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HOME > 遊戯王SS一覧 > その4 「教団」の一派、「学都」

その4 「教団」の一派、「学都」 作:szmt

「教団」が威柱の周りを占有して、都市を作ったことはさんざ記述した。その中でも、海の威柱はその環境の特異性から、少しずつ教団本来の性質から変化していったとされる。

その事件に関することを記述する前に、海の威柱について解説しておこう。
海の威柱の恩恵は、「知識」。知恵や技術の権能によって建てられたその柱は、辺りで祈る人々に知恵を与えるという。

さて、時は威柱歴1200年頃。海の威柱の一体に海上都市が成立した後のこと。その恩恵をふんだんに活用することで、都市は情報を管轄する場所としての成長を繰り広げてきた。海の上で本、紙となると痛む印象ばかりだが、そうでもない。威柱の恩恵は技術にも及ぶのは述べた通り、潮風で痛まない紙の開発にも成功していたからだ。これによって海上都市は知識・情報を司る場所になっていったのだが、同時に技術の場所でもある。様々な情報知識を詰め込んだ端末を開発し始めたのだ。このころから、徐々に教団とは別の路線を行くこととなる。あくまで教団は、威柱との共存が至上命題であった。だが、彼ら...都市、「学都」はその情報端末を応用することで威柱の作成を至上命題として活動を始めた。
無論、教団はその活動に激怒する。威柱とは神の恩恵であって、その模造品を作成するなどとはもっての外ということである。故に教団はその活動を禁止するのだが、時の学都の主、プリンシヴァが選択したのは、教団に対する反逆であった。その立地は防衛するには最適であり、無暗に海上に船を出したところで兵を徒に藻屑にしてしまうのは避けたい教団は、渋々ながら認めることになる。こうして、「学都」は独立都市として成立し、威柱の模造品...簡威柱の製作を始めることになる。現在の簡威柱とは異なり、初期の威柱はまだかなり大きく、「学都」から持ち運ぶことはできなかった。
様々な技術の発展により、簡威柱も小さくなっていく。それにより、また新たな火種が生まれることは予期してしかるべき、だったのだろう。
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