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第十七話・セブンスターズ編開幕 作:鈴木颯手
白衣の男との闇のデュエルの後自室に戻り眠った龍吾だったが闇のデュエルでのダメージは予想より起きかったのか結局龍吾が起きたのは翌日の夕方で半日以上龍吾は眠っていたことになる。今日の分の授業を完全にすっぽかしたことになった龍吾はオベリスクブルーの寮長であるクロノス教諭の元に向かい今日の事を謝罪する事にした。
そう思い寮のホールに来ると丁度良くクロノス教諭が寮に入ってくるところであった。
「シニョール龍吾!ようやく見つけたノ~ネ…」
クロノス教諭は龍吾を探して回っていたのかかなりくたびれた様子で龍吾に言う。やはり無断で授業に出なかったのがいけなかったかと思い龍吾はクロノス教諭に謝罪する。
「申し訳ありません、クロノス教諭。今日は授業に出ずに…」
「そのくらい問題ないノーネ。シニョール龍吾は成績優秀、デュエルも強い。一日二日授業に出ないくらい何も問題はないノーネ」
クロノス教諭の言葉にホッと安堵の息を吐くがならば一体なぜ自分を探していたのか、と龍吾は疑問に思う。
「シニョール龍吾。一緒に校長室まで来てほしいノーネ。鮫島校長が呼んでいるノーネ」
「鮫島校長が?…わかりました」
龍吾はクロノス教諭の言葉に頷くとともに校長室に向かった。
校長室にはいつも通り鮫島校長が椅子に座って待っていた。それと大徳寺先生もおりこちらもいつも通りデブ猫を抱いていた。
「良かった、黒崎君。中々君が見つからなくてね。心配していたよ」
「ご迷惑をおかけしました」
「ははは、そうかしこまらなくて構わないよ。特に気にしていない。こうして無事な姿を見せてくれただけで十分だとも」
実際は未だに昨日の闇のデュエルのダメージが完全には抜け切れてはいないがそんなことを表には出さずに頷く。
「それで?用事というのは一体…?」
「実はですね…」
龍吾は鮫島校長から呼び出された理由を聞いた。この学園の下に三幻魔と呼ばれるカードが眠っておりそれを奪うためにセブンスターズと呼ばれるデュエリストが三幻魔を復活させるためのカギを狙っているという。
「それでアカデミアでも実力のある者たちに鍵を託そうと思ったわけです。そして」
「その一人が俺、と言う事ですか」
「その通りです。ですがこれは危険を伴います。断っても構いません。その場合は大徳寺先生に代わりに行ってもらうようにします」
鮫島校長の話を聞き内容を把握した龍吾はデスクの上に置かれた箱に入っている鍵を取る。
「勿論受けさせてもらいます。話はこれで終わりですか?」
「ええ、黒崎君。ありがとうございます」
鮫島校長は頭を下げた。龍吾はそれを素直に受け取り校長室を後にした。
☆★☆★☆
「…十代が倒れた?」
翌日、教室に入った龍吾は驚きの情報を聞いた。昨日の夜十代が怪我をして保健室に運び込まれたと言うものである。更に三沢から話を聞くと昨日の夜に最初のセブンスターズが攻めてきて十代と戦ったと言う事である。
「デュエルには勝ったらしいがかなり消耗していてな。まだ目が覚めていないらしい」
「…そうだったのか。悪いが俺は全く気付かなかった」
龍吾が気付かなかったのは単純で闇のデュエルのせいで深い眠りについていたからだ。二回目と言う事もあるのか最初と比べれば全然違うがそれでもダメージはあり眠ってしまっていたのである。
「鮫島校長が俺たちを呼んでいた。そろそろ校長室に向かおう」
「そうだな」
鮫島校長からの話はセブンスターズ関連だろうと思いつつ龍吾は来てから半日程しか経っていない校長室に再び足を運んだ。
「失礼します。三沢と龍吾です」
「入ってくれ」
三沢が扉をノックすると奥から鮫島校長の声が聞こえ中に入る。中には既に鍵を持つ者である万丈目、クロノス教諭、丸藤亮、そして何故か大徳寺先生がいた。
「早速ですが本題に入ります。学園内では今吸血鬼の噂で持ち切りとなっています」
「吸血鬼!?」
「こ、怖いのにゃ!」
「ふん、馬鹿馬鹿しいノーネ!」
「だが、このタイミングでとなると闇のデュエルと関係があるのか?」
「次なる敵はもうこの島に」
万丈目、大徳寺先生、クロノス教諭、三沢、丸藤亮の順番でそれぞれの感想を言う。因みに龍吾はずっと黙っている。
「皆さん、くれぐれも注意してください」
鮫島校長の話はそれで終わり龍吾は寮に戻る事にした。途中までルートが同じ三沢も一緒である。因みに龍吾と同じオベリスクブルーの丸藤亮は明日香の所に向かっているため一緒ではない。
「吸血鬼か。やはりそいつがセブンスターズと関係があるとみていいな」
「…ああ」
三沢と話す内容は鮫島校長から聞かされた吸血鬼についてだ。…とはいえ三沢の言葉に龍吾が相槌を打っているだけだが。
「…と言うわけで吸血鬼がこの余にいる確率は、って龍吾どうかしたか?」
「…いや、何でもない」
いつの間にか吸血鬼は実在するのかという三沢の論文の様な話を聞かされていた龍吾はふと立ち止まり空を見た。急に立ち止まった龍吾に三沢は話を止めて聞く。暫く空を見ていた龍吾であったが何事もなかったかのように歩き出した。
龍吾たちがその場を離れてから暫くすると龍吾が見ていた空、正確には高い木から一匹の蝙蝠が飛び立ち湖の方に消えていくのであった。
☆★☆★☆
「準備は万端だぜ校長」
夜、再び校長室に集まった六人を代表して万丈目が言った。前から立場が上の相手であろうと敬語をほとんど使わなかった万丈目だが学園に戻って来てからそれに拍車がかかっていた。学園を離れていた間にいろいろあったのだろうと龍吾は思っていると突然扉が開き十代とよく一緒にいるデス・コアラがやってきた。
「た、大変なんだな!出たんだな!湖の上なんだな!」
「何が出たんだデス・コアラ」
「「ぶっ!?」」
龍吾の言葉に三沢と万丈目は噴き出してしまう。あまり考えていなかったがデス・コアラに似ていると思い、そう思ってしまうと中々忘れられず二人は口を押えて必死に笑いをこらえていた。
「誰がデス・コアラなんだな!俺は前田隼人っていう名前があるんだな!」
「…そうか。それで何が出たんだ?」
デス・コアラ改め前田隼人の言葉に素っ気なく返して龍吾は再び問う。
「吸血鬼が出たんだな!」
「何!?ならば行くぞ!」
吸血鬼の登場に万丈目が反応し校長室を出ていく。龍吾たちもそれを追いかけて湖へと向かった。湖に着くとそこは霧がかなり深くなっており数メートル先が見えないようになっているが不思議な事に霧は湖の上でのみ発生していた。
全員が湖に着くと待っていたかのように湖の上を赤い絨毯がこちらにひかれていく。
「ヴァージンロードっていう奴か?」
「違うと思うぜ」
頓珍漢な万丈目の言葉に三沢が突っ込みを入れる。
「誘っているんだろう。で?誰が行く?」
龍吾が自分なりにまとめ誰が行くのかを決めるために後ろを向くとクロノス教諭と大徳寺先生が尻を後ろに突き出して下がっていた。
しかし、大徳寺先生とクロノス教諭の尻が触れそれに驚いたクロノス教諭が前に出てしまう。
「(あ、前に出ちゃったノーネ)」
「流石なんだなクロノス教諭!」
「ぬ?」
「真っ先に立候補するとは」
「教師の鑑だにゃ~」
クロノス教諭は前に出た事を失敗したと思ったが次々にクロノス教諭をほめたたえる言葉良い龍吾の言葉が止めとなった。
「生徒を守るために自ら身を張って守る…。クロノス教諭の様な先生を俺は尊敬しますよ」
「ぐぬぬ」
ここまで言われてはクロノス教諭も引き下がれず胸を張って答えてしまう。
「当たり前なノーネ!赤き道は紳士の道!つまりは誇り高いメディチ家の末裔であるこの私の道なノーネ!」
顔が引きつり気味にそう言うが大徳寺先生と龍吾以外は気づいておらず皆感心していた。龍吾は逃げ腰になっていたことを知っているため若干冷めた目で見ていた。
「じゃ、じゃあ俺は十代達に伝えてくるんだな!」
少しして前田隼人がそう言って湖を離れていく。龍吾はそれを見送らずに前に立つクロノス教諭を見る。顔は青ざめて足が震えていた。
流石にクロノス教諭も闇のデュエルを恐れるかと龍吾は思いつつ話しかける。
「クロノス教諭。大丈夫ですか?かなり足が震えていますが」
「んな!?こ、これは武者震いという奴ナノーネ!」
「そうですか…!?」
意地を張るクロノス教諭に少し苦笑すると突然風が吹く。すると湖を覆っていたきりが赤い絨毯の所だけ晴れていきやがて一艘のボートが見えてくる。そこには一人の美女が居りこちらを見ていた。
「ようこそ、赤き闇への道へ」
女性はそう言うと絨毯の上を歩いて此方に来る。湖を渡り切ると代表して前に立つクロノス教諭に気付く。
「あら、お相手は貴方なの?」
「如何にも、なノーネ!」
「そう…。チェンジはありかしら?」
クロノス教諭が相手だと分かると途端に嫌そうな顔を作り女性は丸藤亮の方を一瞬見るとそんな事を言ってくる。言われた本人は少しこける。
「失礼なノーネ!このクロノス・デ・メディチ!相手にとって不足はないノーネ!」
実際クロノス教諭は実技の最高責任者でそれは彼の実力から判断された階級であった。教師の中では最強のクロノス教諭なら相手にとって不足はないだろう。女性がチェンジと言ったのも恐らくクロノス教諭の顔が好みではなくほかにこの身の男性、つまり亮がいるからの言葉であろう、と龍吾は考える。
クロノス教諭の剣幕に女性は少しがっかりしたような表情を作ると直ぐに顔を引き締めた。
「そう、では始めましょう!闇のデュエルを!お相手はこの私、セブンスターズの貴婦人、ヴァンパイア・カミューラ」
女性、カミューラがそう言うと目が赤く光り周りに蝙蝠が現れる。
「…成程」
「ヴァンパイア…。本当に実在したとは…」
「吸血鬼が出たって噂は本当だったにゃ~!」
三沢は自分の予想が外れた事に驚いているが明らかにずれていた。
「して、決闘のルールは?」
クロノス教諭は闇のデュエルのルールの確認に入る。
「勝者は次なる道へ、敗者はこの人形に魂を封じられる」
そう言うとカミューラは一つの人形を取り出す。それを見た大徳寺先生がまた騒ぐが少しうっとおしく龍吾は感じ始めていた。
「ふん、馬鹿馬鹿しいノーネ!そんな御伽話、信じろって言う方が無理なノーネ!」
龍吾もさすがに嘘だろうと感じていたためクロノス教諭に同意するがカミューラの目はかなり真剣であり嫌な予感を感じ始めていた。
「おとぎ話かどうか直ぐにわかるわ!用意は良くて!?」
「いざ!」
「「デュエル!」」
そしてついに二人のデュエルが始まった。
そう思い寮のホールに来ると丁度良くクロノス教諭が寮に入ってくるところであった。
「シニョール龍吾!ようやく見つけたノ~ネ…」
クロノス教諭は龍吾を探して回っていたのかかなりくたびれた様子で龍吾に言う。やはり無断で授業に出なかったのがいけなかったかと思い龍吾はクロノス教諭に謝罪する。
「申し訳ありません、クロノス教諭。今日は授業に出ずに…」
「そのくらい問題ないノーネ。シニョール龍吾は成績優秀、デュエルも強い。一日二日授業に出ないくらい何も問題はないノーネ」
クロノス教諭の言葉にホッと安堵の息を吐くがならば一体なぜ自分を探していたのか、と龍吾は疑問に思う。
「シニョール龍吾。一緒に校長室まで来てほしいノーネ。鮫島校長が呼んでいるノーネ」
「鮫島校長が?…わかりました」
龍吾はクロノス教諭の言葉に頷くとともに校長室に向かった。
校長室にはいつも通り鮫島校長が椅子に座って待っていた。それと大徳寺先生もおりこちらもいつも通りデブ猫を抱いていた。
「良かった、黒崎君。中々君が見つからなくてね。心配していたよ」
「ご迷惑をおかけしました」
「ははは、そうかしこまらなくて構わないよ。特に気にしていない。こうして無事な姿を見せてくれただけで十分だとも」
実際は未だに昨日の闇のデュエルのダメージが完全には抜け切れてはいないがそんなことを表には出さずに頷く。
「それで?用事というのは一体…?」
「実はですね…」
龍吾は鮫島校長から呼び出された理由を聞いた。この学園の下に三幻魔と呼ばれるカードが眠っておりそれを奪うためにセブンスターズと呼ばれるデュエリストが三幻魔を復活させるためのカギを狙っているという。
「それでアカデミアでも実力のある者たちに鍵を託そうと思ったわけです。そして」
「その一人が俺、と言う事ですか」
「その通りです。ですがこれは危険を伴います。断っても構いません。その場合は大徳寺先生に代わりに行ってもらうようにします」
鮫島校長の話を聞き内容を把握した龍吾はデスクの上に置かれた箱に入っている鍵を取る。
「勿論受けさせてもらいます。話はこれで終わりですか?」
「ええ、黒崎君。ありがとうございます」
鮫島校長は頭を下げた。龍吾はそれを素直に受け取り校長室を後にした。
☆★☆★☆
「…十代が倒れた?」
翌日、教室に入った龍吾は驚きの情報を聞いた。昨日の夜十代が怪我をして保健室に運び込まれたと言うものである。更に三沢から話を聞くと昨日の夜に最初のセブンスターズが攻めてきて十代と戦ったと言う事である。
「デュエルには勝ったらしいがかなり消耗していてな。まだ目が覚めていないらしい」
「…そうだったのか。悪いが俺は全く気付かなかった」
龍吾が気付かなかったのは単純で闇のデュエルのせいで深い眠りについていたからだ。二回目と言う事もあるのか最初と比べれば全然違うがそれでもダメージはあり眠ってしまっていたのである。
「鮫島校長が俺たちを呼んでいた。そろそろ校長室に向かおう」
「そうだな」
鮫島校長からの話はセブンスターズ関連だろうと思いつつ龍吾は来てから半日程しか経っていない校長室に再び足を運んだ。
「失礼します。三沢と龍吾です」
「入ってくれ」
三沢が扉をノックすると奥から鮫島校長の声が聞こえ中に入る。中には既に鍵を持つ者である万丈目、クロノス教諭、丸藤亮、そして何故か大徳寺先生がいた。
「早速ですが本題に入ります。学園内では今吸血鬼の噂で持ち切りとなっています」
「吸血鬼!?」
「こ、怖いのにゃ!」
「ふん、馬鹿馬鹿しいノーネ!」
「だが、このタイミングでとなると闇のデュエルと関係があるのか?」
「次なる敵はもうこの島に」
万丈目、大徳寺先生、クロノス教諭、三沢、丸藤亮の順番でそれぞれの感想を言う。因みに龍吾はずっと黙っている。
「皆さん、くれぐれも注意してください」
鮫島校長の話はそれで終わり龍吾は寮に戻る事にした。途中までルートが同じ三沢も一緒である。因みに龍吾と同じオベリスクブルーの丸藤亮は明日香の所に向かっているため一緒ではない。
「吸血鬼か。やはりそいつがセブンスターズと関係があるとみていいな」
「…ああ」
三沢と話す内容は鮫島校長から聞かされた吸血鬼についてだ。…とはいえ三沢の言葉に龍吾が相槌を打っているだけだが。
「…と言うわけで吸血鬼がこの余にいる確率は、って龍吾どうかしたか?」
「…いや、何でもない」
いつの間にか吸血鬼は実在するのかという三沢の論文の様な話を聞かされていた龍吾はふと立ち止まり空を見た。急に立ち止まった龍吾に三沢は話を止めて聞く。暫く空を見ていた龍吾であったが何事もなかったかのように歩き出した。
龍吾たちがその場を離れてから暫くすると龍吾が見ていた空、正確には高い木から一匹の蝙蝠が飛び立ち湖の方に消えていくのであった。
☆★☆★☆
「準備は万端だぜ校長」
夜、再び校長室に集まった六人を代表して万丈目が言った。前から立場が上の相手であろうと敬語をほとんど使わなかった万丈目だが学園に戻って来てからそれに拍車がかかっていた。学園を離れていた間にいろいろあったのだろうと龍吾は思っていると突然扉が開き十代とよく一緒にいるデス・コアラがやってきた。
「た、大変なんだな!出たんだな!湖の上なんだな!」
「何が出たんだデス・コアラ」
「「ぶっ!?」」
龍吾の言葉に三沢と万丈目は噴き出してしまう。あまり考えていなかったがデス・コアラに似ていると思い、そう思ってしまうと中々忘れられず二人は口を押えて必死に笑いをこらえていた。
「誰がデス・コアラなんだな!俺は前田隼人っていう名前があるんだな!」
「…そうか。それで何が出たんだ?」
デス・コアラ改め前田隼人の言葉に素っ気なく返して龍吾は再び問う。
「吸血鬼が出たんだな!」
「何!?ならば行くぞ!」
吸血鬼の登場に万丈目が反応し校長室を出ていく。龍吾たちもそれを追いかけて湖へと向かった。湖に着くとそこは霧がかなり深くなっており数メートル先が見えないようになっているが不思議な事に霧は湖の上でのみ発生していた。
全員が湖に着くと待っていたかのように湖の上を赤い絨毯がこちらにひかれていく。
「ヴァージンロードっていう奴か?」
「違うと思うぜ」
頓珍漢な万丈目の言葉に三沢が突っ込みを入れる。
「誘っているんだろう。で?誰が行く?」
龍吾が自分なりにまとめ誰が行くのかを決めるために後ろを向くとクロノス教諭と大徳寺先生が尻を後ろに突き出して下がっていた。
しかし、大徳寺先生とクロノス教諭の尻が触れそれに驚いたクロノス教諭が前に出てしまう。
「(あ、前に出ちゃったノーネ)」
「流石なんだなクロノス教諭!」
「ぬ?」
「真っ先に立候補するとは」
「教師の鑑だにゃ~」
クロノス教諭は前に出た事を失敗したと思ったが次々にクロノス教諭をほめたたえる言葉良い龍吾の言葉が止めとなった。
「生徒を守るために自ら身を張って守る…。クロノス教諭の様な先生を俺は尊敬しますよ」
「ぐぬぬ」
ここまで言われてはクロノス教諭も引き下がれず胸を張って答えてしまう。
「当たり前なノーネ!赤き道は紳士の道!つまりは誇り高いメディチ家の末裔であるこの私の道なノーネ!」
顔が引きつり気味にそう言うが大徳寺先生と龍吾以外は気づいておらず皆感心していた。龍吾は逃げ腰になっていたことを知っているため若干冷めた目で見ていた。
「じゃ、じゃあ俺は十代達に伝えてくるんだな!」
少しして前田隼人がそう言って湖を離れていく。龍吾はそれを見送らずに前に立つクロノス教諭を見る。顔は青ざめて足が震えていた。
流石にクロノス教諭も闇のデュエルを恐れるかと龍吾は思いつつ話しかける。
「クロノス教諭。大丈夫ですか?かなり足が震えていますが」
「んな!?こ、これは武者震いという奴ナノーネ!」
「そうですか…!?」
意地を張るクロノス教諭に少し苦笑すると突然風が吹く。すると湖を覆っていたきりが赤い絨毯の所だけ晴れていきやがて一艘のボートが見えてくる。そこには一人の美女が居りこちらを見ていた。
「ようこそ、赤き闇への道へ」
女性はそう言うと絨毯の上を歩いて此方に来る。湖を渡り切ると代表して前に立つクロノス教諭に気付く。
「あら、お相手は貴方なの?」
「如何にも、なノーネ!」
「そう…。チェンジはありかしら?」
クロノス教諭が相手だと分かると途端に嫌そうな顔を作り女性は丸藤亮の方を一瞬見るとそんな事を言ってくる。言われた本人は少しこける。
「失礼なノーネ!このクロノス・デ・メディチ!相手にとって不足はないノーネ!」
実際クロノス教諭は実技の最高責任者でそれは彼の実力から判断された階級であった。教師の中では最強のクロノス教諭なら相手にとって不足はないだろう。女性がチェンジと言ったのも恐らくクロノス教諭の顔が好みではなくほかにこの身の男性、つまり亮がいるからの言葉であろう、と龍吾は考える。
クロノス教諭の剣幕に女性は少しがっかりしたような表情を作ると直ぐに顔を引き締めた。
「そう、では始めましょう!闇のデュエルを!お相手はこの私、セブンスターズの貴婦人、ヴァンパイア・カミューラ」
女性、カミューラがそう言うと目が赤く光り周りに蝙蝠が現れる。
「…成程」
「ヴァンパイア…。本当に実在したとは…」
「吸血鬼が出たって噂は本当だったにゃ~!」
三沢は自分の予想が外れた事に驚いているが明らかにずれていた。
「して、決闘のルールは?」
クロノス教諭は闇のデュエルのルールの確認に入る。
「勝者は次なる道へ、敗者はこの人形に魂を封じられる」
そう言うとカミューラは一つの人形を取り出す。それを見た大徳寺先生がまた騒ぐが少しうっとおしく龍吾は感じ始めていた。
「ふん、馬鹿馬鹿しいノーネ!そんな御伽話、信じろって言う方が無理なノーネ!」
龍吾もさすがに嘘だろうと感じていたためクロノス教諭に同意するがカミューラの目はかなり真剣であり嫌な予感を感じ始めていた。
「おとぎ話かどうか直ぐにわかるわ!用意は良くて!?」
「いざ!」
「「デュエル!」」
そしてついに二人のデュエルが始まった。
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