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4:彼と彼女の事情 作:天
シクスはガックリと肩を落とした。
「悪いな。このデュエル、俺の勝ちだ」
ユーイがそう告げると、ギリッと奥歯を噛む。
しかし負けは負け。その結果は覆ることはない。故に、どのような反論もその余地はない。
だが、シクスの気性はそれを認めることができなかった。
「イ、イカサマだッ! 貴様、何か卑怯な手を使ったな! でなければ貴様のような下民に、このボクが負けるはずがないッ!」
ユーイを指差して喚く。
その様は流石に見苦しく、シクスの取り巻き達が必死で止める。
「マ、マズイですよ、シクス様! 早くこの場を去らなきゃ天の怒りがッ・・・」
「ええい、黙れッ! 誇り高きタイタン家の―――」
「そのタイタン家自体が潰されちまいますよ!」
シクスはこのデュエルに『負ければ全てを忘れて立ち去ること』を誓っていた。デュエルに負けた以上この誓いを反故にすれば天の怒りを買い身の破滅が待っている。
これはルールではなく世界の理であり例外がないことは、この世界に生まれた者ならば水が上から下に流れるのと同じように知っていて当然の常識である。
シクスはなおも散々に喚き散らしていたが、取り巻き二人に両腕を掴まれて引っ張って行かれてしまった。
「貴様ッ! 武藤ユーイッ! 覚えていろーッ!」
その姿が見えなくなっても遠くからそんな声が聞こえてきてユーイは苦笑いする。
(なんかとんでもないヤツと知り合っちゃったな)
『小物らったな』
《ブリッツ・マジシャン》が辛辣に切って捨てる。見た目は幼女のくせに口は悪い。
「いやぁ性格はともかくなかなか強かったぜ、アイツ。何にせよ、助かったよ。また頼むな」
《ブリッツ・マジシャン》は『当たり前なのよ』と笑み、消えていった。
ユーイはデュエルディスクを外して鞄にしまう。
すると「あの・・・」と声をかけられた。
見るとさっき奴らに絡まれていた少女だ。
(あ、すっかり忘れてた)
デュエルに集中していたため、その存在を完全に失念していた。
ユーイが戸惑っていると、彼女は深々と頭を下げた。
「助けて下さってありがとうございました。貴族を怒らせることは出来る限り避けるようおかみさんにも言われていたので・・・」
「いや、助けたっていうか俺はデュエルしただけだしな」
「とにかく助かりました。私、チヨと言います。この近くの食堂で住み込みで働いています」
その少女―――『チヨ』は年の頃はユーイと同じくらい。髪は茶色のショートヘア。くりっとしたアーモンド型の瞳で、美人というよりは素朴で可愛らしい印象の少女だ。
着ているのは給仕服で、食堂で働いているという彼女の言葉を肯定していた。なかなか使い込まれてはいるがその給仕服は彼女によく似合っており、彼女がウェイトレスをしているのならその店は結構繁盛するのではないかと想像させる。
「あ、俺は―――」
「武藤ユーイさんですよね?」
シクスが散々喚いていたのもあるが、あんなデュエルを見せられたら流石に覚えてしまった。
「是非、何かお礼をしたいのですが、よろしければお店にいらして頂けませんか? 私にできるのはそのくらいしかないので・・・」
チヨはあくまで雇われの身でありお給金もそう多くはない。お礼をしたくても何かを買うことは難しい。しかしお店で何かをご馳走するくらいなら頼み込んで何とかなるかもしれない、とチヨは考えたのだ。
ユーイは思案する。
ヒスイとの待ち合わせまでにはまだ時間がある。しかし礼が欲しくて彼女の問題に介入したわけではない。
すると不意にユーイの腹がぐーと本能を主張した。
二人は自然と笑顔になり、チヨのお店に行くことになった。
チヨの笑顔は屈託がなく晴れやかなものだった。
チヨの働く店は本当にすぐ近くにあった。
女店主が切り盛りする町の大衆食堂という感じで、飾り気はないが温かみがあり居心地は良い。昼の忙しさはとっくに一段落しており、夜の喧騒にはまだ時間があるらしく客は少ない。
チヨがおかみさんと呼ぶ店主も良い人で、チヨが助けられたと聞くやいなや「ありもので悪いけどね。もちろんお代はいらないよ」と言いながら料理を出してくれた。
「チヨも一緒に食べちまっておくれ」
店主がそう言うので、チヨと一つのテーブルを囲む形になる。
「武藤さんはデュエル・アカデミアの入学試験を受けられるんですよね?」
皿に盛られた料理をゆっくりと口に運びながらチヨが尋ねた。
「ユーイでいいよ。いま俺のことを養ってくれてる人が今度そこの講師になることになったんで、その人に薦められてさ。お前は学校に入ってもっと社会を学ぶべきだ、とかなんとか」
「ええっ、それってスゴいことなんじゃないんですか!? デュエル・アカデミアの講師なんて王国騎士団でもトップレベルの実力がある決闘者しかなれないって噂ですよ?」
驚くチヨにユーイは「ふーん」と興味なさそうに相づちを打つ。
「まぁ確かにヒスイは化け物みたいに強いからなぁ。この一年何度挑んでも一回も勝てなかったし」
「そのヒスイさんて人とは長い間柄なんですか?」
その質問に、ユーイはスプーンを止めて考える素振りを見せる。
「どうなんだかなぁ。実は俺、記憶喪失の状態で一年前にヒスイに拾われたらしくて」
「ええッ!?」
突然のカミングアウトにチヨが更に目を丸くする。
「ここ1年より前のことは全然覚えてないんだよ。何してたのかとか、自分の本名とか、親のこととか、全部。唯一デュエルのことは覚えてたしデッキも持ってたから決闘者だったってことは確かなんだけどな。ヒスイに聞いても教えてくれなかったから、俺とヒスイがいつから知り合いだったのかはよく分からないんだよ」
チヨが目を伏せる。
「そっか。何か大変な思いをしたのかもね・・・」
どうやら無神経に訊いてはいけないことを訊いてしまったと気に病んでしまったようだ。
ユーイは慌てる。
「そりゃ最初は何もかも分からなくて戸惑ったけど、今はヒスイにはよくしてもらってるし、日常生活には支障はないし、別に全然平気なんだよ! この通り、身体も元気だしさ!」
同情を引こうとかそんなつもりじゃなかったのに、と逆にユーイが焦る。
確かに初めの頃は常識も世界の理というやつも全然分からなくてかなり困惑した日々だったが、それも1年間ヒスイにある程度は教わったので今は大した問題には感じていない。ただヒスイに言わせるとそれも充分とは言えないので学校できちんと学ぶ必要があるというだけだ。
身ぶり手振りで健在をアピールするのに、チヨはうんうんと頷いた。ちょっぴり目尻に浮かび始めていた涙を指で拭いて、「ごめんね」と言いながら笑顔を見せる。
(なんか、すげー良い娘だな)
「実は私もね、1年前は何にも知らなかったの」
「え?」
「私、異世界人なんだって」
「は?」
前言撤回。
どうやらまだまだユーイの知る常識というやつは浅かったようだ。
「私、1年前にこの世界にやってきたの。その前は全然別の世界で別の生活をしていたのよ」
チヨのいきなりのカミングアウト返し。ちょっと頭が追い付かない。
「珍しいっちゃ珍しいけどね」と、おかみさんが料理の盛られた大皿をドンとテーブルに置いた。
「珍しいけど、ないわけじゃないよ。昔から異世界人がこの世界に流れ着くことはわりとあったらしいさね。たまに『この世界の理』とか『この世界では~』とか言う人がいるだろう? ありゃここ以外の別の世界があることを認識してなきゃ出てこない言葉さ」
確かにそういう言い回しをする人物に心当たりはある。ヒスイだ。
そういう意味ではヒスイも異世界とやらの存在は知っていることになる。そんなものの存在など教わったことはないが。
「この世界に来たばかりで右も左も分からなかった私を、おかみさんは拾ってくれたの。もしあの時、おかみさんに拾われなかったら私は今頃死んじゃってたかもしれない」
チヨはおかみさんを見上げ屈託のない笑顔を見せる。
おかみさんは照れ臭そうに「困ってる娘がいたら助けるのは当たり前さね」とだけ言って、厨房へと戻っていった。
その様子だけでチヨがどれだけおかみさんに感謝しているか、どれだけ慕っているか、よく分かった。見知らぬ世界に放り出された彼女が、なぜこうも真っ直ぐに微笑むことができるのかも。
おかみさんは「困っている人を助けるのは当たり前」と言った。果たしてそれをその通りに行える大人がこの世界にはどれだけいるだろうか。
(ヒスイもそういう気持ちだったのかな)
「私がいた世界はここよりもずっと文明が栄えていて、生きていくのに何の不自由もないところだった。でも、おかみさんみたいに困っている人を何の得もないのに助けてくれる人なんてそう多くなかったと思う。私は運が良かったのね」
それからユーイとチヨは打ち解けてお互いのことを沢山話した。
ユーイが話せることは少なかったが、チヨの話は知らないことばかりで興味深く聞いた。
チヨはあちらの世界ではジョシチューガクセイという学生だったらしい。デュエルも存在していたらしいが、男の子がやるカードゲームの一種という程度の認識だったと聞かされたときは驚いた。
「こっちの世界では、デュエルは武力そのものだものね。ユーイ君は知ってる? デュエル・アカデミアの卒業生はほとんど軍に入るのよ。しかもほとんどが騎士団に配属されるって。エリートってやつよね」
「らしいね。俺はあんまり興味ないけど」
「ユーイ君みたいな優しい人が偉くなってくれたら、この国ももっと良くなるのかな」
そうして二人は再会を約束して別れた。
その約束を守るためにはデュエル・アカデミアに入学しなければならない。アカデミア生になる理由が一つ増えた。
試験は明後日。
万全の態勢で挑めるよう準備をするとしよう。
「悪いな。このデュエル、俺の勝ちだ」
ユーイがそう告げると、ギリッと奥歯を噛む。
しかし負けは負け。その結果は覆ることはない。故に、どのような反論もその余地はない。
だが、シクスの気性はそれを認めることができなかった。
「イ、イカサマだッ! 貴様、何か卑怯な手を使ったな! でなければ貴様のような下民に、このボクが負けるはずがないッ!」
ユーイを指差して喚く。
その様は流石に見苦しく、シクスの取り巻き達が必死で止める。
「マ、マズイですよ、シクス様! 早くこの場を去らなきゃ天の怒りがッ・・・」
「ええい、黙れッ! 誇り高きタイタン家の―――」
「そのタイタン家自体が潰されちまいますよ!」
シクスはこのデュエルに『負ければ全てを忘れて立ち去ること』を誓っていた。デュエルに負けた以上この誓いを反故にすれば天の怒りを買い身の破滅が待っている。
これはルールではなく世界の理であり例外がないことは、この世界に生まれた者ならば水が上から下に流れるのと同じように知っていて当然の常識である。
シクスはなおも散々に喚き散らしていたが、取り巻き二人に両腕を掴まれて引っ張って行かれてしまった。
「貴様ッ! 武藤ユーイッ! 覚えていろーッ!」
その姿が見えなくなっても遠くからそんな声が聞こえてきてユーイは苦笑いする。
(なんかとんでもないヤツと知り合っちゃったな)
『小物らったな』
《ブリッツ・マジシャン》が辛辣に切って捨てる。見た目は幼女のくせに口は悪い。
「いやぁ性格はともかくなかなか強かったぜ、アイツ。何にせよ、助かったよ。また頼むな」
《ブリッツ・マジシャン》は『当たり前なのよ』と笑み、消えていった。
ユーイはデュエルディスクを外して鞄にしまう。
すると「あの・・・」と声をかけられた。
見るとさっき奴らに絡まれていた少女だ。
(あ、すっかり忘れてた)
デュエルに集中していたため、その存在を完全に失念していた。
ユーイが戸惑っていると、彼女は深々と頭を下げた。
「助けて下さってありがとうございました。貴族を怒らせることは出来る限り避けるようおかみさんにも言われていたので・・・」
「いや、助けたっていうか俺はデュエルしただけだしな」
「とにかく助かりました。私、チヨと言います。この近くの食堂で住み込みで働いています」
その少女―――『チヨ』は年の頃はユーイと同じくらい。髪は茶色のショートヘア。くりっとしたアーモンド型の瞳で、美人というよりは素朴で可愛らしい印象の少女だ。
着ているのは給仕服で、食堂で働いているという彼女の言葉を肯定していた。なかなか使い込まれてはいるがその給仕服は彼女によく似合っており、彼女がウェイトレスをしているのならその店は結構繁盛するのではないかと想像させる。
「あ、俺は―――」
「武藤ユーイさんですよね?」
シクスが散々喚いていたのもあるが、あんなデュエルを見せられたら流石に覚えてしまった。
「是非、何かお礼をしたいのですが、よろしければお店にいらして頂けませんか? 私にできるのはそのくらいしかないので・・・」
チヨはあくまで雇われの身でありお給金もそう多くはない。お礼をしたくても何かを買うことは難しい。しかしお店で何かをご馳走するくらいなら頼み込んで何とかなるかもしれない、とチヨは考えたのだ。
ユーイは思案する。
ヒスイとの待ち合わせまでにはまだ時間がある。しかし礼が欲しくて彼女の問題に介入したわけではない。
すると不意にユーイの腹がぐーと本能を主張した。
二人は自然と笑顔になり、チヨのお店に行くことになった。
チヨの笑顔は屈託がなく晴れやかなものだった。
チヨの働く店は本当にすぐ近くにあった。
女店主が切り盛りする町の大衆食堂という感じで、飾り気はないが温かみがあり居心地は良い。昼の忙しさはとっくに一段落しており、夜の喧騒にはまだ時間があるらしく客は少ない。
チヨがおかみさんと呼ぶ店主も良い人で、チヨが助けられたと聞くやいなや「ありもので悪いけどね。もちろんお代はいらないよ」と言いながら料理を出してくれた。
「チヨも一緒に食べちまっておくれ」
店主がそう言うので、チヨと一つのテーブルを囲む形になる。
「武藤さんはデュエル・アカデミアの入学試験を受けられるんですよね?」
皿に盛られた料理をゆっくりと口に運びながらチヨが尋ねた。
「ユーイでいいよ。いま俺のことを養ってくれてる人が今度そこの講師になることになったんで、その人に薦められてさ。お前は学校に入ってもっと社会を学ぶべきだ、とかなんとか」
「ええっ、それってスゴいことなんじゃないんですか!? デュエル・アカデミアの講師なんて王国騎士団でもトップレベルの実力がある決闘者しかなれないって噂ですよ?」
驚くチヨにユーイは「ふーん」と興味なさそうに相づちを打つ。
「まぁ確かにヒスイは化け物みたいに強いからなぁ。この一年何度挑んでも一回も勝てなかったし」
「そのヒスイさんて人とは長い間柄なんですか?」
その質問に、ユーイはスプーンを止めて考える素振りを見せる。
「どうなんだかなぁ。実は俺、記憶喪失の状態で一年前にヒスイに拾われたらしくて」
「ええッ!?」
突然のカミングアウトにチヨが更に目を丸くする。
「ここ1年より前のことは全然覚えてないんだよ。何してたのかとか、自分の本名とか、親のこととか、全部。唯一デュエルのことは覚えてたしデッキも持ってたから決闘者だったってことは確かなんだけどな。ヒスイに聞いても教えてくれなかったから、俺とヒスイがいつから知り合いだったのかはよく分からないんだよ」
チヨが目を伏せる。
「そっか。何か大変な思いをしたのかもね・・・」
どうやら無神経に訊いてはいけないことを訊いてしまったと気に病んでしまったようだ。
ユーイは慌てる。
「そりゃ最初は何もかも分からなくて戸惑ったけど、今はヒスイにはよくしてもらってるし、日常生活には支障はないし、別に全然平気なんだよ! この通り、身体も元気だしさ!」
同情を引こうとかそんなつもりじゃなかったのに、と逆にユーイが焦る。
確かに初めの頃は常識も世界の理というやつも全然分からなくてかなり困惑した日々だったが、それも1年間ヒスイにある程度は教わったので今は大した問題には感じていない。ただヒスイに言わせるとそれも充分とは言えないので学校できちんと学ぶ必要があるというだけだ。
身ぶり手振りで健在をアピールするのに、チヨはうんうんと頷いた。ちょっぴり目尻に浮かび始めていた涙を指で拭いて、「ごめんね」と言いながら笑顔を見せる。
(なんか、すげー良い娘だな)
「実は私もね、1年前は何にも知らなかったの」
「え?」
「私、異世界人なんだって」
「は?」
前言撤回。
どうやらまだまだユーイの知る常識というやつは浅かったようだ。
「私、1年前にこの世界にやってきたの。その前は全然別の世界で別の生活をしていたのよ」
チヨのいきなりのカミングアウト返し。ちょっと頭が追い付かない。
「珍しいっちゃ珍しいけどね」と、おかみさんが料理の盛られた大皿をドンとテーブルに置いた。
「珍しいけど、ないわけじゃないよ。昔から異世界人がこの世界に流れ着くことはわりとあったらしいさね。たまに『この世界の理』とか『この世界では~』とか言う人がいるだろう? ありゃここ以外の別の世界があることを認識してなきゃ出てこない言葉さ」
確かにそういう言い回しをする人物に心当たりはある。ヒスイだ。
そういう意味ではヒスイも異世界とやらの存在は知っていることになる。そんなものの存在など教わったことはないが。
「この世界に来たばかりで右も左も分からなかった私を、おかみさんは拾ってくれたの。もしあの時、おかみさんに拾われなかったら私は今頃死んじゃってたかもしれない」
チヨはおかみさんを見上げ屈託のない笑顔を見せる。
おかみさんは照れ臭そうに「困ってる娘がいたら助けるのは当たり前さね」とだけ言って、厨房へと戻っていった。
その様子だけでチヨがどれだけおかみさんに感謝しているか、どれだけ慕っているか、よく分かった。見知らぬ世界に放り出された彼女が、なぜこうも真っ直ぐに微笑むことができるのかも。
おかみさんは「困っている人を助けるのは当たり前」と言った。果たしてそれをその通りに行える大人がこの世界にはどれだけいるだろうか。
(ヒスイもそういう気持ちだったのかな)
「私がいた世界はここよりもずっと文明が栄えていて、生きていくのに何の不自由もないところだった。でも、おかみさんみたいに困っている人を何の得もないのに助けてくれる人なんてそう多くなかったと思う。私は運が良かったのね」
それからユーイとチヨは打ち解けてお互いのことを沢山話した。
ユーイが話せることは少なかったが、チヨの話は知らないことばかりで興味深く聞いた。
チヨはあちらの世界ではジョシチューガクセイという学生だったらしい。デュエルも存在していたらしいが、男の子がやるカードゲームの一種という程度の認識だったと聞かされたときは驚いた。
「こっちの世界では、デュエルは武力そのものだものね。ユーイ君は知ってる? デュエル・アカデミアの卒業生はほとんど軍に入るのよ。しかもほとんどが騎士団に配属されるって。エリートってやつよね」
「らしいね。俺はあんまり興味ないけど」
「ユーイ君みたいな優しい人が偉くなってくれたら、この国ももっと良くなるのかな」
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Amazonのアソシエイトとして、管理人は適格販売により収入を得ています。
試験日まで明後日…それまでどんな波乱があるのか楽しみに待ちましょう。 (2017-12-21 16:48)
いつもコメントありがとうございます!
異世界人は結構います。宝くじで1億円以上当たったことのある人くらいの割合でいます。
さて、次回はシクス戦で使ったオリカなどを紹介したいと思います。
その次からはいよいよ入学試験です。
お楽しみに! (2017-12-22 08:16)