第21話：ACT2に抗え　作：青き眼の凡人

スターナイト・ダンスACT2はその踊りを見た者の本能を刺激し、踊らせる特技。
しかしゴードンはデュエルの途中で、それも決勝戦という大舞台で突然デュエルを放棄し踊り出すわけにはいかない。それ故、ゴードンは金縛りにあったかのように動けなかなっていた。

ゴードン(何か対抗策はねえのか…？)

必死で考えを巡らせるがいかんせん踊りたい本能を抑え込むのに精一杯でいい策が思い浮かばない。万事休すか。と思われたその時。

アルフレッド「いいか！絶対に目を開けるなよ！」
アマンダ「は、はいぃ〜！」
麟「うわこれ音楽も同じ効果持ってるの！？耳も塞がなきゃまずいよアルフレッドさん！」

ゴードン(……何やってんだ？)

ゴードンがその方向を見るとユーリが頬をぷくぅと膨らませていた。そしてその隣では必死に目と耳を塞ぐ従者三人。それを見てゴードンは全て察した。

ゴードン(要はアレか？踊りたくても踊れないお嬢様を気にしてあの三人は踊らないように必死で対策をしてるってわけか？出来た奴らだぜほんとによぉ…しかしお嬢様、この間は決め台詞を考えてたと思ったら今度はダンスか…意外とアクティブなところあるな…)

ゴードン(……まてよ？踊らない方法？あいつらみたいに目を瞑っていれば確かに踊りは見なくて済むが…ダメだ、そしたらカードが見えねえ…)


麟『耳も塞がなきゃまずいよアルフレッドさん！』


ゴードン(……麟、お前ってほんとよく頭の回る奴だよな)


ゴードンは懐に持っていたティッシュを丸め、それを耳の穴に突っ込んだ。どうやら耳栓をしたらしい。

ゴードン「…！よっしゃ、だいぶマシだ！俺は手札から魔法カード、『死者蘇生』発動！墓地から『インフェルニティ・デーモン』を特殊召喚！デーモンの効果！デッキから『インフェルニティ・ネクロマンサー』を手札に加える！」
ゴードン「そして、ネクロマンサーを通常召喚！ネクロマンサーの効果発動！墓地からもう一体のネクロマンサーを特殊召喚！そして！二体のネクロマンサーで、オーバーレイ！」

ゴードン「その海竜の咆哮は、忘れ去られし声を呼び戻す！死者の願いを今ここに！」

エクシーズ召喚！

ゴードン「現れろ！『虚空海竜リヴァイエール』！」

虚空海竜リヴァイエール
ATK1800

ゴードン「リヴァイエールの効果発動！エクシーズ素材を一つ取り除き、除外されている自分または相手のレベル4以下のモンスター一体を、特殊召喚する！俺が召喚するのは、『インフェルニティ・ミラージュ』！ミラージュの効果は知ってるよな？こいつ自身をリリースし、墓地から『インフェルニティ』二体を特殊召喚する！さあ来い！ネクロマンサー！リベンジャー！」
ゴードン「レベル4、『インフェルニティ・デーモン』とレベル3、『インフェルニティ・ネクロマンサー』に、レベル1、『インフェルニティ・リベンジャー』をチューニング！」

ゴードン「ゼロから始まりゼロに終わる魂よ、ここに交わりて死神の龍を目覚めさせろ！」

シンクロ召喚！

ゴードン「現れろ！『インフェルニティ・デス・ドラゴン』！」

インフェルニティ・デス・ドラゴン
ATK3000

プレア(…これやばいヨ)

ゴードン「さらに墓地の『インフェルニティ・ジェネラル』の効果発動！墓地から何度でも蘇れ！『インフェルニティ・ネクロマンサー』！『インフェルニティ・リベンジャー』！」

ゴードン「レベル3、『インフェルニティ・ネクロマンサー』に、レベル1、『インフェルニティ・リベンジャー』をチューニング！」

ゴードン「死者と生者の波動、今交わりて竜となる！」

シンクロ召喚！

ゴードン「『波動竜フォノン・ドラゴン』！」

波動竜フォノン・ドラゴン
ATK1900

ゴードン「さあ、役者は揃った！バトル！まずは『波動竜フォノン・ドラゴン』で『セイクリッド・グレディ』を攻撃！」

プレア(バックダンサーが一人減っちゃったヨー！)

プレア
LP4000→3700

ゴードン「続いて『虚空海竜リヴァイエール』で『セイクリッド・レオニス』に攻撃！」

プレア
LP3700→2900

ゴードン「…いいデュエルだったぜ、『インフェルニティ・デス・ドラゴン』でダイレクトアタック！」

プレア(あーあ…負けちゃったヨー…竜泉に任せといてって言ったのに情け無いヨー)

プレア
LP2900→0








ミドラ「…サテ、マサカノニレンパイダケド、ドウスンノラセツ？」
羅刹「…ここは、我が出るしかあるまい。」
ミドラ「ソンナコトイッテェ、ホントハジブンガデュエルシタイダケナンデショ？」
羅刹「ふっ、卿には敵わぬな。」
ミドラ「アンタッテケッコウタンジュンダカラネ。イイヨ、イッテキナヨ。」
羅刹「かたじけない。」







羅刹「皇 羅刹、推して参る！」