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HOME > 遊戯王SS一覧 > 第6話「疾走の始まり」

第6話「疾走の始まり」 作:MTGからの刺客


遊華「さて・・・っと。色々聞きたいことはあるんだよね。決闘の申し込みはあたしは絶対受けるけど、あたしの携帯に直接電話してきたのはあんただけ。どこで番号を手に入れたか、そういうのは聞かない。」
ジャック「・・・」
遊華「あたしが聞きたいのは一つ。あんた『どこの組織の人間』?」

決闘が終わり、膝をついたままのジャックに淡々とした口調で質問する。その内容は奇妙なものだったが。

ジャック「言っただろう。俺は決闘王を目指していると。」
遊華「それは嘘じゃないよね、でもそれだけじゃないはず。おそらく、あんたはフリーランス、どこかにあんたを雇った連中がいるはずよ。あたしを倒して利がある組織・・・見当はつかないけど、居そうだもんね。」

ジャック「・・・見透かされていたのか、最初から。ならば俺は良い道化だったようだ。未熟だな。それでも、あの『決闘姫』と戦える機会、手放すことなんて出来なかった。」

そこまで言って、ジャックは観念したようにつぶやいた。

ジャック「『黒の騎士団』が動き出した。あんたの影響力を警戒してな。俺はあんたと戦えるという目の前の餌にまんまと喰い付いた馬鹿な男だ。」
遊華「『黒の騎士団』・・・知ってる。」


――――


『黒の騎士団』

この街だって綺麗な部分ばかりじゃない。
特に『決闘』をこの世界に大きな意味を持つ。それを悪用しようとする組織は、必ずある。

黒の騎士団は、そんなこの街で暗躍する組織の一つ。
詳しいことはわからないけど、構成員はその全員が一流のデュエリストだと言うことだけは知っている。そんな彼らが何故、闇に身を堕としたのかは、知る由もないけど。

―――

遊華「上等。」
ジャック「何がだ?」

遊華「何の目的で、あたしの何を警戒してあたしを狙ったのかはわからないけど、受けて立つわ。だって、騎士団は一流の決闘者の集団だからね。」
ジャック「姫・・・君は!?」



戦う、初代決闘王を目指してるんだから。
騎士団を倒すのが、その栄光のロードへと繋がるはずだから。


<続く>
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