第５６話　最終日　エキシビジョンマッチ④　作：白金　将

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残り残機
女戦士　１
射手　　１
聖戦士　１
女王　　１
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女戦士「ぜぇ……ぜぇ……」
女王「後ろを突かれるとは不覚ね……」

女戦士「次で……決める！」ﾌﾞﾝｯ
女王「……！」ｶﾞﾝｯ
女王（これほどの長期戦においても力が落ちていない……やるわね）

女戦士「くっ……」
女戦士（まだ倒れちゃ駄目……まだ、まだ……！）



射手（女戦士さんが女王様にリーチをかけた……！）
射手（もう少しだけ、聖戦士さんを足止めしておくんだし……）

聖戦士「そおりゃぁぁぁ！」ﾌﾞﾝｯ
射手「……っ！」ｻｯ
射手「……あれ」ｸﾞﾗｯ

射手「どうして……」ｸﾞﾗｸﾞﾗ
射手「前が……視界が、揺れて……」ﾊﾞﾀｯ
聖戦士「……！」
吹き矢兵「……！」

射手（立たないと……まだ、戦えるんだし……）ﾋﾟｸﾋﾟｸ
射手「ぁっ……！」ｺﾞﾎﾞｫ
吹き矢兵「無理はするな……！」

射手（女戦士さん……お姉ちゃん……）
射手（ここまで、みたい、なんだし）
射手（）



女戦士「……！」
女戦士「……射手ちゃん」

女戦士「一人でもまだ、やれる！」ｷﾞﾗｰﾝ
女王「……！」

女戦士「これが、渾身の、一撃ぃぃぃぃ！」ﾌﾞｩｩｩﾝ

ﾍﾞｷﾞｯ

女王「……！」
女王「大剣を……折った……？」



聖戦士「……遅かったか」
女戦士「どこからでもかかって来なさい！」
聖戦士「女王！　ここは私が……！」

女戦士「そりゃぁぁ！」ﾌﾞﾝｯ
聖戦士「ぐっ……！」ｶﾞﾝｯ
聖戦士（疲労が……これ以上は流石に辛い……！）
女戦士「まだまだまだぁ！」

ｶﾞﾝｯ

女戦士「えっ……」
女王「……」
格闘戦士「一本！　勝者、聖戦士＆女王！」

ﾜｰ　ｶﾞﾔｶﾞﾔ　ﾋﾟｭｰﾋﾟｭｰ　ｷｬｰ

女王「後ろ、空いてるわよ」
女戦士（折れた大剣で……背中をやられた……？）
聖戦士（女王の一撃で助かった……これがなかったら）

女戦士（あれ）ﾌﾗｯ

女戦士（もうなんにもかんがえられない）ﾌﾗｯ
女戦士（すこし、ねむい……）ﾊﾞﾀｯ
女戦士（）



～夜　医療テント～

ﾘｰﾝﾘｰﾝ　ﾘｰﾝﾘｰﾝ

女戦士「ＺＺＺ……」
射手「ＺＺＺ……」

女戦士「……ん」
エアトス「気が付きましたか」

女戦士「あれ……寝てた？」
エアトス「大分お疲れだったみたいですね」
エアトス「もうすぐ宴会が始まるので、体調がよろしければ参加してみてください」
女戦士「ありがとう……」

射手「お姉ちゃん……ＺＺＺ……」
女戦士「……！」
エアトス「もしかして、２人は姉妹ですか？」
女戦士「あ、あう、ええと……」

ﾀｯﾀｯ

訓練生「女戦士さん！　目を覚ましたんですか！？」
女戦士「あ、訓練生ちゃん」
訓練生「心配したんですよー！」ｷﾞｭ
女戦士「わわっ、ちょっとはげし……」ﾌﾗｯ
エアトス「あ、さっき起きたばかりだから……」

女戦士「ううっ……あ、そういえば宴会が始まるんだってね」
訓練生「トーナメントの優勝者二人が寝てたらお話になりませんよ」
訓練生「射手ちゃんの様子は？」
女戦士「うーん」

エアトス「普段より身体を酷使したので、結構眠りは深いですね」
エアトス「そろそろ起きてもいいような気がしますけど……」

射手「ＺＺＺ……」
女戦士「……」

女戦士「寝てるまま背負って連れていこう！」
訓練生「ええっ！？」
エアトス「えぇ……」

女戦士「これをこうして……」ﾋｮｲ
女戦士「おっとっと」ﾕﾗﾕﾗ
訓練生（見てて危ない……）ﾋﾔﾋﾔ

女戦士「れっつごー！」
射手「むにゃ……」