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第2話 放課後は怒りとともに 作:イベリコ豚丼
1週間後―――
「どうだ宗介?そろそろエクストラデッキの使い方も解ってきたか?」
「はい、おかげさまで。…ところで、どうして鶴岐さんは毎日ここを掃除してるんですか?」
そうなのだ、今俺達はまた北校舎裏自転車置場前を掃除しているのだ。
「…こないだ結局掃除サボっちまったからな。今週いっぱいは残業なんだよ。」
「カードの事ばっかり考えて仕事忘れるなんて鶴岐さんはあれですか、馬鹿なんですか」
「誰が馬鹿だ!てめぇあれだぞ!馬鹿って言う方が馬鹿なんだぞ!」
「その返しが既に馬鹿っぽいですけどね」
そういって宗介はクスリと笑う。
「元はといえばお前のせいだろうが。まぁ…関わったのは俺の責任だが」
というか殆ど俺の責任だ。宗介は目の前でデッキを広げただけ。気づいたら時間が過ぎていた。多分久しぶりにカードに触れて楽しかったんだろう。でも俺は―――
「あはは、解ってますよ。鶴岐さんに仕事をサボらせてしまったのは僕です。だからこうやって掃除を手伝っているんじゃないですか。…でもあんな風に誰かとデッキを作るのは初めてだったので、楽しくて止められなかったんですよ」
俺の考えを知ってか知らずか、宗介はそんなことを言う。
「…にしても誰かとデッキを作るのは初めてか。相変わらず友達いない発言をさらっとする奴だな」
「ふふふ、僕はデュエルの腕はイマイチですが、友達がいない事に関しては一家言ありますよ」
「そんなことを自慢気に言うな」
「そういう鶴岐さんはどうなんですか?見たところ年齢=友達いない歴と推測しますが」
「せめて彼女にしてくれ…。」
友達、か……。
「そういえば、あの剛田って奴とはどういう関係なんだ?あの3人の中であいつだけお前のこと名前で読んでたが」
「武雄君は幼馴染みですよ。昔はよく一緒にデュエルしたものです」
「…じゃあ何で今はパシリなんかになってんだよ」
「んー、それはちょっと言えませんね。鶴岐さんの昔の話と一緒ですよ」
…どうやら本当に察していたようだ。
やっぱコイツ頭いいな。
「……ふぅ、とりあえずこんなところですか」
「悪いな、手伝ってもらって」
「いえ、自分がしたくてしたことですから。」
そう言いながら宗介は左手に巻いた黄色い腕時計をみる。
時計の針は午後4時を指していた。
「…っと、もうこんな時間ですか」
「ん?あぁそういや今日だったな、毎週恒例パシリデー」
「イベントみたいに言わないで下さいよ…。それに、今日は負けるつもりはありませんから。何たって鶴岐さんと作った最高のデッキですからね」
そう、今の宗介のデッキは一週間前俺と協力して作ったデッキである。
「お前は俺をリスペクトしてるのかしてないのかよく解らんな…」
「うーん、リスペクトはしてませんがリフレクトしたいとは思ってますよ?」
「嫌ってんじゃねぇか、思いっ切り拒否反応起こしてんじゃねぇか」
そんなくだらないことを話していると、向こうから3人組がやって来た。
「よぉう宗介、てめぇから俺を呼び出そうなんざいい度胸じゃねぇか!」
「剛田さんに命令した罪は重いぜ多田野!」
「目に物見せてやって下さい剛田さん!」
「相変わらずあいつら仲良いな」
「まぁ教室でもずっと一緒ですからね。さてと…、じゃあ行ってきますね鶴岐さん」
「おう、かまして来い」
俺は宗介に拳を突き出す。
それに答えるように宗介は拳を合わせる。
「はい、今度こそ勝ってみせますよ」
「宗介、まさかお前俺に勝てると思ってんじゃねぇだろうな」
「まさか、武雄君に勝てるだなんてそんなこと…」
「お前と俺じゃランクが違うんだ!お前は黙って俺にこき使われてりゃいいんだよ!」
「剛田さんの言う通りだぜ!」
「多田野なんかじゃ剛田さんの足元にも及ばねぇぜ!」
「「あっはっはっは!!」」
「あはは…、まぁでも―――勝てないとは思ってないかな?」
ブチィ!
音が聞こえるぐらいの勢いで剛田の血管が切れた気がした。どうやら宗介の言葉は逆鱗にダイレクトアタックしたようだ。
「お、おい、お前剛田さんに何て事を…」
「あ、謝れよ!早く…」
「てめぇ、調子乗ってんじゃねぇぞ宗介ェ!!」
「「ひィィィぃぃぃ!!」」
地面を震わす程の怒鳴り声が響いた。
「いつの間にそんな生意気言うようになりやがった!俺に勝つだぁ?言ってくれるじゃねぇか!!かかって来やがれ!!」
二人は取り出したD-パッドを左腕に装着する。
「「デュエルディスク、セット!D-ゲイザー、セット!」」
『ARビジョン、リンク完了』
「「デュエル!!」」
SOUSUKE LP 4000
―――VS―――
LP 4000 TAKEO
「どうだ宗介?そろそろエクストラデッキの使い方も解ってきたか?」
「はい、おかげさまで。…ところで、どうして鶴岐さんは毎日ここを掃除してるんですか?」
そうなのだ、今俺達はまた北校舎裏自転車置場前を掃除しているのだ。
「…こないだ結局掃除サボっちまったからな。今週いっぱいは残業なんだよ。」
「カードの事ばっかり考えて仕事忘れるなんて鶴岐さんはあれですか、馬鹿なんですか」
「誰が馬鹿だ!てめぇあれだぞ!馬鹿って言う方が馬鹿なんだぞ!」
「その返しが既に馬鹿っぽいですけどね」
そういって宗介はクスリと笑う。
「元はといえばお前のせいだろうが。まぁ…関わったのは俺の責任だが」
というか殆ど俺の責任だ。宗介は目の前でデッキを広げただけ。気づいたら時間が過ぎていた。多分久しぶりにカードに触れて楽しかったんだろう。でも俺は―――
「あはは、解ってますよ。鶴岐さんに仕事をサボらせてしまったのは僕です。だからこうやって掃除を手伝っているんじゃないですか。…でもあんな風に誰かとデッキを作るのは初めてだったので、楽しくて止められなかったんですよ」
俺の考えを知ってか知らずか、宗介はそんなことを言う。
「…にしても誰かとデッキを作るのは初めてか。相変わらず友達いない発言をさらっとする奴だな」
「ふふふ、僕はデュエルの腕はイマイチですが、友達がいない事に関しては一家言ありますよ」
「そんなことを自慢気に言うな」
「そういう鶴岐さんはどうなんですか?見たところ年齢=友達いない歴と推測しますが」
「せめて彼女にしてくれ…。」
友達、か……。
「そういえば、あの剛田って奴とはどういう関係なんだ?あの3人の中であいつだけお前のこと名前で読んでたが」
「武雄君は幼馴染みですよ。昔はよく一緒にデュエルしたものです」
「…じゃあ何で今はパシリなんかになってんだよ」
「んー、それはちょっと言えませんね。鶴岐さんの昔の話と一緒ですよ」
…どうやら本当に察していたようだ。
やっぱコイツ頭いいな。
「……ふぅ、とりあえずこんなところですか」
「悪いな、手伝ってもらって」
「いえ、自分がしたくてしたことですから。」
そう言いながら宗介は左手に巻いた黄色い腕時計をみる。
時計の針は午後4時を指していた。
「…っと、もうこんな時間ですか」
「ん?あぁそういや今日だったな、毎週恒例パシリデー」
「イベントみたいに言わないで下さいよ…。それに、今日は負けるつもりはありませんから。何たって鶴岐さんと作った最高のデッキですからね」
そう、今の宗介のデッキは一週間前俺と協力して作ったデッキである。
「お前は俺をリスペクトしてるのかしてないのかよく解らんな…」
「うーん、リスペクトはしてませんがリフレクトしたいとは思ってますよ?」
「嫌ってんじゃねぇか、思いっ切り拒否反応起こしてんじゃねぇか」
そんなくだらないことを話していると、向こうから3人組がやって来た。
「よぉう宗介、てめぇから俺を呼び出そうなんざいい度胸じゃねぇか!」
「剛田さんに命令した罪は重いぜ多田野!」
「目に物見せてやって下さい剛田さん!」
「相変わらずあいつら仲良いな」
「まぁ教室でもずっと一緒ですからね。さてと…、じゃあ行ってきますね鶴岐さん」
「おう、かまして来い」
俺は宗介に拳を突き出す。
それに答えるように宗介は拳を合わせる。
「はい、今度こそ勝ってみせますよ」
「宗介、まさかお前俺に勝てると思ってんじゃねぇだろうな」
「まさか、武雄君に勝てるだなんてそんなこと…」
「お前と俺じゃランクが違うんだ!お前は黙って俺にこき使われてりゃいいんだよ!」
「剛田さんの言う通りだぜ!」
「多田野なんかじゃ剛田さんの足元にも及ばねぇぜ!」
「「あっはっはっは!!」」
「あはは…、まぁでも―――勝てないとは思ってないかな?」
ブチィ!
音が聞こえるぐらいの勢いで剛田の血管が切れた気がした。どうやら宗介の言葉は逆鱗にダイレクトアタックしたようだ。
「お、おい、お前剛田さんに何て事を…」
「あ、謝れよ!早く…」
「てめぇ、調子乗ってんじゃねぇぞ宗介ェ!!」
「「ひィィィぃぃぃ!!」」
地面を震わす程の怒鳴り声が響いた。
「いつの間にそんな生意気言うようになりやがった!俺に勝つだぁ?言ってくれるじゃねぇか!!かかって来やがれ!!」
二人は取り出したD-パッドを左腕に装着する。
「「デュエルディスク、セット!D-ゲイザー、セット!」」
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コメントありがとうございます!
もともとこの話でデュエルまで行くつもりだったのですが、作ってる間に余りにも長くなりすぎたので次に回しました(苦笑)
(2016-02-18 11:09)