TURN 29 決闘―主を求める聖獣―上　作：Dann

　先攻は狩から。

　「俺のターン。永続魔法《トレイン・シューター》を発動。このカードは1ターンに1度、デッキから《パーツ・ビルダー》と名の付いた装備魔法を手札に加える」
　「装備魔法か……」
　「俺はその効果で《パーツ・ビルダー・マリン》をサーチする……」

　デッキをシャッフルし終え、元に位置に戻した。

　「《シュート・ビルダー》を召喚」
　【ATK/1800】

　そして《シュート・ビルダー》の効果を発動し、狩が新たに手札のモンスターを召喚した。

　「手札の《シャイン・ビルダー》を守備表示で特殊召喚」
　【DEF/1200】

　「カードを1枚伏せてターン終了だ……」

――狩【LP：4000・手札：2・場：シュート・ビルダー(ATK)，シャイン・ビルダー(DEF)、トレイン・シューター，伏せカード×1】


　「俺のターン、ドロー。魔法カード《スクラップ・ヴァリアブル》を発動。デッキからレベル4以下の《ヴァリアブル》1体を墓地に送る」

　雀夜は《ヴァリアブル・ホッパー》をデッキから墓地へと送り、デッキをシャッフルした。

　「さらに手札の《ヴァリアブル・タイガー》を墓地に送り、《ヴァリアブル・シルエット・Ｌ》を特殊召喚！」
　【DEF/500】

　「カードを1枚伏せてターンエンド」

――雀夜【LP：4000・手札：2・場：ヴァリアブル・シルエット・Ｌ(DEF)、伏せカード×1】


　「俺のターン……ふむ。罠発動《ビルド・アップ！》。コストで破壊するのは《シャイン・ビルダー》だ」
　シャイン・ビルダー【ATK/800】
　シュート・ビルダー【ATK/1800→2600】

　「お……」
　「そして破壊された《シャイン・ビルダー》の効果を発動。デッキから3体の《ビルダー》を選択」

　狩がデッキから取り出したのは
　《ビルダー・ランナー》
　《ビルダー・サイバー》
　《ランチャー・ビルダー》
　の3体だった。

　「《ランナー》を特殊召喚し、《サイバー》を墓地に送り、《ランチャー》を手札に加える……」
　ビルダー・ランナー【ATK/900】

　「そして墓地の《ビルダー・サイバー》の効果を発動し、デッキの一番上のカードを墓地へ落とし、特殊召喚する」
　【ATK/1500】

　「さらに、場に《シュート・ビルダー》が場に存在する時、《ランチャー・ビルダー》は特殊召喚ができる」
　「すげえ展開力だな……」
　【ATK/800】

　「そしてレベル3の《シュート・ビルダー》にレベル3の《ビルダー・ランナー》をチューニング」
　【★3＋★3＝★6】

　「強き敵を求め、古の巨人がここに合体する。鋼鉄の力を見よ、シンクロ召喚。現れろ、《ガーディアン・ビルダー・ジーグ》！」
　【ATK/2600】

　「そして場の《ランチャー・ビルダー》を《ジーグ》に装備する」
　【ATK/2600→2900】

　「！」
　「バトルだ。《ジーグ》で、《シルエット・Ｌ》を攻撃」

　【ATK/2900 vs DEF/500】

　「“ジーグ・バズーカ”……！」

　《ヴァリアブル・シルエット・Ｌ》を戦闘破壊。

　「《ランチャー》を装備した《ジーグ》は、相手に貫通ダメージを与える……！」
　「マジ……っ！？」
　【LP：1600】

　「まだ《サイバー》の攻撃が残ってる……」
　「あ……」
　【LP：100】

　「ぐぅ……」
　「ターンエンドだ」

――狩【LP：4000・手札：3・場：サイバー(ATK)、ジーグ(ATK＋)、ランチャー(ジーグ)，トレイン・シューター】


「俺のターン……やるっきゃねえな。《ヴァリアブル・ファルコン》を召喚！」
　【ATK/1000】

　「ふむ、最近のキーカードか……」
　「効果発動。墓地の《ヴァリアブル・タイガー》を特殊召喚する！」
　【ATK/900】

　「さらに墓地の《ヴァリアブル・タイガー》の効果発動。このカードが墓地から特殊召喚された時、カードを1枚ドロー」

　これで雀夜の手札は3枚となった。

　「墓地の《ヴァリアブル・ホッパー》の効果発動」
　「ふむ……」
　「俺の場に《ヴァリアブル》のチューナーがいる時、墓地から特殊召喚する」
　【DEF/300】

　「レベル3の《タイガー》にレベル3の《ファルコン》をチューニング！」
　【★3＋★3＝★6】

　「混沌の戦場に、破壊の光が一閃する。その姿を刮目せよ！　シンクロ召喚！　砕け、《ヴァリアブル・シューター》！」
　【ATK/2000】

　「効果発動。相手モンスター1体の表示形式を変更する！」
　「厄介だな……」
　【DEF/1800】

　「さらに、レベル6の《ヴァリアブル・シューター》にレベル1の《ヴァリアブル・ホッパー》をチューニング！」
　【★6＋★1＝★7】

　「平和を築きし伝説より、守護の翼がここに羽ばたく。その姿を刮目せよ！　シンクロ召喚！　全てをなぎ払え！　《ヴァリアブル・フェニックス》！」
　【ATK/2500】

　『ふぅ、出番か』

　肩に乗っていたフィニーが机の上に上がった。

　「別に本当に出なくていいのに……《フィニー》で、《ジーグ》を攻撃！」

　【ATK/2500 vs DEF/1800】

　雀夜とフィニーが声を揃えて攻撃名を言い放つ。

　「『“ブレイク・ザ・デスティニー”！』」

　《ガーディアン・ビルダー・ジーグ》を戦闘破壊。
　それに伴い《ランチャー・ビルダー》も破壊された。

　「そして相手モンスターを戦闘で破壊した事で《フィニー》の効果発動。手札×100ポイントのダメージだ」
　「だが同時に《ジーグ》の効果も発動。相手の守備力の1番高いモンスターを破壊する」

　『え、もう出番終わり？』

　現在、雀夜の手札は3枚。

　「300ポイントのダメージ。“ユニゾン・ブラスター”！」

　フィニーの口から超音波のような衝撃波が放たれる。

　【LP：3700】

　その後にフィニーは破壊された。
　出番が終わってしまったフィニーは落ち込みながら雀夜の頭の上に止まった。

　「カードを2枚伏せてターン終了」

――雀夜【LP：100・手札：1・場：(モンスター無し)、伏せカード×3】


　「俺のターン……」

　狩は引いたカードを見て唸った。

　「俺は魔法カード、《オールド・シューター》発動。墓地から《シュート・ビルダー》を特殊召喚する」
　【ATK/1800】

　「ふむ……」
　「そして墓地の《サイバー》の効果を発動。デッキの1番上のカードを墓地に送り特殊召喚する」
　【ATK/1500】

　「またそいつか」
　「レベル3の《シューター》にレベル4の《サイバー》をチューニング」
　【★3＋★4＝★7】

　「相応しき主を求め、この地に君臨した聖獣が目覚める。古の咆哮を聞け！　シンクロ召喚！　降臨せよ、《セイクリッド・ビルダー・バルバ》！」
　【ATK/2700】

　「バトル。《バルバ》で直接攻撃」

　【ATK/2700 vsLP：100】

　「“牙狼の疾走”！」
　「そのダメージは通さない！　《ガード・ブロック》を発動する！」

　《ガード・ブロック》の効果で、雀夜へのダメージは0となり、手札が1枚増えた。

　「やはり簡単にはいかないか……ターンエンドだ」

――狩【LP：3700・手札：3・場：バルバ(ATK)，トレイン・シューター】


//やたら長いので前後編にしました