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雑談掲示板

フォルダ 皆の小説披露して♪
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ここでは以下の様な小説を大歓迎!

・中二病の時に書いた恥ずかしい小説
・ガチで小説家を目指す人の原石という名の小説
・趣味の一環で書いてる小説
・勢いで書いた読み切り小説

さあ!皆さん投稿どんどん投稿して下さい♪

とりあえず、他の人の作品とゴチャゴチャにならないように
作品タイトル、話数は必ず入れて下さいね(´Д` )

コメント数 82 閲覧数 4712
Re:皆の小説披露して♪
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皆さーん!ここは危険でーすっ!
Keyの妄想がだだ漏れていまーす!
近隣住民の方々は避難して下さ~い!

・・・ということになりかねないな。

というかなんで情景描写が何もないんだ・・・
光が来る→女の子降る→よろしくね!

少し展開が早すぎるような・・・
いいぞ~もっとやれ~

Re:皆の小説披露して♪
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作品名「俺が最強になったら」



プロローグ



 俺は、弱かった。あの時から力の無い事は罪だと痛感した。


          だから俺は、強くなった


 あれは今から5年前、西暦3050年の事。超能力が当たり前になった世界。超能力なんて使えるようになれば当然、超能力を悪用する奴がわんさか出てきた。その発端となったのが、「世界超能力制圧計画」と称したテロだった。悪巧みをする超能力者が一丸となり、世界を征服しようと企んだ。その為にあいつらは、無関係な人たちを次々と虐殺しようとしたのだ。 

その中には運悪く俺と俺の家族も居た。ただ、いたというだけで。超能力者は当時まだ事件が起こった事を知らない俺も例外なく殺そうとした。

-4月、どこかの路地裏-

僕はただ走っていた。ここがどこかもわからずに。その理由は……。

「ただ遊んでいただけなのに、なんで追ってくるんだ……!どこに逃げれば……」

シュン!

「ッ!」

「ヘッヘッヘ、俺から逃げられると思ったのかァ?」

僕が逃げている理由。それは、何故か僕を狙っているこのテレポーターから逃げるためだ。だが、相手はテレポーター。すぐに回り込まれてしまう。

「ぐッ…!」

「お前、随分手こずらせたじゃねえかよォ。じゃ、さっさと死ねや!」

テレポーターがナイフを勢い良く振り上げる。

僕の人生はこれで終わりか……そう思った刹那、テレポーターの手からナイフがからん、音を立てて落ちた。

「いってえ!てめえ、誰だ!」

一体何が起こったんだ? 僕は周りを見回す。すると、僕の後ろから人の声がした。

「小さい子を追い回すとは、感心しないな」

振り向くとそこには黒髪の長い女の人がいた。顔は良く見えない。どうやら、テレポーターの手を打ったようだ。

「てめえ、女か?なめてんのか!俺のボコッ」

謎の女はテレポーターを殴った。テレポーターは死んだ様に倒れてしまった。

「大丈夫か?坊や」

「う、うん。大丈夫。ありがとう。でも、お姉ちゃんは誰?」

「私は正義の味方さ。君は早く逃げるといい。ここから真っ直ぐ行けば安全な所に行ける」

「わ、分かった。ありがとう」


 ……俺はあの時逃げるしかなかった。きっと親も逃げているだろうと信じて。しかし、あの事件が収まった頃、俺の家に行ってみると、そこには、親の死体が転がっていた。その頃の俺はそれを見て、吐きそうだった。死体があったからではない。俺の弱さに辟易して、だ。なんで俺は何も出来なかったんだ。あの人みたいに強ければ。

そうか、俺も強くなればいい。そう思った時から俺は特訓を始めていた。誰かを守れる強い奴に。

そして、西暦3051年。あの事件から1年。超能力が悪用される一方で、警察も手を打った。目には目を。歯には歯を。超能力には超能力を。警察に超能力課なるものができた。そこには「高等超能力学校」から、超エリート級の超能力者が配属されるというシステムになっているらしい。俺の目標はその日からその学校に入る事になった。


 そしてあの事件から5年。16歳になった俺は「高等超能力学校」に入る手続きをする為、満開の桜が散る中、足を学校の校舎へと向けていた。そう、「高等超能力学校」へと……。

-4月、「高等超能力学校」職員室前-

 まず、最初が肝心だ。息を整えてっと……。職員室の扉を開ける。ガラガラ。

「たのも~~!!!」

「誰だ貴様は!?」

職員が出てきた。黒髪ショートの女職員。背は175ぐらいか。見た感じ怖いが、びびるな俺。ここでもたもたしてる暇は無い。俺は腹から声を出して言った。

「俺は、黒田優(くろだゆう)!16歳男!身長は180センチ!超能力課に配属される為、入学を希望する!」

「貴様、どうやってここに入った!?ここはとても厳しいセキュリティがあるし、テレポーター対策もしてあるんだぞ!?」

それって俺が来る時壊しちゃったやつかなあ? それだったらやばいな。恐る恐る聞いてみる。

「もしかして、それってレーザーみたいな奴ですか?」

「そうだ。お前心当たりがあるのか?」

職員が凄んで聞いてくる。や、やべえ。これで入学できなかったらどうしよう。

「えーっと、あれ、来る時に壊しちゃいました……」

ここは正直に言おう。てっきり怒られると思ったが、俺の答えを聞いた職員は何か難しい顔をして悩んでいる。ええーい、やけくそだ!

「とりあえず、入学を希望するんで、承諾してください!」

「うーむ……いいだろう。ただし、条件がある」

やけくそで言って正解だった。でも、条件ってのはなんだろうか?

「条件とは?」

「私とバトルする事だ!」

「!?」

職員とバトルだって! ? そんな事したら俺は入学もしてないのに即退学になってしまう。

「だが、条件がある。私のつけているこの鈴を取れたらお前の勝ち。取れずに10分経ったら負けだ」

なんだ鈴を取るだけか。本気の殴り合いかと思った。

「よし、乗った!」

「ならば、場所を変えよう。付いて来い」

そう言うと、職員は歩き出した。俺も付いていく。さて、どんな所で取り合うのだろうか。

-「高等超能力学校」体育館-

「よし。着いたぞ」

そう言って立ち止まった所の目の前には体育館があった。見た目は何の変哲も無い。でかい以外には。

「ここが?」

ちょっと期待していただけあって、思わず不満の声が出てしまった。それを聞いた職員はこう言った。

「ここは超能力者が暴れても壊れないように出来ている。まあ、中に入ってみろ」

そう言って職員は扉を開ける。ギギギギー……。うわー。なんか凄い鉄の音がする。中を見てみると、とても頑丈そうな体育館だった。なんだここ。転んだりしたらとても痛そうだ。そう思っていると、職員が言った。

「ここはうちの学校が誇る、世界一頑丈な体育館だ!」

職員が誇らしげに胸を張る。うおぉ、でっかい。胸が。ってそんな事考えてる場合じゃない。コンコン。軽く叩いてみる。確かにでかいだけではないようだ。

「ここなら大丈夫だろう。さあ、全力でかかって来い!」

職員が構えて言う。よし、やるか。

「オッス!いきます!」

久しぶりにやるか。俺は足を踏み込む。メリメリ! バキッ! 床が大きい音を鳴らす。 

「は!?」

ドーン。俺の足踏みにより体育館の床にデカイ穴がぽっかりと開く。俺と職員は穴に落ちる。俺はそれを見計らい、職員に近づき鈴を取った。

「もらい!」

ちりん。俺の手に収まった鈴が鳴った。

「あっ」

「これで入学決定だー!」

思わずガッツポーズをとる。やっと、目標に近づいた。

「おい!体育館どうしてくれるんだ!」

「まあまあ、そんなことどうでもいいじゃん」

「どうでもよくない!貴様、どうしてくれんだーーーー!!!」


 こうして俺は、入学試験を[最強不良無能力者」として「高等超能力学校」に入学したのであった。



今までの修正版

Re:皆の小説披露して♪
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1話 「俺ってアホ?」



-4月、「高等超能力学校」校舎-

 かくして「高等超能力学校」に入った訳だが、俺はこの時、この学校が何故「高等超能力学校」と呼ばれているのかがよく分かっていなった。超能力者がまあまあいるのか? まあ、ちょっと聞いただけだし。

そんな事を考えていた俺は、初日から身体測定を受けていた。始業式終わってしょっぱなから身体測定とは変な学校だ。俺が体育館を壊したせいで皆外で身体測定だ。すまぬ皆。

身体測定と言ってもただの身体測定ではない。もちろん普通のもあるが、「超能力測定」という項目もあるようだ。

俺はまず、普通の身体測定を受けた。100m走4,0秒、1500m走3分、ソフトボール投げ計測不能、反復横跳び1000回、上体起こし500回などなど。久々に測ったから自分でもびっくりした。俺の計測を見ていた奴も俺と同じ意見のようだ。次は「超能力測定」だ。

俺は思った。超能力測定? ナニソレ?

内容はすぐ分かった。超能力の実演をするようだ。ん? 超能力って俺にあったっけ?


 測定の結果、案の定、俺には何も超能力が無かったようだ。

「あんたなんでここに入れたの!?」

計測員に言われた。ごもっともだ。

「俺は職員に力を見込まれてここに入ったんだ」

超能力あったらよかったけども。

「はぁ。まあでも、あんた身体計測の方では凄かったし、それで入れたんじゃない?」

ソウデスヨネー。


 ここ5年間いとことしか喋ってなかったせいか、あの後も、計測員さんと喋りこんでしまった。世間話なんかしてしまった。でも、面白い情報も聞けた。どうも、今年の新入生には凄い奴が大漁らしい。それがどう凄いのかは知らんが、まあ、凄いんだろ。知っておいて損は無い。はず。

-「高等超能力学校」1年1組-

 さて、身体測定も終わり、やっとクラスに入れる。俺は1年1組。出席番号は無いらしい。俺は窓際の後ろの席。いい場所だ。と、思っていると、担任が入ってきた。てか、俺と戦った奴だった。

「あんた、うちのクラスかよ!」

「それはこっちのセリフだ。さあ早く席に着け」

ガタガタ。皆席に着く。それを見てあいつが喋り始める。

「まずはお疲れ。身体測定で疲れた事だろう。だが、通常通り授業はやるぞ」

えー。そうなん? 休ませろーと言う声が湧く。

「はい静かに。まあ、すぐも疲れるだろうし、まずは自己紹介でもするか」

そういうとあいつが黒板に何かを書き始めた。豊・田・栄・子 あいつの名前か。

「私は豊田栄子(とよたえいこ)だ。これから貴様達の担任をする。よろしく」

先生年はいくつなん?とか、胸でけえなーとか言う声が上がる。なんだこのクラス。初日なのにやけにフレンドリー。

「うるさい。なんでこんな貴様らはグイグイ来るんだ」

どうやら豊田も同じことを思ったようだ。確かにそうだよな。

「とりあえず貴様らも自己紹介するんだ。じゃあ、窓際の端っこのアホから」

思わず立ってしまった。

「アホってなんだよ!アホって!」

「だってアホだろ。体育館ぶっ壊すし」

まあ、そうだが。考えなくやったが。お前がやったんかー! すげー! などの声で沸き立つ。こうなるとなんだかはずいな。

「はい。静かに。いいから早く自己紹介始めろ」

「へーへー」

ん。仕切りなおしてから言う。

「俺は黒田優。超能力は無い。最強不良無能力者だ。よろしく!」

どこぞの猫みたいに自己紹介した。その途端、質問攻めだ。

「黒田どうやってここに学校はいったん?」

「そこの豊田とバトって入った」「呼び捨てにするんじゃない!」

「超能力も無くどうやって体育館壊したの?」

「足で」

スゲー。マジで! ? と言う声が沸く。こいつら本当にうるさいな。

「超能力がある時代なんだから、そんなのあってもおかしくないでしょ」

女の子が一喝。誰だこいつ。いきなり大きい声出しやがって。

「そういうお前は誰なんだよ?」

聞かずにはいれなかった。なんかケンカ売られたみたいだし。

「わ、私?私はね、黒田優子(くろだゆうこ)よ!」

と、150センチぐらいの髪が赤っぽい子が背伸びして、無い胸を張った。

ヒューヒュー。皆が冷やかす。何故に? 俺と名前が被り気味だからか? 優子は何故か真っ赤になった。

「ちょ、ちょっとやめてよ。ていうかこのクラス馴れ馴れしいわ」

優子もそう思ったらしい。そうだよな。と共感。


 波乱の自己紹介も終わり、やっと休み時間。と、思ったら、優子がやってきた。

「ちょっと、なんであんた私と名前一緒なのよ!」

「俺に切れられても、知らん」

ムキー! となって俺に殴りかかる優子。それを止める周りの女子。

「やめときなよ優子」

「そうですよー」

「あんた達誰よ!」

「知らない人かよ!」

思わず突っ込んでしまった。本当に何なんだこのクラス。馴れ馴れしいぞ。

止めた2人が改めて自己紹介する。

「私は跳村瞬(はねむらしゅん)。瞬と呼んでくれ。よろしく」

この人、雰囲気がボーイッシュ。かっけえ。女子なのに。胸は中ぐらいで、背は170センチぐらい長い黒髪が顔に良く映える。

「私は篠戌ちの(しのいぬちの)ですー。ちのって呼んでねー。よろしくー」

この人はほわわん、としている。胸デケエ。背は160センチぐらいか。髪は栗色でセミロング。いわゆる、ゆるふわガ-リーみたいな?

「よろしくな!」

「よ、よろしく……」

俺と優子が言う。それにしても、アレだな。友好的。なんでだろ。

「ちなみに、皆はどういう能力なんだ?」

「私はテレポーターだ」

瞬が言う。なるほど、と思った。

「私はー、アニマルトーカーですー」

ちのが言う。また、なるほど、と思った。

「私はサイコキノよ!」

優子が言う。うーむ……あまり似合わない。

「優は本当に能力がないのか?」

瞬が言う。嘘を言ってもしょうがないだろうに。

「無いぞ。でも、能力が無い事なんてそんな珍しいか?」

「いや、そうではなく、能力が無いのにここにいる事が珍しい」

「ん?ああ、そういう事か」

「どうやって入学試験通ったんだ?」

「それはかくがくしかじかで……」

「そうか」「へぇー!」「そんなのアリ!?」

3人とも違う反応。別に珍しいか?

キーンコーンカーンコーン。鐘が鳴る。「席に着けー」と豊田。

「じゃあ、また後で!」

「じゃ」「じゃあねー」「フンッ!」

瞬とちのと優子が言う。フンッ! てなんだよ。


 授業は、「超能力の基礎」についてだった。俺にはよく分からなかったからちょうど良かった。でも、この内容。教科書が物凄く分厚い。しかも、見た感じかなり難しそうだ。
 
だが、俺がはじめて知った事ばかりにも関わらず皆は、当たり前というような顔をしている。何故知っているんだ。 

俺だけ知らなかった。アホと呼ばれるのも仕方ない。ま、でもこれで俺が頭良かったら完璧人間になっちゃうからな。


 キーンコーンカーンコーン。終わりのチャイムが響く。

「やっと終わったか」

放課後。久しぶりに勉強をしたせいで頭がふらふらする。少し寝るか。そう思うと、睡魔はすぐにやってきた。

Re:皆の小説披露して♪
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2話「俺って強くね?」



 ガツン! いってえ。なんだよ。寝ぼけ眼を擦りながら顔を上げると、そこには優子がいた。何してんだこいつ。

「ふぁあ……何だよ優子」

「何だよ、とは何よ!どんだけ寝るのよあんたは!」

放課後から1時間経っていた。もっと早く起こしてくれればいいのに。

「へいへい、で用件は?」

「あんたとバトルしたいの」

ん? 今こいつなんて? 聞き間違えたかな? もう1回聞いてみる。

「ん?」

「だから、バトルしろって言ってんの!」

 何言ってんだこいつ。さっき俺が体育館壊したって話聞いてたのか?

「何故に?」

「理由は……とりあえず!いいからバトルしなさい!」

「なんでだよ。大体やっても俺にメリットないじゃん」

「ぬぐぐ……」

優子が唸る。考えろよ、それぐらい。

「大体なぁ、女の子とバトルしても俺圧勝だよ?」

「はあ!?舐めないでよね!私はサイコキノなんだからね!」

そうか、こいつ超能力者だった。すっかり忘れてた。

「今年の入学生は凄い奴が大漁だって聞いたが、お前もそれだったりする?」

尋ねてみる。

「そうよ!私強いのよ!」

そう言い優子は胸を張る。ねえから。胸。

「で、戦ってどうすんの?」

「どっちが強いか決める」

「なんでそんな必要が?」

「だーかーら!なんでもいいじゃん!」

「だーかーら!それじゃあ俺にメリットないじゃん!」

こいつ何回同じ事繰り返すんだよ。

「あらあらお熱いことで」「あついですー」

クラスの扉の陰から瞬とちのが出てくる。お前らいたのか。

「おい、お前ら助けてくれ。こいつが戦えってうるさいんだ」

「別にいいんじゃないか?戦ってやれば」

瞬さん、もっと真面目に考えてください。

「そんな無責任なぁ!」

「ケンカするほど仲が良いっていいますしー」

「「良くない!」」

ハモった。

「まあ、いい。百歩譲って、戦うとして俺が勝ったら何が得られるんだ?」

「う~ん……ジュースで良い?」

寝起きだし、丁度水分が欲しかったところだ。

「……まあ、いいだろう」

「よっしゃ♪じゃあ、ここじゃ危ないから、校庭でやろう」

「校庭で!?大丈夫かなあ……」

先生とかに怒られそうな気が……まあいいか。そうなったら逃げればいいし。

「面白そうだな、私達も行こう」

「そうだねー♪」

「2人も来るのかよ……」
 

-「高等超能力学校」校庭-

 俺と優子が校庭の真ん中で対峙している遠くで瞬とちのが俺達を見守っている。

「さーて、やりますか♪」

「で、負けの条件は?」

「は?」

優子が変な声を出す。

「ずっとやったらお前、死ぬよ?」

「なっ!?舐めてんのあんた!」

いや、挑発する気は無い。ただ事実を言ったまでだ。

「いや、本当に。」

「ふざけんじゃないわよーーーーー!!!」

途端に周りが熱くなった。あちいな。寝起きの体に堪える。それと同時に優子がこっちに向かって超スピードでキックして来た。

「おっと、あぶねえ。おーい、そんな事したらパンツ見えるぞー」

「はぁ!?ふざけんじゃないわよーーー!!!」

優子が叫んだ瞬間、校庭にあったでかい岩が崩れた。その破片が何故か俺に向かって飛んでくる。

サイコキネシスの力か…厄介だ。俺は破片が当たる瞬間、腕を一振りして破片を弾いた。

「!?なんですって……」

「あぶねー。おい、目とかに刺さったらどうすんだコラぁ!」

全く危ない事をする奴だ。

「……何余裕ぶってんだあぁーーー!!!」

切れてる。さっきから切れっぱなしだ。

「おい、落ち着け優子」

「うっさいわねぇ!」

優子が体の周りにサイクロンを起こしながらこっち向かって飛んでくる。すげえ、熱を利用してこんな事できんのか。だが、俺はサイクロンをものともせず優子をがっちりと受け止める。

「なあ、もうやめようぜ?な?」

「……」

優子を下ろしてやる。そうすると、何故か優子が泣きはじめた。

「びぇぇん!なんで!私の必殺技なのにぃ!一回も負けた事無いのにぃ!」

泣いてしまった。見ていた瞬とちのがこっちに駆け寄ってくる。

「あーあ、優、泣かせたー」

「俺が悪いの!?」

なんで泣かれないといけないんだ。仕方ないから優子をあやす。おーい2人とも、見てないで手伝ってー。

「優子さ~ん~ゴメンよ~泣き止んでおくれ~」

「うぇ~ん!ひっく、ひっく」

全く、どうすればいいんだ、俺は。

「抱きしめてあげな」

「は?瞬さん何を」

「いいからいいから~」

ボフッ。なんでこんな事になった。

「……」

「もう大丈夫か?」

「大丈夫だから離して!」

俺がやった訳じゃないのに。優子の顔が真っ赤になる。

「だから勝てないっていっただろ?」

「う、うるさい!」

「仲が良い事で」「いいですー」

「「うるさい!」」


-帰り道-

 全く、あいつは何がしたかったんだ……俺と戦って何を得ようとしたんだ。力の誇張か?

なんにせよ、疲れた。早く家に帰って寝たい……。

シュン! 刹那、俺の目の前に何かが現れた。

「!なんだ、瞬か」
 
思わず戦闘体型をとってしまった。

「なんだとはなんだ」

「すまん」

まさか、瞬まで戦おうとか言い始めるんじゃないよな?

「これ。優子が優に渡してって」

ああ、約束のジュースか。

「ああ、どうも。あいつなんか言ってた?」

「いや、何も?」

「そうか、それならいいや、じゃあ」

「待たないか」

「なんだ?」

「あいつが戦った理由、わかるか?」

「?さあ……?」

瞬さん、何が言いたいんだ。

「分かってないな、優は。優子は「1度も負けた事が無い」と言っていた。ならば、今まで周りに対等に接する事が無かったんじゃないか?」

「あ、そういう意味があったのか……」

納得。だからあいつはあんなことを……。

「?でも、なんで俺なんだ?」

「そこはちゃんと優が考えな」

シュン! 悪戯な笑みを浮かべて瞬は行ってしまった。はええ。でも、「自分で考えな」かぁ…まあ、いいや。ゆっくり考えれば。さて、貰ったジュースでも飲むか。

「おでんかよ!」

Re:皆の小説披露して♪
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3話「俺って強いの?」



-4月、優の部屋、ベッド-

「ふぁ~あ」

ああ、昨日の戦闘で疲労がMAX。疲れた疲れた疲れた~。

「さて、学校行くか……」

てか、優子とどんな顔で会えばいいんだ?あからさまに「ざまーみろー」みたいな顔すればいいのか?でもなぁ、瞬が言ってたことも気になるし、フツーに接するか。

「全く、大変だぜ……」

-登校途中の道-

あ~。悩んでもしょうがないよな~。俺が悪いわけじゃないし。でもなぁ~。

「いてっ」

誰かにぶつかってしまった。

「あ?てめえどこ見てあボコッ」

今お前みたいなのと相手してる場合じゃねえんだ。すまないな。


-「高等超能力学校」クラス-

「よっ、昨日は大丈夫だったか?」

「うっさいわねこのアホ!」

「なんだアホって」

「アホはアホよアホ!」

まあ、元気でよかったと思うべきなのか。怒るべきなのか。

「朝から仲が良いな」

瞬さん、適当な事言わないでください。

「誰がこのアホと仲が良いモンですかッ!フンッ!」

ほらぁ、適当なこと言うから。

「やっぱりー、ケンカするほど仲が良いって言いますしー」

ちのまで、便乗しないで~!

「もうしーらない!」

まあ、いいか。あからさまにへこまれるよりは。

キーンコーンカーンコーン。チャイムが鳴る。豊田が颯爽と教室に現れた。

「貴様らー席に着けー」

ドタドタ。席に着く。頃合いを見計らって豊田が話し出す。

「今日は転校生が来る予定だったが、何故か遅れガラガラー」

「すみません。来る途中トラブ……ってお前俺を殴った奴じゃねえか!」

ん?誰だこいつ。あ、あいつだ。朝の。

「あ、朝の、いかつい野郎」

こいつ、殴った奴だ。ってかよく見ると、不良の格好したモデルみたいじゃねえか。外人か? 髪も金髪だ。背も俺ぐらいか? こんな奴殴ったんだな。

キャーキャー。黄色い声が沸く。怪我しててももてるんだな。

「とりあえず、自己紹介をしろ」

豊田が不良を促す。

「……はい。俺は白河凛乃助(しろかわりんのすけ)。よろしく」

キャーキャー。名前言っただけでこの声。すげえなぁ。

「とりあえず空いている席に着け」

「……はい」

あいつ、あからさまに「後で憶えてろよ」って顔してたなぁ。まさかうちの学校だったとはな。


 放課後。ふぁーあ。ねみい。

「優、あいつと面識あるのか?」

瞬が聞いてくる。ちのと優子も興味津々の様子だ。

「朝、ぶつかってきたから殴った」

「はぁ!?お前、アホか!?」

瞬さんにこんな風に言われるとなんかへこむ。なんでだ。

「おい。ちょっとツラ貸せよ」

話をしていると当のご本人がやってきた。

「またケンカかよ……」

昨日も今日もついてねー。


-「高等超能力学校」校舎裏-

 ケンカには定番の場所だな。まあ、いつのだよっ! て言うツッコミが飛んできそうだが。てか、あの3人見てるし。

「俺は回りくどいのが嫌いだから単刀直入に言う。俺はお前をぶったおす」

白河が言った。率直だなあ。

「わかりやすくて助かるぜ」

そう言って俺は白河を殴る。ちょっとやりすぎたかな?

「……!?」

傷一つ付いていない。何故だ? 結構強く殴ったのに。

「驚いたか?これが俺の超能力、スキンフォーメイションだ。この能力は、新陳代謝を制御して皮膚を自在に生成・操作できたり、毛も皮膚の一部なので体中の毛を伸ばしたり、毛を爪のように硬くしてトゲのようにしたりできる能力ドゴォ」

「長い。ちゃんとまとめてから喋れ」

長いからつい殴ってしまった。あーあ。気絶しちゃった。俺しーらないっと。

「ちゃんと聞いてあげなよ!」

いつも穏やかなちのもこの時ばかりは大声を上げた。


 後日、俺と白河はセンセーにみっちりと怒られた。こいつからケンカ売って来たのに。

こうして、俺と白河は一方的なライバル関係になったのでした。めんどくせ。

Re:皆の小説披露して♪
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3話裏「俺って弱い!?」



-4月、「高等超能力学校」登校途中の道-

 もぐもぐ。ふー。ようやく俺白河様の実力が認められたか。俺は超能力者だが、力を認められずにいた。何故か。それは、この能力でケンカばっかしてたからだ。だが! やっと俺の力が認められ「高等超能力学校」に編入する事になった。やっと、だ。待ってろ。香奈。兄ちゃんが……。

パンを食い終わり、登校していると、曲がり角から人が。ドン。ぶつかった。なのになんもいわねえこいつ。なめてんのか。

「いてっ」

いてえのはこっちだ。

「あ?てめえどこ見てあボコッ」

いって……あ、あれ? いし……きが……ドサッ。


バン! なんだ? 銃声? 

「……?……い?おい、らいじょーう?」

う、うん? なんだ? いっつ! あっ。あいつ、俺を……! てか、今の銃声何だ?

「俺を殴った奴は!」

とりあえず銃声は後。俺が起き上がると、パンをくわえたヤンキー風の女がこちらを見ていた。こいつが起こしてくれたのか。

「は?そんらろしらえーお?(は?そんなのしらねーよ?)」

「パンを飲み込んでから喋れ」

女はパンを飲み込むのを見計らって俺は感謝の礼を述べた。

「……起こしてくれてどうも」

「まあ、いいってことよ!お前も早く学校行かないと遅れるぜ?じゃなー」

女は走り去った。あ、銃声の事聞いてねえ。何かあったのか? まあ、いい。とりあえず、早くいかねーと。転校早々遅刻なんざ、不良っぽいじゃねえか!


-「高等超能力学校」1年1組-

 ハァハァ。やっと着いた。ふう。息を整えてっと。ガラガラー。

「すみません。来る途中トラブ……ってお前俺を殴った奴じゃねえか!」

事情を話そうとしたらトラブルの原因、俺を殴った奴がいた。お前もここだったのか。

「あ、朝の、いかつい野郎」

いきなり殴ってくる方がいかついっつーの。アホかこいつ。しかも、もう終わったことみてーに言いやがって。

何故かクラスがキャーキャーうるさい。なんだってんだ。

「とりあえず、自己紹介をしろ」

担任が俺を急かす。豊田って言ったっけか。俺は渋々挨拶をする。

「…はい。俺は白河凛乃助。よろしく」

キャーキャー。名前言っただけで何だってんだこいつ等は。うるせえやつらだ。

「とりあえず空いている席に着け」

「…はい」

俺は豊田に言われ、空いている席に座る。チッ。あの野郎。憶えとけよ。心の中で言う。

あ、よく見たらさっき俺を起こしてくれた奴もいるじゃねえか。後で銃声の事聞こう。

-1年1組、休み時間-

なんか、周りにいっぱい女がいるんだが、なんだこれ。前のクラスは俺に怖がって喋りかけようともしなかったのに。このクラス、空気読めないのか?

「ねえねえ、白河君は~」

こんな質問ばっか。うっとおしいな。俺はまとわり付く女どもをなんとか振り払って朝の女に話しかけた。

「おい、さっきは、その、どうも」

「あ?ああ、いいってことよ」

「名前聞いてなかったな。名前は?」

「俺?俺は井野田マチ(いのたまち)。よろしく」

「よろしくな」

俺の背丈より10センチほど小さい赤髪の少女は手を差し出してきた。あ、握手か。俺もそれに応じて手を出す。握手をした。なんか、違和感。そうか、こんなことしたこと無かったな。っと、そうじゃない。聞く事があるだろう。

「そういや、あの時銃声みたいな音が聞こえなかったか?」

俺は尋ねる。マチは、ああ~という顔をしている。見当がついているのか?

「それ俺の能力。ライフバレットって言うんだけど、簡単に言うと俺の元気を分けた、みたいな?」

そんな能力があるのか。詳細を聞いてみたくなった。

「その能力どんななんだ?」

「話せば長いけど、まあ話そう。この能力は、生命力を弾にして飛ばして衝撃を与えるんだ。生物には有効なんだが、非生物には全くきかねえんだ。でも、服とか鎧とかは貫通するんだ。すげえだろー」

すげえ。なんだこの能力。なんかカッケー。マチは胸を張る。で、でかい! じゃない! アホか俺は。

「その能力かっこいいな」

「だろー!」

マチが目を輝かせて言う。こんなに無邪気な顔をするんだな。

キーンコーンカーンコーン。鐘が鳴る。席もどんないと。

「じゃな」

「おう。じゃあな」

このクラスは強そうな奴ばっかりだ。井の中の蛙なんとやらって事か。


 キーンコーンカーンコーン。放課後。やっとあいつとけりをつけられるな。あいつに向かって言う。

「ちょっとツラ貸せよ」

あの時は、いきなりだったから、負けたんだ。今度はきっと。


-「高等超能力学校」校舎裏-

 ここなら動きやすいし勝てるはず。俺はあいつに向かって言う。

「俺は回りくどいのが嫌いだから単刀直入に言う。俺はお前をぶったおす」

「わかりやすくて助かるぜ」

そういったかと思うと、あいつは殴りかかってきた。そんなのきかねえよ。

「……!?」

ふ。驚いてる驚いてる。まあ、驚くのもしょうがない。説明してやろう。

「驚いたか?これが俺の超能力、スキンフォーメイションだ。この能力は、新陳代謝を制御して皮膚を自在に生成・操作できたり、毛も皮膚の一部なので体中の毛を伸ばしたり、毛を爪のように硬くしてトゲのようにしたりできる能力n(ドゴォ

「長い。ちゃんとまとめてから喋れ」

こい…つ、話…きけ…よ。ドサッ。


バンッ! 朝聞いた音が鳴る。マチ?

「う、うあ…マチか?」

マチだった。何でここに?

「見てたぞー。お前バカだなー。わざわざ説明するなんて」

ぐ。俺だって自慢したかったんだよ!

「いいだろ、別に」

「よくねえぞ。さあ、保健室行くぞ」

マチが俺を抱える。力つええ。てか、胸が当たって……。

「すまな…い…」

また、気絶してしまった。情けねえ。


 後日、あいつと俺はセンセーにみっちりと怒られた。その時、あいつが優と言う名前だと知った。優か。

こいつは俺の目標だ。ゼッテー、倒す。だから、その時まで負けるなよ。

Re:皆の小説披露して♪
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4話「俺ってタッグでも強い?」



-4月中旬、「高等超能力学校」特別舞台:ジャングル-

 ジャングルの開けた場所で俺達は戦っていた。

「いってー……」

なぜこんなことになったかというと、それは今日のホームルームの事。やっと慣れてきた教室。俺の席。そこで駄弁る俺達。今日は、そんないつもと変わらない日常のはずだった。だが、非日常は唐突に現れた……。


「今日は超能力テストをする」

豊田が言った。テスト? 何を? どうやって?

「センセー何をどうするんですかー」

俺の気持ちを代弁してくれたかのように誰かが聞く。

「今説明する。…まず、今日はテストの為、サバイバルをする。タッグで」

サバイバル? タッグ? 嫌な予感しかしない。皆の空気が固まる。これは……。てか俺、参加しなくてもよくね?

「チームはもう決めてある。A~Oのチームで、これを奪い合ってもらう」

そういって豊田が缶バッジ(デザインがしょぼい)を皆に見せた。

「これを各チームに1つづつ配る。これを3つ集めたら合格。取られても、時間内に3つ集めればOK。バッチの取り方はどんな方法でも構わない。ただし、残忍な手口を使ったり、恐喝、脅しなどは禁止。殺害なんて持っての他だ。制限時間は1時間目の最初からから4時間目の最後とする」

めんどっ。でも、これ、失格になったらどうなるんだ?

「なお、失格した生徒は退学とする」

ええ~~! ? と教室がどよめきたつ。やべぇよ、とか私、無理と言う声が聞こえる。俺も嫌だよ。でも、辞退とかしたら即退学なんだろうなー。

「はい、静かに。支給するものは、水、食料のみ。武器は刃物、銃以外は許可する」

刃物と銃以外にも危ない物あるだろ! とつっこみたくなったが、やめた。体力を温存しなければ。退学免除の為だ。頑張るか。


俺はBチームとなった。パートナーはちの。知り合いでよかったー。知らない奴と2人っきりの空間なんて地獄の様なモンだからな。

「よろしくですー優さんー」

「よろしく。退学にならないよう頑張ろうな」

「はいですー」

ところで、ちのの能力ちゃんと聞いた事無かった気がする。

「ちのの能力ってどんなんなんだ?」

「私の能力はー動物とお話したりー、お願いして一緒に戦ったりできる能力ですー」

なるほど。策敵に便利だな。頑張ってもらおう。

「よし、じゃあちのは策敵やって。俺は敵と戦うから」

「はいですー」

作戦だけ確認すると俺達は、特別に用意されたステージへと足を運んだ。


-「高等超能力学校」特別舞台:ジャングル-

「よし。集まったな。では、これより、第1回超能力テストを行う。まずは、Aチームから行くんだ。後から3分間隔で次のチームを向かわせる」

「「はい!」」

Aチームの2人ははっきりと返事をした。やる気満々だなー。ピリピリとした空気が全体に広がる。試験って感じが十二分にする。


 3分経った。俺達が行く番だ。

「次、Bチーム、行け!」

「へーい」「はいですー」

さて、行くか。まずは安全な場所を探さなきゃな。

俺達はまず走った。とりあえず入り口から離れた。じゃなきゃ、ケンカふっかけられるし。俺はそれでもいいが、ちのが危ないからな。


はあ…はあ…結構走ったな。ちのは途中でダウンして俺が担いだけど。

「結構遠くまできましたねー」

「そうだな。じゃあ、そこら辺にいる鳥にどこら辺に敵がいるか聞いてみてくれ」

「はいですー」

ちのはやけにカラフルな、いかにもジャングルにいそうな鳥の方へ行ったかと思うと、鳥はいう事を聞いたようで、すぐに4、5羽で飛んでいった。

「本当に喋れるのか……」

「そーなんですー。あの子達は社交的でしたよー」

鳥にも社交的とか性格ちゃんとあるのか。ただただ感心だ。

「鳩さんとかはとても穏やかで話しやすいですー」

なるほど。鳥のイメージ通りって訳だ。


 数分してカラフルな鳥が戻ってきた。はえぇな。さすが鳥。俺も飛んでみてーなー。って今はそんな事考えてる場合じゃねえ。

「で、鳥はなんて?」

「ここら辺には私たち含めてチームが3組いるらしいですー」

こんな遠くにそんないたのか。じゃあ、ちょっくら、行ってきますか。

「一番近いのはどこだ?」

「左らしいですー」

「よし。じゃあ行くか。ちゃんと付いてこいよ」

「はいですー」

敵目指して左に向かっていく。途中でちのが話しかけてきた。

「どうして優君はそんなに強いんですかー?」

「どうしてって言われても、筋トレとかしてただけだしなー」

「筋トレだけでそんなに強くなったんですかー!凄いですねー」

「ま、まあな」

なんだか褒められると照れる。そんな事いってると、敵らしき影が見えた。俺は強襲とかは卑怯で嫌なので、相手にわかりやすいように突撃する。

「よし!行くぞ!」

「はいー!」

ガサガサ。わざと音を立てて相手が気付く様にする。相手がこちらを向くと、途端に生気がどんどん失われているような顔をした。

「さあ!バッチをよこせ!」

「い、嫌だ!俺達だって退学したくないんだ!」

ボコッ。嫌だというのなら、実力行使でも仕方ないよね。

「お前よくもボコッ」

いやー。ごめんね。仕方ないんだよ。心が痛むぜー。さーて、バッチバッチ……あった。すまないな、貰うぜ。

「容赦ないですー」

「退学は嫌だからな」

「じゃあ、次いきましょうかー」

「おー」


 次も難なくバッチは手に入った。2時間も余ったよ。簡単すぎるぜ。まあ、ゆっくりするか。

「ふぅー…これで退学は無くなったな」

「そうですねー。優君のおかげですーありがとうですー」

「いやいや、そんなことねーシュン!」

誰だ! 俺は思わず戦闘態勢をとる。あ、瞬と優子か。

「私達だよ、優」

「なんだ、瞬と優子か」

「なんだって何よ!わざわざ来てやったんだから感謝しなさい!」

なんで感謝せにゃならん。分からない。

「で、そっちはバッチ集まったのか?」

瞬と優子に挑発的に尋ねる。

「あったりまえよ!こんなの私の能力と瞬の能力があればお茶の子さいさいよ!」

優子がバッチを見せながら胸を張って言う。無い胸が悲壮感を物語っている。

「それ、ほとんど私が取ったんだけどね…」

瞬が言う。おい、優子何もしてねえのかよ。

「私もやったじゃん!相手の注意を逸らしたり!」

「…そ、そうね」

「何よその間は!」

「あーはいはい、静かにしないとばれるぞー」

そう俺が駄弁っていると策敵をしていたちのが焦って言う。

「!敵がこっちに向かってきます!」

いつもより素早く喋る。こういう時ははええんだな。

「ヤベッ!逃げるぞ!」

シュン!あいつ等、逃げ足だけははえー。さすがテレポーター。なんて感心していると、向こうから白河が怒気を含んで女の子と迫ってくる。

「ちのは安全な所にいろ!」

「わかりましたー」

とりあえずちのにバッチを持たせて逃がす。じゃないと本気出せねえからな。

「よー。やっと見つけたぜ優!」

白河が開けた所で俺と対峙して喋る。

「なんだよ。俺達もう集め終わったから戦う必要無いんだけど」

「俺達はまだなんだよ!てめえのバッチ貰うぞ!」

「嫌だねバーカ。欲しいなら力づくで奪ってみろ」

「じゃあ、いかせてもらうぜ!」

そういい終わると、白河の体は全身うろこみたいなプロテクターになる。キモッ。その一言に尽きる。でも硬そうだなー。

俺も戦闘態勢をとる。てか、あの子も巻き込んでいいのか?一応確認を取ろう。

「ちょっと待て、その女の子は大丈夫なのか?」

「俺は強いから大丈夫だ!」

女の子が言う。そういうなら容赦はしねえ。

「俺もいくぞ!」

まずは白河だ。白河に殴りかかろうとすると、白河は横に避けた。こいつやる気あんのか。と思っているとバンッ! という銃声と共に痛みが腹の辺りに走った。いてえ。銃は禁止じゃなかったか? それに気を取られている間に白河に顔面パンチを食らった。

「おい!銃使うなよ!せこいぞ!」

「これは能力だアホ!」

女の子が叫ぶ。こんな能力もあるのか。と思っていると、また、バンッ! という音と共に今度は足を撃たれた。いてっ。怯んでる間にまた殴られる。 

「いってー……」


 と、言う事である。回想終了。

参ったなこりゃ。まずは女の子からどうにかするか。俺は地面を殴る。

「そりゃ!」

ボコッ! 人1人入るには丁度良い穴が開いた。よし。俺は女の子に走って一瞬で近づき持ち上げる。筋肉しっかりしてんのに軽いな。

「おい!何するんだよ!」 

「お前、うっとおしいからここに入ってろ」

「おいバカあぶねっ!ヒャッ!」

そういい女の子を穴に入れる。

「おい!だ~せ~!」

いやだね。よし、これで白河とガチンコ……ってあいつどこ行った?

「余所見すんなやボケェ!」

ガツン! 後ろか。位置を確認しカウンターを入れる。

「ブホァ!」

あ、やりすぎたかな? 白河が凄い声を上げる。ちょっと力入れすぎた。

「白河~大丈夫か~?」

一応、起こす。こいつ気絶すんの好きだなー。

「う、うん?あ、ん?」

あ。起きた。何が起きたんだか分からない、といった顔だ。

「俺の勝ちだ。でもバッチは取らないでおいてやる。まあ、2人でがんばれー」

そういって俺は颯爽と立ち去る。

「凄いですねー優君ー。あんな簡単に倒しちゃうなんてー」

どこからか見ていたらしいちのが俺に言う。

「まあな。でも、あいつも良い奴なんだろうし、是非頑張ってもらいたいね」

見逃したんだから、勝ち残れよー、白河。と俺はライバルに塩を心の中で送ってやる。


『そこまで!これで第1回超能力テストを終わる!』

数時間後、唐突に豊田の声が響く。どこにスピーカー付いてんだ? 周りの木を見てみるがそれらしきものは無い。まあいい。とりあえず、戻るとしよう。


「帰還チームはB、D、G、J、Oだ。貴様らは退学を免れた。良くやった。今日はゆっくり休むといい」

やっと終わったぜ。舞台入り口付近には、ちゃんと優子と瞬、白河とあの女の子がいた。白河の方に駆け寄る。

「良かったな白河。退学になんなくて」

「うるせえ。あれは借りだからな。いつか嫌って言うほど返してやる」

素直じゃないなあ。全く。まあ、いいや。良かったなと心の中で呟く。

さーってと、疲れたし、今日はさっさと帰って寝るか。今日は良く眠れそうだ。

Re:皆の小説披露して♪
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5話「俺って弱くね?」



-「高等超能力学校」、体育館-

 ふぁ~あ。いつの時代でも校長の話が長いのは共通だな。そう思いながら朝礼を落ち着かなく受けていたが、もう少しで終わりそうだ。

「……これで校長の話を終わります」

やっと終わったぜ。と思ったら、まだ何か話すようだ。豊田が出てくる。なんだってんだよ。早く終わらせろよ。

「1年生に知らせる。テストが終わったので、クラス替えをする。クラス表は1階の中央掲示板に張り出されている。ちゃんと確認しておくように。以上」

そうだ、昨日は超能力テストをしてクラスが3分の1に減ってるんだった。クラス替えかあ…まだ数週間しか経ってないのにな。不思議な感じだ。


-「高等超能力学校」、1階掲示板の前-

 俺は朝会が終わると早速クラス表を見に行った。ふむふむ、俺はどこかなっと……ん? なんか上に書いてあるぞ。どれどれ…

『このクラス振り分けは強さのランク順で成り立っています。1組から5組までのランクの中でさらに出席番号順で強さが振り分けられています。ですが、月に一度行われる定期テストで実績を残した者はランクが上がるシステムになっています。なお、そのテストの時、最後の組の出席番号が下半分になった者達は即退学となるので注意してください。』

……まじかよ。常に退学の危機が迫っているとか、心臓に悪いぞ。俺と同じところを読んでいた人達は一気に顔が青くなった。そうだよなあ。スパルタすぎじゃないか?

「あんたはびびる必要ないでしょ!」

おっ! びっくりした。いつの間にか優子が俺の前で仁王立ちしていた。

「まあ、俺は簡単に退学する気はないが」

「優君は強いですもんねー」

「そうだぞ優。お前はもっと胸を張ってもいいと思うぞ」

後ろからちのと瞬もぞろぞろとやってきた。集まりがいいなあ。

「そういえば、優。もうクラスは見たのか?」

あ、さっきの文でびびってクラス見てなかった。どれどれ…。俺はクラス表をじっくりと眺める。お、1組だ。出席番号はっと、…ッ!

「どうしたのよ」

優子が俺に尋ねてくる。

「俺が…出席番号5番だ…」

びっくりした。無能力者の俺が、5番! ? 自分にびっくりだ。

「当たり前なんじゃないか」「そうですー」「私を倒すほどの奴だ!それぐらいで当然だッ!」

皆驚かない。なんで! ? てかなんで優子が胸を張っているんだ。だからそれ以上したら悲壮感が…。

「なんで皆驚かないんだ!?異常だぞ!?」

「お前の強さの方が異常だ。最強不良無能力者だろ」

瞬にツッコまれる。ま、まあ、そうですけども。あ。そういや白河はどこだ……お、2組か。そこそこ良いとこはいったのか。良かったな。


-「高等超能力学校」廊下-

「で、皆はどうだったんだ?」

1年のクラスの方に戻りながら3人に尋ねる。

「私は1組15番だったわ!」

えっへん! と言わんばかりに胸を張る。だから、胸が以下略。

「私は1組21番だ」

瞬が言う。

「私はー、1組26番ですー」

ちのが言う。ってことは、また皆1組か!

「いやー良かったなぁ。また一緒になれて」

俺がそう言うと、優子が顔を真っ赤にしながら反論する。

「べ、別に嬉しいともなんとも思わないんだからッ!」

そうかいそうかい。わかりました。

「そうだな。またよろしく」「よろしくですー」

瞬とちのはちゃんと挨拶してくれた。優子も見習って欲しいもんだ。

「ああ、よろしくな」

俺も知り合いが多い方が緊張しなくて済むからな。


-「高等超能力学校」1年1組-

 ああ、この教室でよかったー。やはり見慣れた教室はいいもんだ。と、俺が干渉に浸っていると、担任の豊田が来た。やっぱ、またあんたか。

「貴様ら早く席に付け」

豊田の声で素早く席に戻る生徒達。

「まずは、入学おめでとう、といったところか。あのテストはここの学校の通過儀礼だ」

通過儀礼! ? そうだったのか……じゃあ、あの時点ではまだ入学すらしてなかったのか。

「さて、諸君。ここにいるという事は強いという事だ。胸を張っていい。だが、同時に1年の1組としての威厳を忘れるな。貴様らは1年の顔なんだからな」

へぇー。めんどうくさい。実に面倒くさいぞこれ。威厳だと? めんどくせっ。そんなの何の役に立つんだ。

その後も豊田の話は続いた。なげー。とりあえず端折って説明すると、油断は禁物って事だそうだ。

「では、ホームルームを終わりにする」

豊田が教室から立ち去る。やっぱ前のクラスとは空気が違うな。さっきの豊田の話を聞いて皆ピリピリしている。俺も気を引き締めなければ。

「ねえねえ、君、最強不良無能力者って噂の人でしょ?」

唐突に話しかけられた。後ろを振り向く。あれ? 声の主がいないぞ? どこだ?

「ここだよ!ここ!」

ん? 下から声が。いた。こいつちっこい。

「失礼だな君!ひどいぞ!」

ぷんぷん怒ってる、黒髪ショートの145ぐらいの子がいた。

「お、おう。すまん。で、なんで俺を呼んだんだ?」

声をかけた理由を聞いてみる。

「体育館を無能力で壊した人ってのが気になってね。どんな人か知っておきたかったんだ」

なるほど。つまり、俺は結構有名になってたってことだな。

「そうか。そんな有名か俺は。ハッハッハ!」

まんざらでもない。てか、普通に嬉しい。

「有名だよ。で君、名前は?」

「俺は、黒田優ていうんだ。よろしくな。えっと…」

「僕の名前は八重樫力(やえがしりき)。よろしくね」

力? 男みたいな名前だな。それに、今僕って言ったよな? てことは…

「力って男か?」

一応聞いてみる。力が真っ赤になって答える。

「あ、当たり前だろ!いきなり何を聞くんだ優は!」

前のクラスだったらこれを聞いていた奴等が「ええ~~!?」とか「うそだろ~!?」と言って騒ぐんだろうが、このクラスは俺たちが喋っている間もピリピリしっぱなしだ。

「いや、可愛いしちっちゃいからつい女の子かと……」

さらに力が顔を真っ赤にして答える。

「!?かっ、可愛い!?冗談も程々にしてくれよ優!」

力がそういうと、俺の頭の上に物凄い力がかかった。

「うおぉ!いってえ!」

何がなんだかわからないぞ。なんだこの力は。能力か?

「あ、ゴメン。やりすぎちゃったよ。これ僕の能力で、グラビティチェンジスっていうんだ」

力が言う。グラビティ? 重力を操るのか! ?

「力!凄いなこの能力!」

「ま、まあね。僕は半径20mの所までは自由に重力を変えることが出来るんだ!」

えっへんと力が胸を張る。胸は…無くて当然か。

「つええんだな力は。出席番号何番なんだ?」

力に聞いてみる。

「僕はね、出席番号3番なんだよ!」

力が自慢げに言う。俺より強いのか! やっぱり超能力ってすげえな。

「でも、3番ってことはもっと強い奴がいるってことか」

「そうだね。超能力は使い方次第で強くなるし。そこら辺は使い手の技術だよ」

力がまたえっへんと胸を張る。

「まあ、まだ上になる可能性は十分にあるし、お互い頑張ろうね!」

「おう!そうだな!」

お互い握手をする。屈まないと出来なかった。ちっちぇえ。やっぱり重力使ってるから背まで縮むのだろうか。それを聞くとまた怒られそうなのでやめておいた。


それにしても、このクラス、俺にとってはとてもやりずらい。この空気。どうにかならないんだろうか。そう思っていると、クラスの扉が勢い良く開いた。誰だ?

「おい!優はいるか!?」

白河だった。瞬間、クラスのピリピリした空気が打ち砕かれる。女子からキャーキャーという声が聞こえる。

「うっせーな白河。俺ならここだ」

俺は白河に分かりやすい様に言う。白河がずんずんとこっちに向かってくる。

「てめえのせいで2組だコンチクショウ!次の試験で1組になっててめえをぶっ飛ばしてやるから憶えてろ!」

白河は俺に捨て台詞を吐き教室を出て行った。キャー! また女子が黄色い声を上げる。それを言う為だけにきたのかよ。律儀だなあ。

「まだあの事気にかけているようですねー」

いつの間にか俺の近くにいたちのが言う。

「だな。あいつ見た目の割りに律儀だよな」

俺は思っている事を言う。と、俺の近くに瞬と優子もきた。

「あのことってなんの事?」

瞬が聞く。俺とちのはあの時の出来事を説明する。

「あんたねぇ……それは逆に可哀想よ」

優子が言う。? ドユコト? 俺が考えていると、それを悟ったのか、瞬が説明する。

「そんなに情けをかけたら相手のプライドが許さないって事でしょ。私には分からないけど」

なるほど。でも、そんな大した事じゃなくね?

「でもさ、退学にならなかったんだからいいじゃん」

「アホかー!負けてただでさえ悔しいのに情けまでかけられて何にも思わないわけ無いだろー!」

優子に怒られる。何で俺が優子に怒られなければならない。と、言っている内に次の授業のチャイムが鳴る。さて、席に戻るとしますか。


放課後。さて、帰るとしますか。そう思い立ち上がると、

「ねえ君。これ落としたよ」

と言って投げる動作が見えたので、俺は咄嗟に声の方に向き、物をキャッチする。ん? 俺こんな消しゴム持ってたっけ? そう思っていると、なんと、消しゴムが爆発した。

「!?」

ドカーン! ふう。俺が持っていたから大丈夫だったが、普通の奴なら怪我してたぞ。俺は消しゴムを投げてきた奴に言う。

「あぶねえだろうが!」

すると、消しゴムを投げた奴はフフッと笑って

「ごめんごめん。ちょっと君を試してみたくなってね。最強不良無能力者がどんな奴か」

はぁ。お前もかよ。つくづくちょっかいを出されるんだな俺は。まあでも、それほど俺が有名だってことだろう。やはり嬉しい。

「僕は爆碁導(ばくごどう)。このクラスの2番さ」

! ? こいつが2番か! 俺も自己紹介しておこう。

「俺は黒田優。このクラスの5番だ。それにしてもさっきの爆発はお前の能力か?」

さっきのことを尋ねてみる。まあ、尋ねるまでも無いが。

「そうさ。僕の能力はエネルギーチャージ。あらゆる物を爆弾に変える能力さ」

……まじで? それって……

「超強いじゃん!なにその能力!強すぎだろ!」

俺は思ったことをそのまま言う。ちょっと興奮してしまった。かっこよすぎだろ!

「そうさ。さっきのは小手調べ。試験の時は本気でいかせてもらうからよろしく」

そう言って導は教室から去った。さすが2番。やる事が違う。俺もあいつとやる時は本気でやるとしよう。


 さて、超能力の洗礼も受けた事だし、ぼちぼち帰りますか。今日は超能力の凄さを知った事が収穫だ。俺も頑張んないとな。

とりあえず序章
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作品名『量子運動の救世主(メシア)』


序章


 その日は、梅雨の時期には珍しく、初夏の燃えるような夕日が色あせた肌色の校舎を照らしていた。
 都心から快速電車で40分。30年ほど前に開発されたニュータウンの中心にそびえる件の校舎の一角では、ぼさぼさの黒い髪、パッとしない目、長身痩躯に白衣を包む桐ケ谷高校の2年生入沢誠が、その美しい夕日の前で考え事をしていた。
 彼は物理部のリーダーであり、ここ最近は次の『試作品』のアイデアを練っている。『試作品』とは、彼やその仲間が放課後の物理実験室や自宅で家電などを改造して作った「実用的なモノ」のことである。今までに6個ほど作ってきたのだが、どれも一見実用的に見えるが人間の手でやったほうが楽である、という物ばかりだった。
「誠ぉ、そろそろ帰るんだが……ってか話聞いてないだろ」
「まこちゃーん! なーにしてるの?」
 頭を抱える彼に、馬鹿でかい声で話しかける身長190センチ程の大男は、同じく物理部で同級生、俺の忠実な部下である武藤祐二。その並外れた体格はうらやましいが、別にバスケをやっているわけでもない。本当にもったいない。
 そんな彼に続き、聞き慣れた甘い声で話しかけてきた少女の名は狭山ののか。俺の幼馴染だったりする。生徒会の1人である彼女の努力により、初夏から秋にかけて校内で私服の着用が認められる「クールビズ制度」が導入されたわけだが、収まりの悪い金髪に藍色のベレー帽、黒いシャツ、白いワンピース、そして色はよく見えなかったがデニムパンツを履いているというのはちょっとやり過ぎではないか? とつくづく思った。
「いや……次の試作品について悩んでいたところだ」
「じゃあ、ののかはね……魔法が使えたらいいなー」
「ののかさんそれは無茶だろ」
 下駄箱へ向かいながら、祐二はののかにツッコミを入れる。確かに魔法の実現は難しい。たかが木でできたステッキを「振る」動作と、決められた呪文を「言う」動作のみで世界の理を変えるというのは、現代科学では不可能だろう。


――刹那。
俺の脳の奥である『発想』が生まれた。
それは、科学者が新たな活路を見出した時の『それ』であった。
頭上を鳩が飛び交う。
気がした。


「…………魔法、か」
 俺は次の実験のことで頭がいっぱいだった。
「それっぽいものなら、できるかもしれないな」
「やったーありがとマコちゃん!」
 ののかが笑顔が眩しい。なぜだか俺も心が躍る。
「相変わらず、誠はののかの尻に敷かれてますなー」
「ちっ違うぞ! 黙れ変態!」
 ヒューヒュー、とはやし立てる祐二を追いかけながら、俺たちはそれぞれの家路につく。


この時既に、世界はその有様を変えようとしていた。
全ての悲劇は、ここから始まる――

Re:皆の小説披露して♪
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6話「俺ってフレンドリー?」



-「高等超能力学校」登校途中の道-

 さて、昨日は放課後まんまと2番の奴にやられてしまった訳だが、次はそうはいかないぞ。また絡まれないように、今度は俺の方からいってやる。待ってろ、1番、4番。

そうして自分で意気込んで歩いていると、曲がり角から人が走ってくる。どん! 軽くぶつかる。あっ、これ前にもあったな。その時は白河だったから良かったものの、今度はいきなり殴りかかりはしないぞ。ぶつかった人を見てみる。白河じゃないな。うん。女の子だ。力の事もあったし、少し慎重に見てみる。胸は中ぐらいか? 160ぐらいのショートの女の子。俺は手を差し伸べて言う。

「すまない。大丈夫か?」

そう尋ねると、こう返事が返ってきた。

「こっちは大丈夫やけど、そっちは大丈夫とちゃうで!ほんまごめん!」

ん? 大阪弁? 珍しいな。てか、ぶつかった子は俺の服を指差して何を……ッ!

「うわーー!ソースが!」

俺の服には茶色いソースがべっとりと付いていた。なんで! ? なんでソースなんや! 思わず関西弁になってしまう。

「すまん!うちがたこ焼き食べとったばっかりに……」

「なんで朝にたこ焼きなんだ!」

思わずツッコンでしまう。どうやら、この子の食べていたたこ焼きが俺の服に付いたらしい。俺の服から香ばしい匂いが。と、とりあえず水洗いしないと。俺は今着ているワイシャツを脱ぐ。

「うわあ!自分大胆やなあ!」

いきなり服を脱いだ俺を見て激しく狼狽する女の子。

「いや、これはちがくて!早く水で洗わないと取れなくなるから!ここら辺で水無い?」

女の子に聞いてみる。女の子は顔を赤くしながら答える。

「こ、こっちに公園があ、あったで……」

そう言って女の子は女の子が今来た道を戻っていく。付いてこいって事か。俺も、女の子が行った方向に付いていく。

-「高等超能力学校」高校途中の道の公園-


 ふう。とりあえずしみにはならなそうだな。ワイシャツを洗った俺は、偶然持っていた体操着に着替え、とりあえずベンチに座って一息つく。ふう。すると隣に女の子が座ってきて言った。

「それにしても自分、いきなり服脱ぐかいな。びっくりしたわ」

「しょうがないだろ。これでしみ残ったらどうしてくれんだ。お気に入りなんだぞ」

俺はちょっと怒る。これ、結構いい奴なんだぞ。そうすると、また女の子が謝る。

「ほんまごめんって。ゆるしてーや」

「まあ、いいけどさ」

大体、朝くうもんと言ったら普通パンとかだろ! なんでたこ焼きなんだ。聞いてみよう。

「でも、なんでたこ焼き食ってたの?」

「それは、うちの大好物だからや!うちの能力で作ったんやで!パイロキネシスっていうんや」

そういうと女の子は手からボッ! と出してみせる。能力者か。まてよ、それなら……。

「もしかして、高等超能力学校にいる?」

「せや。正確には、今日転入するんや。1年1組に!」

「俺のクラスか。よろしく!俺、黒田優ってんだ。優って呼んでくれ」

「うちは、南火憐(みなみかれん)。かれんって呼んでな!よろしゅう!」

俺はかれんと握手をした。でも待てよ、クラスの中に入るって事は誰かが抜けるって事?

「かれんは出席番号何番で入るんだ?」

「うちは入る時に4番の奴倒したから、そこに入るんや」

まじか。俺より強い奴を倒して入ったのか。まあでも、丁度いい。これで出向く必要がなくなった、って訳だ。

「俺は5番なんだ。お互い頑張ろうな!」

「せやな。ちゅうか、そろそろ学校いかんと遅刻するで!」

そうだった! やべえな……。急ぐか。俺はかれんを担ぎ、言う。

「俺が連れてってやる。しっかり捕まってろよ~!」

「ちょ、そんないきなり……」

よし。走るか。俺は最大限の力を出し、学校に向かう。

-「高等超能力学校」校門-


 はあ、はあ。なんとか間に合った。息を切らしながら走った甲斐があったぜ。さ、早く校内に。

「ほら、俺が場所案内してやるよ」

「ちょ、ちょっとまってーな!」

俺はかれんを急かす。早くしないと、豊田が、来る。

-「高等超能力学校」1年1組-


 ふう。危なかった。とりあえずかれんは職員室へ行った。先生に挨拶をしてくるらしい。俺はどっかりと席に座った。ふう。朝から疲れたぜ。

ガラガラ。豊田がかれんと共にやってくる。皆が席に着く。

「さて、貴様ら。今日は見ての通り、転校生がいる。って、おい、黒田。お前なんだその格好」

あ、体操着着てる事忘れてた。どう言い訳しようか。

「ちょっと転んで派手に破いちゃいました」

うん。我ながら良いいい訳だ。

「どう転んだら破けるんだよ!まあ、いい。とりあえず自己紹介をしろ」

豊田がそういうと、かれんが黒板に名前を書く。なるほど、漢字ではああ書くのか。かれんが振り返って挨拶する。

「大阪から来ました南火憐です。どうぞよろしゅうおねがいします」

「じゃあ、南はそこの空いている席に座ってくれ」

豊田が俺の隣の席を指差す。隣か。なんかの縁だなこりゃ。

「よろしゅうな、優」

「ああ、よろしく」

改めて挨拶をする。なんか大阪弁ってほんわかするな。そう思ってると、何故か優子がこちらを睨む。それを瞬とちのが眺めてニヤニヤ。なんだよ皆。嫌な予感しかしなかった。



とりあえず途中まで

Re:皆の小説披露して♪
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【天空の城ラpy】

(削除されました)

「ははは!見ろ!人がゴミのようだ!」

(削除されました)

※この作品は盗作疑惑のため一部以外削除されました。

Re:皆の小説披露して♪
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「警察だ! 盗作疑惑で署に連行する!」
「40秒で支度s

Re:皆の小説披露して♪
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「君たちにラピュタの力(小説)を見せてやろうと思っt」

Re:皆の小説披露して♪
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言葉を慎みたまえ
君は今盗作疑惑を(ry

Re:皆の小説披露して♪
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「鬼ごっこはおわr」

Re:皆の小説披露して♪
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「目g」

Re:皆の小説披露して♪
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「死n」

Re:皆の小説披露して♪
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エロス!

Re:皆の小説披露して♪
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お前ら何してるwww

Re:皆の小説披露して♪
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見ての通り【ラピュタ】の名言を途中でとめてんのよ。


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