「天霆號アーゼウス」のカード評価 ： ただのくらげさん

先攻が強すぎる現代遊戯王だから許されてる後手の捲り向けカード。
ただ、汎用性があまりにも高くガバガバすぎてエクシーズを使うデッキすべてに採用できるカードとなっています。

"とりあえずアーゼウス"とか初心者に誤解されがちですが、このカードを出す時には既にメイン2に入ってるのでこのカードの全除去で盤面を捲る前提になり、そのターンでライフを取り切らない行為に入ります。いわゆる《拮抗勝負》みたいな相手にまだ猶予を与えるタイプの汎用カードです。
エクシーズの後手向けにある選択肢の1つとして存在し、出さなくてもそのようなプレイングをチラつかせるだけで相手にもプレッシャーを与えるカードと言っていいでしょう。それくらいゲーム性に大きく影響を与えてるカードですが、先攻で出すカードではない＆このターン相手のライフを削り切るような勝利に直結するカードではないので勘違いしたくないところです。

使い方については散々言われてるので割愛しますが、このカードの登場によって各ランク帯のエクシーズでは如何に安全に攻撃を通せるか（直接攻撃・耐性持ち）と無料で重ねて素材を水増しできるエクシーズ（《ダウナード・マジシャン》)が大きく評価される要因になりました。
特にランク1の《ＬＬ－アセンブリー・ナイチンゲール》は《ダウナード・マジシャン》を重ねて4素材アーゼウス、ランク4の【十二獣】及び1枚で出せる本家【十二獣】においては《十二獣ワイルドボウ》で射撃して死ぬほど素材を重ねて除去を連発できるようになってます。

さらにこのカードの強い要素としては、同一チェーン上で効果を連打できることで…例えば効果を使わずに4素材アーゼウスまで作ることができれば相手の1妨害だろうとも効果を同一チェーン上に連打すれば強引に突破できます。これに関しては6素材であれば2妨害の無効妨害も強引に3連打で乗り越えれます。似たような不利な戦況をひっくり返すカードで《励輝士 ヴェルズビュート》がありますが、こちらはそういった強引な使い方ができないように同一チェーン上の縛りがついてないんですが…なぜかこのカードは連打できます。これが本当に強いです。
後はアーゼウスの上にアーゼウスを重ねると言ったこともターンを跨いで行えたので、本当にガバガバなのがわかります。というかその性質のせいでこのカードは永遠に制限カードが相応しいです。

後はあんまり使われてない効果で素材補給効果もあり、微妙な盤面で1素材アーゼウスを処理できずに置かれるとたまに厄介なことになります。

最近ではプラモデル化や手の込んだアニメ化、ライバルである《厄災の星ティ・フォン》が追加されたりかなり性能・イラスト人気と共に大盛り上がりなカードです。元は11期の毎弾のホロ枠大型モンスターシリーズの1枚ですが、本当に大きくなったなぁと思います。元から大きいですが。

制限カードに相応しい存在として、よほどのことがない限り禁止にはならない絶妙な強さなので10点満点です。文句なしの最強カード！

追記
マスターデュエルで無制限になりました。今の遊戯王ってEXの枠に余裕ないからアーゼウスの上にアーゼウス重ねる事ってもうあんまないかも。【クシャトリラ】がEXピーピングで引っこ抜きたいカード筆頭なんだけど、2枚採用してるのを見るとちょっと嫌がる感じがする。