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15話 デュエルフェスティバル! 作:19
司会「レディースエーンド…ジェントルメェーン!ただ今、選手全員の入場をもって、『デュエルフェスティバル』が開始されました!」
スーツを着た司会者の力強い声に観衆が喜びの声を上げる。まだデュエルすら始まってないというのに、客席から飛び交う声援や応援の旗、紙吹雪などは目を見張るものがある。
司会「さあ!まずは、この大勢のデュエリストの中から、選りすぐりの猛者を選別する予選デュエルからの開始だぁ!ここで敗退してしまうならそれまでの実力!ここに残ってこそ、本当のデュエリストとしての証を得られるぞぉ!デュエリストの諸君、足元をすくわれないよう頑張ってくれ!」
司会者が高らかに指を鳴らすと、会場に白いラインが次々と浮かび上がる。多くのデュエルステージが用意され、それぞれ1対1でデュエルができるようになっている。
司会「プレイヤーに一度でも勝てば本選出場拳が得られる!勝ったプレイヤーのデュエルディスクに☆マークが出現するから、勝ったとごまかすことは不可能!勝った者はVIPルーム。負けたものは元の待機室に移動してくれ!では、デュエルスタート!」
ヤマト「すごい…。天界にはこんな技術はないよ…」
アオヒサ「毎回こうだぜ。さぁ、俺達も頑張ろうな。ヤマト」
ヤマト「うん。絶対に本選に残って見せるよ!」
クレア「私も行くわ。それぞれ頑張りましょうね」
テンジ「俺はクレアちゃんについて行こうかなぁ~…」
クレア「…」
ジーッと睨みつけられたテンジは冷や汗を掻きながら冗談だとごまかし、テンジはそそくさとデュエリスト達の間に消えていった。4人は四方に別れ、誰かも分からない対戦相手の元へ向かった。
最初に対戦相手が見つかったのはアオヒサだった。やる気十分といった感じの青年はアオヒサに言う。
青年「よろしく。お互いに良いデュエルをしよう!」
アオヒサ「おう。でも…勝つのは俺だけどな!」
青年・アオヒサ「デュエル!」
青年 LP8000 手札5
アオヒサ LP8000 手札5
青年「僕のターンだ!手札から『アルティメット・インセクトLv3』を召喚!」
アルティメット・インセクトLv3 風属性/昆虫族 ☆3 攻撃力1400
頭の大きな芋虫型のモンスターが召喚される。ギチギチと口元を動かし、不気味な雰囲気を出している。
青年「まだだ!手札から魔法カード『レベルアップ!』を発動!僕の場のLvモンスターを墓地へ送り、そのモンスターをレベルアップさせる!」
アオヒサ「Lvデッキか…面白いじゃねえか!」
アオヒサ「デッキから『アルティメット・インセクトLv5』を特殊召喚!」
アルティメット・インセクトLv5 風属性/昆虫族 ☆5 攻撃力2300
ダンゴムシに鋭利な脚が生えたような姿をした昆虫族のモンスターが召喚される。このモンスターには場に存在するだけで相手の場のモンスターの攻撃力を500下げるという効果があり、攻撃力は実質2800という高い数値を持っているのだ。
青年「カードを1枚伏せて、ターンエンドだ!」
青年 LP8000 手札2
場
アルティメット・インセクトLv5 攻撃力2300
セット魔法罠カード×1
アオヒサ「じゃあ俺のターンだ、ドロー! よし、フィールド魔法『ワンスワールド』を発動!」
発動される十八番のフィールド魔法。アオヒサと青年のフィールドが青い海底へと変化する。
司会「おぉっと!ここでフィールド魔法を発動したプレイヤーが現れたぞ!そして、相手の場には『アルティメット・インセクト』の姿が!果たして勝敗はどちらにぃ!?」
アオヒサ「勝敗ねぇ…。俺がいただくよ。俺のモンスターは『ワンスワールド』が発動されていなければ自壊するデメリットがある。しかし、一度発動してしまえばもうこっちのもんだ!手札から『ハント・ハベリア』を召喚!」
ハント・ハベリア 地属性/水族 ☆7 攻撃力1500 → 1900
カブトガニを丸くしたような姿の太古のモンスターが召喚され、アオヒサの周りを遊泳する。
アオヒサ「『ハント・ハベリア』はリリースなしで召喚できる。『ハント』モンスターが召喚されたことで、『ワンスワールド』にハントカウンターが一つ置かれる。そして、『ワンスワールド』がある限り俺の『ハント』モンスターの攻撃力は400アッ…」
青年「リバースカードオープン!速攻魔法、『サイクロン』発動!『ワンスワールド』を破壊だ!」
アオヒサ「なぁ!?」
得意げにカード効果を説明していたアオヒサを遮って発動される速攻魔法。その突風がフィールド魔法を剥し、生息環境がなくなってしまったハベリアも自壊してしまう。
いきなり破壊されるのが想定外だったため、開いた口がふさがらない。
司会「が!しかし!呆気無くフィールド魔法は破壊されてしまったぞぉ!?お互いに譲らない勝負だ!」
アオヒサ「ま、マジかよ……。カードを2枚伏せて、ターンエンド」
アオヒサ LP8000 手札3
場
セット魔法罠カード×2
青年「僕のターンだ、ドロー! スタンバイフェイズに入ったことで、『アルティメット・インセクトLv5』はさらにレベルアップする!こい、『アルティメット・インセクトLv7』!」
アルティメット・インセクトLv7 風属性/昆虫族 ☆7 攻撃力2700
ダンゴムシ型のモンスターの背中が割れ、中から半透明な羽を広げる巨大な虫。青い巨体を浮かせ、辺り一辺に鱗粉を振り撒く。
青年「『アルティメット・インセクトLv7』が存在する限り、相手モンスターの攻撃力・守備力は700ポイントダウンする!」
アオヒサ「ちぃ!このまま押されてたまるか!リバースカードオープン!速攻魔法『終焉の地』発動!相手がモンスターを特殊召喚に成功した時、デッキからフィールド魔法一枚を選んで発動する!もう一枚の『ワンスワールド』を選択して、発動!」
フィールドは再度海底へと変化する。しかし、以前アオヒサの場は空いたままだ。
青年「さらに、墓地の『アルティメット・インセクトLv3』『アルティメット・インセクトLv5』を除外することで、手札から『デビルドーザー』を特殊召喚!」
デビルドーザー 地属性/昆虫族 ☆8 攻撃力2800
藍色の甲殻にピンクの腹部の巨大なムカデ。いきなり現れる高い攻撃力を持つモンスターの登場に、アオヒサの焦りは大きくなる。
青年「バトルだ!『デビルドーザー』と『アルティメット・インセクトLv7』でダイレクトアタック!」
アオヒサ「うわあぁ!」
二体の巨大昆虫がアオヒサに容赦なく体当たりをして吹き飛ばす。
アオヒサ LP8000 → 2500
アオヒサ「勝つのは俺って言ってんだろ!リバースカードオープン!罠カード『リベンジ・オブ・ハント』発動!『ワンスワールド』が発動されている状態で俺がダイレクトアタックを受けた場合、デッキから受けたダメージ以下の攻撃力を持つ『ハント』モンスター2体を特殊召喚する!こい!『ハント・シャンガンギア』」
ハント・シャンガンギア 地属性/水族 ☆6 守備力1900 → 1200 ×2
地面から出現する二体の同じモンスター。ブツブツがついた楕円形の上には触手が揺らめいていて、生物というよりは海藻のようにも見える。
アオヒサ「コイツが召喚・特殊召喚に成功した時、相手の場にモンスターが2体以上存在すれば、俺はデッキからカードを1枚ドローできる。合計で2枚ドローだ!」
アオヒサ 手札3 → 5
青年「手札補充か…。なら僕は『デビルドーザー』の効果発動。このモンスターが相手に戦闘ダメージを与えた場合、相手のデッキの一番上のカードを墓地へ送る。
アオヒサ「デッキトップは…『聖なるバリア ミラーフォース』か…。反撃の為のカードが…」
青年「危ない危ない。僕はカードを1枚伏せてターンエンド」
青年 LP8000 手札1
場
アルティメット・インセクトLv7 攻撃力2700
デビルドーザー 攻撃力2800
セット魔法罠カード×1
アオヒサ「俺のターン…ドローォ!」
勢いよく引いたカードを見て、アオヒサは逆転の笑みを浮かべる。
アオヒサ「行くぜ…。俺は2体の『ハント・シャンガンギア』をリリース!」
青年「最上級モンスターか…!」
アオヒサ「そうだ、現れよ。超太古の頂点の捕食者…!『ハント・カリスリヴ』!」
ハント・カリスリヴ 地属性/水族 ☆9 攻撃力2900 → 3300
アオヒサ「『ハント』モンスターが召喚されたことで発動されている『ワンスワールド』にハントカウンターを一つ置く。そして、攻撃力を400ポイントアップだ!」
青年「でも、『アルティメット・インセクトLv7』の効果で、君のそのモンスターの攻守は700ダウンする!」
ハント・カリスリヴ 攻撃力3300 → 2600
アオヒサ「…バトルだ!『ハント・カリスリヴ』で、『アルティメット・インセクトLv7』を攻撃!《ディープ・ハンティング》!」
目を真っ赤に変化させたカリスリヴは、ゆったりとした遊泳から捕食の時の超スピードへと変化し、水中の巨大昆虫に襲いかかる。
青年「低い攻撃力で攻撃!?何かあるんだろうけど…させないよ!リバースカードオープン!罠カード『次元幽閉』を発動!攻撃してきた相手モンスター1体を除外する!」
アオヒサ「効かない!『ハント・カリスリヴ』が攻撃する場合、相手フィールド上に存在するカードの効果は全て無効になる!よって、『アルティメット・インセクトLv7』の効果も無くなり、カリスリヴの攻撃力も元に戻る!」
ハント・カリスリヴ 攻撃力2600 → 3300
青年「そんな、うぐぅ!」
青年 LP8000 → 7400
アオヒサ「っしゃあ!やっと一撃!カードを2枚伏せてターンエンドだぜ!」
アオヒサ LP2500 手札2
場
ハント・カリスリヴ 攻撃力3300
魔 ワンスワールド ●×1
セット魔法罠カード×2
青年「ぼ、僕のターン、ドロー!」
徐々に劣勢へと変えられているのが分かる。焦ってはいけないと慎重になり、先ほどの豪快さは無くなっていた。
青年「モンスターをセット、『デビルドーザー』を守備表示にして、ターンエンド」
青年 LP7600 手札1
場
セットモンスター×1
デビルドーザー 守備力2600
アオヒサ「俺のターンだ、ドロー!」
状況は一変した。攻めるなら今しかない。アオヒサは猛攻を仕掛ける!
アオヒサ「手札から装備魔法『サイレント・ハント』を発動!『ハント・カリスリヴ』に装備させ、カリスリヴは貫通効果を得る!」
青年「うぅ…」
アオヒサ「さらにリバースカードオープン!魔法カード『カンブリアサイクル』発動!墓地に存在する『ハント』モンスター1体をデッキに戻すことで、戻したモンスターと名前の異なる『ハント』モンスターを手札に加える。『ハント・シャンガンギア』を戻して、『ハント・パンデリオン』を手札に加え、そのまま召喚!」
ハント・パンデリオン 地属性/水族 攻撃力2100 → 2500
頭の左右に太い触覚が伸びたムカデにも似た古代生物が召喚される。大量の脚をせわしくなく動かし、攻撃の指示を待っている。
アオヒサ「バトルだ!『ハント・カリスリヴ』で『デビル・ドーザー』を攻撃!《ディープ・ハンティング》!」
青年「くぅ!」
青年 LP7600 → 6900
アオヒサ「次だ!『ハント・パンデリオン』でセットモンスターを攻撃!」
表になるモンスター。それは『代打バッター』だった。戦闘で破壊されると手札から昆虫族モンスターを特殊召喚できる効果があるが、手札が無い青年発動することができなかった。
アオヒサ「『ハント・パンデリオン』には貫通効果がある!ダメージは受けてもらうぜ!」
青年「くぅ…!」
青年 LP6900 → 5700
アオヒサ「ターンエンドだぜ。さあかかってこいよ」
アオヒサ LP2500 手札2
場
ハント・カリスリヴ(サイレント・ハント装備) 攻撃力3300
ハント・パンデリオン 攻撃力2400
セット魔法罠カード×1
青年「僕のターン…ドロー!」
目を瞑ってカードをドローする。そのカードを確認した彼は落胆した。
青年「だ、『代打バッター』…」
もう一枚の代打バッターが来てしまったのだ。渋々セットしてターンエンドする。
青年 LP5700 手札0
場
セットモンスター×1
アオヒサ「俺のターンだ。ドロー!手札から『ハント・フルディア』を召喚!」
ハント・フルディア 地属性/水属性 ☆7 攻撃力1900 → 2300
頭が盾のように大きな生物が召喚され、他のハントモンスターと共に遊泳する。そのハントモンスターは、アオヒサの攻撃宣言で目を真っ赤に光らせた。
アオヒサ「バトルだ!『ハント・パンデリオン』でセットモンスターを攻撃!」
青年「くぅ!」
青年 LP5700 → 4500
アオヒサ「次だ!『ハント・フルディア』でダイレクトアタック!最後に『ハント・カリスリヴ』でトドメだぁ!」
青年「うわあああぁぁ!」
青年 LP4500 → 2200 → 0
アオヒサ:勝利!
青年「うぅ…負けた…」
膝をついて悔しがる青年にアオヒサは手を差し伸べる。
アオヒサ「強かったぜお前。また会ったらデュエルしような」
青年「…う、うん!」
アオヒサの手を掴んで立ち上がる青年は、そのままデュエリストとしての握手を交わす。
司会「さぁ各地で次々とデュエルが決着をつけているぞ!白熱したデュエルを繰り広げ、もう目まぐるしいことこの上なしだぁ!」
その頃、やっと相手を見つけたクレアは対戦相手に少し戸惑っていた。
オッサン「ふふ…可愛い嬢ちゃんかぁ…ええのう」
クレア「…よ、よろしくお願いします…」
厳つい顔をしているくせに発言は下衆だ。早く終わらせてしまおう。
オッサン・クレア「デュエル!」
クレア LP8000 手札5
オッサン LP8000 手札5
オッサン「まずは俺から!カードを3枚伏せて、ターンエンド!」
オッサン 手札2
場
セット魔法罠カード×3
クレア「私のターン、ドロー! 手札から『H・Cダブル・ランス』を召喚!そして効果発動!このモンスターが召喚に成功した時、手札・墓地からもう一体のダブル・ランスを守備表示で特殊召喚する!手札からもう1体特殊召喚よ!」
H・Cダブル・ランス 地属性/戦士族 ☆4 攻撃力1700
H・Cダブル・ランス 守備力900
クレア「私は、二体のモンスターで、オーバーレイ!」
二体のダブル・ランスが光の玉となり、地面に出現した虹色の渦に飲み込まれる。七色の爆発と共に光が広がり、エクシーズモンスターが召喚された!
クレア「その一撃は速く遠く…一矢報う流鏑馬の騎士!エクシーズ召喚!『H-Cガーンディーヴァ』」
H-Cガーンディーヴァ 地属性/戦士族 ランク4 攻撃力2100 ▲×2
馬に乗り、ボウガンを右手に片腕に装備した騎士が召喚される。エクスカリバーがいなくても、彼女を守る頼もしい戦士はいる。
クレア「バトル!『H-Cガーンディーヴァ』でダイレクトアタック!」
オッサン「ふふっ。リバースカードオープン。永続罠『拷問車輪』。相手モンスター1体を選択し発動する。選択されたモンスターは攻撃できず、表示形式も変更できない…そして、俺のスタンバイフェイズ事に相手に500ポイントのダメージを与える…!」
走り出した馬の足元から地面を割って出現した大きな棘付きの車輪は、ガーンディーヴァを手錠で固定する。
クレア「攻撃を止められた…。カードを2枚伏せて、ターンエンドよ」
クレア LP8000 手札2
場
H-Cガーンディーヴァ 攻撃力2100 ▲×2
セット魔法罠カード×1
オッサン「俺のターン、ドロー! ここで、『拷問車輪』の効果が発動し、君に500ポイントのダメージだ!」
クレア「くぅ…」
クレア LP8000 → 7500
オッサン「さらに手札から『一撃必殺侍』を召喚!」
一撃必殺侍 風属性/戦士族 ☆4 攻撃力1200
小さな侍が召喚され薙刀を構える。そしてオッサンの攻撃宣言と共にその小さな体でガーンディーヴァへと飛びかかった。
クレア「攻撃力1200で攻撃。なにかあるわね…!」
オッサン「そうだ。コイツは攻撃する場合、コイントスを一度行う。そして表が出た場合は…攻撃力に関係なく、相手モンスターを効果破壊するんだ!」
オッサンとクレアのフィールドの横にモニターが出現し、二人にコイントスの画面を映し出す。表を表す金色の面と、裏を表す銀色の面。クルクルと回転して、オッサンのストップの合図で動きがゆっくりになっていく。
出てきた目は……。裏! 一撃必殺侍の効果は発動されない!
オッサン「そんなっ。うわっ!」
拘束されている片腕を無理矢理引き剥したガーンディーヴァは斬りかかってきた一撃必殺侍にボウガンの一撃でカウンターを仕掛け破壊した。
オッサン LP8000 → 7300
オッサン「そんな…。た、ターンエンド…」
その宣言と共にクレアはカードを発動する。
クレア「自滅したわね…。そして今よ!リバースカードオープン!罠カード『トゥルース・リインフォース』発動!デッキからレベル2以下の戦士族モンスター1体を特殊召喚するわ。このカードを発動したターン私はバトルを行えないけど…今は貴方のターンだから意味はないわね。デッキから『H・Cアンブッシュソルジャー』を特殊召喚!」
H・Cアンブッシュ・ソルジャー 地属性/戦士族 ☆1 守備力0
オッサン LP7300 手札2
場
罠 拷問車輪
セット魔法罠カード×2
クレア「そして私のターンよ!ドロー!」
勢いよくカードを引き、効果発動を宣言する。アンブッシュ・ソルジャーには、スタンバイフェイズに自身をリリースすることで手札・墓地からヒロイックモンスター2体を特殊召喚する効果が備わっているのだ。
クレア「『H・Cアンブッシュ・ソルジャー』をリリースし、手札から『H・Cエクストラソード』2体を特殊召喚!」
H・Cエクストラソード 地属性/戦士族 ☆4 攻撃力1000 ×2
緑色の鎧を纏った二刀流の戦士が同時に召喚される。
クレア「さらに、手札からもう1体の『H・Cエクストラソード』を召喚!」
H・Cエクストラソード ☆4 攻撃力1700
3体もの同じモンスターがフィールドに揃った。その勢いにオッサンもたじろいてしまう。そして、クレアは右手を天高くかざした。
クレア「私は、3体のエクストラソードで、オーバーレイ!」
3体でのエクシーズとなると歓声も大きくなる。エクスカリバーがいなくても勝ってみせる。彼女の答えはこうだった。
クレア「現れよ、『H-Cクサナギ』!」
H-Cクサナギ 地属性/戦士族 ランク4 攻撃力2500 ▲×3
朱い鎧を着た大きな戦士が召喚され、大きかった声援はさらに熱を増していく。
司会「ここで!プレイヤーの一人が3体ものモンスターを使ってのエクシーズ召喚だぁ!」
クレア「これが…私の答えよ…! 『H・Cエクストラソード』を素材としたモンスターは、攻撃力を1000ポイントアップさせる。3体素材にしたことで、攻撃力は3000ポイントアップ!」
H-Cクサナギ 攻撃力2500 → 5500
オッサン「くっ…!リバースカードオープン!罠カード『奈落の落とし穴』!攻撃力1500以上のモンスターが場に出た時、そのモンスターを破壊して除外する!」
クレア「無駄よ!クサナギの効果発動!1ターンに一度、オーバーレイユニットを一つ取り除くことで罠カードの発動を無効にし、破壊するわ!」
発動された奈落の落とし穴は、クサナギが右手から放った朱い波動によって破壊されてしまう。そして、クサナギの効果はそれだけではない。
クレア「それだけじゃない。クサナギは効果を発動した後、攻撃力を500ポイントアップさせる。よって攻撃力は6000!」
H-Cクサナギ 攻撃力5500 → 6000
クサナギから溢れるエネルギーは大きくなり、相手を圧倒する。
クレア「さらに、リバースカードオープン!罠カード『エクシーズ・エフェクト』!私がエクシーズ召喚に成功した場合、相手の場のカード1枚を破壊するわ!『拷問車輪』を破壊!」
罠カードから発射された雷が拷問車輪を打ち抜き破壊した。それによりガーンディーヴァを縛っていた拷問車輪が消滅し、元の馬に乗って戦闘体勢を整える。
クレア「バトルよ!『H-Cガーンディーヴァ』でダイレクトアタック!」
オッサン「り、リバースカードオープン!永続罠『死霊ゾーマ』!このカードは発動後、モンスターとして俺の場に守備表示で特殊召喚する!そして、このモンスターが戦闘で破壊されれば、破壊したモンスターの攻撃力だけだけメージを与える!」
死霊ゾーマ 闇属性/悪魔族 ☆4 守備力400
クレア「勝つのは私よ!『H-Cガーンディーヴァ』の効果発動!相手がレベル4以下のモンスターを特殊召喚した場合、オーバーレイユニットを一つ取り除くことで、そのモンスターを破壊するわ!」
攻撃する前にガーンディーヴァが素早く一発の矢を放つ。出現した竜の影のようなモンスターは簡単に破壊され、ガーンディーヴァのダイレクトアタックが通った。
オッサン LP7300 → 5200
オッサン「うわあ!」
クレア「これでトドメ。『H-Cクサナギ』でダイレクトアタック!」
オッサン LP5200 → 0
クサナギが振り下した重い斬撃がオッサンのライフを削り取る。そして、クレアの本選出場が決まった!
クレア:勝利!
オッサン「くぅ…負けたぁ…」
クレア「ふぅ。こんなものよね」
オッサン「負けて悔しい…。けど、相手が可愛かったからいいや」
クレア「………はぁ」
その言葉にため息をつきながら、クレアはVIPルームへと足を進めた。
・・・。
大牙「…それで、これがそのエクスカリバーか」
リリヤ「そうよ。中々威勢が良い子だったわ。うちに引き入れたいくらい」
大牙「すきにしろ」
リリヤ「…♪」
瓦礫の山の天辺に固定された玉座。その真後ろには天井の隙間から差し込む光が、宙を舞う埃を映し出している。
玉座に座って酒を一気飲みする大牙の脳裏に悪魔が出現した。
悪魔「おいおい!お前気づいてんだろぉ?」
大牙「…」
悪魔「この街の中央に、大量のデュエリストが揃ってる。お前が求めてる強いデュエリストも、強いレアカードも、全部集まってるんだ」
気を害したようにジッとする大牙を無視して悪魔は一方的に話し続ける。
悪魔「お前が暴れたってセキュリティとかいう奴らは動かねえし、動いてもどうにもできねぇって。なぁ、一暴れしようぜ?それによ」
大牙「天使が二匹。そこに居るんだろ」
悪魔「そうだ!やっぱり気づいてたんじゃねぇかよ!」
大牙の目の前を低く飛びながら囁く悪魔はニタニタと嫌な笑みを浮かべる。
しかし、大牙はゆっくりと目を瞑り、そのまますぐ眠りに入ってしまった。
悪魔「あ?…寝ちまったか…」
静かに腹部を上下させてゆったりしている大牙を見て悪魔は溜息をつく。
悪魔「ったく…コイツはなんでこうも寝てられるんだよ。一日12時間以上も寝るなんて…暇すぎてしょうがないぜ」
リリヤ「大牙様。また寝られてしまったのね。ふふ…。じゃあ、私はあの子を…」
スーツを着た司会者の力強い声に観衆が喜びの声を上げる。まだデュエルすら始まってないというのに、客席から飛び交う声援や応援の旗、紙吹雪などは目を見張るものがある。
司会「さあ!まずは、この大勢のデュエリストの中から、選りすぐりの猛者を選別する予選デュエルからの開始だぁ!ここで敗退してしまうならそれまでの実力!ここに残ってこそ、本当のデュエリストとしての証を得られるぞぉ!デュエリストの諸君、足元をすくわれないよう頑張ってくれ!」
司会者が高らかに指を鳴らすと、会場に白いラインが次々と浮かび上がる。多くのデュエルステージが用意され、それぞれ1対1でデュエルができるようになっている。
司会「プレイヤーに一度でも勝てば本選出場拳が得られる!勝ったプレイヤーのデュエルディスクに☆マークが出現するから、勝ったとごまかすことは不可能!勝った者はVIPルーム。負けたものは元の待機室に移動してくれ!では、デュエルスタート!」
ヤマト「すごい…。天界にはこんな技術はないよ…」
アオヒサ「毎回こうだぜ。さぁ、俺達も頑張ろうな。ヤマト」
ヤマト「うん。絶対に本選に残って見せるよ!」
クレア「私も行くわ。それぞれ頑張りましょうね」
テンジ「俺はクレアちゃんについて行こうかなぁ~…」
クレア「…」
ジーッと睨みつけられたテンジは冷や汗を掻きながら冗談だとごまかし、テンジはそそくさとデュエリスト達の間に消えていった。4人は四方に別れ、誰かも分からない対戦相手の元へ向かった。
最初に対戦相手が見つかったのはアオヒサだった。やる気十分といった感じの青年はアオヒサに言う。
青年「よろしく。お互いに良いデュエルをしよう!」
アオヒサ「おう。でも…勝つのは俺だけどな!」
青年・アオヒサ「デュエル!」
青年 LP8000 手札5
アオヒサ LP8000 手札5
青年「僕のターンだ!手札から『アルティメット・インセクトLv3』を召喚!」
アルティメット・インセクトLv3 風属性/昆虫族 ☆3 攻撃力1400
頭の大きな芋虫型のモンスターが召喚される。ギチギチと口元を動かし、不気味な雰囲気を出している。
青年「まだだ!手札から魔法カード『レベルアップ!』を発動!僕の場のLvモンスターを墓地へ送り、そのモンスターをレベルアップさせる!」
アオヒサ「Lvデッキか…面白いじゃねえか!」
アオヒサ「デッキから『アルティメット・インセクトLv5』を特殊召喚!」
アルティメット・インセクトLv5 風属性/昆虫族 ☆5 攻撃力2300
ダンゴムシに鋭利な脚が生えたような姿をした昆虫族のモンスターが召喚される。このモンスターには場に存在するだけで相手の場のモンスターの攻撃力を500下げるという効果があり、攻撃力は実質2800という高い数値を持っているのだ。
青年「カードを1枚伏せて、ターンエンドだ!」
青年 LP8000 手札2
場
アルティメット・インセクトLv5 攻撃力2300
セット魔法罠カード×1
アオヒサ「じゃあ俺のターンだ、ドロー! よし、フィールド魔法『ワンスワールド』を発動!」
発動される十八番のフィールド魔法。アオヒサと青年のフィールドが青い海底へと変化する。
司会「おぉっと!ここでフィールド魔法を発動したプレイヤーが現れたぞ!そして、相手の場には『アルティメット・インセクト』の姿が!果たして勝敗はどちらにぃ!?」
アオヒサ「勝敗ねぇ…。俺がいただくよ。俺のモンスターは『ワンスワールド』が発動されていなければ自壊するデメリットがある。しかし、一度発動してしまえばもうこっちのもんだ!手札から『ハント・ハベリア』を召喚!」
ハント・ハベリア 地属性/水族 ☆7 攻撃力1500 → 1900
カブトガニを丸くしたような姿の太古のモンスターが召喚され、アオヒサの周りを遊泳する。
アオヒサ「『ハント・ハベリア』はリリースなしで召喚できる。『ハント』モンスターが召喚されたことで、『ワンスワールド』にハントカウンターが一つ置かれる。そして、『ワンスワールド』がある限り俺の『ハント』モンスターの攻撃力は400アッ…」
青年「リバースカードオープン!速攻魔法、『サイクロン』発動!『ワンスワールド』を破壊だ!」
アオヒサ「なぁ!?」
得意げにカード効果を説明していたアオヒサを遮って発動される速攻魔法。その突風がフィールド魔法を剥し、生息環境がなくなってしまったハベリアも自壊してしまう。
いきなり破壊されるのが想定外だったため、開いた口がふさがらない。
司会「が!しかし!呆気無くフィールド魔法は破壊されてしまったぞぉ!?お互いに譲らない勝負だ!」
アオヒサ「ま、マジかよ……。カードを2枚伏せて、ターンエンド」
アオヒサ LP8000 手札3
場
セット魔法罠カード×2
青年「僕のターンだ、ドロー! スタンバイフェイズに入ったことで、『アルティメット・インセクトLv5』はさらにレベルアップする!こい、『アルティメット・インセクトLv7』!」
アルティメット・インセクトLv7 風属性/昆虫族 ☆7 攻撃力2700
ダンゴムシ型のモンスターの背中が割れ、中から半透明な羽を広げる巨大な虫。青い巨体を浮かせ、辺り一辺に鱗粉を振り撒く。
青年「『アルティメット・インセクトLv7』が存在する限り、相手モンスターの攻撃力・守備力は700ポイントダウンする!」
アオヒサ「ちぃ!このまま押されてたまるか!リバースカードオープン!速攻魔法『終焉の地』発動!相手がモンスターを特殊召喚に成功した時、デッキからフィールド魔法一枚を選んで発動する!もう一枚の『ワンスワールド』を選択して、発動!」
フィールドは再度海底へと変化する。しかし、以前アオヒサの場は空いたままだ。
青年「さらに、墓地の『アルティメット・インセクトLv3』『アルティメット・インセクトLv5』を除外することで、手札から『デビルドーザー』を特殊召喚!」
デビルドーザー 地属性/昆虫族 ☆8 攻撃力2800
藍色の甲殻にピンクの腹部の巨大なムカデ。いきなり現れる高い攻撃力を持つモンスターの登場に、アオヒサの焦りは大きくなる。
青年「バトルだ!『デビルドーザー』と『アルティメット・インセクトLv7』でダイレクトアタック!」
アオヒサ「うわあぁ!」
二体の巨大昆虫がアオヒサに容赦なく体当たりをして吹き飛ばす。
アオヒサ LP8000 → 2500
アオヒサ「勝つのは俺って言ってんだろ!リバースカードオープン!罠カード『リベンジ・オブ・ハント』発動!『ワンスワールド』が発動されている状態で俺がダイレクトアタックを受けた場合、デッキから受けたダメージ以下の攻撃力を持つ『ハント』モンスター2体を特殊召喚する!こい!『ハント・シャンガンギア』」
ハント・シャンガンギア 地属性/水族 ☆6 守備力1900 → 1200 ×2
地面から出現する二体の同じモンスター。ブツブツがついた楕円形の上には触手が揺らめいていて、生物というよりは海藻のようにも見える。
アオヒサ「コイツが召喚・特殊召喚に成功した時、相手の場にモンスターが2体以上存在すれば、俺はデッキからカードを1枚ドローできる。合計で2枚ドローだ!」
アオヒサ 手札3 → 5
青年「手札補充か…。なら僕は『デビルドーザー』の効果発動。このモンスターが相手に戦闘ダメージを与えた場合、相手のデッキの一番上のカードを墓地へ送る。
アオヒサ「デッキトップは…『聖なるバリア ミラーフォース』か…。反撃の為のカードが…」
青年「危ない危ない。僕はカードを1枚伏せてターンエンド」
青年 LP8000 手札1
場
アルティメット・インセクトLv7 攻撃力2700
デビルドーザー 攻撃力2800
セット魔法罠カード×1
アオヒサ「俺のターン…ドローォ!」
勢いよく引いたカードを見て、アオヒサは逆転の笑みを浮かべる。
アオヒサ「行くぜ…。俺は2体の『ハント・シャンガンギア』をリリース!」
青年「最上級モンスターか…!」
アオヒサ「そうだ、現れよ。超太古の頂点の捕食者…!『ハント・カリスリヴ』!」
ハント・カリスリヴ 地属性/水族 ☆9 攻撃力2900 → 3300
アオヒサ「『ハント』モンスターが召喚されたことで発動されている『ワンスワールド』にハントカウンターを一つ置く。そして、攻撃力を400ポイントアップだ!」
青年「でも、『アルティメット・インセクトLv7』の効果で、君のそのモンスターの攻守は700ダウンする!」
ハント・カリスリヴ 攻撃力3300 → 2600
アオヒサ「…バトルだ!『ハント・カリスリヴ』で、『アルティメット・インセクトLv7』を攻撃!《ディープ・ハンティング》!」
目を真っ赤に変化させたカリスリヴは、ゆったりとした遊泳から捕食の時の超スピードへと変化し、水中の巨大昆虫に襲いかかる。
青年「低い攻撃力で攻撃!?何かあるんだろうけど…させないよ!リバースカードオープン!罠カード『次元幽閉』を発動!攻撃してきた相手モンスター1体を除外する!」
アオヒサ「効かない!『ハント・カリスリヴ』が攻撃する場合、相手フィールド上に存在するカードの効果は全て無効になる!よって、『アルティメット・インセクトLv7』の効果も無くなり、カリスリヴの攻撃力も元に戻る!」
ハント・カリスリヴ 攻撃力2600 → 3300
青年「そんな、うぐぅ!」
青年 LP8000 → 7400
アオヒサ「っしゃあ!やっと一撃!カードを2枚伏せてターンエンドだぜ!」
アオヒサ LP2500 手札2
場
ハント・カリスリヴ 攻撃力3300
魔 ワンスワールド ●×1
セット魔法罠カード×2
青年「ぼ、僕のターン、ドロー!」
徐々に劣勢へと変えられているのが分かる。焦ってはいけないと慎重になり、先ほどの豪快さは無くなっていた。
青年「モンスターをセット、『デビルドーザー』を守備表示にして、ターンエンド」
青年 LP7600 手札1
場
セットモンスター×1
デビルドーザー 守備力2600
アオヒサ「俺のターンだ、ドロー!」
状況は一変した。攻めるなら今しかない。アオヒサは猛攻を仕掛ける!
アオヒサ「手札から装備魔法『サイレント・ハント』を発動!『ハント・カリスリヴ』に装備させ、カリスリヴは貫通効果を得る!」
青年「うぅ…」
アオヒサ「さらにリバースカードオープン!魔法カード『カンブリアサイクル』発動!墓地に存在する『ハント』モンスター1体をデッキに戻すことで、戻したモンスターと名前の異なる『ハント』モンスターを手札に加える。『ハント・シャンガンギア』を戻して、『ハント・パンデリオン』を手札に加え、そのまま召喚!」
ハント・パンデリオン 地属性/水族 攻撃力2100 → 2500
頭の左右に太い触覚が伸びたムカデにも似た古代生物が召喚される。大量の脚をせわしくなく動かし、攻撃の指示を待っている。
アオヒサ「バトルだ!『ハント・カリスリヴ』で『デビル・ドーザー』を攻撃!《ディープ・ハンティング》!」
青年「くぅ!」
青年 LP7600 → 6900
アオヒサ「次だ!『ハント・パンデリオン』でセットモンスターを攻撃!」
表になるモンスター。それは『代打バッター』だった。戦闘で破壊されると手札から昆虫族モンスターを特殊召喚できる効果があるが、手札が無い青年発動することができなかった。
アオヒサ「『ハント・パンデリオン』には貫通効果がある!ダメージは受けてもらうぜ!」
青年「くぅ…!」
青年 LP6900 → 5700
アオヒサ「ターンエンドだぜ。さあかかってこいよ」
アオヒサ LP2500 手札2
場
ハント・カリスリヴ(サイレント・ハント装備) 攻撃力3300
ハント・パンデリオン 攻撃力2400
セット魔法罠カード×1
青年「僕のターン…ドロー!」
目を瞑ってカードをドローする。そのカードを確認した彼は落胆した。
青年「だ、『代打バッター』…」
もう一枚の代打バッターが来てしまったのだ。渋々セットしてターンエンドする。
青年 LP5700 手札0
場
セットモンスター×1
アオヒサ「俺のターンだ。ドロー!手札から『ハント・フルディア』を召喚!」
ハント・フルディア 地属性/水属性 ☆7 攻撃力1900 → 2300
頭が盾のように大きな生物が召喚され、他のハントモンスターと共に遊泳する。そのハントモンスターは、アオヒサの攻撃宣言で目を真っ赤に光らせた。
アオヒサ「バトルだ!『ハント・パンデリオン』でセットモンスターを攻撃!」
青年「くぅ!」
青年 LP5700 → 4500
アオヒサ「次だ!『ハント・フルディア』でダイレクトアタック!最後に『ハント・カリスリヴ』でトドメだぁ!」
青年「うわあああぁぁ!」
青年 LP4500 → 2200 → 0
アオヒサ:勝利!
青年「うぅ…負けた…」
膝をついて悔しがる青年にアオヒサは手を差し伸べる。
アオヒサ「強かったぜお前。また会ったらデュエルしような」
青年「…う、うん!」
アオヒサの手を掴んで立ち上がる青年は、そのままデュエリストとしての握手を交わす。
司会「さぁ各地で次々とデュエルが決着をつけているぞ!白熱したデュエルを繰り広げ、もう目まぐるしいことこの上なしだぁ!」
その頃、やっと相手を見つけたクレアは対戦相手に少し戸惑っていた。
オッサン「ふふ…可愛い嬢ちゃんかぁ…ええのう」
クレア「…よ、よろしくお願いします…」
厳つい顔をしているくせに発言は下衆だ。早く終わらせてしまおう。
オッサン・クレア「デュエル!」
クレア LP8000 手札5
オッサン LP8000 手札5
オッサン「まずは俺から!カードを3枚伏せて、ターンエンド!」
オッサン 手札2
場
セット魔法罠カード×3
クレア「私のターン、ドロー! 手札から『H・Cダブル・ランス』を召喚!そして効果発動!このモンスターが召喚に成功した時、手札・墓地からもう一体のダブル・ランスを守備表示で特殊召喚する!手札からもう1体特殊召喚よ!」
H・Cダブル・ランス 地属性/戦士族 ☆4 攻撃力1700
H・Cダブル・ランス 守備力900
クレア「私は、二体のモンスターで、オーバーレイ!」
二体のダブル・ランスが光の玉となり、地面に出現した虹色の渦に飲み込まれる。七色の爆発と共に光が広がり、エクシーズモンスターが召喚された!
クレア「その一撃は速く遠く…一矢報う流鏑馬の騎士!エクシーズ召喚!『H-Cガーンディーヴァ』」
H-Cガーンディーヴァ 地属性/戦士族 ランク4 攻撃力2100 ▲×2
馬に乗り、ボウガンを右手に片腕に装備した騎士が召喚される。エクスカリバーがいなくても、彼女を守る頼もしい戦士はいる。
クレア「バトル!『H-Cガーンディーヴァ』でダイレクトアタック!」
オッサン「ふふっ。リバースカードオープン。永続罠『拷問車輪』。相手モンスター1体を選択し発動する。選択されたモンスターは攻撃できず、表示形式も変更できない…そして、俺のスタンバイフェイズ事に相手に500ポイントのダメージを与える…!」
走り出した馬の足元から地面を割って出現した大きな棘付きの車輪は、ガーンディーヴァを手錠で固定する。
クレア「攻撃を止められた…。カードを2枚伏せて、ターンエンドよ」
クレア LP8000 手札2
場
H-Cガーンディーヴァ 攻撃力2100 ▲×2
セット魔法罠カード×1
オッサン「俺のターン、ドロー! ここで、『拷問車輪』の効果が発動し、君に500ポイントのダメージだ!」
クレア「くぅ…」
クレア LP8000 → 7500
オッサン「さらに手札から『一撃必殺侍』を召喚!」
一撃必殺侍 風属性/戦士族 ☆4 攻撃力1200
小さな侍が召喚され薙刀を構える。そしてオッサンの攻撃宣言と共にその小さな体でガーンディーヴァへと飛びかかった。
クレア「攻撃力1200で攻撃。なにかあるわね…!」
オッサン「そうだ。コイツは攻撃する場合、コイントスを一度行う。そして表が出た場合は…攻撃力に関係なく、相手モンスターを効果破壊するんだ!」
オッサンとクレアのフィールドの横にモニターが出現し、二人にコイントスの画面を映し出す。表を表す金色の面と、裏を表す銀色の面。クルクルと回転して、オッサンのストップの合図で動きがゆっくりになっていく。
出てきた目は……。裏! 一撃必殺侍の効果は発動されない!
オッサン「そんなっ。うわっ!」
拘束されている片腕を無理矢理引き剥したガーンディーヴァは斬りかかってきた一撃必殺侍にボウガンの一撃でカウンターを仕掛け破壊した。
オッサン LP8000 → 7300
オッサン「そんな…。た、ターンエンド…」
その宣言と共にクレアはカードを発動する。
クレア「自滅したわね…。そして今よ!リバースカードオープン!罠カード『トゥルース・リインフォース』発動!デッキからレベル2以下の戦士族モンスター1体を特殊召喚するわ。このカードを発動したターン私はバトルを行えないけど…今は貴方のターンだから意味はないわね。デッキから『H・Cアンブッシュソルジャー』を特殊召喚!」
H・Cアンブッシュ・ソルジャー 地属性/戦士族 ☆1 守備力0
オッサン LP7300 手札2
場
罠 拷問車輪
セット魔法罠カード×2
クレア「そして私のターンよ!ドロー!」
勢いよくカードを引き、効果発動を宣言する。アンブッシュ・ソルジャーには、スタンバイフェイズに自身をリリースすることで手札・墓地からヒロイックモンスター2体を特殊召喚する効果が備わっているのだ。
クレア「『H・Cアンブッシュ・ソルジャー』をリリースし、手札から『H・Cエクストラソード』2体を特殊召喚!」
H・Cエクストラソード 地属性/戦士族 ☆4 攻撃力1000 ×2
緑色の鎧を纏った二刀流の戦士が同時に召喚される。
クレア「さらに、手札からもう1体の『H・Cエクストラソード』を召喚!」
H・Cエクストラソード ☆4 攻撃力1700
3体もの同じモンスターがフィールドに揃った。その勢いにオッサンもたじろいてしまう。そして、クレアは右手を天高くかざした。
クレア「私は、3体のエクストラソードで、オーバーレイ!」
3体でのエクシーズとなると歓声も大きくなる。エクスカリバーがいなくても勝ってみせる。彼女の答えはこうだった。
クレア「現れよ、『H-Cクサナギ』!」
H-Cクサナギ 地属性/戦士族 ランク4 攻撃力2500 ▲×3
朱い鎧を着た大きな戦士が召喚され、大きかった声援はさらに熱を増していく。
司会「ここで!プレイヤーの一人が3体ものモンスターを使ってのエクシーズ召喚だぁ!」
クレア「これが…私の答えよ…! 『H・Cエクストラソード』を素材としたモンスターは、攻撃力を1000ポイントアップさせる。3体素材にしたことで、攻撃力は3000ポイントアップ!」
H-Cクサナギ 攻撃力2500 → 5500
オッサン「くっ…!リバースカードオープン!罠カード『奈落の落とし穴』!攻撃力1500以上のモンスターが場に出た時、そのモンスターを破壊して除外する!」
クレア「無駄よ!クサナギの効果発動!1ターンに一度、オーバーレイユニットを一つ取り除くことで罠カードの発動を無効にし、破壊するわ!」
発動された奈落の落とし穴は、クサナギが右手から放った朱い波動によって破壊されてしまう。そして、クサナギの効果はそれだけではない。
クレア「それだけじゃない。クサナギは効果を発動した後、攻撃力を500ポイントアップさせる。よって攻撃力は6000!」
H-Cクサナギ 攻撃力5500 → 6000
クサナギから溢れるエネルギーは大きくなり、相手を圧倒する。
クレア「さらに、リバースカードオープン!罠カード『エクシーズ・エフェクト』!私がエクシーズ召喚に成功した場合、相手の場のカード1枚を破壊するわ!『拷問車輪』を破壊!」
罠カードから発射された雷が拷問車輪を打ち抜き破壊した。それによりガーンディーヴァを縛っていた拷問車輪が消滅し、元の馬に乗って戦闘体勢を整える。
クレア「バトルよ!『H-Cガーンディーヴァ』でダイレクトアタック!」
オッサン「り、リバースカードオープン!永続罠『死霊ゾーマ』!このカードは発動後、モンスターとして俺の場に守備表示で特殊召喚する!そして、このモンスターが戦闘で破壊されれば、破壊したモンスターの攻撃力だけだけメージを与える!」
死霊ゾーマ 闇属性/悪魔族 ☆4 守備力400
クレア「勝つのは私よ!『H-Cガーンディーヴァ』の効果発動!相手がレベル4以下のモンスターを特殊召喚した場合、オーバーレイユニットを一つ取り除くことで、そのモンスターを破壊するわ!」
攻撃する前にガーンディーヴァが素早く一発の矢を放つ。出現した竜の影のようなモンスターは簡単に破壊され、ガーンディーヴァのダイレクトアタックが通った。
オッサン LP7300 → 5200
オッサン「うわあ!」
クレア「これでトドメ。『H-Cクサナギ』でダイレクトアタック!」
オッサン LP5200 → 0
クサナギが振り下した重い斬撃がオッサンのライフを削り取る。そして、クレアの本選出場が決まった!
クレア:勝利!
オッサン「くぅ…負けたぁ…」
クレア「ふぅ。こんなものよね」
オッサン「負けて悔しい…。けど、相手が可愛かったからいいや」
クレア「………はぁ」
その言葉にため息をつきながら、クレアはVIPルームへと足を進めた。
・・・。
大牙「…それで、これがそのエクスカリバーか」
リリヤ「そうよ。中々威勢が良い子だったわ。うちに引き入れたいくらい」
大牙「すきにしろ」
リリヤ「…♪」
瓦礫の山の天辺に固定された玉座。その真後ろには天井の隙間から差し込む光が、宙を舞う埃を映し出している。
玉座に座って酒を一気飲みする大牙の脳裏に悪魔が出現した。
悪魔「おいおい!お前気づいてんだろぉ?」
大牙「…」
悪魔「この街の中央に、大量のデュエリストが揃ってる。お前が求めてる強いデュエリストも、強いレアカードも、全部集まってるんだ」
気を害したようにジッとする大牙を無視して悪魔は一方的に話し続ける。
悪魔「お前が暴れたってセキュリティとかいう奴らは動かねえし、動いてもどうにもできねぇって。なぁ、一暴れしようぜ?それによ」
大牙「天使が二匹。そこに居るんだろ」
悪魔「そうだ!やっぱり気づいてたんじゃねぇかよ!」
大牙の目の前を低く飛びながら囁く悪魔はニタニタと嫌な笑みを浮かべる。
しかし、大牙はゆっくりと目を瞑り、そのまますぐ眠りに入ってしまった。
悪魔「あ?…寝ちまったか…」
静かに腹部を上下させてゆったりしている大牙を見て悪魔は溜息をつく。
悪魔「ったく…コイツはなんでこうも寝てられるんだよ。一日12時間以上も寝るなんて…暇すぎてしょうがないぜ」
リリヤ「大牙様。また寝られてしまったのね。ふふ…。じゃあ、私はあの子を…」
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再び動き出したリリヤ。クレアが危ない! 頑張れヤマト! (2015-06-29 07:42)