奇運の因子　作：パシフィスの人

ギリギリの試合だった。一つでも持たんをかけ間違えたらすべてが終わっていた　そんな決闘だった。

「きまったぁぁぁ！第2回戦目　激しい攻防渦巻く激闘の末勝利したのは・・・」

「水堂ぅぅぅ遊現選手だぁぁぁ！」


ワー　ワー　すごい決闘だったぞー　おつかれさまー　よかったぞー　


「負けたわ・・・だけどすごく楽しい決闘ができたわ！」

「妨害してばかりの決闘なのにすごく楽しかったな。」

「ほんとね。だけど今度あなたと戦うときは、私が勝って私がもっと楽しい決闘にしてあげるわ！」

「ははは、次も負けないからな期待して待ってる」

「それじゃあまたね！また逢う日まで！」

「おう！またな！」


相手が退場していく。だがその姿は敗者とは思えぬほど満足していた。


「つっかれたー！」

「お疲れ様ぎりぎりだったわね。」

「このデッキのほぼ全力でもギリギリなのか。こりゃちょっとデッキを見直したほうがいいかもしれないなぁ。」

「だけどあなた調整する用のカードなんてあるの？ただでさえこのデッキを完成させるのにあなたのへそくりを全部使ったってのに。」

「だよなぁ調整したいが余裕もない。こりゃプロにならないと金が回らなくなって借金でデッキが差し押さえられてしまうかもしれないな。」

「神様が与えたカードをただの金に替えたら一族親類全て呪われるわよ・・・」

「うわっ怖いなそれ負けたら俺の夢だけじゃなく下手したら家族の命も危なくなるかもしれないな・・・」

「負けたくなかったら次の対戦相手のことでも調べたらどう？」

「そうだな・・・この次にやる試合でも見て調べるか。」



試合後・・・



「決まったぁぁぁ圧倒的な運で相手をねじ伏せ圧倒第二回戦第二試合勝者「ミラクルスター」選手ぅぅぅ！」


ワー　ワー　インチキだー　すごい運だー　その運俺に分けてくれー　すごかったぞー


「次のあなたの相手とんでもないみたいね・・・」

「ああまさかあんなデッキを最大限生かし勝ちあがってくるとは思わなかった。」

「まさか次の相手のデッキが『ギャンブル』なんて・・・」


2回戦目第2試合を見て次の対戦相手の『ミラクルスター』選手にいくつか分かったことがある。

一つ奇運の家系であること。

どうやら彼は奇運の家系の決闘者なのだが彼の決闘の破天荒な決闘戦略に誰もついてこれなくなり疎まれ現在は一人旅をしつつも大会の賞金稼ぎで食いつないでるという。

二つ目は彼の特性

彼はデッキの中身をギャンブルに関連するカード50％以上入れないといけないがそれと引き換えにあほみたいな運を手に入れる力をもっているらしいのだ。



（今回の決闘も幸運で押しつぶして勝ったようなものだしな）


三つ目は彼のエースモンスターらしきモンスター


こんなところだろうか・・・



「せっかくこの煌の巫女のこの私がデートしてあげたんですから明日の決闘負けるんじゃないわよ！」

「何がデートだこの毒舌巫女お前フランクフルトたくさん食べながら観戦していただけじゃないか。」


最近は煌の巫女であるこいつもなかなか話せるようになってきた。



そして・・・翌日。



「おっまたせしましたー！それじゃあ今から準決勝が始まりますよ！心の準備はいいですか？実況は私美少女実況者『升川　レーナ』と！」

「この私『神崎　拳地』（かんざき　けんじ）です。」

「ありがとうございます！それではドドーンといっちゃいましょう！」

「準決勝一回戦奇想天外まさかのギャンブルデッキ使い『ミラクルスター』選手VS手札から罠を飛ばし高打点モンスターでビート通常使い『水堂　遊現』！」

「お互い変わったデッキ同士の対決ですね。これは面白いカードです。」

「さあ果たして勝つのは奇想天外ギャンブルデッキなのか？それとも常識破り通常モンスターデッキなのかその子たへを今から決闘で見せてもらいましょう！」



「初めましてですねー私は現在『ミラクルスター』を名乗らせていただいておりますいい決闘にしましょうね。」

「俺の名前は『水堂　遊現』こちらこそよろしくな。」

「私はですねー　負けられない理由がいくつかあるんですよーだからおとなしく倒れてくれると嬉しいですねー」

「そうはいかないな。負けられない理由があるのはこちらも同じだ。」

「ならすることは一つしかないですねー・・・」


そう言い相手は決闘版を構える。


「そうだな決闘なら思う存分語り合える。」


そう言い俺も決闘版を構える。


「お互い準備ができたようですねそれでは・・・」

『決闘！！』














作者の裏話
ギャンブルはロマンの塊