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Phase3 青い閃光 作:ニセチノミー
遊戯王OCGカード紹介コーナー
海馬「今回から俺が遊戯王のカードを1枚紹介してやるぞ!」
??「俺も手伝うよ!兄様」
海馬「モクバ!よし、俺たちが今回紹介するカードはこれだ!」
《青眼の白龍》
モクバ「海馬コーポレーションのシンボルであり兄様の最強カードだ!」
海馬「こいつの攻撃力3000は到底超えられまい」
モクバ「モンスターを2体使って召喚しなければならないレベル8のモンスターだけど、特殊召喚できる方法が沢山あるカードの1枚でもあるんだ」
海馬「銀龍の轟咆やドラゴン復活の狂奏、蒼眼の銀龍など様々な方法があるからいろいろ試すといいぞ!」
モクバ「今回はここまで!ルールを守って楽しくデュエル!」
海馬「また会おう!ワハハハハ!」
亜美とプロデュエリストのエキシビションデュエルまであと2日の夜、海馬は自室で
青眼の白龍に酷似したデザインの鎧について調べていた。
海馬の白眼には血管が浮き、地割れのようになっていた。
「くっ、だめか…詳細が分からぬ以上調べても無意味だ。イギリスに出向くという考えはあるが、エキシビションデュエルと俺が亜美に課せた試験も控えている。」
海馬は額に手を当てる。すると、部屋の奥から誰が自分を呼ぶ声が聞こえてきた。
「兄様!入っていいかい?」
「モクバか、入るがいい」
海馬は部屋のオートロックを開け、モクバを部屋へ通した。
「兄様、まだあのことについて調べていたの?」
「まぁな、俺でも調べることができないものがあったとはな」
「兄様も変わったね。過去には興味ないって前までは言ってたのに」
「いや、過去なんぞどうでもいいという考えは変わらんさ。青眼の白龍に関わる話は見過ごせないだけだ」
「ふーん、まあいいけどさ。兄様、実はお願いがあって来たんだよね」
モクバはそういうと、来ていた白衣のポケットからカードの束を取り出して少し恥ずかしそうにこう言った
「久しぶりにさ、デュエルの相手してくれよ」
海馬はフッと笑い椅子から立ち上がった
「モクバとデュエルか…いいぞ、やろうか。
ただし、手加減はせんぞ。お前も本気で来るんだ」
「わかったぜ。俺だってそろそろ兄様に力を認めて貰わないとって思ってたんだ」
2人はデュエル用のテーブルまで移動し、位置に着くと、互いにデッキをシャッフルし、デュエルの準備を整えた。
「先攻はモクバ、お前にやるぞ」
「遠慮なく行くぜ兄様!」
「デュエル!!」
海馬LP3000
モクバLP3000
「俺のターンだぜ、ドロー!」
モクバは兄との久々のデュエルだからか、気合いを込めてカードをドローした。
モクバはドローしたカードをみてニヤッと笑った。
「こいつは珍しいドラゴンだぜ!《アレキサンドライドラゴン》!」
煌々たる鱗を輝かせた巨大なドラゴンがモクバのフィールドに出現し、一吠えした。
ATK2000
「カードを1枚セットしてターン終了だぜ」
「俺のターン!ドロー!フフ…いきなり攻撃力2000のモンスターを召喚するとはな。だがすぐに消し去ってくれる!俺は、X-ヘッド・キャノンを召喚!」
ATK1800
海馬のフィールドにはブルーメタルの輝きを放つマシンモンスター《X-ヘッド・キャノン》が現れた。赤く光る目をギラつかせ、アレキサンドライドラゴンを睨みつけた。
「魔法カード発動!《ボンズ・オブ・マシンズ》このカードはデッキからユニオンモンスター1体を装備可能なモンスターに装備することが出来る!俺は、《Z-メタル・キャタピラー》をXに装備!」
X-ヘッド・キャノン
ATK1800→2400
「攻撃力が抜かされた!」
「行くぞ、バトルだ!X-ヘッド・キャノンで攻撃!《クロスブラスター》!」
Xは肩に装備された二本のキャノン砲から電柱程度の太さのレーザー光線をアレキサンドライドラゴンに向けて放った。
だが、突如謎の暴風が吹き、Xのレーザー光線を消滅させた。
「何っ!?」
「兄様譲りの戦法さ!俺はカウンター罠の《攻撃の無力化》を発動していたぜ!」
モクバの顔は余裕というよりも満面の笑顔に満ちていた。
兄から教わった戦い方を自分もできたのが嬉しかったのだろう。
その様子を見た海馬はフッと軽く笑った。
「少しはやるようになったか。流石は俺の弟。だが、デュエルはデュエルだ。次こそ仕留めてやる!カードを1枚セットしてターン終了だ」
「俺のターンだぜ!俺はアレキサンドライドラゴンをリリースし、このカードを召喚するぜ!虹の輝石の翼はためかせ、ここに顕れよ!《ベリルフェザー・ドラゴン》
☆7 ATK2600
虹色に輝く宝石を纏った一匹の龍がモクバのフィールドに出現した。
その神々しい輝きは部屋一面を虹色に染め上げる。
「ベリルフェザーはドラゴン族をリリースしてアドバンス召喚する場合、その生贄は1体でも召喚できるんだぜい!そしてベリルフェザーの効果!このカードは相手に直接攻撃ができる!行け、ベリルフェザー!《ルーンブレイザー》!」
「ぐわあっ!」
海馬
LP3000→400
ベリルフェザーの翼が虹色に光り、そこから光線を雨のように降らし、豪雨のごとく海馬に襲いかかった。
「やるな…モクバ。だがここで負ける俺ではない!リバースカードオープン!《煉獄スクラッパー》このカードの効果によりデッキから機械族モンスター2体を墓地に送る!俺はこの2枚を墓地に送る」
「兄様は何を送ったんだ…?ターンエンド」
「俺のターン、ドロー!手札から魔法カード《簡易修復(イージーリペア)》発動!
先程墓地に送った《Y-ドラゴン・ヘッド》を特殊召喚する!」
☆4 DEF1600
「そんな…!兄様のフィールドにX、Y、Zが揃いやがったぜ…」
「モクバ、見るがいい!仲間と結束する者の底力を!俺はX、Y、Zの三体を除外し、融合デッキから《XYZ-ドラゴン・キャノン》を特殊召喚する!」
☆8 ATK2800
青、赤、黄のマシンモンスター達が互いに連結しあい誕生したXYZ-ドラゴン・キャノンが砲台の発射口を青く光らせながら出現した。
「XYZ-ドラゴン・キャノンの効果発動!手札を1枚捨てることによって相手の場のカード1枚を破壊できる!消えろ、ベリルフェザー!」
海馬の捨てた1枚のカードが光となってXYZのXの砲台の発射口に吸い込まれ、一筋の光線となって発射された。
その光線はベリルフェザーの胸部を貫き爆発。ベリルフェザーは苦痛の咆哮を上げながらフィールドから消えた。
「ベリルフェザーが!」
「そしてYと同時に墓地に送った《エンハンスカウター》の効果!墓地からこいつを除外し、ターンの終了時までフィールドの機械族モンスターの攻撃力を2倍にする」
XYZ-ドラゴン・キャノン
ATK2800→5600
「行くぞモクバ!XYZ-ドラゴン・キャノンで攻撃!《XYZハイパーキャノン》!」
「わああああああっ!!」
モクバ
LP3000→0
「流石、兄様だ。デッキも万全みたいだね」
「未熟者め…その程度では亜美にも勝てんぞ。後々奴ともデュエルするだろう。お前はもう20だ。負けて舐められぬようにしないとなフフフ…」
「亜美?亜美って前に兄様が弟子にとったっていうあの女の子か?後々デュエルするってことは童美野町に来てるの?」
「ああ、今度お前にも会わせてやろう」
「うん、ぜひ会ってみたいぜ」
(今の兄様少しだけ笑顔だったな。あの一件以来全然笑ってくれなかったのに…俺はもっと明るい兄様の笑顔が見たい。あの時の優しい兄様の笑顔を)
「モクバ、どうした?」
「えっ!?いや、なんでもない…っ!?」
突如2人の目の前を謎の光が横切った。
光は青白く光りながら部屋の中をふわふわと漂った。
「な、何だあれは!?一体どうなっているんだ?」
「わからない…あっ、光が、追いかけよう兄様!」
モクバがそういった瞬間、青白い光は速度を上げ、逃げるように部屋の壁をすり抜けていった。
2人は青白い光を追いかけて行くうちに会社の出口まで来ていた。
その時には青白い光を見失っていた。
「逃げられたか…だがあの光、俺たちに何かを訴えかけているかのように見えた気がするのだ」
「訴えるっていったって何を訴えるのさ。
兄様のお陰で今の童美野町の治安は良くなってるし、7年前のあの時以来悪いことは起こってないっていうのに」
「確かにそうだ。今の童美野町は安泰だ…新しい出来事など何も…いや…まさか!」
「何!?何か心当たりでもあるの?」
「あぁ、童美野町に起こった新たな出来事について少し心当たりがある。モクバ、ついてこい」
海馬はそういうと疲れの知らない車のごとく再び走り出した。
モクバも突然走り出したことに対する驚きと何に心当たりがあるのかが分からず頭がぐちゃぐちゃになりながらも慌てて後を追う。
それから海馬は自分の弟のことも忘れてしまうほど走り続けた。
モクバが待てといっても海馬の足音と走ったことによって生まれる風によって全てかき消されていった。
しばらくして海馬の足が止まった。
モクバもふらふらになりながらもやっとの想いで海馬に追いついた。
「兄…様…やっと、はぁ、追いついた」
「モクバ!す、すまない。つい夢中になってしまった。だが、目的地に着いたぞ、ここだ」
「兄様この家って」
「俺が海馬建設に用意させた亜美の家だ。俺の勘だとここが怪しいはずだ」
海馬はドアにかかっているデュエルディスク認証式のロックに自身のディスクをかざしてロックを解錠し、急ぐように家の中へと入っていった。
「亜美!どこだ!モクバ、家の中を徹底的に探すぞ」
「うん、兄様」
2人は亜美を探すため家のあちこちを探したがどういうわけか亜美の姿は見当たらなかった。
自分達の前に突如現れた青白い光と亜美との関連性があるかどうかは分からないが時が経つにつれ海馬の不安は中粒の雪のように募っていった。
そして2人は捜索していない最後の場所である亜美の部屋へと入っていった。
「亜美!……どういうことだ!?」
最後の頼みの綱である亜美の部屋にも亜美の姿は無かった。
何の物音もせずただカーテンがゆらゆらと揺れているのみだった。
「亜美よ、一体どこへいってしまったのだ」
自分の弟子である亜美がいない。そう思った瞬間海馬の瞳は少しずつ縮小していった
だが、そんな暇すら与えまいと海馬のデュエルディスクに一本の連絡が入った。
海馬は恐る恐るそれに応じる。
「瀬人様!私です、磯野です!」
「何だ」
「大変なんです!今すぐ会社にお戻りを!
我が社が突然何者かに襲撃されて多くの社員達が大勢倒れているのです!私と河豚田達が只今手当てしております!瀬人様も応援よろしくお願いします!」
「何だと!?分かった、直ぐに向かう」
「兄様、急ごう!」
「ああ、許せ亜美よ。何があったかは分からぬが、お前の無事を俺は信じる!」
今回のストーリーカード
ベリルフェザー・ドラゴン
レベル7闇属性 ドラゴン族/効果
このカードをアドバンス召喚する場合、自分フィールドのドラゴン族モンスター1体をリリースしてアドバンス召喚できる。
①:このカードは相手に直接攻撃ができる。
②:Secret
海馬「今回から俺が遊戯王のカードを1枚紹介してやるぞ!」
??「俺も手伝うよ!兄様」
海馬「モクバ!よし、俺たちが今回紹介するカードはこれだ!」
《青眼の白龍》
モクバ「海馬コーポレーションのシンボルであり兄様の最強カードだ!」
海馬「こいつの攻撃力3000は到底超えられまい」
モクバ「モンスターを2体使って召喚しなければならないレベル8のモンスターだけど、特殊召喚できる方法が沢山あるカードの1枚でもあるんだ」
海馬「銀龍の轟咆やドラゴン復活の狂奏、蒼眼の銀龍など様々な方法があるからいろいろ試すといいぞ!」
モクバ「今回はここまで!ルールを守って楽しくデュエル!」
海馬「また会おう!ワハハハハ!」
亜美とプロデュエリストのエキシビションデュエルまであと2日の夜、海馬は自室で
青眼の白龍に酷似したデザインの鎧について調べていた。
海馬の白眼には血管が浮き、地割れのようになっていた。
「くっ、だめか…詳細が分からぬ以上調べても無意味だ。イギリスに出向くという考えはあるが、エキシビションデュエルと俺が亜美に課せた試験も控えている。」
海馬は額に手を当てる。すると、部屋の奥から誰が自分を呼ぶ声が聞こえてきた。
「兄様!入っていいかい?」
「モクバか、入るがいい」
海馬は部屋のオートロックを開け、モクバを部屋へ通した。
「兄様、まだあのことについて調べていたの?」
「まぁな、俺でも調べることができないものがあったとはな」
「兄様も変わったね。過去には興味ないって前までは言ってたのに」
「いや、過去なんぞどうでもいいという考えは変わらんさ。青眼の白龍に関わる話は見過ごせないだけだ」
「ふーん、まあいいけどさ。兄様、実はお願いがあって来たんだよね」
モクバはそういうと、来ていた白衣のポケットからカードの束を取り出して少し恥ずかしそうにこう言った
「久しぶりにさ、デュエルの相手してくれよ」
海馬はフッと笑い椅子から立ち上がった
「モクバとデュエルか…いいぞ、やろうか。
ただし、手加減はせんぞ。お前も本気で来るんだ」
「わかったぜ。俺だってそろそろ兄様に力を認めて貰わないとって思ってたんだ」
2人はデュエル用のテーブルまで移動し、位置に着くと、互いにデッキをシャッフルし、デュエルの準備を整えた。
「先攻はモクバ、お前にやるぞ」
「遠慮なく行くぜ兄様!」
「デュエル!!」
海馬LP3000
モクバLP3000
「俺のターンだぜ、ドロー!」
モクバは兄との久々のデュエルだからか、気合いを込めてカードをドローした。
モクバはドローしたカードをみてニヤッと笑った。
「こいつは珍しいドラゴンだぜ!《アレキサンドライドラゴン》!」
煌々たる鱗を輝かせた巨大なドラゴンがモクバのフィールドに出現し、一吠えした。
ATK2000
「カードを1枚セットしてターン終了だぜ」
「俺のターン!ドロー!フフ…いきなり攻撃力2000のモンスターを召喚するとはな。だがすぐに消し去ってくれる!俺は、X-ヘッド・キャノンを召喚!」
ATK1800
海馬のフィールドにはブルーメタルの輝きを放つマシンモンスター《X-ヘッド・キャノン》が現れた。赤く光る目をギラつかせ、アレキサンドライドラゴンを睨みつけた。
「魔法カード発動!《ボンズ・オブ・マシンズ》このカードはデッキからユニオンモンスター1体を装備可能なモンスターに装備することが出来る!俺は、《Z-メタル・キャタピラー》をXに装備!」
X-ヘッド・キャノン
ATK1800→2400
「攻撃力が抜かされた!」
「行くぞ、バトルだ!X-ヘッド・キャノンで攻撃!《クロスブラスター》!」
Xは肩に装備された二本のキャノン砲から電柱程度の太さのレーザー光線をアレキサンドライドラゴンに向けて放った。
だが、突如謎の暴風が吹き、Xのレーザー光線を消滅させた。
「何っ!?」
「兄様譲りの戦法さ!俺はカウンター罠の《攻撃の無力化》を発動していたぜ!」
モクバの顔は余裕というよりも満面の笑顔に満ちていた。
兄から教わった戦い方を自分もできたのが嬉しかったのだろう。
その様子を見た海馬はフッと軽く笑った。
「少しはやるようになったか。流石は俺の弟。だが、デュエルはデュエルだ。次こそ仕留めてやる!カードを1枚セットしてターン終了だ」
「俺のターンだぜ!俺はアレキサンドライドラゴンをリリースし、このカードを召喚するぜ!虹の輝石の翼はためかせ、ここに顕れよ!《ベリルフェザー・ドラゴン》
☆7 ATK2600
虹色に輝く宝石を纏った一匹の龍がモクバのフィールドに出現した。
その神々しい輝きは部屋一面を虹色に染め上げる。
「ベリルフェザーはドラゴン族をリリースしてアドバンス召喚する場合、その生贄は1体でも召喚できるんだぜい!そしてベリルフェザーの効果!このカードは相手に直接攻撃ができる!行け、ベリルフェザー!《ルーンブレイザー》!」
「ぐわあっ!」
海馬
LP3000→400
ベリルフェザーの翼が虹色に光り、そこから光線を雨のように降らし、豪雨のごとく海馬に襲いかかった。
「やるな…モクバ。だがここで負ける俺ではない!リバースカードオープン!《煉獄スクラッパー》このカードの効果によりデッキから機械族モンスター2体を墓地に送る!俺はこの2枚を墓地に送る」
「兄様は何を送ったんだ…?ターンエンド」
「俺のターン、ドロー!手札から魔法カード《簡易修復(イージーリペア)》発動!
先程墓地に送った《Y-ドラゴン・ヘッド》を特殊召喚する!」
☆4 DEF1600
「そんな…!兄様のフィールドにX、Y、Zが揃いやがったぜ…」
「モクバ、見るがいい!仲間と結束する者の底力を!俺はX、Y、Zの三体を除外し、融合デッキから《XYZ-ドラゴン・キャノン》を特殊召喚する!」
☆8 ATK2800
青、赤、黄のマシンモンスター達が互いに連結しあい誕生したXYZ-ドラゴン・キャノンが砲台の発射口を青く光らせながら出現した。
「XYZ-ドラゴン・キャノンの効果発動!手札を1枚捨てることによって相手の場のカード1枚を破壊できる!消えろ、ベリルフェザー!」
海馬の捨てた1枚のカードが光となってXYZのXの砲台の発射口に吸い込まれ、一筋の光線となって発射された。
その光線はベリルフェザーの胸部を貫き爆発。ベリルフェザーは苦痛の咆哮を上げながらフィールドから消えた。
「ベリルフェザーが!」
「そしてYと同時に墓地に送った《エンハンスカウター》の効果!墓地からこいつを除外し、ターンの終了時までフィールドの機械族モンスターの攻撃力を2倍にする」
XYZ-ドラゴン・キャノン
ATK2800→5600
「行くぞモクバ!XYZ-ドラゴン・キャノンで攻撃!《XYZハイパーキャノン》!」
「わああああああっ!!」
モクバ
LP3000→0
「流石、兄様だ。デッキも万全みたいだね」
「未熟者め…その程度では亜美にも勝てんぞ。後々奴ともデュエルするだろう。お前はもう20だ。負けて舐められぬようにしないとなフフフ…」
「亜美?亜美って前に兄様が弟子にとったっていうあの女の子か?後々デュエルするってことは童美野町に来てるの?」
「ああ、今度お前にも会わせてやろう」
「うん、ぜひ会ってみたいぜ」
(今の兄様少しだけ笑顔だったな。あの一件以来全然笑ってくれなかったのに…俺はもっと明るい兄様の笑顔が見たい。あの時の優しい兄様の笑顔を)
「モクバ、どうした?」
「えっ!?いや、なんでもない…っ!?」
突如2人の目の前を謎の光が横切った。
光は青白く光りながら部屋の中をふわふわと漂った。
「な、何だあれは!?一体どうなっているんだ?」
「わからない…あっ、光が、追いかけよう兄様!」
モクバがそういった瞬間、青白い光は速度を上げ、逃げるように部屋の壁をすり抜けていった。
2人は青白い光を追いかけて行くうちに会社の出口まで来ていた。
その時には青白い光を見失っていた。
「逃げられたか…だがあの光、俺たちに何かを訴えかけているかのように見えた気がするのだ」
「訴えるっていったって何を訴えるのさ。
兄様のお陰で今の童美野町の治安は良くなってるし、7年前のあの時以来悪いことは起こってないっていうのに」
「確かにそうだ。今の童美野町は安泰だ…新しい出来事など何も…いや…まさか!」
「何!?何か心当たりでもあるの?」
「あぁ、童美野町に起こった新たな出来事について少し心当たりがある。モクバ、ついてこい」
海馬はそういうと疲れの知らない車のごとく再び走り出した。
モクバも突然走り出したことに対する驚きと何に心当たりがあるのかが分からず頭がぐちゃぐちゃになりながらも慌てて後を追う。
それから海馬は自分の弟のことも忘れてしまうほど走り続けた。
モクバが待てといっても海馬の足音と走ったことによって生まれる風によって全てかき消されていった。
しばらくして海馬の足が止まった。
モクバもふらふらになりながらもやっとの想いで海馬に追いついた。
「兄…様…やっと、はぁ、追いついた」
「モクバ!す、すまない。つい夢中になってしまった。だが、目的地に着いたぞ、ここだ」
「兄様この家って」
「俺が海馬建設に用意させた亜美の家だ。俺の勘だとここが怪しいはずだ」
海馬はドアにかかっているデュエルディスク認証式のロックに自身のディスクをかざしてロックを解錠し、急ぐように家の中へと入っていった。
「亜美!どこだ!モクバ、家の中を徹底的に探すぞ」
「うん、兄様」
2人は亜美を探すため家のあちこちを探したがどういうわけか亜美の姿は見当たらなかった。
自分達の前に突如現れた青白い光と亜美との関連性があるかどうかは分からないが時が経つにつれ海馬の不安は中粒の雪のように募っていった。
そして2人は捜索していない最後の場所である亜美の部屋へと入っていった。
「亜美!……どういうことだ!?」
最後の頼みの綱である亜美の部屋にも亜美の姿は無かった。
何の物音もせずただカーテンがゆらゆらと揺れているのみだった。
「亜美よ、一体どこへいってしまったのだ」
自分の弟子である亜美がいない。そう思った瞬間海馬の瞳は少しずつ縮小していった
だが、そんな暇すら与えまいと海馬のデュエルディスクに一本の連絡が入った。
海馬は恐る恐るそれに応じる。
「瀬人様!私です、磯野です!」
「何だ」
「大変なんです!今すぐ会社にお戻りを!
我が社が突然何者かに襲撃されて多くの社員達が大勢倒れているのです!私と河豚田達が只今手当てしております!瀬人様も応援よろしくお願いします!」
「何だと!?分かった、直ぐに向かう」
「兄様、急ごう!」
「ああ、許せ亜美よ。何があったかは分からぬが、お前の無事を俺は信じる!」
今回のストーリーカード
ベリルフェザー・ドラゴン
レベル7闇属性 ドラゴン族/効果
このカードをアドバンス召喚する場合、自分フィールドのドラゴン族モンスター1体をリリースしてアドバンス召喚できる。
①:このカードは相手に直接攻撃ができる。
②:Secret
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