Part21 制すは最高の獣　作：金目鯛融合

侵略者は獣の死からの攻撃により、阻まれ、異次元に飛ばされてしまった。獣の暗躍である。

「ファニールの効果を発動する！このカードのX素材を1つ使い、相手フィールドのエルドリッチを除外する！」

鈴木は高々と宣言した。ファニールが喰らい、エルドリッチは跡形もなく消し去られた。

ザナーガ「我ガエルドリッチガ…」
そうは言っても、妨害は使い切ってしまっている。抗う術はなかった。

鈴木「墓地の《RUMーパンクビーストフォース》の効果を発動する！墓地からアスティを除外し、このカードを回収する！そしてパンクビーストフォースを発動！」

鈴木手札2→3→2

獣が黒い渦に消えた。まだ混沌たる獣に変わる。

鈴木「フィールドのファニールでオーバーレイネットワークを再構築！

混沌の獣よ、今煉獄の淵より出で、全ての獣の頂点となれ！現れろ！《パンキービースト・ワーヘル》！」

パンキービースト・ワーヘル
ATK3100→3400
DEF2200→2500

強靭な体を持つ狼のようなモンスターが現れた。まるで全てを破壊し尽くすかのようであった。

鈴木「ワーヘルの効果発動！このカードがRUM魔法カードによって特殊召喚された場合に、相手モンスターを破壊する！そのエルドリッチを破壊！パンク・バーニング！」

エルドリッチが、ワーヘルの牙によってまたもや倒された。獣は時に、死さえも超越した存在になる。

観衆も鈴木の勝利が近くなったことを感じた。

「……な…ん…だ？」
昏睡していた遊地も、痛みが僅かに和らぎ、何となくデュエルの雰囲気を感じ取られるくらいに回復した。

鈴木「手札から《パンキービースト・オーガル》を召喚し、効果を発動する！ワーヘルの攻撃力を500上げる！」

鈴木手札2→1

パンキービースト・ワーヘル
ATK3400→3900

ワーヘルが、更なる俊敏さを手に入れた。

鈴木「さらにフィールドの獣族が効果を発動したので《パンキービースト・ペフトル》の効果を発動する！このカードを特殊召喚する！」

鈴木手札1→0

鈴木のフィールドには、獣がたくさんいる。それは、相手の展開を凌駕していたことに他ならない。

鈴木「ペフトルの効果を発動する！レベルが4になり、相手に200ダメージを与える！」

ザナーガ「ウッ」
ザナーガLP7700→7500

この微弱なバーンも、勝利まで近づく1つの手だ。

鈴木「ペフトルとオーガルでオーバーレイ！現れろ！2体目の《パンキービースト・バルネフ》！」

パンキービースト・バルネフ
ATK2200→2500
DEF1800→2100

鈴木「バルネフの効果を発動する！このカードのX素材を1つ取り除き、デッキから《パンキービースト・ギロエル》を特殊召喚する！」

パンキービースト・ギロエル
ATK1000→1300
DEF1400→1700

鈴木「ギロエルの効果を発動する！相手に600ダメージを与える！」

ザナーガ「グッ」

ザナーガLP7500→6900

ザナーガは、次のドローが良ければ生き残れると考えていた。

鈴木「ワーヘルの効果を発動する！オーバーレイユニットを1つ取り除き、自分フィールドのパンキービーストモンスターを直接攻撃で与えるダメージが半分になる代わりに2回攻撃できる能力を付与する！ツイン・ビースト・バース！対象は自身だ！」

ワーヘルが怪しいオーラを纏う。

鈴木「バトルに入る！バルネフでダイレクトアタック！その時にワーヘルの効果が発動する！パンキービーストモンスターが攻撃する度に100ダメージを与える！」

ザナーガ「ウッ」
ザナーガLP6900→6800→4300

鈴木「ワーヘルでダイレクトアタック！そこに100ダメージが入る！」

ザナーガ「ダメージハ半分ダ！」
ザナーガLP4300→4200→2250

鈴木「ワーヘルでダイレクトアタック！2回目だ！」

ザナーガ「……生、キ、タ…」

ザナーガLP2250→2150→200

ザナーガは猛攻を耐え凌ぎ、生き延びた。鈴木の手札が0のため、ここで終了するかと思った。だが…

鈴木「メインフェイズ2に入る！」

鈴木はメインフェイズ2に入った。

鈴木「自分のメインフェイズ2に、X素材を持った獣族Xモンスターの上に、このカードを出すことができまる！行け、《デルタ・コング》！」

見たこともないモンスターが現れた。そして…

鈴木「デルタ・コングの効果を発動する！このカードのX素材を2つ取り除き、自分の墓地の獣族Xモンスターの数×800ダメージを相手に与え、自分は与えたダメージ分だけLPを回復する！墓地の獣族Xは3体だ！よって2400ダメージを喰らう！」

ザナーガ「グガァァァァ…スミマ…セ…ン…」
ザナーガLP200→0

ザナーガのLPは0になった。

あちこちで喜びの声が聞こえる。
遊地「やられ…た…のか？」

北条「そうらしいな」

遊地もかなり回復した。そして満身創痍のザナーガのほうを向いた。
遊地「やっぱりそうか」

鈴木という人の実力は本物だった。
あちこちで「ありがとうございます」の声を受けながら、ジョンソンの元へ行った。

ジョンソン「先ほどはありがとうございました」
鈴木「未来にエイリアンから地球を守る人を残すためにはこれくらいなんてこともないですよ」
ジョンソン「ところで新デッキを持ってくるという話がありましたが見せていただけますか」
鈴木「これですか？《パンキービースト》デッキですが」
ジョンソン「なるほど」
鈴木「先ほどのデュエルでも使いましたが」
ジョンソン「そこまで結果を残せるのか…次のパックに入れられるように、調整を頼みます」
鈴木「はい」