交流(共通)
メインメニュー
クリエイトメニュー
- 遊戯王デッキメーカー
- 遊戯王オリカメーカー
- 遊戯王オリカ掲示板
- 遊戯王オリカカテゴリ一覧
- 遊戯王SS投稿
- 遊戯王SS一覧
- 遊戯王川柳メーカー
- 遊戯王川柳一覧
- 遊戯王ボケメーカー
- 遊戯王ボケ一覧
- 遊戯王イラスト・漫画
その他
遊戯王ランキング
注目カードランクング
カード種類 最強カードランキング
● 通常モンスター
● 効果モンスター
● 融合モンスター
● 儀式モンスター
● シンクロモンスター
● エクシーズモンスター
● スピリットモンスター
● ユニオンモンスター
● デュアルモンスター
● チューナーモンスター
● トゥーンモンスター
● ペンデュラムモンスター
● リンクモンスター
● リバースモンスター
● 通常魔法
永続魔法
装備魔法
速攻魔法
フィールド魔法
儀式魔法
● 通常罠
永続罠
カウンター罠
種族 最強モンスターランキング
● 悪魔族
● アンデット族
● 雷族
● 海竜族
● 岩石族
● 機械族
● 恐竜族
● 獣族
● 幻神獣族
● 昆虫族
● サイキック族
● 魚族
● 植物族
● 獣戦士族
● 戦士族
● 天使族
● 鳥獣族
● ドラゴン族
● 爬虫類族
● 炎族
● 魔法使い族
● 水族
● 創造神族
● 幻竜族
● サイバース族
● 幻想魔族
属性 最強モンスターランキング
レベル別最強モンスターランキング
レベル1最強モンスター
レベル2最強モンスター
レベル3最強モンスター
レベル4最強モンスター
レベル5最強モンスター
レベル6最強モンスター
レベル7最強モンスター
レベル8最強モンスター
レベル9最強モンスター
レベル10最強モンスター
レベル11最強モンスター
レベル12最強モンスター
デッキランキング
乙女外伝~ルナ編~幸せになる義務 作:ター坊
私はオーナーである風峰遊路と出会う前は、裏社会で名の通った殺し屋だった。とある組織に属し、依頼があれば世界を飛び、報酬と引き換えに人を殺す、そんな日々を送っていた。
ある日、とあるデュエルジムから依頼が舞い込み、日本へ飛んだ。依頼はその当時17歳の風峰遊路の暗殺だった。ライバル企業の失脚を狙っての有力な幹部や選手の暗殺はよくある依頼だ。しかし相手はプロデュエリストの稼ぎ頭とはいえたかが高校生。正直、腕を安く買い叩かれたと不満だったが、何故か受けてしまった。今思えば、これが運命とか天命とか、神の見えざる手による引き合わせだったのかも知れない。
私は依頼をしくじった事はなかった。ただの一人として生き残っていない。しかし、今回の私はどこか狂っていた。
遠距離から狙撃をしても―
ドタッ
「いたっ!」
ターゲットが絶妙なタイミングで躓いて転び、外れ―
仕事場に潜入してドリンクに毒を仕込んでも―
バチャッ
「わっ!すいません」
ドリンクのボトルごと落とされて台無しになり―
確実に殺すために宿泊先で待ち伏せ、ナイフで殺害しようにも―
「申し訳ありませんが、キャンセルします」
トラブルや突然のキャンセルで宿泊先に来なかったり―
天が風峰遊路を生か すかのように悉く私の計画は潰された。その重なる失敗から依頼主に契約を破棄された。国に帰ろうとしたところ組織の一部の裏切りによる内乱勃発で組織が瓦解、私も残党狩りに遭ってしまう。
雨降りの中、追っ手を退けたものの、疲労困憊の私の体はグラリとアスファルトに倒れた。
目を開けると私は病室にいた。ここは何処かと窓を眺めているとドアが開いた。
「あ、起きてる」
「良かったですね」
そこに現れたのはターゲットの風峰遊路とその恋仲の遊月だった。命を奪おうとした者に命を救われるとはなんという皮肉か、とこの時の私は自身を嘲った。
その後、風峰遊路は私の事を色々聞いて(最も私が語ったのは八割嘘だが)、ある提案をした。
「そうだ。2週間後にイタリアでデュエルイベントの仕事があるから通訳として来てくれないか?」
組織が崩壊して依頼主からも見放された私に断る理由もなく、助けられた恩もあるため、私はその申し出を受ける事にした。
イタリアにやって来て数日。イベントの打ち合わせが早く終わり、私は風峰遊路と新人マネージャーとして同行している日向千春を連れてイタリアの街を案内していた。イタリアは裏の仕事で何度も来たが、こうしてのんびりと歩くのは初めてだった。
時間はランチ時になり、老舗のピッツァ屋に立ち寄った。
「さすが本場のピザ、あっ、ピッツァって言うんだっけ?」
「確かそうですね」
風峰遊路と日向千春は舌鼓を打っていた。
「それにしてもルナテシアさんのおかげで仕事が楽になって良かったな」
「そうですね。事前の手配はネットでなんとかなりましたけど、現場での会話や交渉では現地の言葉が必要ですから」
「…お役に立てて何よりです」
「…」ジー
風峰遊路が私をじっと見ていた。
「えっと、何か…」
「いや、良い人と会えて良かったな、と思って」
「良い人?」
「最初、身長が高くてモデルさんみたいで、その…神秘的って言うか綺麗すぎて近寄り難い人って思ったけど、接してみると礼儀正しくて笑顔が可愛い、良い人だなぁと…」
「え?」
風峰遊路の言葉の中に意外な単語があった。
「笑顔って…私、笑っていたんですか?」
「え?まぁ…。でもどうして?」
「…私はあまり笑わない人間だと思っていたので…」
「ふーん。…でもホントに楽しい時って笑顔が無意識に出るんじゃないか?」
「はぁ…」
ホントに楽しい時―。確かに今は楽しいかも知れない。こんな穏やかで幸せな気持ちは殺し屋だった頃は決して味わえなかった。しかし、数多の人間を殺した私にこの楽しい時間を、幸せな気持ちを享受する権利があるのだろうか?
(…そう言えば神秘的で綺麗って…女として見られた事も今までなかったな…)
イタリアから帰国後、居酒屋を貸し切ってイベント成功の祝杯宴会に招かれたが…問題を起こしてしまった。
「遊路ひゃんは、わらひをキレイっれ口説いたにょにぃ~。しゅきにゃのにぃ~!」
注文した烏龍茶ではなく、その隣にあったウーロンハイを飲んでしまい、私は完全に酔っていた。自分で言うのもあれだが、私は酒癖が相当悪く、酔うと圧し殺すべき感情が全部出てしまうのだ。女として見てくれた風峰遊路の優しさに触れ、心が揺り動かされていた今の気持ちがこうした暴走に繋がったのだ。
「ちょっ!ルナテシア様!遊路様から離れて!」
「やらぁ、チューしゅるのぉ」
私は酔って自制も他人からの制止の言葉も利かず、自分のしたいがままに風峰遊路を押し倒して
「うわっ!ちょっ、力強っ!」
「なんれチューしないにょぉ?やっぱり女の子のくしぇに身長たきゃくて胸ちっちゃいきゃらか!?」
「いえ、そういう訳じゃないけど…」
「ならしゅるぅ!んっ」チュー
やってしまった。
「昨晩は申し訳ありませんでした」
翌日、私は鞄を持って風峰遊路の自宅へ謝罪に訪れていた。余計厄介な事に私は酔ってる間の記憶もしっかり覚えている。酔った勢いで口付けして、抱えられてホテルの自室に送ってもらい…。もう語るだけ恥ずかしいが一晩で色々やらかしたのである。
「いいよ。…まぁ予想外の出来事みたいなもんだし」
「…遊路様がそう仰るのなら…」
二人の度量は広く、私の愚行を許してくれた。
「…ちなみに昨日の好きって言ったのはただの酔った勢い?」
「それは…」
私は別れる覚悟を決めた。
「…本心ですが、諦めます。私には誰かへの恋心なんて、幸せになる資格なんてありませんので」
「…どういう事?」
「まずはこちらを」
私は鞄を開けて見せる。中にはパーツ毎に分かれた銃やナイフ、毒の入った薬瓶など殺し屋の道具が大量に入っている。
「これは…」
「私は…殺し屋です」
「っ!遊路様!!」
「いや、遊月。いいよ」
遊月はキッと睨み風峰遊路を庇うように遮るが風峰遊路はその手を下げさせる。
「ですが!」
「もし俺を殺す気であるなら、もうイタリアで死んでるだろうさ。…で、俺に何の恨みが?」
「いいえ。個人的な恨みはありません。依頼されて殺す。それが私の仕事です」
私は敢えて淡々と言う。恐怖を感じて嫌いになってくれれば別れは辛くないだろう。しかし、風峰遊路は予想外の受け答えをする。
「そうか…。良かった」
「えっ?」
「殺したい程恨まれてたらいくら言葉で謝っても通じないからな」
「そんな…私は貴方を殺そうとしたのですよ?怖くないのですか!?」
「んー、なんと言うか…きっと自分が死 ぬよりも辛い事を経験したから…かな?」
「死 ぬよりも辛い事…?」
「まぁその話はいつか」
風峰遊路ははぐらかすように笑って答える。
「それじゃあ今度はこっちが聞くけど、ルナテシアさんの幸せになる資格がないのはどうして?」
「それは言うまでもないでしょう。多くの人間を殺しておいて、自分は幸せになんて都合の良い話が通りますか?」
そう。私には幸せなんか掴めない。こんな血塗られた手で幸せなんか触るのは間違っているのだ。
「…他人を犠牲にしたから自分は幸せになってはいけない…そういう事か?」
「ええ」
「だとしたらそれは間違ってる」
「なっ!」
風峰遊路は私の考えを否定すると、静かに語り始める。
「…プロデュエリストの世界は厳しい。一度の敗北でも信用も収入も落ちるし、自信を無くして身持ちを崩すデュエリストもいる。負けた事で輝く未来が潰れた奴だっている。二回三回と負けが続けば尚更だ。…敗北で人生を狂わせてしまう、そういった意味では俺も何十人ものデュエリストの人生を殺しているさ」
「…」
言わんとすることは理解できる。その人間の人生を奪う、という意味では似ているのかも知れない。いや、もしかすると絶望の中で生きなければならない分、その場で死 ぬよりも辛いかも知れない。
「…俺の身勝手な考えだけど、勝者は敗者から奪ったもので何か良いことをする事がせめてもの敗者への償いであり、そうしなきゃいけない義務だと思うんだ。もし罪悪感に押し潰されて何も為さなければ、それこそ、その敗者の犠牲が何の意味も持たない事になる。貴方の意味のある犠牲のおかげでこう良くなったと胸を張って生きる義務が勝者にはあると思ってるんだ」
「…」
考えもしていなかった。私が殺してきた人間の意味など。
「…私はどう償えば…どう義務を果たせば良いのでしょうか?」
「そうだな…じゃあルナテシアさんが為すべき事を決めていいか?」
「…はい」
「まずは事務所に入り、殺し屋時代のスキルを活かして通訳とか警備とかで俺達を守り支える事」
なるほど…。確かに私にしか出来ない償い方、義務の果たし方かも知れない。私は首を縦に振る。
「それと…俺の恋人になって幸せになる事」
「…え?良いんですか?」
「さっきも言っただろ?それとも、自分の気持ちを偽って生きることが良い事だと?」
私の幸せを感じたい気持ちを縛る鎖がほどけていく。
「…そんな言い方は卑怯です。そんな風に言われたら、自分の気持ちに従うしかないじゃないですか」
「よろしくな、ルナテシア」
「いいえ。ルナと呼んで下さい。オーナー」
現在のイイネ数 | 62 |
---|
↑ 作品をイイネと思ったらクリックしよう(1話につき1日1回イイネできます)
同シリーズ作品
イイネ | タイトル | 閲覧数 | コメ数 | 投稿日 | 操作 | |
---|---|---|---|---|---|---|
129 | Ep1 慌ただしくも幸せな朝 | 839 | 4 | 2017-08-19 | - | |
143 | 補足1:風峰家について | 901 | 0 | 2017-08-19 | - | |
95 | Ep2 渡したいもの 伝えたいこと | 765 | 2 | 2017-08-20 | - | |
109 | Ep3 事務所の愉快な人たち | 704 | 2 | 2017-08-20 | - | |
114 | 補足2 サニーアップ事務所について | 823 | 0 | 2017-08-20 | - | |
122 | Ep4 これからのこと | 755 | 2 | 2017-08-21 | - | |
162 | Ep5 運命の出会い | 767 | 0 | 2017-08-21 | - | |
148 | Ep6 女の正体 | 836 | 2 | 2017-08-22 | - | |
126 | Ep7 虹宮家の事情 | 749 | 2 | 2017-08-23 | - | |
134 | Ep8 動き出す敵 | 804 | 0 | 2017-08-23 | - | |
97 | Ep9 裏デュエル | 725 | 4 | 2017-08-24 | - | |
110 | Ep10 守るための力 | 818 | 4 | 2017-08-25 | - | |
89 | Ep11 答え | 741 | 0 | 2017-08-28 | - | |
136 | Ep12 第一歩 | 754 | 2 | 2017-09-03 | - | |
98 | Last 支えられて | 860 | 4 | 2017-09-05 | - | |
134 | EX3:蛇足劇場数点 | 932 | 7 | 2017-09-07 | - | |
80 | 特別編:ハロウィンコスプレ祭 | 942 | 2 | 2017-10-31 | - | |
65 | 乙女外伝~心愛編~伝えたい気持ち | 775 | 3 | 2018-01-06 | - | |
62 | 乙女外伝~ルナ編~幸せになる義務 | 744 | 5 | 2018-01-19 | - | |
126 | 乙女外伝~千春編~私の太陽 | 1282 | 3 | 2018-03-11 | - |
更新情報 - NEW -
- 2024/11/23 新商品 TERMINAL WORLD 2 カードリスト追加。
- 11/23 21:49 評価 6点 《モロコシーナ》「《ドットスケーパー 》でも似たようなことはで…
- 11/23 20:05 評価 4点 《暗遷士 カンゴルゴーム》「場で対象に取る効果を他の場のカード…
- 11/23 20:00 ボケ スキヤナーの新規ボケ。好きやなー …(大寒波)
- 11/23 19:57 評価 9点 《城壁》「《妖精伝姫-カグヤ》《妖精伝姫-シラユキ》を《大霊術…
- 11/23 18:46 評価 5点 《拡散する波動》「最上級の《魔法使い族》に全体攻撃を付与できる…
- 11/23 17:30 評価 10点 《ブラック・ガーデン》「 もはや悪用される為に存在するまであ…
- 11/23 16:59 デッキ トマホークべエルゼftk
- 11/23 14:54 デッキ リチュア
- 11/23 14:42 評価 6点 《狂戦士の魂》「総合評価:《ダーク・ドリアード》を使えばダメー…
- 11/23 13:56 評価 9点 《融合派兵》「融合素材に指定されているモンスターをリクルートす…
- 11/23 13:17 評価 9点 《BF-隠れ蓑のスチーム》「総合評価:トークン生成、自己再生ど…
- 11/23 11:06 デッキ 影霊衣教導
- 11/23 10:04 評価 9点 《PSYフレームギア・δ》「あらゆる魔法カードの発動を無効にし…
- 11/23 09:52 評価 6点 《ジェムナイトレディ・ローズ・ダイヤ》「《天使族》を素材に求む…
- 11/23 04:10 評価 9点 《交響魔人マエストローク》「破壊耐性を付与できる《No.12 機…
- 11/23 02:50 評価 6点 《ハネクリボー LV10》「「ハネクリボー」重視のデッキを作っ…
- 11/23 02:44 掲示板 オリカコンテスト投票所
- 11/23 02:43 評価 7点 《ハネクリボー》「個人としては天使族の中で思いつきやすいカード…
- 11/23 02:40 評価 8点 《混沌の戦士 カオス・ソルジャー》「カオス・ソルジャーデッキや…
- 11/23 02:38 評価 10点 《カオス・ソルジャー -開闢の使者-》「当時はかなりお世話にな…
Amazonのアソシエイトとして、管理人は適格販売により収入を得ています。
乙女外伝シリーズはあと千春編ですね。人妻とどう結ばれるのか乞うご期待。まぁいつ投稿かははっきり解りませんが。 (2018-01-19 21:21)
人間は何かの犠牲の上に成り立つのが常ですからね。光り輝く者に影があるものです。
確かにルナさんがドジではなく遊路のリアルラックで銃殺・毒殺・刺殺などの暗殺を全部回避してます。デュエル王の運はここまで来た。
お酒に弱いのはギャップ狙いですね。遊路も二十歳になってからは酒盛りプレイをしたりしなかったり…? (2018-01-22 10:12)
暗殺も不可となるなら相当強い強運の持ち主…。
女神転生の魔反鏡でもつけてるのだろうか?
海理「年上の婚約がありなら姉弟婚はありなのでしょうか?」
陸也「……!?何故こっちを見るんだ!?」
ハル「いいなぁ…」 (2019-01-16 19:13)
リアルラックはデュエルでも日常でも発揮できます。
魔反鏡(?)ではありませんが裏設定として、五行の巫女の末裔4柱分の気を受け、残りの一柱の末裔である遊月と交わったことで神性を帯び、呪い等の人外の悪しき力を受け付けなくなっています(ただし遊路自身は無自覚)。デビドラでザラメ初登場時に悪魔の力を弾いたのもそのため。
遊路「下はJC、上は社長婦人までイケたが姉弟婚は身内だからまた別の問題が…。家系図を調べて血の繋がっていない義姉弟である事を祈ろう」
(2019-01-17 00:22)