期的だった効果を発揮する。
この効果で特殊召喚したXモンスターは当然X素材を持たず、特殊召喚できるモンスターの種類もかなり限られているため特殊召喚する価値のあるモンスターはそう多くありませんが、X素材を持たなくても使用できる効果があるXモンスターであればこの効果で呼び出す価値も高く、特に万能カウンター能力+自身の効果でEXデッキに戻れるので場に維持したこのカードの2回目の効果でおかわりもできる《餅カエル》とは無類の相性の良さを誇り、水属性のレベル4モンスターを中心としたデッキでなくても【ファーニマル】などの現実的にこのモンスターをX召喚できるデッキなら《餅カエル》を制圧の添え物に加えることも可能としていました。
残念ながらスプライトなどの影響で評価時点における《餅カエル》は禁止カードになってしまいましたが、今後もX素材を持っていなくても場や墓地で効果を使えるランク3以下で水属性のXモンスターが登場するたびにその存在を顧みられるでしょうし、現在でもこのカードやその効果で特殊召喚したXモンスターをX素材とした「重ねてX召喚」という手法で有効利用することができます。
白の水鏡
Normal
▶︎ デッキ
8 JP042 白の水鏡 
下級魚族専用の《死者蘇生》となる効果に追加のサーチ効果がついている蘇生魔法。
浮上》では蘇生できなかったレベル4の魚族も蘇生できるようになっており、攻撃表示での蘇生も可能なので【魚族】ならまずこちらを優先して良いでしょう。
追加のサーチ効果は蘇生したものと同名モンスターをサーチするという内容で、このカードが登場した時期から現在に至るまで、新たに世に送り出されるカードの多くが持っている効果の発動や自身の効果による特殊召喚に名称ターン1がついているため、同名カードをサーチしてもそれほど大きなメリットにならない場面も少なくありませんが、1ターンのうちに全てをやろうとするのでなければ、単純に1アドになることも含めて普通に有用な効果と言えるでしょう。
逆にそんなに使わなそうな効果なら、追加効果が使えるか否かに関わらず《灰流うらら》に蘇生効果ごと捕まるようになってしまった蛇足効果になるため、微妙な追加効果として扱われるものとなってしまいます。
手札から捨てて発動する効果と手札からの自己SS能力をそれぞれターン1で使える下級魚族辺りがいるとありがたいところですが、現在でも《揺海魚デッドリーフ》の効果を使うことでこれに近い状態を実現することが可能です。
エクシーズ・リバイブ・スプラッシュ
Normal
▶︎ デッキ
6 JP043 エクシーズ・リバイブ・スプラッシュ 
ランク4以下のXモンスター専用の蘇生罠となるカードで、それだけだとランクに関わらずXモンスターの蘇生が可能で、自身が蘇生したXモンスターのX素材になる《エクシーズ・リボーン》の下位互換にしかならない。
蘇生したモンスターの属性が水属性になることが役立つ場面もかなり限られてくると思われるため、このカードを使うならやはり2の水属性モンスターをX召喚する墓地効果の方を狙いたい。
1の効果とはいずれかターン1ですが、罠カードの墓地効果ということで相手ターンにフリチェで発動することも可能なので大きな問題にはなりにくく、墓地に送られたターンでも発動可能なので直接墓地に送るのも悪くない。
対象とした水属性Xモンスターよりランクが1つ上の水属性モンスターをそのモンスターに重ねてX召喚するので、相手ターンにX召喚するなら相手ターンでも動ける能力を持つ《No.4 猛毒刺胞ステルス・クラーゲン》や《ヴァリアント・シャーク・ランサー》がこれに適しており、《バハムート・シャーク》なら自身かその効果でEXデッキから特殊召喚したランク3の水属性Xモンスターの両方を選べるし、ヴァリアントが相手ターンにフリチェで効果を使えるようになる条権も満たせるので相性が良い。
面白いカードだとは思いますし今後の水属性Xモンスター次第でいくらでも新しい可能性が生まれるカードではありますが、展開途中で確実に墓地に送ることができるならともかく《おろかな副葬》とかを使ってまで使用するようなカードではないという感じですね。
ギミック・パペット-シザー・アーム
Normal
▶︎ デッキ
6 JP044 ギミック・パペット-シザー・アーム 
召喚誘発効果でデッキのギミパペ1体を墓地に送るギミパペにおける《終末の騎士》となるモンスターで、評価時点のメインデッキのギミパペで唯一のデッキに触れる能力を持つカード。
墓地に送るモンスターはほぼ《ギミック・パペット-ネクロ・ドール》1択といったところですが、評価時点でこのカード1体でL召喚できるリンク1モンスターが先攻では出せない《副話術士クララ&ルーシカ》くらいしか存在しないため、そのままではネクロは自己蘇生できず初動として成立しない。
それでいてNSでしか効果が出ないので貴重な召喚権を渡す必要があるし、数的アドバンテージにもならないため、役割は異なりますが召喚権を渡すなら《ギミック・パペット-テラー・ベビー》や《ギミック・パペット-ハンプティ・ダンプティ》の方が優先されるという印象です。
ギミック・パペット-キメラ・ドール》や《コンドーレンス・パペット》などの後続の新規もこのカードにとっては向かい風で、このカード1枚からでも有効な初動になる墓地効果を持つ新たな相方の登場が待たれる。
ギミック・パペット-ビスク・ドール
Normal
▶︎ デッキ
6 JP045 ギミック・パペット-ビスク・ドール 
手札のギミパペ1体をコストにした自己SS能力を持つレベル8ギミパペで、条件が相手に依存しない分、展開要員として《ギミック・パペット-マグネ・ドール》よりも優れている。
しかし最もコストとして有用な《ギミック・パペット-ネクロ・ドール》を捨てて展開できたとしても、このカードと捨てたネクロだけでは場にモンスターを2体並べることすらできない。
墓地効果も悪い効果ではありませんが、《ギミック・パペット-テラー・ベビー》と同様に自身がX素材でいるうちは使えない効果です。
マグネは最初に登場したギミパペの1体なので効果に粗があるのはまあ仕方ないかなと思いますが、10期の新規であるこのカードがマグネと同じかちょっと優れている程度の相互互換カードというのはさすがに寂しいと感じます。
自己SSした時に発動する誘発効果でデッキからギミパペを特殊召喚するとか墓地に送るとか何かしらのアドバンテージは稼いで欲しかったなという感じですね。
No.15 ギミック・パペット-ジャイアントキラー
Secret
Normal

▶︎ デッキ
6 JP046 No.15 ギミック・パペット-ジャイアントキラー 
その全てが初出が書籍付属のウルトラレアカードとなる3体の「ギミック・パペット」の「No.」ランク8Xモンスターの最初に登場したカード。
戦闘能力は低いですが、自身のX素材1つを使用した起動効果により、1ターンに2体まで特殊召喚されたモンスターを轢き潰すことができ、それがXモンスターならその元々の攻撃力分の効果ダメージが相手に入る。
ただし2体のモンスターを破壊できることを除けば、ほとんどの場面で《No.1 インフェクション・バアル・ゼブル》の方が優れているため、汎用ランク8Xとして使用するには攻撃力ともどもさすがに物足りない。
No.40 ギミック・パペット-ヘブンズ・ストリングス》と同様にギミパペネームを持つことが重要なXモンスターと言えるでしょう。
CNo.15 ギミック・パペット-シリアルキラー
Normal
▶︎ デッキ
6 JP047 CNo.15 ギミック・パペット-シリアルキラー 
No.15 ギミック・パペット-ジャイアントキラー》のカオス体となるXモンスターで、攻守が反転して戦闘向けになったほか、持っている効果の除去範囲があちらから遥かに向上しており、追加のバーン効果もより発生しやすくなっている。
しかし除去性能は変化しておらず、こちらはターン1でしか効果を使えないのでアドバンテージを稼ぐ力は実はジャイアントキラーよりも低下している。
指定素材内容からしてまともにX召喚する価値は低いので、ランク8Xモンスターに《RUM-アージェント・カオス・フォース》を、機械族ランク8Xモンスターなら《RUM-ヌメロン・フォース》を使って出すのが基本になるでしょう。
効果テキストのどこにもジャイアントキラーのカード名が書かれていない汎用Xモンスターでもあるので、どのXモンスターからランクアップさせても強さは変わらない。
相手ターンでは使える効果がなく攻撃表示の壁として置いておくのも心許ない数値なので、効果発動後は《天霆號アーゼウス》や《No.84 ペイン・ゲイナー》からの《No.77 ザ・セブン・シンズ》を重ねてX召喚することになるでしょう。
弱くはないと思いますが、間違いなくレベル9モンスターを3体素材にして出す価値はないカードで、正直今ならランク4以下で2体素材のXモンスターにこういうのがいても全然不思議ではありません。
ギミック・パペット-ギガンテス・ドール
Normal
▶︎ デッキ
4 JP048 ギミック・パペット-ギガンテス・ドール 
「ギミック・パペット」における初のランク4Xモンスターであり「No.」にも属していないカード。
レベル調整を行わずとも下級ギミパペのみでX召喚できますが、どちらもギミパペでなければならないため、X素材のどちらかは展開能力を持つ《ギミック・パペット-ハンプティ・ダンプティ》か《ギミック・パペット-テラー・ベビー》になる可能性が高いでしょう。
効果はX素材2つと引き換えに相手の場のモンスターを2体まで一時的にコントロール奪取するという強力なものですが、発動後の制約によりXモンスター以外で攻撃できないので奪ったモンスターを戦闘要員として使うのは難しく、さらにギミパペ以外特殊召喚できなくなるので特殊召喚のための素材要員にも利用しにくい。
そこで出番となるのが2の効果であり、これで奪ったモンスター2体のレベルを8に合わせることで、レベルを持つモンスターなら奪ったモンスターの元々のレベルに関係なくランク8のギミパペXモンスターの素材にして攻撃できるという流れになる。
しかしレベルを持たないXモンスターとLモンスターはX素材として処理する手段がなく、評価時点でギミパペ唯一のLモンスターである《ギミック・パペット-キメラ・ドール》はL素材が機械族指定なので奪ったモンスターが機械族または《機械仕掛けの夜-クロック・ワーク・ナイト-》が場に出ているとかでもない限りL素材とすることができない。
また相手モンスターをコントロール奪取することによって、それらを素材にして出てきた《No.15 ギミック・パペット-ジャイアントキラー》や《No.40 ギミック・パペット-ヘブンズ・ストリングス》経由で出した《CNo.40 ギミック・パペット-デビルズ・ストリングス》が自身の効果による破壊相手を失う可能性も考えられる。
さらに現状のランク8のギミパペXには相手ターンに場に置いておける能力を持つモンスターがいない中で、特殊召喚先がギミパペに縛られる制約のせいで《天霆號アーゼウス》や《No.77 ザ・セブン・シンズ》になることもできません。
総じて、リンク2またはリンク3でもう少し素材指定が緩いLモンスターか、めちゃくちゃ特殊な方法でEXデッキから特殊召喚されるXモンスターがギミパペに新規カードとして出てくれないと厳しいカードだと思います。
7 JP049 ギミック・パペット-キメラ・ドール 
X召喚テーマである「ギミック・パペット」にもLVP、ではなくPPで「おジャマ」や「超重武者」などと共にお鉢が回ってきたリンク2のLモンスター。
特に《ギミック・パペット-ハンプティ・ダンプティ》や《ギミック・パペット-テラー・ベビー》で展開を行った場合、レベルが不一致のギミパペ同士でもEX展開できる貴重な存在です。
素材内容は機械族なら何でもいいので、ギミパペXモンスターの主力でもあるランク8の素材にも転用できる《ネジマキシキガミ》や《巨大戦艦 ビッグ・コアMk-III》などの自己SS能力を持つレベル8の機械族を利用しても良いでしょう。
持っている能力は、L召喚されている場合に毎自ターンに発動できるギミパペのサーチまたはデッキからの墓地送りとなっており、さらに自分の場のモンスターがギミパペのみなら、元々手札に持っていたものも含む手札のギミパペ1体を展開できるという、これまでのまるでデッキに触れない前時代的な能力のモンスターばかりだったギミパペでは考えられないようなかなり近代的な能力になっている。
ただし発動後にそのターンのEX展開が機械族Xモンスターに縛られるため、X素材になれないこのカードをテーマ自前のカードで有効に処分する手段は《ギミック・パペット-死の木馬》で破壊するとか、自爆特攻して《ギミック・パペット-ナイト・ジョーカー》の自己SSに繋げるとかくらいしかなく、それらのモンスターはぶっちゃけ採用圏外レベルなのでこの運用は現実的ではない。
またこの効果を1回通したら、L素材として墓地に送られたモンスターに関係なくランク4とか8の機械族Xモンスターが最低でも1体は立つことが確定するかと言われると全然そんなこともなく、この効果を起点に《ギミック・パペット-ネクロ・ドール》や《ギミック・パペット-マグネ・ドール》で展開を行い、ようやく機械族Xモンスター1体が立てられる可能性があるという程度しかない。
やってること自体は普通に強いので将来性はあると思いますが現在のメインデッキのギミパペのメンツではなかなか厳しいものがあり、棒立ちになるこのカードの処理役としても《宵星の機神ディンギルス》のようなギミパペLモンスターに重ねてX召喚できるギミパペXモンスターとかに出てきて欲しいところ。
なおこのカード本体にはL素材にできないというような制約はないため、後から《ジャンク・パペット》とかで蘇生してリンク2のL素材として使うことは可能であり、効果の発動前であればEX展開も自由に行うことができる。
RUM-アージェント・カオス・フォース
Normal
▶︎ デッキ
8 JP050 RUM-アージェント・カオス・フォース 
ランク5以上のXモンスターにのみ対応するRUMカードの1枚。
競合となるRUMには《RUM-ヌメロン・フォース》や《RUM-クイック・カオス》といったカードが存在していますが、こちらはランクアップ先となるモンスターの指定が上記の2枚よりは緩くて広いので選べるXモンスターも増えるのが利点。
このカードがよく使われる【ギミック・パペット】での運用に関しては《No.40 ギミック・パペット-ヘブンズ・ストリングス》を《CNo.40 ギミック・パペット-デビルズ・ストリングス》にランクアップさせるだけなら上記の2枚でも何ら問題はなく、むしろそれらを使った方が強い場面すらあるわけですが、このカードはデュエル中に1度だけ一定条件を満たした時に自己サルベージできる効果があるため、《おろかな副葬》などで墓地を経由して手札に持ってくることも可能であり、《傀儡葬儀-パペット・パレード》や専用のサーチ・サルベージ効果を持つ《マーシャリング・フィールド》によってデッキや墓地から持ってくることもできるRUMの採用を最小限に抑えつつ、ランクアップに再チャレンジできるという点では確実に勝っています。
Emダメージ・ジャグラー
Normal
▶︎ デッキ
10 JP051 Emダメージ・ジャグラー 
墓地発動でテーマモンスター1体をサーチする本体となる効果に、おまけとしては悪くない無効破壊の手札誘発効果が設定されている「Em」の一軍モンスターの1体。
かつて9期に【EMEm】と呼ばれるデッキで何体からの「Em」モンスターと共に出張採用されて大活躍した結果、《Emヒグルミ》と同時に禁止カードに指定された経験もあるモンスターです。
その後はこちらだけが先に制限復帰→制限解除に至っており、そこからは《Emトリック・クラウン》や《Emハットトリッカー》を細々とサーチするくらいのカードに落ち着きましたが、2024年6月のアニクロにおいて未OCGだったメインデッキの「Em」モンスターが一気に追加され、さらに同年7月のリミットレギュレーションにおいてモンスター効果に名称ターン1を設定した上で《Emヒグルミ》が制限復帰することになり、有用なサーチ先の激増によってこのカードもあの時とはまた違った輝きを見せてくれるカードになりそうで楽しみです。
Emハットトリッカー
Normal
▶︎ デッキ
9 JP052 Emハットトリッカー 
手札から自身を自己SSする能力を持つ「Em」の一軍モンスターの1体。
自分と相手の場どちらでも構わないので場にモンスターが2体以上存在することが条件であり、発動を伴わない効果による自己SSでかつ採用するデッキを選ばない汎用性の高さから、テーマ専用のサーチと蘇生手段もあるレベル4の展開要員として《Emダメージ・ジャグラー》や《Emトリック・クラウン》とセットで【Em】以外のデッキでも一定数使われていたカードです。
何気に自己SSに名称ターン1が設定されておらず、同名カードは場に1体しか存在できない永続効果もないのでダブっても全部展開できるのも偉いと思いますね。
それ以外の効果はほぼおまけですが、一介の素材用の下級モンスターとしては目を見張るレベルの結構凄いパワーアップを見せます。
Emトリック・クラウン
Secret
Normal

▶︎ デッキ
10 JP053 Emトリック・クラウン 
未OCGカードの消化や新規カードの追加を長らく凍結されている「Em」の一軍モンスターの1体。
あらゆる領域から墓地に送られた場合に効果が誘発し、墓地のテーマモンスター1体を蘇生する能力を持っている。
12期に登場した《大陰陽師 タオ》を見てもわかるように、この手の効果はそのほとんどが同名カードを蘇生対象から除いているか、少なくとも墓地に送られた自身は対象にできない仕様になっているのですが、このカードは墓地に送られた自身も対象にできるため、《聖魔の乙女アルテミス》のL素材になれる点も含めて単独で効果を使える点が非常に優秀。
蘇生したモンスターは攻守が0になってしまい、さらに自分はけして小さくない定数の効果ダメージを受けることになりますが、展開に関わるデメリットや制約はなく、特殊召喚のための素材に使っていける。
自身を特殊召喚した場合は、次のターン以降このカードが墓地に送られることで再び効果を使え、蘇生したモンスターの効果が無効にならないという特典があるためそれ以外の「Em」モンスターを特殊召喚する値打ちも高い。
同じレベル4モンスターでX素材状態から墓地に送られても効果が誘発する、テーマのリンク1モンスターのL素材として便利、自身への効果ダメージがPゾーンに置かれた《悪魔の聲》に響鳴カウンターを置くことに繋がることなどから、相性の良いカードとしてヴァルモニカの再録枠にも選出されている。
Emヒグルミ
Secret
Normal

▶︎ デッキ
10 JP054 Emヒグルミ 制限
かつて【EMEm】と呼ばれた9期の環境を紅く染め上げた最強デッキのキーカードとして活躍した「Em」Pモンスターで、評価時点では《マジェスペクター・ユニコーン》と共にPモンスターでは数少ない禁止カードに指定されているカードです。
Pゾーンで破壊された場合でもモンスター効果として設定されている被破壊誘発効果を発動できるのはいいとして、だったら何故名称ターン1をP効果の方だけでモンスター効果の方には設定していないのか?としか言いようがないカードです。
当然のように史上最速で禁止カードに指定されるだけにとどまらず、以降このカードが属していた「Em」カードのOCG化も完全に凍結され、その後気が遠くなるほどの長い眠りにつくことになってしまいました。
評価時点となる現在ではこいつよりも《アストログラフ・マジシャン》の方がヤバいヤツと捉えている人も少なくなく、12期の2024年のアニクロで遂にアニメに登場していた「Em」モンスターのOCG化が再開したため、これはこのカードの禁止解除の機運が高まっているのではないかと見るデュエリストも多く見られます。
とはいえ、同じく12期となる2023年に「マジェスペクター」の新規カードが登場した際は結局《マジェスペクター・ユニコーン》は禁止解除されないまま現在に至っているので、あまり期待しない方がいいし少なくともすぐに禁止解除されるとは思わない方が良さそうですね。
ちなみに《サモン・ゲート》のイラストには当時禁止カードに指定されていたEXデッキに入る4つの種別のモンスターが1体ずつ描かれているのですが、何を隠そうPモンスターから選抜されたのがこのカードとなります。

2024年6月追記:上記のアニクロ2024にてモンスター効果の方にも名称ターン1を設定したエラッタを加えて収録され、さらに7月に施行されるリミットレギュレーションで禁止解除されることが告知されました!
名称ターン1があろうと強い効果であることには変わりないため、このカードの復帰は【Em】にとっては新規カード群と同じくらいの強化であり、このスピード感ある対応は使い手の方々にとっては嬉しい限りでしょう。
禁止カードのエラッタ復帰として問題のある効果に名称ターン1をつけるだけという最も丸い手法、これだけで禁止カードから解放できるカードはまだまだたくさんあると思うので今後も積極的にやっていって欲しいところですね。
Emトラピーズ・マジシャン
Normal
▶︎ デッキ
6 JP055 Emトラピーズ・マジシャン 
評価時点において唯一OCG化されている「Em」のEXモンスターとなる、素材を魔法使い族で縛ったランク4Xモンスター。
【Em】は魔法使い族モンスター群でかつランク4Xを立てることに非常に長けたギミックをテーマ内に持つため、そちらでのテーマエースとして活用できる。
しかし持っている効果は自分の効果による自傷も防げる条件付きのダメージをシャットアウトする能力、お互いのメインフェイズにフリチェで使えるものの自身を効果対象にできないキルとしても除去としても微妙な2回攻撃&自壊効果、あまり良くない発動条件のテーマモンスターを1体リクルートする効果という、現代を生きるEXデッキのテーマエースとしては正直不適格なものが並んでいる。
このカードの横に別なランク4XモンスターなどのEXモンスターを立ててそのモンスターに連撃させるということになると思いますが、テーマエースなのに初出が字レアというのもこの性能だと納得せざるを得ない感じです。
2024年のアニクロでOCG化した《Emトラピーズ・ハイ・マジシャン》はこのモンスターをX素材として持つことで攻撃力2700で無条件の3回攻撃が可能となるため、あちらをフルパワーで使うなら《RUM-マジカル・フォース》と合わせて採用することがマストになります。
融合
Normal
▶︎ デッキ
9 JP056 融合 
このカードを含めた3枚以上の特定のカードを消費して1体のモンスターをEXデッキから特殊召喚するという、OCGでも屈指の悪条件とアド損を受け入れて行われる特殊召喚システム「融合召喚」を行うために必要な原点となる魔法カード。
現在ではこの召喚方法を用いるテーマのほとんどにモンスター効果による融合召喚や、より消費の少ない条件でこれを行える、またはフリチェでこれを行うことができたり、融合・フュージョン・テーマネームを持っている魔法・罠カードが用意されていますが、その一方で正規の融合であるこのカードを用いた融合召喚も手厚く強化され続けており、未だその価値が失われることなく今に至るというのは大変喜ばしいことです。
ファーニマルデッキにおける重要性は言うまでもなく、プランキッズが相手の誘発を貫通するためにデッキに取り入れたりすることなどもありました。
魅惑の女王 LV3
Secret
Normal

▶︎ デッキ
5 JP057 魅惑の女王 LV3 
「LV」を持つモンスター群の中でもその性能がとりわけ問題だらけだった「魅惑の女王」シリーズのスタート地点となる下級モンスター。
自分メインフェイズに発動できる《サクリファイス》のような相手モンスターを装備カードとする能力を持っており、レベル3以下のモンスターのみが彼女の魔力の虜になる。
相手のデッキがレベル4モンスター中心のデッキでかつ、《デビリアン・ソング》などでサポートするなら少しはまともに使えるようになるという程度のかなり厳しい効果ですが、それでも「魅惑の女王」シリーズではこのレベル3が一番ましであることは間違いないでしょう。
種族や属性は恵まれているだけに、アニメで登場した例の強化カード群のOCG化が待たれますね。

追記:2024年のアニクロにおいて上記の「例の強化カード群」である《金色の魅惑の女王》・《魅惑の宮殿》・《魅惑の舞》の3枚が全てOCG化されました!
このカードはそれら3枚のいずれとも強くシナジーするカードとなり、展開の起点として特別に重要なモンスターであるため点数を3→5点に上方修正致します。
魅惑の女王 LV5
Normal
▶︎ デッキ
1 JP058 魅惑の女王 LV5 
登場当初から見た目だけは「魅惑の女王」シリーズで圧倒的人気のあったモンスター。
しかしその性能は「漆黒の魔王」シリーズと同じく、中継ポイントであるこのモンスターが弱過ぎて使い物にならないという最低のモンスターです。
何をもってここまでの過調整をしてしまったのかという感じで、このカードが収録されたレギュラーパックがそれなりに良いカードも収録されているにも関わらず、当時から歴史に残る残念パックなどと言われてしまっていたのはだいたい「漆黒の魔王」と「魅惑の女王」両シリーズのせいと言って差し支えない。
その気があるならいつかヴレインズで登場した魅惑の女王新規を世に送り出して欲しいところですね。
魅惑の女王 LV7
Normal
▶︎ デッキ
1 JP059 魅惑の女王 LV7 
「魅惑の女王」シリーズの最終形態となるモンスターで、装備カードにできる相手モンスターのレベルが無制限になっただけでなく、レベルを持たないモンスターや裏側守備表示モンスターといったレベルを参照できないモンスターも吸えるようになりました。
しかし相変わらず1体しか装備できない上に装備しても戦闘能力は上がらず、次を吸うためには戦闘破壊の身代わりにするか何らかの効果によって自ら剥がすかをしなければならない。
難解な進化条件を満たしておいてこれでは、いくらなんでもあまりに使い甲斐がなく、ただただ哀しい。
それでも当時この「魅惑の女王」シリーズに魅せられ、構築に挑戦したデュエリストはけして少なくなかったのです。
やっぱり見てくれがいいってのは、あらゆる事象において圧倒的長所ってことなんですねえ。




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