第５４話 メイのライトロード見学のお話②　作：ハカラメ

注）ｓｓ初心者です！二次設定その他もろもろにご注意ください。
今回は、ミネルバ様や聖域のお話についての復習です。

前回のあらすじ、ミネルバ様はアホの子のように見えて、実は偉い人（←殴）



ケルビム「ミネルバ様は、様々な国を渡り歩いては、人々に平和を説いてまわり、たくさんの光を与える活動をしていたんだ」
メイデンミネルバ「光・・・？」
ケルビム「ミネルバ様の生み出す光魔法には、傷を治したり、心を落ち着かせる効果があるんだよ」
メイデンミネルバ「！し、知らなかった・・・！」
ケルビム「・・・本当にあの人は、自分の子供に何も伝えてないようだな。まったく・・・」
メイデンミネルバ「まぁ、お母さんはいつもあんな感じですし・・・」
ケルビム「・・・その苦労、分かるぞ・・・」

ケルビム「ミネルバ様の活動はますます広がっていき、ついに光、闇、地、風、水、火の６か国合同の停戦協定を結ぶにまで発展するんだ」
メイデンミネルバ「お母さん、すごい！」
ケルビム「あぁ、そうだな。そして、その活躍を見た人々が次々とミネルバ様の下に集まったんだ。そして、それはいつしか大きな集団となり、そして生まれたのが・・・」
メイデンミネルバ「それが、ライトロードですね！」
ケルビム「その通り！ 何を隠そう私もその初期のライトロードの一員だったんだ。あの頃は、多いときには数千人の人々が集まってなぁ・・・それは活気に満ち溢れていたんだ・・・」
メイデンミネルバ「え、ということは、ケルビムさんって今おいくつ・・・」
ケルビム「その話はしてはいけないルールだ。よく覚えておけ」ギラッ
メイデンミネルバ「は、はい・・・（汗）」

メイデンミネルバ「あれ、でも今の聖域にいるライトロードの数って、多分千人もいないですよね」
ケルビム「あぁ。それは、この聖域が生まれたことと、深い関係があるんだ・・・」
メイデンミネルバ「？」

ケルビム「ライトロードの勢力は日に日に拡大していったが、それを快く思わない連中もいたんだ。とくに、闇の国や水の国の輩だな。そして、小さな争いはどんどん大きくなり、終いには・・・」
メイデンミネルバ「戦争、ですか・・・」
ケルビム「そうだ。停戦協定は破られ、６か国を巻き込んだ大戦争に発展したんだ。私たちは、同盟を組んだ風の国や火の国のお陰で、なんとか勝利したのだが、その代償はあまりにも大きかった。多くのライトロード達が、戦いの中で命を落としていったんだ・・・」
メイデンミネルバ「・・・」

ケルビム「・・・そんな惨状を目にしたミネルバ様は、ひどく心を痛めなさった。そして、ある１つの行動に出たんだ」
メイデンミネルバ「行動？」
ケルビム「それは、ライトロード達を守るためにとられたことだった。まず、ライトロードの本拠地を、今私たちがいるこの山奥の秘境に移したんだ。そして、それを覆う巨大な結界を張りめぐらせて、外の世界からライトロードを隔離したんだ。もう二度と、ライトロード達が争いに巻き込まれないように・・・と」
メイデンミネルバ「・・・お母さん、辛かっただろうなぁ・・・」
ケルビム「そうだな。そして、ミネルバ様は１人で旅に出かけられたんだ。もう１度、争いのない平和な世界を作るために・・・」
メイデンミネルバ「・・・お母さん...」


ケルビム「・・・と、これでライトロードの歴史についての説明は終わりだな」
メイデンミネルバ「ケルビムさん、母の代わりに説明してくださって、本当にありがとうございます」
ケルビム「いやいや、別に構わないさ・・・そうだ、メイ。まだ町や敷地内の見学をしてないだろう？」
メイデンミネルバ「あ、はい。荷物を片付けるのに忙しくて・・・」
ケルビム「丁度いい、この後はゆっくり見学してくるといい。しっかりガイドもつけるからな」
メイデンミネルバ「ガイド？」


コンコン
ルミナス「失礼します！ ガイド３人、ただいま参上しました！」
ジェイン「ｵｰ...」
ガロス「ｵｰ...」
ルミナス「ちょ、ちょっと２人とも、どうしたのさ、さっきから元気ないなぁ！」
ジェイン「いや、ウォルフさんの修行、というかお仕置きで、筋肉痛が・・・」
ガロス「俺も・・・」
ルミナス「もう、しっかりしなさいよ！」

ケルビム「というわけで、この３人がしっかりガイドしてくれるから、楽しんできなさい、メイ」
メイデンミネルバ「はい、ありがとうございます！」




第５５話に続く