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HOME > 遊戯王SS一覧 > その2 「威柱」の存在と「教団」の覇権

その2 「威柱」の存在と「教団」の覇権 作:szmt

地の威柱は、概念としてはかなり古くから伝わっていたとされる。海・野・山・森と世界の象徴的な地形に建てられたその威柱達を見て、人は空を仰ぎ地を見た。
空に瞬く星を見て、誰かが言った。「かの星は、空から望めし威柱ではないか。」
踏み締める地を見て、誰かが言った。「この地は、我らを護りし威柱ではないか。」

誰が初めに言ったのかは、諸説あり一概に誰とは断定できない。だが、「教団」がすでに力を持ち始めたころには、「四本の柱」とそれに空と地を加えた「六本の柱」のどちらの信仰も始まっていた。
とはいえ、天と地に対しては恩恵の得ようがない。そのため最初は恩恵目的で信仰していた人たちにはあまり受け入れられなかったようだが、のちに少し事情が変わり始める。
威柱を信仰することによって、威柱の恩恵とは別に「力」を得る「教団」が、その技術を応用して天と地の威柱の恩恵を受け入れることに成功したのだ。
それすなわち、過去の人物の考察は正しかったということになる。創造神が如何様に考えていたのかはわからないが、確かに威柱は六本存在することになり、「六本の柱」という考え方がこの後主流になってゆく。四本の柱で世界を支え、下を地、上を天という様子である。

さて、その二本の柱が認められたことにより、更に教団の力は増すことになる。
具体的には、四本の柱の周りに教団の都市を形成しはじめたのだ。威柱を「占有」したということである。無論、立ち寄り祈りを捧げたければ訪れればいい。「占有」であれど「独占」ではないので、彼らは快く迎えてくれるだろう。
こうして威柱の力は教団によって管理されることとなり、ここからしばらくは教団一強の時代と化す。

教団については、また次回詳しく記そうと思う。
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