57話 戦場の流儀　作：名無しのゴーレム

「相手は……5人か。どうする？」
「……合図を出しますから、一斉に突撃してください。……3、2、1……」


「……今です！」
「「うおぉぉぉ！！」」



「……！！ 敵襲だ！ 戦闘態勢に入れ！」
「遅えよ！ 行くぜ、俺のターン！」



恭治 LP4000
凉花 LP4000
強志 LP4000
アカデミア生徒A LP4000
アカデミア生徒B LP4000
アカデミア生徒C LP4000
アカデミア生徒D LP4000
アカデミア生徒E LP4000



「手札からM・G チェーンを召喚！ チェーンの効果発動！ 手札のM・G クールを特殊召喚、そしてチェーンのレベルをクールと同じ3にする！」

M・G チェーン レベル1→3

「速攻魔法、マッハ・サイクル発動！ クールの効果発動！ 速攻魔法を発動したときにこのモンスターのレベルを1つ上げ、相手に500ポイントのダメージを与える！ 食らえ！」

M・G クール レベル3→4

アカデミア生徒A LP4000→3500

「くっ、小癪な……」
「さあ、飛ばしてくぜ！ レベル4のクールにレベル3のチェーンをチューニング！ シンクロ召喚！ 疾く馳せ参じよ！ M・G ヘルメス！ ヘルメスの効果発動！ 墓地のチェーンを特殊召喚！ レベル7のヘルメスにレベル1のチェーンをチューニング！ シンクロ召喚！ 疾く馳せ参じよ！ M・G アキレス！」
「シンクロ召喚だとっ！？ どうしてエクシーズ次元のデュエリストが……」
「細けえことは気にすんな！ カードを1枚セットして、ターンエンド！ この瞬間、マッハ・サイクルの効果発動！ シンクロ召喚したM・Gの数だけカードをドローし、その合計レベル×100ポイントのダメージを与える！」

アカデミア生徒A LP3500→2000


恭治 LP4000 モンスターゾーン M・G アキレス 魔法・罠ゾーン 伏せカード1枚
凉花 LP4000
強志 LP4000
アカデミア生徒A LP2000
アカデミア生徒B LP4000
アカデミア生徒C LP4000
アカデミア生徒D LP4000
アカデミア生徒E LP4000


「私のターン、ドロー。私の場にモンスターが存在しないことにより、手札からフォトン・スラッシャーを特殊召喚。さらに通常魔法、おろかな埋葬発動。デッキから銀河眼の光子竜を墓地に送ります。フォトン・スラッシャーが存在することにより、銀河騎士をリリースなしで召喚。銀河騎士の効果発動。墓地の銀河眼の光子竜を特殊召喚。……行きます。レベル8の銀河騎士と銀河眼の光子竜でオーバーレイ！ 2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚！ 全てを照らす光の化身！ No.62 銀河眼の光子竜皇！」
「攻撃力……4000だと！？」
「バトル！ 銀河眼の光子竜皇でダイレクトアタック！」
「ぐわぁぁぁ！！」

アカデミア生徒B LP4000→0


……バトルロイヤルなら最初の1人以外は1ターン目から攻撃可能、という訳か。容赦なく敵を倒す、これが『戦場』のデュエル……


「カードを1枚セットしてターンエンド。」


恭治 LP4000 モンスターゾーン M・G アキレス 魔法・罠ゾーン 伏せカード1枚
凉花 LP4000 モンスターゾーン No.62 銀河眼の光子竜皇、フォトン・スラッシャー（表側守備表示） 魔法・罠ゾーン
伏せカード1枚
強志 LP4000
アカデミア生徒A LP2000
アカデミア生徒C LP4000
アカデミア生徒D LP4000
アカデミア生徒E LP4000


「俺のターン、ドロー！」


……このターンで、1人は倒さないと……


「ギアギアーセナルを召喚！ ギアギアーセナルの効果発動！ このカードをリリースして、デッキからギアギアングラーを特殊召喚！ さらに手札から通常魔法、機械複製術を発動！ デッキからギアギアングラーを2体特殊召喚する！ レベル4のギアギアングラー2体でオーバーレイ！2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築！ エクシーズ召喚！ 現れろ、ギアギガントX！ギアギガントXの効果発動！ オーバーレイユニットを1つ取り除いて、デッキからギアギアクセルを手札に加える。ギアギアクセルを特殊召喚！ レベル4のギアギアングラーとギアギアクセルでオーバーレイ！ 現れろ、ギアギガントX！ 2体目のギアギガントXの効果発動！ デッキからギアギアクセルを手札に加える。」


これで合計火力は4600。1人を倒すのには十分だ。


「バトルだ！ 2体のギアギガントXでダイレクトアタック！」
「くっ、このぉぉぉ！！」

アカデミア生徒C LP4000→0

「……カードを2枚セットしてターンエンドだ。」


恭治 LP4000 モンスターゾーン M・G アキレス 魔法・罠ゾーン 伏せカード1枚
凉花 LP4000 モンスターゾーン No.62 銀河眼の光子竜皇、フォトン・スラッシャー（表側守備表示） 魔法・罠ゾーン
伏せカード1枚
強志 LP4000 モンスターゾーン ギアギガントX×2 魔法・罠ゾーン 伏せカード2枚
アカデミア生徒A LP2000
アカデミア生徒D LP4000
アカデミア生徒E LP4000


「くそっ、エクシーズ次元の残党共が……ッ！ 俺のターン、ドロー！ 手札から融合発動！ 手札の古代の機械猟犬2体を融合！ 融合召喚！ 来い、古代の機械双頭猟犬！ ……はっ、これでお前たちも……」
「……これでお前も終わりだよ！ アキレスの効果発動！ 古代の機械双頭猟犬のレベル×200ポイントのダメージを与え、そのダメージ分そのモンスターの攻撃力を下げる！」
「なんだとっ！？」

アカデミア生徒A LP2000→1000

古代の機械双頭猟犬 攻撃力1400→400

「リバースカードオープン！ 速攻魔法、マッハ・チェイス！ 相手に効果ダメージを与えたとき、そのダメージの半分のダメージを与える！」

アカデミア生徒A LP1000→500

「さらに、俺の場のアキレスのレベル×100ポイント、すなわち800ポイントのダメージを与える！」
「なっ……！？」

アカデミア生徒A LP500→0


……すごい。相手ターンのうちに倒してしまった。


「……さあ、次はお前たちのターンだぜ？ とっととかかって来いよ。」


恭治 LP4000 モンスターゾーン M・G アキレス
凉花 LP4000 モンスターゾーン No.62 銀河眼の光子竜皇、フォトン・スラッシャー（表側守備表示） 魔法・罠ゾーン
伏せカード1枚
強志 LP4000 モンスターゾーン ギアギガントX×2 魔法・罠ゾーン 伏せカード2枚
アカデミア生徒D LP4000
アカデミア生徒E LP4000


「……つ、強すぎる……何なんだよ、こんなの聞いてないぞ！」
「狼狽えるな！ 俺のターン、ドロー！ ……カードを3枚セットして、ターンエンドだ！」
「お、おい！ なんでモンスターを出さないんだよ！」
「黙ってターンを進めろ！ 俺がサポートする！」


恭治 LP4000 モンスターゾーン M・G アキレス
凉花 LP4000 モンスターゾーン No.62 銀河眼の光子竜皇、フォトン・スラッシャー（表側守備表示） 魔法・罠ゾーン
伏せカード1枚
強志 LP4000 モンスターゾーン ギアギガントX×2 魔法・罠ゾーン 伏せカード2枚
アカデミア生徒D LP4000 魔法・罠ゾーン 伏せカード3枚
アカデミア生徒E LP4000


「お、俺のターン、ドロー！」
「この瞬間、3枚のリバースカードオープン！ 永続罠、古代の機械遺跡！ エクストラデッキから古代の機械双頭猟犬、古代の機械参頭猟犬、古代の機械究極猟犬を効果を無効にして相手の場に特殊召喚する！ 受け取れ！」
「……！ これなら！ 俺は手札から融合発動！ 手札の古代の機械猟犬、そして場の3体を融合！ 融合召喚！ 歯向かう弱者共を殲滅せよ！ 古代の機械混沌巨人！」


俺たちの前に機械仕掛けの巨人が現れる。……なんだ、この恐怖は。


「……あれが、このハートランドを破壊していった悪魔です。」
「なっ……！？」


……まさか、俺は前に『アレ』と戦ったのか？ この恐怖の正体は、そのときの……


「……いくら巨体を引きずり出そうが関係ねぇ！ アキレスの効果発動！ 2000ポイントのダメージを食らえ！」
「させるか！ 速攻魔法、古代の機械障壁を発動！ 俺の場の混沌巨人の攻撃力以下のダメージを無効にして、その半分の数値を混沌巨人の攻撃力に加える！」

古代の機械混沌巨人 攻撃力4500→5500

「攻撃力、5500……」
「混沌巨人はすべてのモンスターに攻撃出来る！ 行け、混沌巨人！ アキレスを攻撃しろ！」

恭治 LP4000→1300

「くっ……」
「まだだぁ！ 混沌巨人、銀河眼の光子竜皇を攻撃しろ！」

凉花 LP4000→2500

「きゃあぁぁ！！ ……リバースカードオープン！ 時空混沌渦！ すべてのモンスターを破壊、除外します！」
「残念だったな！ 混沌巨人は相手の魔法・罠カードの効果を受けない！」


渦は俺のギアギガントXと凉花のモンスターを飲み込んでいった。


「……ハハハ！ 味方のモンスターを潰しやがった！」
「……いいえ、これでいいんです。」
「何？ ……！！ お前、混沌巨人の効果を逆手に……」
「はい。混沌巨人はすべてのモンスターに攻撃出来ます。……『モンスター』に、だけ。モンスターがいなくなってしまえば、あなたはもう攻撃出来ない！」


……そうか。凉花は、俺を守るために……


「……だが、それでもこちらの優位に揺るぎはない！ 所詮、お前らはハンティングゲームの獲物に過ぎない！ ターンエンドだ！」


恭治 LP1300
凉花 LP2500
強志 LP4000 魔法・罠ゾーン 伏せカード2枚
アカデミア生徒D LP4000
アカデミア生徒E LP4000 モンスターゾーン 古代の機械混沌巨人


「俺のターン、ドロー！」
「恭治！ あのモンスターは私がどうにかします！ 恭治はもう1人を！」
「……分かった！ 通常魔法、死者蘇生発動！ 蘇れ、M・G アキレス！ さらにM・G ステアルを召喚！ バトルだ！ アキレス、ステアルでダイレクトアタック！」
「き、貴様らぁぁぁ！！」

アカデミア生徒D LP4000→0

「……ターンエンドだ。」


恭治 LP1300 モンスターゾーン M・G アキレス、M・G ステアル
凉花 LP2500
強志 LP4000 魔法・罠ゾーン 伏せカード2枚
アカデミア生徒E LP4000 モンスターゾーン 古代の機械混沌巨人


「私のターン！ 墓地の時空混沌渦の効果発動！ ドローする代わりに墓地の銀河眼の光子竜皇を特殊召喚！」
「……ハンッ！ そいつの攻撃力は4000、攻撃力5500の混沌巨人には太刀打ち出来ねぇぞ！」
「そうですね。……このままなら。通常魔法、オーバーレイ・リジェネレート発動。このカードを銀河眼の光子竜皇のオーバーレイユニットにします。バトル。銀河眼の光子竜皇で混沌巨人を攻撃！」
「血迷ったか！ 混沌巨人、押し潰せ！」
「潰されるのはそちらです！ 銀河眼の光子竜皇の効果発動！ オーバーレイユニットを1つ取り除いて、このモンスターの攻撃力をフィールド上のランクの合計×200ポイント、すなわち1600ポイントアップします！」

No.62 銀河眼の光子竜皇 攻撃力4000→5600

「そんな……混沌巨人を、上回っただと！？」
「お願い、銀河眼の光子竜皇！ あの忌々しい巨人を、貫いて！」

アカデミア生徒E LP4000→3950

「……そ、そんな……」
「……私はこれでターンエンド。強志、あとは任せました。」


恭治 LP1300 モンスターゾーン M・G アキレス、M・G ステアル
凉花 LP2500 モンスターゾーン No.62 銀河眼の光子竜皇
強志 LP4000 魔法・罠ゾーン 伏せカード2枚
アカデミア生徒E LP3950


「俺のターン、ドロー！ リバースカードオープン！ 通常罠、ギアギアギア！ デッキからギアギアーノ2体をレベルを4にして特殊召喚！ 手札からギアギアクセルを特殊召喚！ ギアギアタッカーを召喚！ バトル！ 行け、俺のモンスターたち！」
「う、うわぁぁぁ！！」

アカデミア生徒E LP3950→0




「……はぁ、はぁ……凉花たちは、こんなのをずっと続けていたのか？」
「……はい。今は上手く行きましたが、以前は多くの犠牲を払って、追い返すのが精一杯でした……」
「……ともかく、この調子で倒していけばいいんじゃねえか？ 数がどれくらいかは分からねぇが、今みたいに速攻で倒しちまえば関係ないだろ。」
「恭治、彼らも何の対策も打たないとは思えません。次も奇襲が通じるとは……」


……はぁ。2人とも、今は言い争っている場合じゃないだろうに……






「………だ！ お……た…！」
「……よ…、…れで………。」




「……聞こえたか？」
「はい。……あっちです。声の調子からして、デュエルをしているみたいですが……」
「なら行くしかないな。急ぐぞ！」
「なっ……恭治！ 」
「……凉花、俺たちも行こう。」
「……分かりました。」




……戦場の厳しさは今の一戦で思い知った。そして俺は再びそこに足を踏み入れる。……これが、地獄の2日間の幕開けであった。