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7:アカデミア―その女王とその薔薇 作:天
響ヒスイはどこか落ち着かない様子で窓の外を眺めていた。
場所はデュエル・アカデミアの職員室。窓から見えるのは、現在入学筆記試験が行われている会場である講義室だ。ここからはそこの出入口のドアがよく見え、誰かが出入りすればすぐに分かる。
街を歩けばすれ違う者の多くが振り返らざる得ないであろうほどのクールな美貌を持つ彼女が、そわそわとしている様子は端から見れば中々に可愛らしいものである。
「やはり気になるものですかな?」
そんな彼女に声をかけてきたのは、禿頭に立派な髭を蓄えた大柄な男性だった。
「鮫島校長・・・」
ヒスイに歩み寄ったその男性は髭を指でしゃりと擦る。
彼こそがこの『秤の国』随一の決闘者育成教育機関デュエル・アカデミアを一手に預かる校長で、その名を『鮫島(サメジマ)』と言った。
若い頃は勇猛果敢な決闘騎士(デュエルナイト)として名を馳せたらしいが、現役を退いてからは後進の指導に尽力し現在ではこのデュエル・アカデミアの校長として、また無二の人格者として広く知られている人物である。
ヒスイもまだ面識は数度しかないが、その噂に違わぬ好人物であることに疑いはない。
「貴女推薦の―――確か武藤ユーイ君でしたか、いまは筆記試験の真っ最中なのでしょう?」
そう言ってヒスイの見ていた講義室に目を向ける。
そう、ヒスイが気になっていたのは正にそのユーイなのだった。
先述の通りユーイは記憶喪失だ。一般的な教養という点に於いて他の受験生とは比ぶべくもない。幸いユーイはデュエルに関する知識は失われてはおらず、ここの筆記試験は一般知識よりもデュエルに関する知識に重きを置いているらしい。しかしそれでも実技に比べれば懸念はこちらだ。
「いけませんね。保護者である私がこう浮わついていては、とは思うのですが・・・」
「いやいや、貴女にとっては愛弟子というところでしょう? 人間とはそういうものです」
自嘲めいたヒスイの苦笑に、鮫島はにっこりと笑う。厳つげな見た目に反してその笑顔は相手を安心させる柔和なものだ。それだけで彼の心根の良さが滲み出るよう。普段クールなヒスイも誘われるようにフッと表情が緩むようだった。
「おや、終わったようですよ」
見ると講義室のドアから続々と人が吐き出され始めていた。
見ていると、その内にユーイの姿を見つける。ヒスイの心配を他所にその顔に悲壮感はない。それを見てヒスイもホッと豊かな胸を撫で下ろした。
「案じるよりも産むが易しですな。ほら、もう友人もできているようだ」
鮫島の言葉で気付いたが、ユーイの隣には見知らぬ男がいた。
ユーイは記憶喪失の影響からか他人に対して壁を作らない。そのため子供のように誰とでもすぐに仲良くなってしまう。
「『以前のあいつ』からは考えられないな・・・」
「なにか?」
ヒスイの呟きに鮫島が首を捻る。
ヒスイは「いえ・・・」と頭を振り、何か言っては笑っているユーイ達の姿を眩しそうに眺めていた。
・
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・
先に声をかけてきたのは『剣山 千羅乃(ツルギヤマ チラノ)』の方だった。
「千羅乃って名前は女の子みたいで好きじゃあないんだドン。俺のことは『ケンザン』と呼んで欲しいザウルス」
にっかりと笑いながらそう頼んできた彼は実に快活な男だった。
黄色いバンダナに黒髪のドレッドヘアーが特徴的で、決闘者には珍しくマッチョな体型。身長もユーイより高い。声はデカイが厳ついというわけではなく、とても人懐こく笑う晴れやかな奴という印象だ。(語尾は変だが)
ユーイとはたまたま筆記試験の席が隣になっただけだったが、お互い他に知り合いもいないためすぐに仲良くなった。
「いやー、やっぱり長い間椅子に座ってるのは性に合わないドン」
筆記試験会場を出て日の当たる場所までやってくると、ケンザンが大きく伸びをする。
まだ知り合って間もない間柄だが、確かに彼には座学より野山を駆け回っている方が似合いそうだ。
「それで肝心の首尾はどうだった?」
ユーイが訊くとケンザンはガハハと豪快に笑う。
「筆記試験はまぁまぁで良いんだドン。実技で挽回すれば問題ないザウルス」
(なんだ、ケンザンも俺と狙いは同じか)
この入学試験で最も配点が高いのは実技試験だ。それは他の二つの試験結果を補って余りあるほど。
ユーイは魔力検査、ケンザンは筆記試験という自分の苦手分野を、二人とも実技で帳消しにして入学試験を突破しようとしているのだった。
「さぁ、いよいよ次は実技だドン。お互い全力を尽くすザウルス!」
「ああ! 次は入学式で会おう!」
「今日はもう会わないつもりザウルス!?」
二人は笑い合って固く握手した。
・
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・
実技試験の会場は二つに分けられていた。ユーイはケンザンとは別会場のようだ。周りを見回してみるがリュウアやリュウカの姿もない。
「あいつらのデュエルも見てみたかったけどな」
実技試験会場は、バスケットボールやバレーボールの試合が行われる体育館のように中央にデュエルを行うコートが四つ設けられその周りを二階席となる観覧席がぐるりと取り囲む造りになっていた。
コートの周りにはまだ試験を終えていない受験生がたむろしており、観覧席で観戦しているのはすでに試験を終えた受験生と手透きの在校生、そして教員らしき大人の姿も見える。
「受験番号1826番ッ! コートに上がれッ!」
ユーイの番号が呼ばれた。
コートに上がると、待っていたのは先程の万城目とかいう試験官だ。
「俺の相手はアンタかい?」
「そういうことだ」
相変わらず鋭い目付きでこちらを睨み付けてくる。敵意剥き出しといった感じだ。
(恨みを買った覚えなんてないんだけどな)
ユーイからしたらその敵意は不可解なものだ。しかしそれでお互い本気のデュエルができるなら、むしろ歓迎したいくらいだ。
「先に忠告しておく。俺達試験官が使うのは全員同じこの試験用に調整されたデッキだ。試験官の実力には違いがあるため、勝敗がそのまま配点に関係するわけではない・・・が」
シュンはニヤリと笑う。
「試験とは言えこれはデュエルだ。勝つに越したことはない。せいぜい全力で挑むといい」
「もちろんそのつもりさ」
ユーイはデュエルディスクにデッキを装填する。
シュンは元からデッキ装填済みのディスクを掲げた。
(武藤ユーイ・・・。先の妙な感覚が何だったのか。このデュエルで貴様の正体を暴いてくれる!)
二人の間の空気が張り詰めた。
・
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観覧席からそんな二人を見つめる者がいた。
天上院アスナだ。
アスナは受付の仕事を終えて実技試験の試験官をしていたが、それもすでにお役御免となっていた。そこで他の受験生のデュエルを見物していたのだが、ようやくお目当てのユーイの出番となったわけだ。
「相手は万城目君か。これは見物ね」
試験官のデッキはアカデミア側から提供されたストラクチャーデッキとは言え、生徒会メンバーであるジュンタが扱うならば並のデッキより余程強力なデッキになるはず。ユーイがそれにどう立ち向かうのか、興味をそそられるというものだ。
しかし、その期待に冷水をかけるように澄んだ声が会場に響き渡った。
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「ちょっと待つノネ!!」
張り詰めた緊張を切り裂くようにその声はユーイとシュンに向けて発せられていた。
機先を逸らされた二人が面食らっていると、その声の主は我が物顔でデュエルコートへと上がってくる。
一見すると彼女の容姿は少女のそれだった。
長い金髪のツインテール。いかにも生意気そうなややつり上がりぎみの大きな瞳。小柄な体躯を包んでいるのは黒いゴスロリのドレス。
少なくとも見た目には11、12歳くらいの少女にしか見えないが、その顔にはバッチリと艶やかなメイクが施されている。
「クローディア教諭・・・」
シュンが困惑した視線を彼女に向ける。
それを受けて彼女はくすりと笑む。
「シニョール万城目。悪いのだけれど、彼の相手は私が務めるノネ」
シュンに有無を言わさぬように彼女は言う。
シュンは眉を寄せた。
「・・・どういうことです?」
声のトーンを落とし、明らかに不快感を表すシュン。
しかし彼女はどこ吹く風とばかり。
「そのままの意味なノネ。それとも貴方はこんな言葉さえ理解できないおバカさんなノネ?」
小馬鹿にしたような彼女の言葉に、シュンの顔色が変わる。
シュンのプライドは高い。相手が誰であろうと、自身を侮辱する言動を許しはしない。
だが、今回ばかりは相手が悪かった。
シュンが何か言い返そうと口を開いた途端、それは彼女の人差し指によって塞がれてしまった。
いつの間に指が口に触れるほど近付かれたのか、シュンには感知することができなかった。多少頭に血が上っていたとは言え、普通の人間にできる芸当ではない。
目を見開くシュンに、彼女は再びくすりと笑い、先ほどのシュンのように低いトーンで言う。
「私がやると言えば、私がやるノネ」
瞬間、シュンの背中から冷たい汗が吹き出た。
一定の実力を持つ決闘者ならば、相対すれば相手の力量が何となく分かるようになる。シュンもまたそういった感覚を持っている。しかし今回はその感覚が災いした。
シュンの本能が盛大にアラートを鳴らしていた。曰く「この相手には絶対に逆らってはいけない」と。
彼女が指を離すと、シュンは金縛りが解けたようにハッとした。
「解ったならさっさと退くノネ」
シュンは彼女の言葉に従うしかなかった。
苦虫を噛み潰したような顔ではあったが、大人しくコートを降りる。
それを確認して、彼女はポンと手を叩いた。
「さて、武藤ユーイ君だったわね、そういうわけだから、貴方の相手は私に変更になったノネ」
デュエルコートの上にはユーイと彼女の二人だけ。
ユーイは真っ直ぐに彼女を見つめている。
「あんた、先生なのか?」
ユーイが訊く。
「ええ、こう見えても貴方の倍以上は生きているノネ」
そして彼女は妖しい笑みを湛えたままスカートを摘まんで一礼した。
「私の名前は『クローディア・デ・メディチ』。このデュエル・アカデミアの実技最高責任者なノネ」
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「ずいぶん面白いことになっているじゃない」
後ろからそう聞き覚えのある声をかけられて、アスナは慌てて振り返った。
「生徒会長!? 副会長も!?」
後ろにいたのは、デュエル・アカデミア生徒の頂点に君臨する二人。
生徒会会長・『影丸 ユウリ(カゲマル ユウリ)』。
副会長・『十六夜 玲(イザヨイ アキラ)』。
アキラは鮮やかな赤毛の美人だ。
赤髪に赤眼。猫のようなつぶらな瞳は実に挑発的。身長も高く、アスナに勝るとも劣らぬ抜群のプロポーションを誇る。
その何者にも媚びない強く凛とした佇まいは大輪の薔薇を思わせる。
一方のユウリは紫紺の長い髪をした美少女という雰囲気。
短い眉とこぼれんばかりの大きな瞳。身長こそ普通だが均整の取れたスレンダーな肢体は奇跡のような美しいバランスを確立している。
しかし特筆すべきはその全身から漂う溢れんばかりの気品であろう。アスナも貴族出身ではあるが、彼女の持つ高貴な雰囲気はそれを以てしても一線を画す。
よく他の生徒からアスナは百合、アキラは薔薇に例えられるが、彼女はまた別格であった。例えるならば、それは清流のような美しさ。光を弾く水面の輝き、流れる水の流線の妙麗。
悠久の時の中での不変の美を感じさせる。それがデュエル・アカデミア生徒会会長、影丸ユウリであった。
ここにユウリ、アキラ、アスナのデュエル・アカデミア三女神が集結した。
周りにいた者達がホウッと感嘆のため息をつくのにも構わず、二人はアスナの隣へと腰かける。
「お二方とも、どうしてこちらに!?」
アスナからすれば上級生にあたるこの二人は、ここではなく別会場の入学試験を担当していたはずだった。
今年の入学希望者は5000人強。流石にそれだけの人数を一度に審査するのは無理があり、先述の通り試験会場は二つに分けられた。本校校舎であるここが第一会場、普段は演習等の際に使用される王都郊外の別施設が第二会場である。
ユウリとアキラはそちら第二会場にいたはずである。
「向こうの試験が一段落したので、こちらも見ておこうと思ってね」
ユウリがそう答えるが、それをアキラがすぐさま訂正する。
「というか、会長は最初からこちらにしかご興味なかったのでは?」
アキラが言うと、ユウリは小さく舌を出した。
「だってぇ、あっちの子達みんなつまらないんですもの。こちらの方が面白そうな子達多かったのに、アスナ達だけズルいじゃない」
まるで駄々っ子のように反論するユウリ。
アスナはそれにくすくす笑い、アキラは嘆息する。
確かに、受付をしていてアスナも感じていた。今年の受験生は個性的な面々が多い。どうやらそういう人達がこちらの会場に集中してしまったらしい。
「そんなにだったんですか?」
「まぁ、そうね。受験生の質がどうのってわけじゃないけれど、一人の受験生が突出して優秀過ぎたから・・・」
アキラの言葉に、アスナも思い当たるものがあった。
「ああ、もしかして『彼』ですか・・・会長がおっしゃってた・・・?」
アスナが言うと、アキラは頷く。
「『早乙女 レイヤ(サオトメ レイヤ)』。流石というのか会長の予見通り、あれはちょっと別格ね。正直、現段階でもウチのトップ争いができる実力があるわ」
アスナは少し目を見開いた。
(アキラさんにそこまで言わせるなんて・・・)
アスナもそうだが、アキラもかなり勝ち気なタイプだ。早々他人を褒めちぎることなどない。そのアキラがともすれば戦慄さえ覚えている節がある。早乙女レイヤというその彼は、一体どれほどの実力者なのだろうか。
「結果の分かりきっているレースほどつまらないものはないわ。あんなの出来レースを見ているようなものよ」
一方でユウリはまるで興味なさそうに言う。
「それより今はこちらの方が面白そう。まさか受験生とのデュエルに『アカデミアの魔女』が出張ってくるなんてね」
デュエルコートを見つめるユウリの目は爛々と輝いている。
「相手の子は誰?」
「武藤ユーイという受験生です。新任される響先生の推薦だとか」
アキラは「ふむ」と口元に指をやる。
「それ以外に何か特別なことが?」
「いえ、特には。強いて言うならちょっと不思議な雰囲気のある子でしたが」
ユウリは「ふぅん」と興味深げにユーイを見つめる。
それを見るアスナとアキラは同じ懸念を頭に浮かべていた。
(また何か良からぬことをし始めるつもりじゃないわよね)
ユウリには困った癖のようなものがある。
彼女の決闘者としての実力、生徒会会長としての執務能力、人の上に立つ者としてのカリスマ、それらには疑いはない。尊敬すらしている。しかし、一度面白そうなものを見つけると後先なくそれにちょっかいをかけずにはいられない性質なのだ。今までもその性質に付き合わされ振り回されることが何度もあった。
彼女のユーイを見る目にはそれを想起させる好奇心が浮かんでいるようにしか見えない。
アスナとアキラは戦々恐々とした想いを抱えながら、同じくユーイ達のデュエルコートへと視線を注ぐのであった。
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「俺の倍以上ってことは、ヒスイより年上なのか」
ユーイは少し憮然とした表情でクローディアを見ていた。
「それにしちゃずいぶんと無粋なことをするんだな。他人のデュエルに割って入るなんてさ」
正直、ユーイはシュンとのデュエルを別段心待ちにしていたわけではない。デュエル・アカデミアの教師―――しかも実技の最高責任者ならばクローディアの実力に不満があるわけでもない。
しかし他人のデュエルを横取りするのは流石に無礼だろう。もし横取りされるのが自分だったなら、それは許しがたい行為だ。
しかしクローディアは「うふん」と笑む。
「あら貴方、若いのに古臭い騎士みたいなことを言うノネ。正々堂々がお好みなノネ」
そして指を振る。
「でも、残念ながらワタシは実戦主義なノネ。一つ忠告してあげるノネ。実際の戦場では、正々堂々なんて何の役にも立たないノネ。そんな考えはとっとと捨てるノネ。でなければ、貴方、死ぬノネ」
口元は笑みを形作ってはいるが、その視線は異様に鋭い。
(挑発でもなければ脅しでもないってわけか・・・)
彼女の言葉は実際に戦場に立ったことのある人間の言葉だった。経験のない者が語る理想論ではなく、経験則に基づく理説。
ユーイの背中にも冷たいものが流れた。
これはとんでもない大物を引っ張り出してしまったのかもしれない。
「あんた、怖いな・・・」
「生徒からは『アカデミアの魔女』なんてあだ名されてるノネ」
何が可笑しいのかくすくす笑う。
そしてデュエルディスクを掲げた。
「そろそろ始めるノネ」
すると、小さかった彼女の体が何倍にも膨らんだ気がした。そのまま飲み込まれてしまいそうで足がすくむ。
彼女から放出された闘気に当てられて見た幻影だ。それは分かっている。
「そうだ。ワタシに勝てたらこの試験、即合格にしてあげるノネ」
クローディアが言う。
「ちょ、何を勝手に――――」
「校長の許可はもらってるノネ。そのかわり貴方が負けたら、今後一切の受験資格を剥奪するノネ。OK?」
段下のシュンが声を上げるが、クローディアは有無を言わさず封殺する。
さらにとんでもない提案まで突きつけてきた。
「それがこのデュエルに立てる誓約ってわけか?」
「言ったでしょう? ワタシは実戦主義なノネ」
あくまでも笑みを絶やさないクローディア。
頬を流れる汗をぺろりと舐め、ユーイは頷いた。
「OK、やってやる!」
デュエルディスクを掲げる。
こうなったら全力でやるしかない。
「誓約成立なノネ。始めまショウ」
二人の間で互いの魔力がスパークする。
「 デュエル!! 」
場所はデュエル・アカデミアの職員室。窓から見えるのは、現在入学筆記試験が行われている会場である講義室だ。ここからはそこの出入口のドアがよく見え、誰かが出入りすればすぐに分かる。
街を歩けばすれ違う者の多くが振り返らざる得ないであろうほどのクールな美貌を持つ彼女が、そわそわとしている様子は端から見れば中々に可愛らしいものである。
「やはり気になるものですかな?」
そんな彼女に声をかけてきたのは、禿頭に立派な髭を蓄えた大柄な男性だった。
「鮫島校長・・・」
ヒスイに歩み寄ったその男性は髭を指でしゃりと擦る。
彼こそがこの『秤の国』随一の決闘者育成教育機関デュエル・アカデミアを一手に預かる校長で、その名を『鮫島(サメジマ)』と言った。
若い頃は勇猛果敢な決闘騎士(デュエルナイト)として名を馳せたらしいが、現役を退いてからは後進の指導に尽力し現在ではこのデュエル・アカデミアの校長として、また無二の人格者として広く知られている人物である。
ヒスイもまだ面識は数度しかないが、その噂に違わぬ好人物であることに疑いはない。
「貴女推薦の―――確か武藤ユーイ君でしたか、いまは筆記試験の真っ最中なのでしょう?」
そう言ってヒスイの見ていた講義室に目を向ける。
そう、ヒスイが気になっていたのは正にそのユーイなのだった。
先述の通りユーイは記憶喪失だ。一般的な教養という点に於いて他の受験生とは比ぶべくもない。幸いユーイはデュエルに関する知識は失われてはおらず、ここの筆記試験は一般知識よりもデュエルに関する知識に重きを置いているらしい。しかしそれでも実技に比べれば懸念はこちらだ。
「いけませんね。保護者である私がこう浮わついていては、とは思うのですが・・・」
「いやいや、貴女にとっては愛弟子というところでしょう? 人間とはそういうものです」
自嘲めいたヒスイの苦笑に、鮫島はにっこりと笑う。厳つげな見た目に反してその笑顔は相手を安心させる柔和なものだ。それだけで彼の心根の良さが滲み出るよう。普段クールなヒスイも誘われるようにフッと表情が緩むようだった。
「おや、終わったようですよ」
見ると講義室のドアから続々と人が吐き出され始めていた。
見ていると、その内にユーイの姿を見つける。ヒスイの心配を他所にその顔に悲壮感はない。それを見てヒスイもホッと豊かな胸を撫で下ろした。
「案じるよりも産むが易しですな。ほら、もう友人もできているようだ」
鮫島の言葉で気付いたが、ユーイの隣には見知らぬ男がいた。
ユーイは記憶喪失の影響からか他人に対して壁を作らない。そのため子供のように誰とでもすぐに仲良くなってしまう。
「『以前のあいつ』からは考えられないな・・・」
「なにか?」
ヒスイの呟きに鮫島が首を捻る。
ヒスイは「いえ・・・」と頭を振り、何か言っては笑っているユーイ達の姿を眩しそうに眺めていた。
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先に声をかけてきたのは『剣山 千羅乃(ツルギヤマ チラノ)』の方だった。
「千羅乃って名前は女の子みたいで好きじゃあないんだドン。俺のことは『ケンザン』と呼んで欲しいザウルス」
にっかりと笑いながらそう頼んできた彼は実に快活な男だった。
黄色いバンダナに黒髪のドレッドヘアーが特徴的で、決闘者には珍しくマッチョな体型。身長もユーイより高い。声はデカイが厳ついというわけではなく、とても人懐こく笑う晴れやかな奴という印象だ。(語尾は変だが)
ユーイとはたまたま筆記試験の席が隣になっただけだったが、お互い他に知り合いもいないためすぐに仲良くなった。
「いやー、やっぱり長い間椅子に座ってるのは性に合わないドン」
筆記試験会場を出て日の当たる場所までやってくると、ケンザンが大きく伸びをする。
まだ知り合って間もない間柄だが、確かに彼には座学より野山を駆け回っている方が似合いそうだ。
「それで肝心の首尾はどうだった?」
ユーイが訊くとケンザンはガハハと豪快に笑う。
「筆記試験はまぁまぁで良いんだドン。実技で挽回すれば問題ないザウルス」
(なんだ、ケンザンも俺と狙いは同じか)
この入学試験で最も配点が高いのは実技試験だ。それは他の二つの試験結果を補って余りあるほど。
ユーイは魔力検査、ケンザンは筆記試験という自分の苦手分野を、二人とも実技で帳消しにして入学試験を突破しようとしているのだった。
「さぁ、いよいよ次は実技だドン。お互い全力を尽くすザウルス!」
「ああ! 次は入学式で会おう!」
「今日はもう会わないつもりザウルス!?」
二人は笑い合って固く握手した。
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実技試験の会場は二つに分けられていた。ユーイはケンザンとは別会場のようだ。周りを見回してみるがリュウアやリュウカの姿もない。
「あいつらのデュエルも見てみたかったけどな」
実技試験会場は、バスケットボールやバレーボールの試合が行われる体育館のように中央にデュエルを行うコートが四つ設けられその周りを二階席となる観覧席がぐるりと取り囲む造りになっていた。
コートの周りにはまだ試験を終えていない受験生がたむろしており、観覧席で観戦しているのはすでに試験を終えた受験生と手透きの在校生、そして教員らしき大人の姿も見える。
「受験番号1826番ッ! コートに上がれッ!」
ユーイの番号が呼ばれた。
コートに上がると、待っていたのは先程の万城目とかいう試験官だ。
「俺の相手はアンタかい?」
「そういうことだ」
相変わらず鋭い目付きでこちらを睨み付けてくる。敵意剥き出しといった感じだ。
(恨みを買った覚えなんてないんだけどな)
ユーイからしたらその敵意は不可解なものだ。しかしそれでお互い本気のデュエルができるなら、むしろ歓迎したいくらいだ。
「先に忠告しておく。俺達試験官が使うのは全員同じこの試験用に調整されたデッキだ。試験官の実力には違いがあるため、勝敗がそのまま配点に関係するわけではない・・・が」
シュンはニヤリと笑う。
「試験とは言えこれはデュエルだ。勝つに越したことはない。せいぜい全力で挑むといい」
「もちろんそのつもりさ」
ユーイはデュエルディスクにデッキを装填する。
シュンは元からデッキ装填済みのディスクを掲げた。
(武藤ユーイ・・・。先の妙な感覚が何だったのか。このデュエルで貴様の正体を暴いてくれる!)
二人の間の空気が張り詰めた。
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観覧席からそんな二人を見つめる者がいた。
天上院アスナだ。
アスナは受付の仕事を終えて実技試験の試験官をしていたが、それもすでにお役御免となっていた。そこで他の受験生のデュエルを見物していたのだが、ようやくお目当てのユーイの出番となったわけだ。
「相手は万城目君か。これは見物ね」
試験官のデッキはアカデミア側から提供されたストラクチャーデッキとは言え、生徒会メンバーであるジュンタが扱うならば並のデッキより余程強力なデッキになるはず。ユーイがそれにどう立ち向かうのか、興味をそそられるというものだ。
しかし、その期待に冷水をかけるように澄んだ声が会場に響き渡った。
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「ちょっと待つノネ!!」
張り詰めた緊張を切り裂くようにその声はユーイとシュンに向けて発せられていた。
機先を逸らされた二人が面食らっていると、その声の主は我が物顔でデュエルコートへと上がってくる。
一見すると彼女の容姿は少女のそれだった。
長い金髪のツインテール。いかにも生意気そうなややつり上がりぎみの大きな瞳。小柄な体躯を包んでいるのは黒いゴスロリのドレス。
少なくとも見た目には11、12歳くらいの少女にしか見えないが、その顔にはバッチリと艶やかなメイクが施されている。
「クローディア教諭・・・」
シュンが困惑した視線を彼女に向ける。
それを受けて彼女はくすりと笑む。
「シニョール万城目。悪いのだけれど、彼の相手は私が務めるノネ」
シュンに有無を言わさぬように彼女は言う。
シュンは眉を寄せた。
「・・・どういうことです?」
声のトーンを落とし、明らかに不快感を表すシュン。
しかし彼女はどこ吹く風とばかり。
「そのままの意味なノネ。それとも貴方はこんな言葉さえ理解できないおバカさんなノネ?」
小馬鹿にしたような彼女の言葉に、シュンの顔色が変わる。
シュンのプライドは高い。相手が誰であろうと、自身を侮辱する言動を許しはしない。
だが、今回ばかりは相手が悪かった。
シュンが何か言い返そうと口を開いた途端、それは彼女の人差し指によって塞がれてしまった。
いつの間に指が口に触れるほど近付かれたのか、シュンには感知することができなかった。多少頭に血が上っていたとは言え、普通の人間にできる芸当ではない。
目を見開くシュンに、彼女は再びくすりと笑い、先ほどのシュンのように低いトーンで言う。
「私がやると言えば、私がやるノネ」
瞬間、シュンの背中から冷たい汗が吹き出た。
一定の実力を持つ決闘者ならば、相対すれば相手の力量が何となく分かるようになる。シュンもまたそういった感覚を持っている。しかし今回はその感覚が災いした。
シュンの本能が盛大にアラートを鳴らしていた。曰く「この相手には絶対に逆らってはいけない」と。
彼女が指を離すと、シュンは金縛りが解けたようにハッとした。
「解ったならさっさと退くノネ」
シュンは彼女の言葉に従うしかなかった。
苦虫を噛み潰したような顔ではあったが、大人しくコートを降りる。
それを確認して、彼女はポンと手を叩いた。
「さて、武藤ユーイ君だったわね、そういうわけだから、貴方の相手は私に変更になったノネ」
デュエルコートの上にはユーイと彼女の二人だけ。
ユーイは真っ直ぐに彼女を見つめている。
「あんた、先生なのか?」
ユーイが訊く。
「ええ、こう見えても貴方の倍以上は生きているノネ」
そして彼女は妖しい笑みを湛えたままスカートを摘まんで一礼した。
「私の名前は『クローディア・デ・メディチ』。このデュエル・アカデミアの実技最高責任者なノネ」
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「ずいぶん面白いことになっているじゃない」
後ろからそう聞き覚えのある声をかけられて、アスナは慌てて振り返った。
「生徒会長!? 副会長も!?」
後ろにいたのは、デュエル・アカデミア生徒の頂点に君臨する二人。
生徒会会長・『影丸 ユウリ(カゲマル ユウリ)』。
副会長・『十六夜 玲(イザヨイ アキラ)』。
アキラは鮮やかな赤毛の美人だ。
赤髪に赤眼。猫のようなつぶらな瞳は実に挑発的。身長も高く、アスナに勝るとも劣らぬ抜群のプロポーションを誇る。
その何者にも媚びない強く凛とした佇まいは大輪の薔薇を思わせる。
一方のユウリは紫紺の長い髪をした美少女という雰囲気。
短い眉とこぼれんばかりの大きな瞳。身長こそ普通だが均整の取れたスレンダーな肢体は奇跡のような美しいバランスを確立している。
しかし特筆すべきはその全身から漂う溢れんばかりの気品であろう。アスナも貴族出身ではあるが、彼女の持つ高貴な雰囲気はそれを以てしても一線を画す。
よく他の生徒からアスナは百合、アキラは薔薇に例えられるが、彼女はまた別格であった。例えるならば、それは清流のような美しさ。光を弾く水面の輝き、流れる水の流線の妙麗。
悠久の時の中での不変の美を感じさせる。それがデュエル・アカデミア生徒会会長、影丸ユウリであった。
ここにユウリ、アキラ、アスナのデュエル・アカデミア三女神が集結した。
周りにいた者達がホウッと感嘆のため息をつくのにも構わず、二人はアスナの隣へと腰かける。
「お二方とも、どうしてこちらに!?」
アスナからすれば上級生にあたるこの二人は、ここではなく別会場の入学試験を担当していたはずだった。
今年の入学希望者は5000人強。流石にそれだけの人数を一度に審査するのは無理があり、先述の通り試験会場は二つに分けられた。本校校舎であるここが第一会場、普段は演習等の際に使用される王都郊外の別施設が第二会場である。
ユウリとアキラはそちら第二会場にいたはずである。
「向こうの試験が一段落したので、こちらも見ておこうと思ってね」
ユウリがそう答えるが、それをアキラがすぐさま訂正する。
「というか、会長は最初からこちらにしかご興味なかったのでは?」
アキラが言うと、ユウリは小さく舌を出した。
「だってぇ、あっちの子達みんなつまらないんですもの。こちらの方が面白そうな子達多かったのに、アスナ達だけズルいじゃない」
まるで駄々っ子のように反論するユウリ。
アスナはそれにくすくす笑い、アキラは嘆息する。
確かに、受付をしていてアスナも感じていた。今年の受験生は個性的な面々が多い。どうやらそういう人達がこちらの会場に集中してしまったらしい。
「そんなにだったんですか?」
「まぁ、そうね。受験生の質がどうのってわけじゃないけれど、一人の受験生が突出して優秀過ぎたから・・・」
アキラの言葉に、アスナも思い当たるものがあった。
「ああ、もしかして『彼』ですか・・・会長がおっしゃってた・・・?」
アスナが言うと、アキラは頷く。
「『早乙女 レイヤ(サオトメ レイヤ)』。流石というのか会長の予見通り、あれはちょっと別格ね。正直、現段階でもウチのトップ争いができる実力があるわ」
アスナは少し目を見開いた。
(アキラさんにそこまで言わせるなんて・・・)
アスナもそうだが、アキラもかなり勝ち気なタイプだ。早々他人を褒めちぎることなどない。そのアキラがともすれば戦慄さえ覚えている節がある。早乙女レイヤというその彼は、一体どれほどの実力者なのだろうか。
「結果の分かりきっているレースほどつまらないものはないわ。あんなの出来レースを見ているようなものよ」
一方でユウリはまるで興味なさそうに言う。
「それより今はこちらの方が面白そう。まさか受験生とのデュエルに『アカデミアの魔女』が出張ってくるなんてね」
デュエルコートを見つめるユウリの目は爛々と輝いている。
「相手の子は誰?」
「武藤ユーイという受験生です。新任される響先生の推薦だとか」
アキラは「ふむ」と口元に指をやる。
「それ以外に何か特別なことが?」
「いえ、特には。強いて言うならちょっと不思議な雰囲気のある子でしたが」
ユウリは「ふぅん」と興味深げにユーイを見つめる。
それを見るアスナとアキラは同じ懸念を頭に浮かべていた。
(また何か良からぬことをし始めるつもりじゃないわよね)
ユウリには困った癖のようなものがある。
彼女の決闘者としての実力、生徒会会長としての執務能力、人の上に立つ者としてのカリスマ、それらには疑いはない。尊敬すらしている。しかし、一度面白そうなものを見つけると後先なくそれにちょっかいをかけずにはいられない性質なのだ。今までもその性質に付き合わされ振り回されることが何度もあった。
彼女のユーイを見る目にはそれを想起させる好奇心が浮かんでいるようにしか見えない。
アスナとアキラは戦々恐々とした想いを抱えながら、同じくユーイ達のデュエルコートへと視線を注ぐのであった。
・
・
・
・
「俺の倍以上ってことは、ヒスイより年上なのか」
ユーイは少し憮然とした表情でクローディアを見ていた。
「それにしちゃずいぶんと無粋なことをするんだな。他人のデュエルに割って入るなんてさ」
正直、ユーイはシュンとのデュエルを別段心待ちにしていたわけではない。デュエル・アカデミアの教師―――しかも実技の最高責任者ならばクローディアの実力に不満があるわけでもない。
しかし他人のデュエルを横取りするのは流石に無礼だろう。もし横取りされるのが自分だったなら、それは許しがたい行為だ。
しかしクローディアは「うふん」と笑む。
「あら貴方、若いのに古臭い騎士みたいなことを言うノネ。正々堂々がお好みなノネ」
そして指を振る。
「でも、残念ながらワタシは実戦主義なノネ。一つ忠告してあげるノネ。実際の戦場では、正々堂々なんて何の役にも立たないノネ。そんな考えはとっとと捨てるノネ。でなければ、貴方、死ぬノネ」
口元は笑みを形作ってはいるが、その視線は異様に鋭い。
(挑発でもなければ脅しでもないってわけか・・・)
彼女の言葉は実際に戦場に立ったことのある人間の言葉だった。経験のない者が語る理想論ではなく、経験則に基づく理説。
ユーイの背中にも冷たいものが流れた。
これはとんでもない大物を引っ張り出してしまったのかもしれない。
「あんた、怖いな・・・」
「生徒からは『アカデミアの魔女』なんてあだ名されてるノネ」
何が可笑しいのかくすくす笑う。
そしてデュエルディスクを掲げた。
「そろそろ始めるノネ」
すると、小さかった彼女の体が何倍にも膨らんだ気がした。そのまま飲み込まれてしまいそうで足がすくむ。
彼女から放出された闘気に当てられて見た幻影だ。それは分かっている。
「そうだ。ワタシに勝てたらこの試験、即合格にしてあげるノネ」
クローディアが言う。
「ちょ、何を勝手に――――」
「校長の許可はもらってるノネ。そのかわり貴方が負けたら、今後一切の受験資格を剥奪するノネ。OK?」
段下のシュンが声を上げるが、クローディアは有無を言わさず封殺する。
さらにとんでもない提案まで突きつけてきた。
「それがこのデュエルに立てる誓約ってわけか?」
「言ったでしょう? ワタシは実戦主義なノネ」
あくまでも笑みを絶やさないクローディア。
頬を流れる汗をぺろりと舐め、ユーイは頷いた。
「OK、やってやる!」
デュエルディスクを掲げる。
こうなったら全力でやるしかない。
「誓約成立なノネ。始めまショウ」
二人の間で互いの魔力がスパークする。
「 デュエル!! 」
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Amazonのアソシエイトとして、管理人は適格販売により収入を得ています。
気を揉んでいたヒスイ先生を穏やかに諭していた鮫島先生は正に人格者と呼べる方ですね!それと同時にどんな状況に置かれても決して動じない様なかなりの実力者である雰囲気を感じました!
アスナさん・アキラさん・ユウリさんの魅力がそれぞれ百合・薔薇・清流を例に丁寧且つ繊細に表現されていまして、天さんの美麗な文章力に感服致しました!素晴らしいセンスをお持ちで羨ましいです!
まさかクロノス先生が女性になっていたとは、こちらのクロノス先生も誇り高さや確かな腕前を持っていらっしゃる事が如実に伝わりまして、とても好感が持てますね!何よりゴスロリ合法ロリな容姿が堪らなく魅力的ですね!
今回もとても面白かったです!次回も楽しみにしております!ご無理の無い様にご執筆なさって下さい!応援しております!
つかぬ事をお聞きしますが、もしかして貴方は氷色さんでしょうか?女性の魅力が花で秀逸に表現された文章や登場人物が原作のキャラクターをモチーフにしながら原作への厚いリスペクトを感じられるキャラ付けを為されていらっしゃった所が似ていたので!人違いでしたら失礼しました! (2018-01-21 14:10)
いつも熱いコメントをありがとうございます!
それぞれのキャラクターに個性を出すため四苦八苦しています(笑)
残念ながら僕は水色さんではありません。ですがこの小説を投稿するにあたり相談させてもらいました。今でもアドバイスをもらったりしています。表現をパクっているのは確かですね(笑)
これからも本作を楽しんでいただけるよう頑張ります! (2018-01-21 14:44)
ところでどこをどう弄ったらナノーネな先生が金髪ロリ教諭に変換されるのか? (2018-01-21 15:04)
一気に登場人物を増やしたのでこれからどう活かされるのか、僕自身も楽しみです!
中々まさかの展開になるはずです。
ナノーネ先生に関しては、まさに天のイタズラといったところでしょうか(笑)
これからも性別反転キャラは結構出てきます。あしからず。
(2018-01-21 16:45)