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MISSION9:次の大陸 作:ヒラーズ
朝食を済ませた私は、再び客室に戻り、アリス達をカードから出す。
「私達は今、どこへ向かっているの?」
アリスが質問するが、私はそれを無視せず、答える。
「我々が行く大陸はエピア・リオン大陸だ、あそこなら追っ手は来れんだろう」
「エピア・リオン・・・確か紛争が勃発中の大陸だったわね・・・」
コートドールがやけに詳しそうな事を言うな・・・。
「知っているのか?」
「・・・ちょっとだけね。確か・・・二つの領地が生存戦略のため戦争を始めているらしいわ」
二つの領地が生存のために争っておるのか・・・。
「争いを好まないけど、想像以上に武力と科学力が高い国《エピア公国》。繁栄と武力が高く、労働者が多い国《リオン連邦国》、どれも有名な国よ」
私のいた世界で言うドイツとソビエト連邦国みたいなものか・・・。
もし、私がいた大陸がイギリスだと言うのならルートは2つに分かれる。
このままエピアというドイツへ行くか、もう少し待ってリオンというソ連へ行くか・・・。
どのみち争いは避けられんようだな、色々武器や足となるものを用意しないと危険そうだ・・・。
「どちらも科学力が高いのだろう?共存すれば良いだろう?不可侵条約を結ぶなり講和するなり、すればいいはずだ。何が目的なんだ?」
「さぁ?そこまでは知らないわ」
ふむ・・・二つの戦争には何らかの陰謀があるな・・・。
まるでこれでは独ソの戦争ではないか・・・。
「では、その二つの国の首相は知っているのか?」
「エピアは「デフィナ=アドルフ」、リオンは「スフィアン・マーゼル」よ」
ヒトラーとスターリンみたいなものか、嫌な社会だな。
「どれも関わりたくない連中だな」
「当たり前よ、二人共独裁者だし、今でも戦争は激化しているわ」
くだらんもので喧嘩してそうだが、あまり長居しては駄目な大陸なのは変わらんが。
「ふむ・・・どうしたものか・・・」
考えている時だった。
「?何だ・・・やけに部屋の外が静かだ・・・もうこの時間なら騒がしくなっているはずだ」
私は部屋の外の静かさに気づき、扉を少し開けて外の様子をみる。
「・・・?誰もいないだと?」
私は扉を閉め、アリス達に伝える。
「何やら良くないものがこの船と接触してるようだ。カードに戻れ」
アリス達は首を縦に振り、カードに戻る。
どうやら異変が起きた事は承諾しているようだった。
私は小型自動小銃(サブマシンガン)を取り出し、扉を開け、廊下に出る。
【静かね・・・他の乗客はどこかしら?】
【分からん、テロという可能性がある】
【て・・・てろ?】
【テロだ、いわゆる国際犯罪だ】
テレパシーで会話している途中だった。
「ん?会話か?」
私は壁に背中を張り付け、横に移動しつつ、会話を聞く。
「エピア公国兵だ、この船の中にリオン連邦の者が紛れている可能性がある。迷惑だろうが、調査させて貰う」
スパイを暴くための船内捜索か、迷惑な話だな。
私は会話している兵士の姿をみて、人数を確認する。
「・・・(黒い軍服、胸にある紋章は青い十字架・・・ナチスみたいな連中ではなさそうだな。人数は二人か、余裕だな)」
スパイ容疑を掛けられたくないからな。
1度、前に出てスパイではない事を証明する必要がある。面倒くさいが仕方ない。
私は銃を隠し、二人の兵士前へ出る。
「どうしたのかと思えば、軍人殿でしたか」
兵士は私に気づき、近寄る。
「動くな!」
「不用心に前へ出るとはな、何者だ?」
銃を構え質問攻めか、良いだろう。
「何、しがない旅行者だ」
「名は?」
「天界 名野魔という者だ、怪しいものではない」
「そうか、どこから来た?」
「私に国はない。ただの放浪者だ」
二人の兵士は少し笑い、話を続けた。
「マジかよww」
「亡命者だったのか・・・すまない事をした。この船に降りていい」
ふん、あっけないな。これが噂で言う「ザル警備」というものか・・・。
「一つ聞いてよろしいか?」
「何だ?」
「この船を降りればエピア公国で良いのだな?」
二人の兵士は私の馬鹿なものまねに引っかかり、笑い出す。
「おいおい、当たり前だろ」
「馬鹿かコイツは」
ふむ・・・嘘をついている思考はない、なら信用して良いか。
「すまなかった、すぐ降りよう」
私は荷物を持ってそそくさと港に行く。
船を降りた私は早速辺りを見渡す。
「船着き場にしては随分と繁栄しているな」
【さすがと言ったところね】
【ここがエピア公国の港、広いですね】
【漁業が盛んな証拠だろう】
【これからどこへ行くんだ?】
まぁ・・・無計画だが、宿を拾い次第だ。
「取りあえず、宿を探す。それから考える」
【ガバガバな計画ね】
【無計画過ぎないか?】
【やかましいぞ、貴様ら】
その数分後、私は宿を見つけ、この港町の探索に入るのだった。
次回、本当の旅
「私達は今、どこへ向かっているの?」
アリスが質問するが、私はそれを無視せず、答える。
「我々が行く大陸はエピア・リオン大陸だ、あそこなら追っ手は来れんだろう」
「エピア・リオン・・・確か紛争が勃発中の大陸だったわね・・・」
コートドールがやけに詳しそうな事を言うな・・・。
「知っているのか?」
「・・・ちょっとだけね。確か・・・二つの領地が生存戦略のため戦争を始めているらしいわ」
二つの領地が生存のために争っておるのか・・・。
「争いを好まないけど、想像以上に武力と科学力が高い国《エピア公国》。繁栄と武力が高く、労働者が多い国《リオン連邦国》、どれも有名な国よ」
私のいた世界で言うドイツとソビエト連邦国みたいなものか・・・。
もし、私がいた大陸がイギリスだと言うのならルートは2つに分かれる。
このままエピアというドイツへ行くか、もう少し待ってリオンというソ連へ行くか・・・。
どのみち争いは避けられんようだな、色々武器や足となるものを用意しないと危険そうだ・・・。
「どちらも科学力が高いのだろう?共存すれば良いだろう?不可侵条約を結ぶなり講和するなり、すればいいはずだ。何が目的なんだ?」
「さぁ?そこまでは知らないわ」
ふむ・・・二つの戦争には何らかの陰謀があるな・・・。
まるでこれでは独ソの戦争ではないか・・・。
「では、その二つの国の首相は知っているのか?」
「エピアは「デフィナ=アドルフ」、リオンは「スフィアン・マーゼル」よ」
ヒトラーとスターリンみたいなものか、嫌な社会だな。
「どれも関わりたくない連中だな」
「当たり前よ、二人共独裁者だし、今でも戦争は激化しているわ」
くだらんもので喧嘩してそうだが、あまり長居しては駄目な大陸なのは変わらんが。
「ふむ・・・どうしたものか・・・」
考えている時だった。
「?何だ・・・やけに部屋の外が静かだ・・・もうこの時間なら騒がしくなっているはずだ」
私は部屋の外の静かさに気づき、扉を少し開けて外の様子をみる。
「・・・?誰もいないだと?」
私は扉を閉め、アリス達に伝える。
「何やら良くないものがこの船と接触してるようだ。カードに戻れ」
アリス達は首を縦に振り、カードに戻る。
どうやら異変が起きた事は承諾しているようだった。
私は小型自動小銃(サブマシンガン)を取り出し、扉を開け、廊下に出る。
【静かね・・・他の乗客はどこかしら?】
【分からん、テロという可能性がある】
【て・・・てろ?】
【テロだ、いわゆる国際犯罪だ】
テレパシーで会話している途中だった。
「ん?会話か?」
私は壁に背中を張り付け、横に移動しつつ、会話を聞く。
「エピア公国兵だ、この船の中にリオン連邦の者が紛れている可能性がある。迷惑だろうが、調査させて貰う」
スパイを暴くための船内捜索か、迷惑な話だな。
私は会話している兵士の姿をみて、人数を確認する。
「・・・(黒い軍服、胸にある紋章は青い十字架・・・ナチスみたいな連中ではなさそうだな。人数は二人か、余裕だな)」
スパイ容疑を掛けられたくないからな。
1度、前に出てスパイではない事を証明する必要がある。面倒くさいが仕方ない。
私は銃を隠し、二人の兵士前へ出る。
「どうしたのかと思えば、軍人殿でしたか」
兵士は私に気づき、近寄る。
「動くな!」
「不用心に前へ出るとはな、何者だ?」
銃を構え質問攻めか、良いだろう。
「何、しがない旅行者だ」
「名は?」
「天界 名野魔という者だ、怪しいものではない」
「そうか、どこから来た?」
「私に国はない。ただの放浪者だ」
二人の兵士は少し笑い、話を続けた。
「マジかよww」
「亡命者だったのか・・・すまない事をした。この船に降りていい」
ふん、あっけないな。これが噂で言う「ザル警備」というものか・・・。
「一つ聞いてよろしいか?」
「何だ?」
「この船を降りればエピア公国で良いのだな?」
二人の兵士は私の馬鹿なものまねに引っかかり、笑い出す。
「おいおい、当たり前だろ」
「馬鹿かコイツは」
ふむ・・・嘘をついている思考はない、なら信用して良いか。
「すまなかった、すぐ降りよう」
私は荷物を持ってそそくさと港に行く。
船を降りた私は早速辺りを見渡す。
「船着き場にしては随分と繁栄しているな」
【さすがと言ったところね】
【ここがエピア公国の港、広いですね】
【漁業が盛んな証拠だろう】
【これからどこへ行くんだ?】
まぁ・・・無計画だが、宿を拾い次第だ。
「取りあえず、宿を探す。それから考える」
【ガバガバな計画ね】
【無計画過ぎないか?】
【やかましいぞ、貴様ら】
その数分後、私は宿を見つけ、この港町の探索に入るのだった。
次回、本当の旅
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