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第十二話 対抗デュエル代表決定戦 VS十 作:鈴木颯手
「俺と十代が?」
「そうにゃ。二人でデュエルをして勝った方がノース校との対抗デュエルの代表者になるにゃ」
その日、龍吾はレッド寮の寮長でもあり錬金術の授業の教師でもある大徳寺からノース校との対抗デュエルの代表決定戦を十代と行う事を告げられた。
というのも今年のノース校の代表が一年生という事でこちらも一年生でいくべきだと判断。2年連続で代表を務めた亮の了承のもと一年生を代表にすることに決定されたのだがここで意見が割れたのである。亮は面白いデュエルが見れそうだという理由で十代を推薦したがクロノス教諭が龍吾を推薦。十代を代表にしたくないという理由以外にも現状アカデミアで全戦全勝を誇っており、デュエルの腕も申し分ない事からの推薦であった。
結果的に両者がお互いにデュエルして代表を決定する事になり、その連絡を大徳寺から受けたわけだった。
講義後、十代は龍吾の傍によってきた。
「龍吾! 楽しみだなぁ」
「そうだな。だが、今回も俺が勝たせてもらう」
「お! 自信満々だな。けど俺だって今日こそ勝たせてもらうぜ!」
レイとのデュエル以来どこか人間らしくなった龍吾に十代はそう返した。今のところ十代とのデュエルはそこまでしていないが最初のデュエル以来十代は全敗していた。とは言えデュエル自体は名勝負と呼ぶにふさわしいものばかりであり、実力的には互角と言えた。
「明日はお互い全力で行こうぜ!」
「ああ、俺も楽しみにしている」
龍吾はそう言って笑う。無邪気とも取れる笑顔で。
「シニョール、シニョーラ。お待たせしたノーネ! ただいまより学園代表決定デュエルを始めるノーネ!」
そして、運命の代表決定戦が始まった。学園をあげたイベントの代表を決めるデュエルとだけあって観客は多く、ほぼすべての生徒が見学に来ていた。
「準備は出来ているな?」
「ああ! もちろんだぜ!」
「では! 始めるノーネ!」
クロノス教諭の宣言によりお互いにデュエルディスクを起動する。
「「デュエル!!」」
「先行は俺だ! ドロー!」
遊城十代
手札5枚→6枚
「……俺は手札から“融合”を発動する! 手札の“E-HEROバーストレディ”と“E-HEROクレイマン”を融合! 出でよ! “E-HEROランパートガンナー”!」
E-HEROランパートガンナー(地/戦士族 星6)
ATK2000 DEF2500
「いきなり召喚してきたか」
「俺はカードを2枚伏せてターンエンドだ」
「俺のターン、ドロー」
黒木龍吾
手札5枚→6枚
「俺は手札からフィールド魔法“竜の渓谷”を発動する。このカードの効果により手札1枚をコストにデッキから“カンカナカムイ”を墓地に送る。更に今手札から墓地に送られた“闇龍族の脊髄”の効果を発動する。このカードを除外する事で手札からレベル4以下のドラゴン族モンスター1体を特殊召喚出来る。俺は“蛟龍”を特殊召喚する」
蛟龍(闇/ドラゴン族 星3)
ATK1300 DEF0
「そして墓地に存在する“カンカナカムイ”の効果を発動する。“蛟龍”をリリースする事で特殊召喚する! 現れろ! “カンカナカムイ”!」
カンカナカムイ(闇/ドラゴン族 星7)
ATK2600 DEF2300
「リリースされた“蛟龍”の効果でデッキから1枚ドローする。……さらにそれがドラゴン族モンスターなら相手に見せる事でもう1枚ドローできるが引いたカードはドラゴン族モンスターではないためにこれ以上のドローは出来ない」
黒木龍吾
手札3枚→4枚
「……さらに手札から“カオス・マテリアル”を召喚する」
カオス・マテリアル(闇/悪魔族 星1)
ATK0 DEF0
「そして“カンカナカムイ”の効果を発動する。“カオス・マテリアル”をゲームから除外する事で十代、お前の魔法・罠カード全てを手札に戻してもらう」
「くっ!」
「更に“カオス・マテリアル”の効果発動。このカードがモンスター効果でゲームから除外されたとき、相手フィールドのカード1枚をゲームから除外できる。俺は“ランパートガンナー”を除外する」
一瞬にしてフィールドのカードを一掃された十代。そんな十代に喰らいつかんと“カンカナカムイ”が牙を光らせている。
「バトル。“カンカナカムイ”で直接攻撃!」
「ぐっ! ああぁぁぁぁぁっ!!!」
遊城十代
LP4000→1400
ライフを半分以上失う大ダメージを受ける十代だがまだその眼に闘志は残っており、龍吾を真っすぐに見つめている。
「俺はカードを1枚伏せてターンエンドだ」
遊城十代 LP1400
手札3枚
モンスター
なし
魔法・罠
なし
黒木龍吾 LP4000
手札2枚
モンスター
カンカナカムイ
魔法・罠
竜の渓谷(フィールド魔法)
セット
「やっぱり龍吾はすごいぜ!」
「十代こそどうした? この調子じゃ俺を倒す事は出来ないぞ?」
「へっ! それは俺だってわかってるさ。だから今から逆転してやるよ! 俺のターン! ドロー!」
遊城十代
手札3枚→4枚
「……魔法カード“融合回収(フュージョン・リカバリー)”を発動! これにより墓地の“融合”と“クレイマン”を手札に戻す! そして今手札に戻した“クレイマン”と“バブルマン”で融合! “E-HEROマッドボールマン”を守備表示で召喚する!」
E-HEROマッドボールマン(地/戦士族 星6)
ATK1900 DEF3000
「守備力3000……。厄介なモンスターだ」
「俺はカードを2枚伏せてターンエンドだ」
「俺のターン、ドロー」
黒木龍吾
手札2枚→3枚
「……俺は“カンカナカムイ”の効果で“竜の渓谷”を除外して効果を発動する。デッキから2枚ドローし、手札1枚をデッキの下に戻す」
黒木龍吾
手札3枚→5枚→4枚
「手札から“常闇の魔術師”を召喚する」
常闇の魔術師(闇/魔法使い族 星2)
ATK1200 DEF600
「このカードの召喚時効果によりダイスを1回振り、出た目より低い数値のレベルを持つモンスター1体を手札から特殊召喚する」
「ギャンブル性の強いカードか! いいねぇ。ワクワクする!」
「行くぞ。運命のダイスロール」
“常闇の魔術師”が杖を振るうとサイコロが出現し、フィールド内を転がり始める。それは数回回転した後、4の目で止まった。
「出た目は4。よって手札のレベル4以下のモンスター1体を特殊召喚する。俺は“ダーク・サラマンダー”を特殊召喚する」
ダーク・サラマンダー(闇/ドラゴン族 星4)
ATK1900 DEF0
「そして手札から“邪龍の征進”を発動する。自分フィールドの闇属性ドラゴン族モンスター3体をリリースする事でデッキから“永遠邪龍-インフィニティ・カオスドラゴン”を効果を無効にして特殊召喚する!」
「え? でもお前の場のモンスターは確かに3体だけど1体は魔法使い族だぜ? 召喚は……」
「“常闇の魔術師”は自分フィールドに邪龍モンスターが存在する場合、ドラゴン族モンスターとしても扱われる。“カンカナカムイ”は邪龍モンスターとして扱われる為条件は満たしている」
龍吾がそう説明すると、その通りだと言わんばかりに3体のモンスターが光に包まれ、一つに固まっていく。その光はやがて黒く染まり、一匹の龍を形作っていった。
「この効果で特殊召喚された“インフィニティ・カオスドラゴン”は効果を失う代わりに攻守4000となる」
永遠邪龍-インフィニティ・カオスドラゴン(闇/ドラゴン族 星9)
ATK?→4000
DEF?→4000
「ついにでてきたか! お前のエースが!」
「行くぞ十代! “永遠邪龍-インフィニティ・カオスドラゴン”で“マッドボールマン”を攻撃! 終末のカオス・ストリーム!」
いくら守備力3000を誇る“マッドボールマン”と言えどもそれを上回る4000の攻撃力の前には無力だった。“マッドボールマン”は“インフィニティ・カオスドラゴン”のブレスにあっけなく破壊されたが十代はただやられっぱなしではない。
「リバースカードオープン! “ヒーロー・シグナル”! このカードの効果によりデッキから“E-HEROスパークマン”を特殊召喚する!」
E-HEROスパークマン(光/戦士族 星4)
ATK1600 DEF1400
「……俺はこれでターンエンドだ」
遊城十代 LP1400
手札0枚
モンスター
E-HEROスパークマン
魔法・罠
セット
黒木龍吾 LP4000
手札1枚
モンスター
永遠邪龍-インフィニティ・カオスドラゴン
魔法・罠
セット
盤面もライフも圧倒的に十代が不利であり、“インフィニティ・カオスドラゴン”を何とかしない限り十代が勝利する事は無いだろう。
「行くぜ龍吾! 俺のターン、ドロー!」
しかし、十代はこんなピンチな状況も楽しんでおり、どうやって切り抜けるかを考えながらドローを行った。
遊城十代
手札0枚→1枚
「っ! これは……! でも、いや……! 行けるか?」
十代は引いたカードと墓地のカードを見比べながら何かを考えている様子だったがやがて方針が決まったのか一枚のカードを発動した。
「俺は“ホープ・オブ・フィフス”を発動する! このカードの効果により墓地の“バブルマン”、“バーストレディ”、“マッドボールマン”、“ランパートガンナー”、“クレイマン”をデッキに戻してシャッフル。その後2枚ドローする!」
遊城十代
手札0枚→2枚
「俺はリバースカードオープン! “融合準備(フュージョン・リザーブ)”! このカードの効果によって俺は“E-HEROテンペスター”を龍吾に見せる事でそこに書かれている融合素材、つまり“フェザーマン”をデッキから手札に加える! その後墓地の“融合”を1枚手札に加える!」
「融合に必要な素材をすべて集めたというわけか……」
遊城十代
手札2枚→4枚
「行くぜ! 俺は“融合”を発動する! 手札の“フェザーマン”と“バブルマン”、フィールドの“スパークマン”で融合! “E-HEROテンペスター”を召喚!」
E-HEROテンペスター(風/戦士族 星8)
ATK2800 DEF2800
「そして俺は手札から装備魔法“フェイバリット・ヒーロー”を装備する!」
「っ! そのカードは……!」
龍吾はそのカードをよく覚えている。最初にデュエルした時にも使っていたカードだ。
「バトル! “テンペスター”で“インフィニティ・カオスドラゴン”を攻撃!」
「……攻撃力は“インフィニティ・カオスドラゴン”が上だが」
「そう! 装備した“フェイバリット・ヒーロー”の効果を発動する! デッキから“摩天楼-スカイスクレイパー-”を発動! フィールド魔法が発動した事で“フェイバリット・ヒーロー”の効果により“テンペスター”の攻撃力は守備力分アップする!」
「守備力は攻撃力と同じ2800。つまり……!」
E-HEROテンペスター
ATK2800→5600
「行けー、テンペスター! カオス・テンペスト!」
「くっ!」
黒木龍吾
LP4000→2400
「更に“フェイバリット・ヒーロー”の最後の効果によりこのカードを破壊してもう一回“テンペスター”で攻撃する! これで止めだ!」
これが決まれば十代の勝利となる。しかし……。
「リバースカードオープン。“トラップ・フュージョン”」
「!? なんだそれ?」
「手札から“融合”を墓地に送る事で手札・フィールド・墓地のカードを除外して融合召喚を行うカードだ」
「なんだって!?」
「俺は墓地の“インフィニティ・カオスドラゴン”、“カンカナカムイ”、“ダーク・サラマンダー”、“蛟龍”、手札の“老邪龍”をゲームから除外する」
「5体のモンスターを除外する融合召喚!?」
「遊城十代。お前に見せてやる。“インフィニティ・カオスドラゴン”がたどり着く進化の一つをな。融合召喚。“究極闇黒龍-インフィニティ・カオスドラゴン”」
究極闇黒龍-インフィニティ・カオスドラゴン(闇/ドラゴン族 星11)
ATK4000 DEF4000
登場したのは“インフィニティ・カオスドラゴン”を超える黒き龍だった。それは巨大な咆哮を上げるとフィールドに降り立ち、周囲に殺気をまき散らしている。
「……“テンペスター”の攻撃を中止して俺はターンエンドだ」
遊城十代は悔しそうにそう宣言した。既に十代の手札は0枚。伏せカードもなく逆転できる可能性は0と言ってよかった。
「俺のターン、ドロー」
黒木龍吾
手札0枚→1枚
「……俺は“ダークワイバーン”を召喚する」
「っ!」
“ダークワイバーン”の召喚。それが意味しているのは十代の敗北であった。
「バトル。“インフィニティ・カオスドラゴン”で“テンペスター”を攻撃」
「うっ!」
遊城十代
LP1400→200
「止めだ。“ダークワイバーン”で直接攻撃」
「……」
遊城十代
LP200→0
黒き飛竜の突進を受けて敗北する十代。全体を通してみれば龍吾が押し勝っていたと言えるだろう。しかし、それでも敗北した十代は笑顔を浮かべている。
「いやー、負けた負けた。龍吾本当に強いな!」
「……お前もな」
龍吾はどこか前までの無表情に戻ったような感じで言った。龍吾はそれ以上話す事は無くデュエルコートを降りて行った。
そんな龍吾の瞳が炎のように闇が揺らめいていた事に気付く者は誰一人として存在しなかった。
「そうにゃ。二人でデュエルをして勝った方がノース校との対抗デュエルの代表者になるにゃ」
その日、龍吾はレッド寮の寮長でもあり錬金術の授業の教師でもある大徳寺からノース校との対抗デュエルの代表決定戦を十代と行う事を告げられた。
というのも今年のノース校の代表が一年生という事でこちらも一年生でいくべきだと判断。2年連続で代表を務めた亮の了承のもと一年生を代表にすることに決定されたのだがここで意見が割れたのである。亮は面白いデュエルが見れそうだという理由で十代を推薦したがクロノス教諭が龍吾を推薦。十代を代表にしたくないという理由以外にも現状アカデミアで全戦全勝を誇っており、デュエルの腕も申し分ない事からの推薦であった。
結果的に両者がお互いにデュエルして代表を決定する事になり、その連絡を大徳寺から受けたわけだった。
講義後、十代は龍吾の傍によってきた。
「龍吾! 楽しみだなぁ」
「そうだな。だが、今回も俺が勝たせてもらう」
「お! 自信満々だな。けど俺だって今日こそ勝たせてもらうぜ!」
レイとのデュエル以来どこか人間らしくなった龍吾に十代はそう返した。今のところ十代とのデュエルはそこまでしていないが最初のデュエル以来十代は全敗していた。とは言えデュエル自体は名勝負と呼ぶにふさわしいものばかりであり、実力的には互角と言えた。
「明日はお互い全力で行こうぜ!」
「ああ、俺も楽しみにしている」
龍吾はそう言って笑う。無邪気とも取れる笑顔で。
「シニョール、シニョーラ。お待たせしたノーネ! ただいまより学園代表決定デュエルを始めるノーネ!」
そして、運命の代表決定戦が始まった。学園をあげたイベントの代表を決めるデュエルとだけあって観客は多く、ほぼすべての生徒が見学に来ていた。
「準備は出来ているな?」
「ああ! もちろんだぜ!」
「では! 始めるノーネ!」
クロノス教諭の宣言によりお互いにデュエルディスクを起動する。
「「デュエル!!」」
「先行は俺だ! ドロー!」
遊城十代
手札5枚→6枚
「……俺は手札から“融合”を発動する! 手札の“E-HEROバーストレディ”と“E-HEROクレイマン”を融合! 出でよ! “E-HEROランパートガンナー”!」
E-HEROランパートガンナー(地/戦士族 星6)
ATK2000 DEF2500
「いきなり召喚してきたか」
「俺はカードを2枚伏せてターンエンドだ」
「俺のターン、ドロー」
黒木龍吾
手札5枚→6枚
「俺は手札からフィールド魔法“竜の渓谷”を発動する。このカードの効果により手札1枚をコストにデッキから“カンカナカムイ”を墓地に送る。更に今手札から墓地に送られた“闇龍族の脊髄”の効果を発動する。このカードを除外する事で手札からレベル4以下のドラゴン族モンスター1体を特殊召喚出来る。俺は“蛟龍”を特殊召喚する」
蛟龍(闇/ドラゴン族 星3)
ATK1300 DEF0
「そして墓地に存在する“カンカナカムイ”の効果を発動する。“蛟龍”をリリースする事で特殊召喚する! 現れろ! “カンカナカムイ”!」
カンカナカムイ(闇/ドラゴン族 星7)
ATK2600 DEF2300
「リリースされた“蛟龍”の効果でデッキから1枚ドローする。……さらにそれがドラゴン族モンスターなら相手に見せる事でもう1枚ドローできるが引いたカードはドラゴン族モンスターではないためにこれ以上のドローは出来ない」
黒木龍吾
手札3枚→4枚
「……さらに手札から“カオス・マテリアル”を召喚する」
カオス・マテリアル(闇/悪魔族 星1)
ATK0 DEF0
「そして“カンカナカムイ”の効果を発動する。“カオス・マテリアル”をゲームから除外する事で十代、お前の魔法・罠カード全てを手札に戻してもらう」
「くっ!」
「更に“カオス・マテリアル”の効果発動。このカードがモンスター効果でゲームから除外されたとき、相手フィールドのカード1枚をゲームから除外できる。俺は“ランパートガンナー”を除外する」
一瞬にしてフィールドのカードを一掃された十代。そんな十代に喰らいつかんと“カンカナカムイ”が牙を光らせている。
「バトル。“カンカナカムイ”で直接攻撃!」
「ぐっ! ああぁぁぁぁぁっ!!!」
遊城十代
LP4000→1400
ライフを半分以上失う大ダメージを受ける十代だがまだその眼に闘志は残っており、龍吾を真っすぐに見つめている。
「俺はカードを1枚伏せてターンエンドだ」
遊城十代 LP1400
手札3枚
モンスター
なし
魔法・罠
なし
黒木龍吾 LP4000
手札2枚
モンスター
カンカナカムイ
魔法・罠
竜の渓谷(フィールド魔法)
セット
「やっぱり龍吾はすごいぜ!」
「十代こそどうした? この調子じゃ俺を倒す事は出来ないぞ?」
「へっ! それは俺だってわかってるさ。だから今から逆転してやるよ! 俺のターン! ドロー!」
遊城十代
手札3枚→4枚
「……魔法カード“融合回収(フュージョン・リカバリー)”を発動! これにより墓地の“融合”と“クレイマン”を手札に戻す! そして今手札に戻した“クレイマン”と“バブルマン”で融合! “E-HEROマッドボールマン”を守備表示で召喚する!」
E-HEROマッドボールマン(地/戦士族 星6)
ATK1900 DEF3000
「守備力3000……。厄介なモンスターだ」
「俺はカードを2枚伏せてターンエンドだ」
「俺のターン、ドロー」
黒木龍吾
手札2枚→3枚
「……俺は“カンカナカムイ”の効果で“竜の渓谷”を除外して効果を発動する。デッキから2枚ドローし、手札1枚をデッキの下に戻す」
黒木龍吾
手札3枚→5枚→4枚
「手札から“常闇の魔術師”を召喚する」
常闇の魔術師(闇/魔法使い族 星2)
ATK1200 DEF600
「このカードの召喚時効果によりダイスを1回振り、出た目より低い数値のレベルを持つモンスター1体を手札から特殊召喚する」
「ギャンブル性の強いカードか! いいねぇ。ワクワクする!」
「行くぞ。運命のダイスロール」
“常闇の魔術師”が杖を振るうとサイコロが出現し、フィールド内を転がり始める。それは数回回転した後、4の目で止まった。
「出た目は4。よって手札のレベル4以下のモンスター1体を特殊召喚する。俺は“ダーク・サラマンダー”を特殊召喚する」
ダーク・サラマンダー(闇/ドラゴン族 星4)
ATK1900 DEF0
「そして手札から“邪龍の征進”を発動する。自分フィールドの闇属性ドラゴン族モンスター3体をリリースする事でデッキから“永遠邪龍-インフィニティ・カオスドラゴン”を効果を無効にして特殊召喚する!」
「え? でもお前の場のモンスターは確かに3体だけど1体は魔法使い族だぜ? 召喚は……」
「“常闇の魔術師”は自分フィールドに邪龍モンスターが存在する場合、ドラゴン族モンスターとしても扱われる。“カンカナカムイ”は邪龍モンスターとして扱われる為条件は満たしている」
龍吾がそう説明すると、その通りだと言わんばかりに3体のモンスターが光に包まれ、一つに固まっていく。その光はやがて黒く染まり、一匹の龍を形作っていった。
「この効果で特殊召喚された“インフィニティ・カオスドラゴン”は効果を失う代わりに攻守4000となる」
永遠邪龍-インフィニティ・カオスドラゴン(闇/ドラゴン族 星9)
ATK?→4000
DEF?→4000
「ついにでてきたか! お前のエースが!」
「行くぞ十代! “永遠邪龍-インフィニティ・カオスドラゴン”で“マッドボールマン”を攻撃! 終末のカオス・ストリーム!」
いくら守備力3000を誇る“マッドボールマン”と言えどもそれを上回る4000の攻撃力の前には無力だった。“マッドボールマン”は“インフィニティ・カオスドラゴン”のブレスにあっけなく破壊されたが十代はただやられっぱなしではない。
「リバースカードオープン! “ヒーロー・シグナル”! このカードの効果によりデッキから“E-HEROスパークマン”を特殊召喚する!」
E-HEROスパークマン(光/戦士族 星4)
ATK1600 DEF1400
「……俺はこれでターンエンドだ」
遊城十代 LP1400
手札0枚
モンスター
E-HEROスパークマン
魔法・罠
セット
黒木龍吾 LP4000
手札1枚
モンスター
永遠邪龍-インフィニティ・カオスドラゴン
魔法・罠
セット
盤面もライフも圧倒的に十代が不利であり、“インフィニティ・カオスドラゴン”を何とかしない限り十代が勝利する事は無いだろう。
「行くぜ龍吾! 俺のターン、ドロー!」
しかし、十代はこんなピンチな状況も楽しんでおり、どうやって切り抜けるかを考えながらドローを行った。
遊城十代
手札0枚→1枚
「っ! これは……! でも、いや……! 行けるか?」
十代は引いたカードと墓地のカードを見比べながら何かを考えている様子だったがやがて方針が決まったのか一枚のカードを発動した。
「俺は“ホープ・オブ・フィフス”を発動する! このカードの効果により墓地の“バブルマン”、“バーストレディ”、“マッドボールマン”、“ランパートガンナー”、“クレイマン”をデッキに戻してシャッフル。その後2枚ドローする!」
遊城十代
手札0枚→2枚
「俺はリバースカードオープン! “融合準備(フュージョン・リザーブ)”! このカードの効果によって俺は“E-HEROテンペスター”を龍吾に見せる事でそこに書かれている融合素材、つまり“フェザーマン”をデッキから手札に加える! その後墓地の“融合”を1枚手札に加える!」
「融合に必要な素材をすべて集めたというわけか……」
遊城十代
手札2枚→4枚
「行くぜ! 俺は“融合”を発動する! 手札の“フェザーマン”と“バブルマン”、フィールドの“スパークマン”で融合! “E-HEROテンペスター”を召喚!」
E-HEROテンペスター(風/戦士族 星8)
ATK2800 DEF2800
「そして俺は手札から装備魔法“フェイバリット・ヒーロー”を装備する!」
「っ! そのカードは……!」
龍吾はそのカードをよく覚えている。最初にデュエルした時にも使っていたカードだ。
「バトル! “テンペスター”で“インフィニティ・カオスドラゴン”を攻撃!」
「……攻撃力は“インフィニティ・カオスドラゴン”が上だが」
「そう! 装備した“フェイバリット・ヒーロー”の効果を発動する! デッキから“摩天楼-スカイスクレイパー-”を発動! フィールド魔法が発動した事で“フェイバリット・ヒーロー”の効果により“テンペスター”の攻撃力は守備力分アップする!」
「守備力は攻撃力と同じ2800。つまり……!」
E-HEROテンペスター
ATK2800→5600
「行けー、テンペスター! カオス・テンペスト!」
「くっ!」
黒木龍吾
LP4000→2400
「更に“フェイバリット・ヒーロー”の最後の効果によりこのカードを破壊してもう一回“テンペスター”で攻撃する! これで止めだ!」
これが決まれば十代の勝利となる。しかし……。
「リバースカードオープン。“トラップ・フュージョン”」
「!? なんだそれ?」
「手札から“融合”を墓地に送る事で手札・フィールド・墓地のカードを除外して融合召喚を行うカードだ」
「なんだって!?」
「俺は墓地の“インフィニティ・カオスドラゴン”、“カンカナカムイ”、“ダーク・サラマンダー”、“蛟龍”、手札の“老邪龍”をゲームから除外する」
「5体のモンスターを除外する融合召喚!?」
「遊城十代。お前に見せてやる。“インフィニティ・カオスドラゴン”がたどり着く進化の一つをな。融合召喚。“究極闇黒龍-インフィニティ・カオスドラゴン”」
究極闇黒龍-インフィニティ・カオスドラゴン(闇/ドラゴン族 星11)
ATK4000 DEF4000
登場したのは“インフィニティ・カオスドラゴン”を超える黒き龍だった。それは巨大な咆哮を上げるとフィールドに降り立ち、周囲に殺気をまき散らしている。
「……“テンペスター”の攻撃を中止して俺はターンエンドだ」
遊城十代は悔しそうにそう宣言した。既に十代の手札は0枚。伏せカードもなく逆転できる可能性は0と言ってよかった。
「俺のターン、ドロー」
黒木龍吾
手札0枚→1枚
「……俺は“ダークワイバーン”を召喚する」
「っ!」
“ダークワイバーン”の召喚。それが意味しているのは十代の敗北であった。
「バトル。“インフィニティ・カオスドラゴン”で“テンペスター”を攻撃」
「うっ!」
遊城十代
LP1400→200
「止めだ。“ダークワイバーン”で直接攻撃」
「……」
遊城十代
LP200→0
黒き飛竜の突進を受けて敗北する十代。全体を通してみれば龍吾が押し勝っていたと言えるだろう。しかし、それでも敗北した十代は笑顔を浮かべている。
「いやー、負けた負けた。龍吾本当に強いな!」
「……お前もな」
龍吾はどこか前までの無表情に戻ったような感じで言った。龍吾はそれ以上話す事は無くデュエルコートを降りて行った。
そんな龍吾の瞳が炎のように闇が揺らめいていた事に気付く者は誰一人として存在しなかった。
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- 04/01 09:11 [ SS ] 【2話】黄金の守護者
- 04/01 08:58 [ 評価 ] 10点 《肆世壊=ライフォビア》「 《ティアラメンツ》《クシャトリラ》等のフィールド魔法は…
- 04/01 08:46 [ SS ] ライフ・イズ・カードフル !
- 04/01 08:41 [ 評価 ] 8点 《コンフィラス・ド・ヌーベルズ》「?の魔法・罠破壊効果は、ありがたいと思い…
- 04/01 08:12 [ 評価 ] 7点 《超越天翔》「恐竜族専用の蘇生罠 死者蘇生のように相手のモンスター…
- 04/01 06:45 [ 評価 ] 8点 《超越竜ドリルグナトゥス》「?の帰還効果は、「恐竜族」デッキでは効果のコスト…
- 04/01 05:56 [ SS ] 第10話:悪しき魂を塗り潰す彩
- 04/01 04:03 [ 評価 ] 2点 《スカルライダー》「初期のモンスター効果を持たない儀式モンスターの中でも残念…
- 03/31 23:48 [ 評価 ] 9点 《セキュア・ガードナー》「リンク1を光属性に変換できるモンスター リンク1は出しや…
- 03/31 23:26 [ 評価 ] 10点 《鎖龍蛇-スカルデット》「鎖と髑髏を纏った龍、好きな人は凄く好きそ…
- 03/31 22:42 [ 掲示板 ] カードリストにおける誤表記・不具合報告スレ
- 03/31 20:55 [ デッキ ] ドラゴン
- 03/31 18:18 [ ボケ ] ヴァリアンツの忍者-南月の新規ボケ。君、魔法使い族じゃなくて忍法使い族だ…
- 03/31 17:40 [ 評価 ] 8点 《ヴァリアンツの忍者-南月》「ヴァリアンツの巫女ー東雲とセットで運用すること…
- 03/31 17:04 [ 評価 ] 6点 《ハングリーバーガー》「効果のない儀式モンスターだったカードがテーマの真の主…
- 03/31 16:37 [ 評価 ] 7点 《血肉の代償》「現在禁止カードである《血の代償》のリメイクカードで、既…
- 03/31 16:16 [ 評価 ] 6点 《ウィッチクラフト・エーデル》「《ウィッチクラフト・バイスマスター》の登場で株が上がった…
- 03/31 15:53 [ 評価 ] 10点 《捕食植物ヴェルテ・アナコンダ》「さすがに適当な効果モンスター2体からポン…