1話ー4 逆転が厳しいだけ。　作：kaTe

［潜咬忍者祖「命牙弄（メガロ）」
　闇　魚族　星10
　A3200　D2400
［万象の捕食者］
竜が喰われる、未来を見た。


朧「さらに装備魔法、
潜咬忍具　突貫（つきぬき）
潜咬忍具　孵化鱶（ふかふか）を命牙弄に装備！
バトルフェイズだ、命牙弄は相手フィールドのモンスター全てに攻撃でき、突貫の効果により貫通能力を得ている！」

いくる「ええっ！？」
やばい、まずい、それはさすがに死ぬ。

朧「命牙弄で、裏守備のモンスターに攻撃…」死ぬ、これを止めなきゃ死ぬ！
いくる「墓地の「リビングデッドの呪い」を除外して、効果発動！このターン、リビングデッドを効果、攻撃の対象にしたモンスターを全て墓地に…」
朧「落ち着け、命牙弄は裏守備のモンスターを攻撃したんだ。この時点じゃまだリビングデッド扱いではないだろ…。」

あ…。
いくる「ごめん、何でもないです…。」

朧「あ、いや、怒ってる訳じゃないんだ。発動はこの攻撃の後にしようなって話で。
…さて、気を取り直して、攻撃続行！貫通ダメージを受けてもらうぜ！」

表になって、現れたライカンスローグが、喰われる。「うぐああぁぁ！！ぐっ…てめえ、覚えてろよ…次は絶対、絶対！てめえをぶん殴ってやるからな！！」

A3200→D1100
いくる「ライカンスローグ！…きゃああああ！（LP6900→4800）」
衝撃がこちらまで伝わる。

朧「モンスターを戦闘破壊した命牙弄は、攻撃力が400アップする、続けて1体目のエクスドレイクに攻撃！」
いくる「うっ…ん、ここの、タイミング、だよね、…今度こそリビングデッドの呪い、発動！墓地から除外することで、命牙弄を墓地に送る！」

朧「ああ、それで合ってる。…だが、手は抜かない！チェーンして速攻魔法、疾汰連携を発動！命牙弄を除外し、冥奴を特殊召喚する！」

目にも留まらぬ鮮やかな交代。呪いは不発に終わる。

朧「そして渦中拘縛の効果、さらに装備モンスターが除外されることによって墓地に送られた潜咬忍具　突貫、孵化鱶の効果が発動！
孵化鱶は装備されていたモンスターよりレベルの低い潜咬忍者をリクルートする、来い「頬白」！」

［潜咬忍者「頬白」
　闇　魚族　星7
　A2100　D1600
その忍装束は、赤黒く染まっていた。

「突貫は潜咬忍者1体を対象とし、攻撃力を800アップしてこのカードを装備させる、対象は冥奴！さらに、渦中拘縛の効果でエクスドレイクを除外、バトルフェイズ続行！冥奴でスカルスケイルを攻撃！」

A2500+800→D0
いくる「くぅぅっっ！！（LP4800→1500）スカルスケイルは戦闘・効果でフィールドから墓地に送られた場合、相手モンスター1体を道連れにする、対象は…頬白、だね…。」

朧「そうか。じゃあ、最後に冥奴の効果発動、自身を除外し、相手フィールドの攻撃力が最も低いモンスターを破壊する。お前のモンスターは、あのエクスドレイクだけだな。」

最後まで立っていたエクスドレイクに、苦無が深々と刺さる。途端、その身体がボロボロと崩れ落ちる。


朧「ん、ジャストキルだな、珍しい。最後の葦切で、ダイレクトアタック！」



これは、私達がデュエルするだけの物語である。

エースが活躍するとは限らないし、

主人公が私だとは限らない。

（いくるLP1500→0）


今日のカード紹介～。
［潜咬忍法　疾汰連携
　速攻魔法
自分フィールドの「潜咬忍者」モンスター１体をエンドフェイズまで除外し、除外されている自分の「潜咬忍者」モンスター１体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。

実にシンプルに、使いやすい速攻魔法だ。これ1枚で序盤の展開から、フィニッシュの連撃、少し勿体ないけど、モンスターを逃がすのにも使える。潜咬忍法をサーチできるときはとりあえずこれ、といった位に有能なカードだ。
…ん？　渦中拘縛？
……。　これは後日談（日？）になるんだが、このカードがあんなに活躍したのは、相手がいくるのあのデッキだったから、ということみたいだ。