第06話 時由時在 Ⅰ　作：新たなドラえもん

〜前回のあらすじ〜
打倒、番人！ いざ出陣！


1日が経った。
起きたら夢…何てことはなく、相も変わらずそこは世壊だった。

「謎」だ。

何もかも。

ーーあらゆることが。

ーー 全ての事象が。

ーー よろずのものが。

謎で、謎で。

謎で 謎で 謎で 謎で 謎で 謎で 謎で 謎で 謎で 謎で
ーーそして、若干の既視感。

…その既視感すらもーー謎だ。

番人を倒せば、この謎は解けるのだろうかーー解けてくれるのだろうか。
そんな期待、ともいえない不可思議な気持ちを胸に秘め、僕は歩む。


ーーー番人討伐……スタートだ………！


かなた「着いたわよ」

かなたさんについていき、到着した場所。
そこは海だった。
何の変哲も無い（敢えて言うなら海なのに白黒だが）、ただの海。
の、砂浜。

かなた「出て来なさい、番人 アウト！ いるのは分かっているのよ！」

声を張り上げ、かなたさんはそう言った。

なるほど。どうやら僕たちが一番最初に戦うこととなる番人は、アウトというらしい。

かなた「早く出て来なさい！ 私たちが怖いの！？」

確かに……このかなたさんの形相は、怖いと言われれば怖い。



「………騒がしいな」

どこからかそんな声がした。


刹那。


ドオォンッ！！
という音と同時に、 砂煙がーー舞った 。
大量に舞った。

あまりの衝撃に目を瞑った。何だ、何が起きた………？

少しして、おそるおそる目を開くと……砂が舞い上がった原因であろう者が、そこにいた。


上空…遥か上空から、それは落ちてきた。
否。
降りてきた。
落ちたかのように、降りてきた。


アウト「もう少し静かにはできんのか、全く……」

かなた「……やっと現れたわね…」

説明を受けなくたって分かる。

こいつが、番人だ。
いや、むしろ番人でなかったら、僕は軽く引いてしまう自信さえある。

アウト「…さて、ここにやってきた目的は、何かな？」

かなた「ふん。そんなの分かりきっているでしょ？ 当然、あんたとデュエルをしに来たのよ！」

アウト「やはりか…」

どうやらアウトは、僕らがデュエルを挑みにここに来たことを、予測していたらしい。

アウト「…まぁよかろう。そのデュエル、受けてたとうではないか」

…予想に反して、あっさりとデュエルを受けたな……

アウト「さて、するというなら早く始めようではないか。デュエルを。決闘を。殺し合いを。な」


ドクンッ……！


変な胸騒ぎが、した。
気のせいだろうか。
…いや、きっと気のせいではないのだろう。

なるほど。3対1といえど、どうやら一筋縄ではいきそうにないらしい。


ーー番人の異名は伊達ではない、か。


かなた「言われなくとも始めるわ！ いくわよ、ミライ、蓮くん！」

神城「……はい！」

ミライ「イエッサー！」

ミライくんはご覧の通り。
この状況でさえもーーマイペースだ。



DUEL START！！！


初戦、開始だ！



次回 第07話「時由時在 Ⅱ」お楽しみに！