特別編:ハロウィンコスプレ祭　作：ター坊

注意
・シーズンネタなのでデュエルシーン無しです
・突貫なので文章はイマイチ練れてません。
・「遊路？誰それ？」って人は『遊戯王　カオスジェネレーション』かこの『風峰Ｄａｙｓ』（←短めなこっちがオススメ）を見てね！


それでも良い方はどうぞ！








「うーん…。自分で希望しといて何ですが…変じゃないですか？」
「そうか？よく似合ってるじゃないか」
遊路は鏡の前に立ち、普段と違う格好に戸惑うも、橘会長が笑い飛ばす。
今、サニーアップ事務所はハロウィンイベントに向けての衣装合わせの真っ最中だった。
今度のイベントは参加条件が特殊で、スタッフはデュエルモンスターズのコスプレをすることが条件になっている。今年、遊路のデュリンピック優勝によって波に乗っているサニーアップ事務所としては知名度をより高くするためにこういった期間限定のイベントにも参加したいのだ。
コスプレしたいモンスターは事前にアンケートを取っており、橘会長の友人が被服業を営んでいるのでそこで作って貰った衣装が今日届き、現在に至るという訳だ。





全員が一通り袖を通したところで御披露目会となった。


風峰遊路→ヴァンパイア・ロード

「こういうファンタジー系の衣装ってどうなんだ？」
遊路は家でコスプレをする機会はたまに(夜伽や変装で)あるが、こういうゲーム等の衣装は初めてである。
「そうか？なかなかイケメンじゃないか」
「まぁ…会長が見て不自然でなければ良いんですが…」
困り顔の遊路だったが、橘会長の評価は上々なので納得することとした。


橘会長→雷仙人
千代さん→ブラック・マジシャン・ガール

まぁ、橘会長は全員のおやっさんといった感じなので『雷仙人』はしっくりくる。ただ…
「こんな時くらいでしか着れないからねぇ！どうさ！」
全国１０００万人のＢＭＧファンのデュエリストの皆さん、ごめんなさい！といった感じだろう（ＧＸのトメさんを想像しよう！）。胸だけでなく腹も脚も豊満な千代さんは何故それを選んだのだろうかと遊路たちは苦笑いを浮かべるしかない。
「そ、そうですね…。ただ…実際に着てみると目のやり場に困るので別なものを検討されては…」
遊路は千代を傷つけぬよう、やんわりと遠回しにＢＭＧ衣装を止めさせようとするが…
「なーに言ってるのさ！お祭りはトコトンやらなきゃダメでしょ！！」
よけさら張り切る始末である。


Ｇジャスティメン→Ｅ・ＨＥＲＯ ノヴァ・マスター

「ふむっ。こうしてみると悪くないな」
最初、ジャスティメンは自身のエースであるＴｈｅシャイニングを希望していたが後ろの大きいトゲトゲの装飾が人が行き交う会場内では危ないという理由でマントのこちらに変更されたのだ。自前のマスクは衣装に合わせて赤くなっている。


ジョセフィーヌ龍美→ウォーター・ガール

「あのな龍美」
「あらん？会長、どお？」
クネクネと体を見せつけるジョセフィーヌ龍美。
「あのジョセフィーヌさん…」
「あらあら、遊路ちゃんまで？」
「「逮捕されるので止めて下さい」」


牛坂穂香→ドリアード

「うわぁ。こげな衣装、初挑戦だべさ」
牛坂の元の髪の色もあり、そのまま飛び出したかのような、なかなかの再現率となっていた。


虹宮詩音→黒薔薇の魔女

「はぁ？コスプレとか ふざけんなし！」
と猛反発していたものの特別褒賞でバイト代増額を提示されたことで渋々了承した詩音であったが選んだ衣装は意外と可愛い系統のものであった。
「…」
「あん？なんだよ…」
「…凄い可愛くて似合ってるぞ」
「ジロジロ見んなク ズコーチ！！変態！ク ズ！どク ズ！！」ドスッ
「痛っ！」
急に怒りだした詩音は遊路の足を思いっきり踏みつける。




イベント当日。衣装に加えてメイクでさらに雰囲気をつけて臨むこととなった。
「ちょっと会長！なーんでアタシは着ぐるみなのよぉ！」
ジョセフィーヌは普段の格好自体が公序良俗に反しているため『ゴースト王-パンプキング-』の着ぐるみということになった。
会場は客もスタッフもコスプレで溢れており、まともな格好は交通整理や巡回の警備員くらいである。ブラマジ師弟や霊使い等の人気モンスターからハロウィンらしいゴーストリックやマドルチェや悪魔･アンデット族、こだわりが窺える甲冑の六武衆や着ぐるみのトゥーンモンスター、まだ日が高いとはいえ肌寒い中アマゾネスやダイ・グレファーといった猛者もいた。
遊路達はコスプレの上にスタッフの識別のために腕章を付けながら営業する。
「あの…風峰遊路プロですよね？」
「あ、はい。そうですけど」
「キャー！ヤバい！」
話しかけてきたのは『魔界発現世行きデスガイド』と『ハーピィ・レディＳＢ』のコスプレをした高校生くらいの女の子二人組である。
「写真、一緒に良いですか？」
「良いよ良いよ」
遊路は二つ返事でその子達と写真を撮る。
「ヤバいヤバい！ありがとうございました」
「は~い。ところで君、寒くないかい？」
「あっ、はい大丈夫です」
「そっか。じゃあ風邪引かないように楽しんで行ってね」
「はい！ありがとうございました」
二人組はテンションが上がりっぱなしで去っていった。営業以外でもこうして客の写真撮影の応対もしなければならないので倍忙しい。
「あの！私達も」
霊使い６人組中学生と―
「こっちも良いですか？」
マドルチェ集団と―
「拙者らとも！」
『ゴブリン突撃部隊』の団体と―

遊路は今をときめく売れっ子な分、私も私もと写真撮影に引っ張りだこである。


午前中の営業が終わり、スタッフの一時休憩に入った時だった。
「遊路様、失礼致します」
「遊路♪差し入れ持ってきたよ」
「あーぅ」
スタッフの休憩詰所に来たのは遊月と美羽と大和だった。
「二人もコスプレしてたんだな」
「うん。遊路には当日に見せたくて、友達に手伝ってもらいながら内緒で作ってたんだ。どう？」
遊月と美羽のコスプレは『斬首の美女』と『ゴーストリックの魔女』である。
「遊月はやっぱり着物が似合うな~。カードからそのまんま飛び出した感じだな」
「ありがとうございます」
「美羽も魔女っ子帽子可愛いぞ」
「ﾆﾍﾍ…。実は大和にも着せてるんだよ」
「へぇ、どれどれ」
遊路はベビーカーから大和を抱き上げる。
「あー」
「おぉっ。これは可愛い壊獣さんだなぁ。がおー」
大和が着ているのは『怒炎壊獣 ドゴラン』のベビー服だ。フードにドゴランのディフォルメされた目があり、被るとドゴランの開いた口の中に大和の顔があるような形になる。
「がおー」
「うぅっ…ﾋｯｸ…びぇぇえっ！」
「うわっ！大和、どうした？大丈夫だぞ？」
抱っこしていると急に大和が泣き出し、じたばたと暴れる。
「もしかしてメイクしてるから遊路って分からないんじゃ…」
「な、なんだと…」
「遊路様、大和を私に」
「あ、ああ…」
「ほーら。大和、あれは とと様ですよー。恐くないですよー」ﾄﾝﾄﾝ
「うぅっ、ﾋｯｸ…」
遊月があやすと忽ち大和がおとなしくなっていく。
「うーん。アンデット族だし恐いといえば恐いか…。ごめんな、大和」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ
「ぅぅ…」ｳﾄｳﾄ
泣いて暴れて疲れたのか大和の顔は眠気を帯び、とうとう眠りに落ちた。遊月はゆっくりと大和をベビーカーに戻す。
「ふぅ。それでは長居をするのもアレですしそろそろおいとまします。私達はもう少しお祭を楽しんでから帰りますね」
「ああ。俺も今日は６時くらいには上がれそうかな。差し入れ食べて午後も頑張るよ」
「うん。じゃあね遊路」
「あっ。そうだ遊月、美羽、ちょっと」
何か閃いたように遊路は二人を引き止めて耳打ちをした。






その日の深夜。遊路の寝室に全員がイベントのコスプレ状態のまま集まっていた。
「やっぱりヴァンパイアだし首筋かな」
「あっ…はぁ、んんっ、！」
遊路は遊月を後ろから抱き締めながら首筋に口を付ける。舌で舐めたり、唇で吸ったり甘噛みする度に遊月から甘い声が漏れる。そして自然と遊路の手も伸びて…
「ひゃんっ！」ﾓﾆｭﾝ
「あれ？もしかして今日１日付けてなかったのか？」ﾓﾐﾓﾐ
「あんっ！いえ、…さらしを巻いてるだけで…」ﾑﾆｭﾝﾑﾆｭﾝ
「そっか」ｸﾞﾆｭｰ
「そ、そんなに強く…ああんっ！」ﾋﾞｸﾋﾞｸｯ
遊月は少し力が抜けたように遊路にもたれかかる。遊路は遊月を優しくベッドの上に倒れさせ、今度はベッドに腰掛ける美羽に跪くように座る。
「首筋の他は…脚ってどうかな」ｺﾞｿｺﾞｿ
「え、遊路…」
遊路は美羽のスカートの中に潜っていく。
「はむっ」ﾁｭｰ
「ひゃあっ！遊路、そんなところに…」ﾋﾞｸｯ
美羽からはスカートの中を知ることはできないが、太股に遊路の舌と唇がゆっくり這っている感覚だけが伝わってくる。
「ゆ、遊路…。今日はその…」
「知ってる。危ない日だから今日は後ろので、って思ってるよ。…ちゃんと準備しないと…」ｸﾞﾆﾌﾟﾆ
「遊路…あんっ！そこ、指でグニグニ押しひゃらめぇ！」ﾋﾞｸﾋﾞｸｯ
「ふぅ…」
遊路はスカートから出てきて美羽を遊月の隣に並べる。
「今夜はtrick or treat ではなく trick and treat …。悪戯はいっぱいするし、二人の甘い御菓子(からだ)も堪能するからな」
遊路は微笑みながら二人の服の胸元を緩めていく。

















これ以上はR-18指定だから見せられないよ！！具体的に遊路はナニを楽しんだか、みんなで想像してね！
それでは良いハロウィンを。