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HOME > 遊戯王SS一覧 > 第三章 ー決闘(ディアハ)⑦ー

第三章 ー決闘(ディアハ)⑦ー 作:T@KAKKU☆

ユウナ「な、何がおかしいのよっ!?」

 突然のことに、戸惑うユウナ。すると次の瞬間

セト「こいつは傑作だ!」

ユウナ「えッ!?」

マハード「何ッ!?」

セト「師匠が師匠なら、弟子も弟子だな!とんだ甘ちゃんときたものだッ!」

ユウナ「なッ・・・!?」

マハード「なんだとッ・・・!?」

 セトの言葉に、動揺する二人。すると次の瞬間

セト「小娘!」

ユウナ「!?」

セト「マハードが何故あのようなザコに負けたかわかるか?」

ユウナ「えッ・・・!?」

セト「それは他者のことを気にするあまり、己の力を存分に使えなかったからだッ!」

ユウナ「!」

 すると次の瞬間

セト「いいか、よく聞け!必要なのは『力』だ!『力』こそ全てだッ!」

ユウナ「!?」

セト「全てを超越する『力』さえあれば、例えどのような状況であろうと、負けることなどありはしないッ!」

ユウナ「!」

 すると次の瞬間

セト「だが、教えてやろう!その絶対的な『力』とは、他者のことなど気にしていては、決して手に入らんものなのだッ!」

ユウナ「なッ・・・!?」

セト「私は今まで目の前に立ちはだかる全てのものを、己の力でねじ伏せて来た!何も顧みず、ただひたすらに!それが私の信じるロードだからだ!故に強い!だが、貴様の師匠はどうだッ!?」

マハード「!」

セト「さっきもあの子供がいなければ、勝てていたかもしれん。だが、こ奴は他者のことを気遣い、力を使うことを恐れた。そしてみすみす自ら勝利を逃した!さらにそのせいで、他の者までも危険に晒した!違うかッ!?」

ユウナ「くっ・・・!」

 返す言葉が見つからず、苦悶の表情を浮かべるユウナ。すると次の瞬間

セト「どうだ、反論できまい。まぁもっとも、こ奴に最初からそんな力はなかっただろうがな・・・!」

ユウナ「・・・あ、あんたって人は・・・!」

セト「フン!否定したいのなら、勝手にすればいい!弱者が何と言おうと、強者の圧倒的力の前では、何の意味も成さないのだからな・・・!」

ユウナ「・・・!」

 セトのあまりの迫力に、呆然と立ち尽くすしかないユウナ。すると次の瞬間

セト「・・・フッ、用は済んだ。どけ、小娘」

 ドンッ

ユウナ「あっ!」

 突如歩き出したセトに、ユウナは弾き飛ばされてしまった。すると次の瞬間

マハード「マナッ!」

 ガシッ

 それを受け止めるマハード

マハード「大丈夫か、マナッ!?」

ユウナ「・・・」

 マハードの問いかけにも、動こうとしないユウナ。すると次の瞬間

セト「いいか小娘!今回は特別に見逃してやるが、次に私にたてついた時は、罪人として城の牢屋に叩き込んでくれるからな。覚悟しておけ!」

マハード「なっ・・・!?」

 さらに次の瞬間

セト「・・・それとマハード!貴様もそのうるさいメス犬を、しっかりしつけておけ!首輪でもつけてな!ハーハッハッハッハッハ!」

 そう言い残し、その場を去ろうとするセト

マハード「くっ・・・!なんと無礼な・・・!」

 その姿を、怒りに打ち震えながら見つめるマハード。すると次の瞬間

ユウナ「・・・お師匠サマ・・・」

マハード「!?」

 突如、ユウナが口を開いた

マハード「どうした、マ・・・」

 すると次の瞬間

マハード「!」

ユウナ「・・・私・・・悔しい・・・!お師匠サマは、絶対に間違ってなんかないのにッ・・・!」

 マハードの腕の中で、涙ながらに訴えるユウナ

マハード「マナ・・・!」

 すると次の瞬間

マハード「・・・!」

 マハードの表情が変わった。そして次の瞬間

マハード「・・・待てッ!」

セト「!?」

 突如、マハードがセトを呼び止めた

ユウナ「お師匠・・・サマ・・・?」

セト「なんだ!?まだ何か言いたいのかッ!?」

 すると次の瞬間。ユウナを立たせたマハードは、おもむろに立ち上がった。そして次の瞬間

マハード「・・・神官セト。貴公の言うことは、確かに正しいのかもしれない。・・・だが、他者を犠牲にして得られる勝利に、一体何の価値があると言うんだッ!」

セト「何ッ!?」

マハード「私はそんなもの望んではいない!それに、私のことは何と言われようと構わない!だが、私の弟子を侮辱することは、例え貴公といえど許さんぞッ!!」

セト「な、なんだとっ!?・・・貴様、本気で言っているのかッ・・・!?」

マハード「・・・」

 セトを見据えたまま、動かないマハード

ユウナ「お師匠サマ・・・!」

 すると次の瞬間

セト「・・・ククククク、ハーッハッハッハ!・・・面白い!ならば見せてみろ!貴様の望む、勝利とやらをなッ!」

 バシュゥゥゥゥン! グオォォォォーーーッ!!!

マハード&ユウナ「!!?」

 突如、セトの隣に先ほどの巨人が現れた。そして次の瞬間

セト「決闘(ディアハ)だッ!マハード!貴様も精霊を出せッ!!」

続く
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