第24話　最後の1体!時を止める青竜　作：風鼠

権現坂「柊塾長!大丈夫ですか!」

権現坂は下駄の音を鳴り響かせ勢いよく塾に入ってくる

修造「おぉ、権現坂君!俺はなんとか助かったんだが…」

ウルフ「…」

柊塾長は権現坂に視線を移した後、大和と遊矢に視線を移す。

遊矢「何故です!大和塾長、俺も一緒に行きます!」

塾の部屋に遊矢の声が響き渡る

修造「こっちはさっきからこんな感じでな…」

大和「遊矢君、君の気持ちは嬉しいが…今回ばかりは君のような少年を連れて行くわけにはいけない。」

遊矢「…」

大和「美海が誘拐されたのは、塾長である俺の責任だ。遊矢君や修造達を巻き込むわけには…」

修造「大和、今、そんな問題か?」

大和「!…修造」

修造「…美海ちゃんの一件に関してはそうかもしれないが…今は舞網市いや世界規模の問題だ。お前一人に責任を負わせるわけにはいかない。お前が行くなら、俺も一緒に
行く。」

大和「…分かった。」

修造「この二人も連れて行く。実力がある人材は1人でも多い方が良い。…いいよな。」

大和「…巻き込んでごめんな。二人とも。…頼む」

大和は二人に対し、深く頭を下げる

遊矢「塾長…」

権現坂「!…頭を上げてください」


大和「…この二人には無様なデュエルは見せれないな…久しぶりにこっちのデッキを使ってみるか…」

大和塾長は、頭を上げ、服に隠していたデッキを手早く取り出し、デュエルディスクに入れていたデッキと交換する。

修造「久しぶりにみられるのか。1298戦1298勝0敗、念導の闘神、霊川大和のデュエルが。」

遊矢「念導の…」

権現坂「…闘神」

遊矢と権現坂は修造から聞かされていた。霊川大和塾長になる前の公式戦史上最多勝利数を築き上げた伝説の話を。

ウルフ「話はまとまったみたいだな…」

大和「…ウルフ、案内頼む」

ウルフ「あぁ…」

修造達は、ウルフの案内の元、少佐達の元へと向かう。

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美海『フム…僕ガ封印サレテカラ大分時ガ過ギタヨウダネ』

少佐「あぁ、そうだ。100年以上の年月が過ぎた」

美海『人ノ子ノ姿ナド、虫唾ガ走ルガ…』

少佐「血が足りる迄、もう少し辛抱してくれ。」

美海『…3龍ハドウナッタ?』

少佐「…3龍は姿を変え、その力は今このようなカードになっている。」

少佐は黒き竜に見せるように青色の竜のカードをデッキから取り出す。

美海『フ…哀レナ姿ダナ…』

そのカードを見た黒き竜は、鼻で笑い、ニヤニヤと笑い始める

少佐「現在3龍全て私達が所持している。今、敵となる障害は居ない。」

美海『ソロソロ僕ヲ目覚メサセタ理由ヲ聞カセテクレナイカ?ドコゾノ狂ッタ人間ヨ』

少佐「…我々が達成したいのは…戦争を起こす事だ。それも…世界を滅ぼすような大戦争を…」

美海『…僕ノ力ヲ使オウト言ウワケカ…考エタモンダネ』

少佐「ふふ…」

美海『僕ノ力ヲ利用シヨウ等…元人間風情ガ…頭ガ高イ!』

少佐の言葉によって、少しずつ言葉を荒げ、怒りの表情を浮かべる。

少佐「やはり…交渉決裂か。ならば我々の流儀によってデュエルで捻じ伏せその力駆使させてもらおう!」

少佐は黒き竜に向かい、デュエルディスクを構える

美海『ヨカロウ…コノ少女モオ前ト同様ノ物ヲツケテイルヨウダシネ。ソッチノ土俵デ戦ッテヤロウ。』

黒き竜は腕に付いたデュエルディスクを確認した後、少佐と同じ格好を取る。

美海＆少佐「『デュエル!』」

零児(今の内に…LDSに連絡を…)

少佐に敗北し、地面に倒れていた零児は、デュエルディスクで現在地と現状を入力して送信する。

ターンプレイヤー少佐

ターン01

少佐「…ドロー」手札5→6

美海「フムコノ少女ハ、星ガ好キミタイダネ。女ラシクテ虫唾ガ走ル」

少佐「ふ、そのようだな。天体観測も趣味としていたらしい。…私は手札から魔法カード「神竜に捧げし供物」を発動!デッキから5体の「神竜」モンスターを墓地に送る。俺は…2体の「神竜の騎士」、「炎葬の神龍」3体を墓地に送る。」手札6→5

美海『フム。墓地ヲ肥ヤシテドウスルツモリダ…?』

少佐「ふ、直ぐにわかるさ。俺は手札から「神竜の使い竜」を特殊召喚!そして、特殊召喚に成功した時カード効果により「神竜トークン」2体を特殊召喚!」手札5→4

神竜の使い竜(攻)

神竜トークン(攻)2体

少佐「そして…「神竜トークン」2体と「神竜の使い竜」をリリースして…現れよ青き竜よ!みなぎる英知にて、時を喰らえ!アドバンス召喚!「氷嵐を纏う神竜　メリュジーヌ」!」手札4→3

氷嵐を纏う神竜　メリュジーヌ(攻)
レベル11属性水
攻撃力4200

美海『蒼キ竜カ…3体ノ竜ノ中デモ忌々シイ…』

少佐「やはりそうか。なら再び、味わうがいい。墓地の「神竜」モンスター5体をゲームから除外して…次のお前のターンをスキップして、再び俺のターンを行う!「タイム・フローズン」」


次回に続く