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Turn004 流れ星VS竜の星 作:「勅使河原」が読めぬ
「さてと、これで残りは地・風・闇の3つだな!」
「風と闇はこの辺りにスタジアムがないから、まずは地から狙うといいかもね」
「昔からそうだけど、リサーチ早いよね、鏡花は」
「妹ちゃんが色々教えてくれるんだ~」
「流星、妹いたのか?」
「…あれ? 言ってなかったっけ?」
気まずい沈黙が走る。
「…さ~て、じゃあ地属性使い・地原竜多(チハラ・リュウタ)のスタジアムへレッツゴー!」
しかし、それからがなかなかに大変だったのだ…。
「…兄貴は今留守だ。用があるなら探しな」
竜多の弟子に話を聞いても、返ってくるのはこの答えばかり。
「スタジアムを留守にすることが多いって、有名な話だからね…」
「顔を見たことすらないって人もいるみたいだよ」
「そういえば、俺も見たことないな…。鏡花は?」
「私? 私はあるよ~。確かね…これこれ、この人」
鏡花のスマホには、竜多の写真が写されていた。ザ・筋肉バカとも言える、ゴリゴリのマッチョマンだった。
しかし、遊騎にとってはそれは重要ではなかった。
「…顔…近い…」
「え? 何か言った?」
「いやいやいやいや、な、何も~…」
「…ははっ、分かりやすいな…」
焦る遊騎と、それを不思議がる鏡花。そしてそれを見て呟く流星の後ろに、大きな影が現れた。
「ん?」
後ろを振り返ると、そこには見上げんばかりの大男が。
「で、出たぁ~!」
思わず倒れそうになる遊騎を、すかさず流星が支える。
「この人だよ、遊騎! この人が地原竜多!」
「え?」
「…全く、探しておいてビビるとはな…。で? さっきから俺のスタジアムの奴に話を聞きまくってたらしいが、何か用事か?」
「僕達と一緒に、天下を獲って欲しいんだ」
「天下を? …強いんだろうな、お前ら?」
「戦ってみる? 提案者の僕と」
「…やる気だな」
「ああ。行くよ、デュエル!」
スタジアム外でも、Sランクデュエリストがデュエルする場合はその下の地面にデュエルフィールドが描かれる。最先端の科学技術が使われているこのシステムには、つくづく頭が下がる。
「先攻は俺がもらう! モンスターをセット、カードを1枚セットしてターンエンドだ!」
「行くよ、僕のターン、ドロー! まずはおろかな埋葬を発動! デッキから星因士 デネブを墓地へ送るよ! そして手札から星因士 ベガを通常召喚! 効果で手札の星因士 アルタイルを特殊召喚! そして墓地のデネブを特殊召喚して、デッキから2枚目のベガを手札に加えるよ!」
「来るか、トライヴェール…!」
「アルタイルで攻撃!」
「…エクシーズしないのか?」
驚いた遊騎が鏡花に尋ねる。
「…多分、流星は狙ってるの。キーカードを、フルに使いたくてね」
「セットモンスター、光竜星―リフンの戦闘破壊時効果発動! デッキより魔竜星―トウテツを特殊召喚!」
「破壊されても次々とモンスターが出てくる…なるほどね…。カードを2枚セットしてターンエンド!」
「行くぞ、俺のターン、ドローだ! まずは風竜星―ホロウを通常召喚! そして通常魔法、ブラック・ホール! 全てのモンスターを破壊する!」
「くっ…!」
「そして各竜星の効果発動! デッキから炎竜星―シュンゲイと水竜星―ビシキを特殊召喚する! さらに、墓地に存在するリフンの効果で、自身を墓地から特殊召喚する! 3体でレベル9をシンクロ召喚!」
「来るか…」
「星の力を宿す竜達よ、フィールドに幻を見せよ! 幻竜星―チョウホウ、来ませい! そしてアタックだ!」
「くっ…あぁぁ!」
「残りライフは1200…何だ、こんなものか? ターンエンドだ!」
「…ここで決めないと…。僕のターン、ドロー! …よし」
「んっ!?」
「まずはセットしていた速攻魔法、月の書を発動! チョウホウを裏側にする!」
「裏側か…しかし、消えてはいないぞ?」
「だったら、今から消すよ! ゴブリンドバーグを通常召喚! 効果でベガを、その効果でアルタイルを、その効果でデネブを特殊召喚! デネブの効果でアルタイルを手札に加える! そしてセットしていたコピー・ナイトを発動! 5体でエクシーズ召喚!」
「5体で!?」
「絡み合いながら進む、7つの流星! 交じり合って、1つになれ! 星守の騎士 プトレマイオス、顕現! そしてターンエンド! 効果で星輝士 デルタテロスをエクシーズ素材にするよ!」
「くっ…まあいい、ドロー! …このまま攻撃してもよいが、プトレマイオスの効果で別のカードが出るのは自明…様子を見るか…。カードを3枚セットし、ターンエンド!」
「行くよ、僕のターン、ドロー! 通常魔法、オーバーレイ・リジェネレート! プトレマイオスのエクシーズ素材を7つにする!」
「7つもエクシーズ素材を貯めて、どうする気なんだ?」
「見てて。ここからが、流星の真骨頂よ」
「エクシーズ素材をすべて取り除き、効果発動! 次の君のターンはないよ!」
「馬鹿な!?」
「そして手札のアルタイルを通常召喚! 効果で墓地のデネブを特殊召喚し、デッキから星因士 シャムを手札に加えるよ! そして2体でエクシーズ! 2体目のプトレマイオスをエクシーズ召喚! そしてメインフェイズ2に、プトレマイオスに重ねてエクシーズ召喚! 星輝士 セイクリッド・ダイヤ!」
「メインフェイズ2か…アタックはないな…」
「いや、僕には次のターンがある! ドロー! 魔法カード、貪欲な壺を発動! 墓地のモンスター5体をデッキに戻して、カードを2枚ドロー! そして手札のベガを通常召喚、効果で手札のシャムを特殊召喚! 1000ダメージを受けてもらうよ!」
「くっ…」
「セイクリッド・ダイヤで裏側モンスターにアタック!」
「なっ…チョウホウが…!」
「シャムでアタック!」
「ぐあっ…!」
「ベガでアタック!」
「あがっ…!」
「そして速攻魔法、天架ける星因士を発動! ベガをデッキに戻し、デッキから2体目のシャムを特殊召喚! これで終わりだ!」
「ぐっ…あぁあぁ!」
デュエルを見ていた遊騎は、呆気にとられていた。
「流星…こんなに強い奴だったのか…」
「びっくりした? 流星、すごく強いんだよ」
「…負けたか…いいだろう、地属性使い、地原竜多、天下獲りに駒を進める!」
「…ってか、思ったんだけど…」
「どうしたんだ、遊騎?」
「いや、さっき、地属性モンスターなんて使ってなかったよなって思って…」
「お前、知らないのか? コイツみたいにデッキを1つの属性で固めててもその属性のデュエリストと言えるが、デッキの中のモンスターの属性で1番多いのが地属性なら、そのデュエリストは地属性になる。…だから、俺は地属性使い」
「…その印象、ゼロなんだけどな…」
「あ? 何か言ったか?」
竜多の強い眼光に、おののく遊騎。
「…す、すいませんでした~!」
「風と闇はこの辺りにスタジアムがないから、まずは地から狙うといいかもね」
「昔からそうだけど、リサーチ早いよね、鏡花は」
「妹ちゃんが色々教えてくれるんだ~」
「流星、妹いたのか?」
「…あれ? 言ってなかったっけ?」
気まずい沈黙が走る。
「…さ~て、じゃあ地属性使い・地原竜多(チハラ・リュウタ)のスタジアムへレッツゴー!」
しかし、それからがなかなかに大変だったのだ…。
「…兄貴は今留守だ。用があるなら探しな」
竜多の弟子に話を聞いても、返ってくるのはこの答えばかり。
「スタジアムを留守にすることが多いって、有名な話だからね…」
「顔を見たことすらないって人もいるみたいだよ」
「そういえば、俺も見たことないな…。鏡花は?」
「私? 私はあるよ~。確かね…これこれ、この人」
鏡花のスマホには、竜多の写真が写されていた。ザ・筋肉バカとも言える、ゴリゴリのマッチョマンだった。
しかし、遊騎にとってはそれは重要ではなかった。
「…顔…近い…」
「え? 何か言った?」
「いやいやいやいや、な、何も~…」
「…ははっ、分かりやすいな…」
焦る遊騎と、それを不思議がる鏡花。そしてそれを見て呟く流星の後ろに、大きな影が現れた。
「ん?」
後ろを振り返ると、そこには見上げんばかりの大男が。
「で、出たぁ~!」
思わず倒れそうになる遊騎を、すかさず流星が支える。
「この人だよ、遊騎! この人が地原竜多!」
「え?」
「…全く、探しておいてビビるとはな…。で? さっきから俺のスタジアムの奴に話を聞きまくってたらしいが、何か用事か?」
「僕達と一緒に、天下を獲って欲しいんだ」
「天下を? …強いんだろうな、お前ら?」
「戦ってみる? 提案者の僕と」
「…やる気だな」
「ああ。行くよ、デュエル!」
スタジアム外でも、Sランクデュエリストがデュエルする場合はその下の地面にデュエルフィールドが描かれる。最先端の科学技術が使われているこのシステムには、つくづく頭が下がる。
「先攻は俺がもらう! モンスターをセット、カードを1枚セットしてターンエンドだ!」
「行くよ、僕のターン、ドロー! まずはおろかな埋葬を発動! デッキから星因士 デネブを墓地へ送るよ! そして手札から星因士 ベガを通常召喚! 効果で手札の星因士 アルタイルを特殊召喚! そして墓地のデネブを特殊召喚して、デッキから2枚目のベガを手札に加えるよ!」
「来るか、トライヴェール…!」
「アルタイルで攻撃!」
「…エクシーズしないのか?」
驚いた遊騎が鏡花に尋ねる。
「…多分、流星は狙ってるの。キーカードを、フルに使いたくてね」
「セットモンスター、光竜星―リフンの戦闘破壊時効果発動! デッキより魔竜星―トウテツを特殊召喚!」
「破壊されても次々とモンスターが出てくる…なるほどね…。カードを2枚セットしてターンエンド!」
「行くぞ、俺のターン、ドローだ! まずは風竜星―ホロウを通常召喚! そして通常魔法、ブラック・ホール! 全てのモンスターを破壊する!」
「くっ…!」
「そして各竜星の効果発動! デッキから炎竜星―シュンゲイと水竜星―ビシキを特殊召喚する! さらに、墓地に存在するリフンの効果で、自身を墓地から特殊召喚する! 3体でレベル9をシンクロ召喚!」
「来るか…」
「星の力を宿す竜達よ、フィールドに幻を見せよ! 幻竜星―チョウホウ、来ませい! そしてアタックだ!」
「くっ…あぁぁ!」
「残りライフは1200…何だ、こんなものか? ターンエンドだ!」
「…ここで決めないと…。僕のターン、ドロー! …よし」
「んっ!?」
「まずはセットしていた速攻魔法、月の書を発動! チョウホウを裏側にする!」
「裏側か…しかし、消えてはいないぞ?」
「だったら、今から消すよ! ゴブリンドバーグを通常召喚! 効果でベガを、その効果でアルタイルを、その効果でデネブを特殊召喚! デネブの効果でアルタイルを手札に加える! そしてセットしていたコピー・ナイトを発動! 5体でエクシーズ召喚!」
「5体で!?」
「絡み合いながら進む、7つの流星! 交じり合って、1つになれ! 星守の騎士 プトレマイオス、顕現! そしてターンエンド! 効果で星輝士 デルタテロスをエクシーズ素材にするよ!」
「くっ…まあいい、ドロー! …このまま攻撃してもよいが、プトレマイオスの効果で別のカードが出るのは自明…様子を見るか…。カードを3枚セットし、ターンエンド!」
「行くよ、僕のターン、ドロー! 通常魔法、オーバーレイ・リジェネレート! プトレマイオスのエクシーズ素材を7つにする!」
「7つもエクシーズ素材を貯めて、どうする気なんだ?」
「見てて。ここからが、流星の真骨頂よ」
「エクシーズ素材をすべて取り除き、効果発動! 次の君のターンはないよ!」
「馬鹿な!?」
「そして手札のアルタイルを通常召喚! 効果で墓地のデネブを特殊召喚し、デッキから星因士 シャムを手札に加えるよ! そして2体でエクシーズ! 2体目のプトレマイオスをエクシーズ召喚! そしてメインフェイズ2に、プトレマイオスに重ねてエクシーズ召喚! 星輝士 セイクリッド・ダイヤ!」
「メインフェイズ2か…アタックはないな…」
「いや、僕には次のターンがある! ドロー! 魔法カード、貪欲な壺を発動! 墓地のモンスター5体をデッキに戻して、カードを2枚ドロー! そして手札のベガを通常召喚、効果で手札のシャムを特殊召喚! 1000ダメージを受けてもらうよ!」
「くっ…」
「セイクリッド・ダイヤで裏側モンスターにアタック!」
「なっ…チョウホウが…!」
「シャムでアタック!」
「ぐあっ…!」
「ベガでアタック!」
「あがっ…!」
「そして速攻魔法、天架ける星因士を発動! ベガをデッキに戻し、デッキから2体目のシャムを特殊召喚! これで終わりだ!」
「ぐっ…あぁあぁ!」
デュエルを見ていた遊騎は、呆気にとられていた。
「流星…こんなに強い奴だったのか…」
「びっくりした? 流星、すごく強いんだよ」
「…負けたか…いいだろう、地属性使い、地原竜多、天下獲りに駒を進める!」
「…ってか、思ったんだけど…」
「どうしたんだ、遊騎?」
「いや、さっき、地属性モンスターなんて使ってなかったよなって思って…」
「お前、知らないのか? コイツみたいにデッキを1つの属性で固めててもその属性のデュエリストと言えるが、デッキの中のモンスターの属性で1番多いのが地属性なら、そのデュエリストは地属性になる。…だから、俺は地属性使い」
「…その印象、ゼロなんだけどな…」
「あ? 何か言ったか?」
竜多の強い眼光に、おののく遊騎。
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