第二十話　博打デッキVSシンクロ　作：くちなし

・クルトは時間ぎりぎりで倉庫に到着する。しかし、デッキを目の前で燃やされてしまうクルト。その男の名はヴェント。この後どうなるのか⋯!?


「決闘！！」《ヴェントLP4000VSクルトLP4000》

「専攻は俺様がもらう！俺様のターン⋯手札から『強欲で謙虚な壺』を発動！手札に加えるのは『ダイス・ポッド』！そしてモンスターをセット！手札から永続魔法『デンジャラスマシンTIPE∸6』を発動！このカードはサイコロの目によって効果が変わる！カードを2枚伏せてターン終了するぜ⋯」

「僕のターン⋯手札のモンスターをセット！ターン終了！」

「俺様のターン！スタンバイフェイズに効果発動！出た目は3！フン、カードを1枚引け！」
クルトは1枚ドローした。

「反転召喚！『ダイス・ポッド』！リバース効果発動！互いに1回ずつサイコロを振り相手より出た目が低いプレイヤーは相手の出た目×500のダメージを受ける。6が出たら相手に6000のダメージを与える！」(岩石/☆3/光/攻/守200/300)

「思いっきり賭けね⋯」
ルカナは呆れて言った。

「さあ、振れ！」
一斉にサイコロを振る。ルカナはじっと見つめている。
「てめぇ⋯運がいいな⋯俺は6000のダメージを受ける⋯」
クルトの目には6が出た。ヴェントは5だった。(ヴェントLP8000➡2000)
「ターン終了だぜ⋯」

「僕のターン！(勝手に自爆したおかげでやりやすくなった⋯)
手札から☆5『異界の棘紫獣』を捨て、『ダーク・グレファー』を特殊召喚！(戦士/☆4/闇/攻/守1700/1600)さらに効果発動！手札から闇属性モンスターを墓地に送りデッキの闇属性モンスターを墓地へ送る。僕は『レベル・スティーラー』を捨てて、『レベル・スティーラー』をデッキから墓地へ送る。(以降レベスティ)」

「同じ特殊召喚モンスターが2体⋯」
ルカナは何となくデッキの目的がつかめたようだ。

「手札の『ダンディライオン』を捨ててクイック・シンクロン(以降クイックロン)を特殊召喚！(機械/☆5/風/攻/守700/1400)さらにダンディライオンの効果で『綿毛トークン』2体を特殊召喚！(植物/☆1/風/攻/守0)」

「シンクロか⋯」ヴェントは言う。

「さらにリバース！『メタモルポッド』！その効果で互いは手札を全て捨て、カードを5枚ドロー！(岩石/☆2/地/攻/守700/600)」

「手札交換⋯!?」
ヴェントはしぶしぶ手札を捨てた。

「僕は☆2の『綿毛トークン』2体に☆4となった『クイックロン』をチューニング！」
　「集いし光が新たな光を生み出す戦士となれ！S召喚！ロード・ウォリアー！(戦士/☆8/光/攻/守3000)」

「攻撃力3000⋯！」

「バトル！『ロード・ウォリアー』で『ダイス・ポッド』を攻撃！」

「ぎゃー！！」(ヴェントLP2000➡0)

《勝者　クルト》


「さあ⋯ルカナたちを返してもらうぞ⋯！」
クルトは迫る。
「バカめ⋯そんなわけねぇだろ⋯！」
と取り出したボタンを押す。すると爆発が起こり炎にまかれた。
「⋯⋯！(そうか⋯よし！)」
クルトは何も言わずに逃げ出した。
「仲間を見捨てるのかぁ？」
ヴェントの声が聞こえたけれど気にも留めなかった。
暫くして倉庫は崩れ落ちた。

「クルト！」
横からルカナがやってきた。クルミも一緒だ。クルミを座らせた後
「クルト⋯」
「何？」
「⋯⋯怖かったよ～！来るの遅いし！」
そう言って、クルトの胸をポカポカたたく。
「悪かったな⋯でも助けられてよかった⋯」
そういうとルカナは「五月蝿い！」ってさらに叩いた。
そういや、ポケットから携帯の音が響く。
「イリアからか⋯」
クルトは携帯に出る。
「どうしたイリア？」
「クルト？大丈夫？」
「今、2人とも奪い返してきた。」
「そう⋯良かった⋯」
「ルカナに変わってくれる？」

「ルカナ？大丈夫？」
「クルトのおかげで」
「よかった⋯」
「心配かけてごめん⋯」
「助かったからよかった⋯」
「ちょっと用事あるから切るね⋯！」
そう言って切れた。

第二十一話へ続く