VSイカサマ便所ワンキル　作：パシフィスの人

ここは日本ではないどこか・・・

この国では遊戯王ОCGカードゲームが空前の大ブームとなっており、高額な賞金や商品が出る
大会が毎日のように開催されていた。

しかし高額な賞金・商品をよからぬ手段で入手しようとする輩は現れる。
イカサマにより大会を荒らす決闘者が問題となったのだ。そんな噂を聞きつけ彼が今この国に立つ・・・





ABC杯参加受付をしていまーす。もう間もなく参加受付を終了しますがほかに参加する方はいませんかー？


店内に入るや否や大会の参加受付終了をしようとする店員の声が聞こえる


ギリギリまにあったようだ・・・


待ってくれ俺も参加したい

参加ですね参加費10000DPとなっておりますがよろしいでしょうか？


大会参加費がこんなにも高いのは理由がある　今回の大会は100人以上の規模を想定された大会、
上位入賞　商品が手札誘発の20thシクセットであることも理由の一つだが優勝賞品が　あの　
光の創造神ホルアクティだというのだ　ネットに流せば10万はくだらないので金目当てでの参加者も
たくさんいる。金目当てで参加するのはまだいい　問題なのは・・・


今から大会を始めまーす。　マッチング発表していきますねー。


始まったようだ　さて・・・


始めようか　決闘を


時間がたち現在3回戦目　この試合含め全勝なら上位入賞が確定する　

俺は１、２回戦とも勝っている　ここで勝てば上位入賞　景品がもらえるがあいにく俺は興味はない。
俺がこの大会に参加した理由は・・・


おっ君がオレの対戦相手かぁ、　対戦よろしくなっ！


目　の　前　に　い　る　ク　ズ　を　倒　す　た　め　だ


それでは決闘を始めてください。

お願いしまーす

お願いします


俺はじゃんけんで負けて後攻になった　

相手はターンが始まるとしばらくうなって　


すいません　急におなかが痛くなったのでトイレに行ってもいいですか？


彼が使うイカサマは「スリカエ」だ　彼は手札に毎回イカサマで手札に加えた
トリックスターマンジュシカ
を使いそのカード1枚でできるワンキルを決めて勝っている
そのワンキルの方法は『便所ワンキル』だこの大会のルールでは制限時間の40分がきたら
LPが多いほうが勝者となるというルールが採用されており、極論な話このルールで勝とうと思えば。
40分近く時間稼ぎしてLPに少しでもダメージを与えてそのまま時間切れで勝つ
なんていう
相手に文字どおり
何もさせない決闘で勝つことができるルールだ
この国では便所ワンキルは1回目は不慮の事態もあるので、
警告ですむ。逆に言えば1大会に1回はこの戦法を取れるデッキは相手がだれであれ限りなく、
確実に近い勝利を手に入れることができる。
しかも彼のイカサマは普通にあり得る確率を毎回起こしているだけなので　何回も決闘のデータを
みないとイカサマをしているとわからない。

それを利用して彼は上位賞の確定する試合や　ほかのプレイヤーの依頼で負けてほしい決闘者の試合で
この方法で理不尽に勝利してきた。　


しかし相手が悪かったな・・・


試合時間残り2分


おまたせー　ごめんねー　遅くなって　

いいんですよ、突然の腹痛は仕方ないです

ありがとうございます。そのままメインフェイズ　手札から
トリックスター・マンジュシカを召喚します。

うーんどうしようカードを2枚伏せてエンドです。


やはり仕掛けてきたか・・・

現在の試合終了までの残り時間は50秒

俺が勝つには1ターン50秒（しかも相手による遅延行為付き）でLP差200をどうにかしなくちゃいけない。
このショップには客の見える位置に時計がないので正確な時間がわからない　だから　実際にしたとき
そんなつもりはなかった　とごまかせると相手は思っているが。おれがその程度の対策もしないでイカサマを
見逃すわけがない、時計が見れなくてもオレの体内時計は正確だ　相手がこの秒数を狙ってターンを
渡したことがよくわかる。
目には目を、イカサマにはそれ以上のイカサマを、因果応報　これがオレのイカサマだ！

ドロー！

相手がカードをドローしたので200ポイントのダメージを与えます　

LP8000→7800

・・・・・・

（考え事か？　まああと10秒で俺の勝ちメインフェイズに入る宣言もしてないし
今から何かしようと思っても　考えるフリをして時間を稼いで俺の勝ちだ！）

揃いました・・・

封印されしエクゾディア　封印されし者の右腕　封印されし者の左腕
　　　封印されし者の右足　封印されし者の左足


はっ？


なんだとっ！？


お前いい加減にしろ！　イカサマなんてして勝って大会に参加した人に申し訳ないと思わないのか！！

イカサマ？　これはあくまで私が運でそろえただけですよ。

しらばっくれるな　ありえないだろう！？　後攻なにもしないでエクゾなんて！

イカサマは指摘できなければ　あるいは　ルールに触れなければイカサマじゃない・・・
それはあなたもよくしっているだろう？

おまえっ！？最初から俺を狙って・・・

さて決闘の勝敗だが制限時間の前に俺がエクゾディアで勝利　そしてもう時間切れだ。
この　決闘　俺の勝ちだ。

くっ・・・


彼は黙り込んだ　ここで騒げばトイレに籠っていたことについて俺を糾弾するだろう。
だが彼は俺を糾弾するだけの発言力がない。ありえないが　起こりゆる可能性のある奇跡か、
人によっては故意に見えるトイレ籠り　いざとなったら味方がつくのはこっちだ。　彼もそれをわかっているので恨めしい視線を飛ばしつつも、黙り込んでいる。

店長　ちょっといいですか？

は、はい　なんでしょうか？

私は自分の運でエクゾディアをそろえたのですが、信じてもらえそうにないそろえ方をしたので
リタイアします。私の上位賞は1位の人にでも上げてください。


俺はいつもこのような方法で大会を抜ける。　この方法をいつもとるなら、イカサマをしてもメリットが
少ないと思われるでイカサマをしてると疑われにくくなる。
ちなみに俺が抜けてもコイツが上位にならないように細工済みだ。


くっ　お前まさか・・・俺をつぶすためだけに、この大会に参加したな・・・

そうだと思うなら、心当たりがあるんだろう？　自分がしたオイタは、ほどほどにしないと。
次は二度とこの業界に近づけない体になるかもしれないぞ。


そう言って俺は殺気を放った


ヒッ　ヒィィィ！！


俺の殺気にあてられたのか奴は情けない声を出して逃げていく


こうしてこの国からイカサマ氏が一人消えた・・・

だが彼は神聖な決闘に悪意がある限り　どこへでも現れるだろう。

彼のイカサマを消す旅は始まったばかりである。