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―黒羽のLoki― TURN1 黒き疾風 作:SAT-TUN
ここはとあるデュエルモンスターズの異世界。
草木生い茂る丘に寝そべる男が1人。彼の名はロキ。
これから天地を揺るがす闘いに巻き混まれることを、彼はまだ知るよしもない。
『キーッ、キーッ!』
『…ん?どうしたぁ、キーメイスゥ』
キーメイス『キキーッ!キーッ!!(たいへん!たいへん!森、焼かれてる!森、焼かれてる!)』
Loki『まったく、騒がしいやつだぜ…』
― ドゴォンッ!
Loki『ちっ…めんどくせえなあ…』
ロキは重い腰を上げて、歩き出す。
踏み出したその一歩が、波乱の幕開けだとも知らずに ー。
物音のした方へ駆け寄ると、男女二人の決闘者が。
『フッ…上等や。今日はこれくらいにしといたる。』
『フフ…これだけあれば十分よ。』
そう話した後、二人の決闘者はモンスターを召喚し、飛び立っていった。
Loki『なんだと…?俺の他にも、この世界に決闘者(デュエリスト)が…?』
『ぐっ…はァ…!』
声がした方へすぐに駆け寄ると、人型のモンスターが傷だらけで倒れていた。
Loki『おい!しっかりしろ!』
炎を操るもの『くっ…そ… ちょっと油断したら…このザマだぜ…!』
Loki『今は喋るな。近くまで連れていく。』
炎を操るもの『忍びねえな…』
Loki『かまわん。』
ロキは近くの小屋まで連れていき、応急処置をした。
炎を操るもの『世話かけたな…すまない。にしても、手際がいいな。』
Loki『…俺は元々レジスタンスだ。日々闘いに明け暮れていた。これくらいは日課だ。』
炎を操るもの『…よくわからねえが、アンタもワケ有りみたいだな。ここは小さい村だが、ゆっくりしていってくれ。』
Loki『お前はここの住人か。』
炎を操るもの『ああ。ここに食料を運んでいた最中だったんだ。』
Loki『…そうか。』
ロキは立ち上がる。
Loki『お前を襲ったのは人間だな。何か繋がりがあったのか?』
炎を操るもの『…やつらは急に現れたんだ。ここ2、3日見慣れないやつらを見かけるという噂は聞いていたが…。』
Loki『そうか。だいたいわかった』
炎を操るもの『わかった、って?』
Loki『いや、こっちの話だ。とりあえず、この件は俺がなんとかする。』
炎を操るもの『おっ、おう…』
Loki『・・・。』
そう言い残すと、ロキは村を立ち去った。
ロキには心当たりがあった。
Loki『ここからなら、そう遠くはない。恐らくー』
ードゴォン!ボカァン!!
Loki『…! なんだ!?』
『ククク…ワイらの縄張りに挨拶も無しに入らんでくれへんか…?ククク…』
Loki『!! お前は…!』
竜崎『ん?お前も人間か…。』
Loki『ダイナソー竜崎…!』
竜崎『ワイも少しは有名みたいやなァ…』
Loki『…なにをしている。』
竜崎『…あん?』
Loki『なにをしていると聞いている。』
竜崎『礼儀のないやっちゃなあ。それはこっちのセリフや。』
Loki『どうやってこの世界にきた。何が目的だ?』
竜崎『おいおい…まともに会話もできひんのか、お前は…』
Loki『答えろっ!!』
ーヴン!!
そう言うと、ロキはデュエルディスクを展開した。
竜崎『ククク…ええ度胸や。このワイに牙剥いて来るとはな…!ちょうど退屈してたとこや…!』
ーヴン!!
そこに1人の女が。
『アンタたち、そこまでにしな。』
竜崎『…!』
Loki『もう1人か…!』
舞『痴話喧嘩はそこまで。こっちについてきな。』
竜崎『チッ……』
Loki『……』
そのまま近くのほこらにて。
舞『まあ座りな。』
Loki『……』
竜崎『気分悪いわ。ワイは外で涼むとするで。』
舞『勝手にしな。』
Loki『……なにをしに此処へ来た?』
舞『ン…?』
Loki『なにをしに此処へ来たと聞いている…!』
舞『なにをしにって……アタシらだって何がなんだかよ。気づいたらこのセカイに居た。』
Loki『くっ……。』
舞『アンタもそうなんだろ?知ってることがあるなら聞きたいことが山程あるんだけど…?』
Loki『フン…悪いが何も覚えていない。』
舞『ハァ…一体何がなんだか。』
Loki『お前たちはずっと一緒だったのか?』
舞『いや。アタシがこのセカイで目を覚ました時には既にアイツが居たわ。』
Loki『…そうか。』
『……』
Loki『お前たちは食料目当てでモンスターを襲っていたのか?』
舞『アタシたちもくたばるわけにはいかないのよ…。』
Loki『食料は俺が調達してやる。だからもうモンスターを襲うのはよせ。』
舞『……アンタこのセカイ長いみたいね。』
Loki『……まあな。』
ードゴォン!ドゴォン!!
『……!!』
舞『…アイツにも言ってきかせないとね…。』
Loki『ちっ…!!』
駆け出すロキ。
舞『……フフ…おもしろいボウヤ…。』
『ハァ…ハァ…』
Loki『……!!』
目の前には焼け野原と化した村が……!
Loki『……!くっ…村が……!!』
竜崎『フン……まあこんなもんや。』
Loki『貴様ァ!!』
竜崎『ん?お前か。向こうで大人しくしてればいいものを……』
Loki『こい!貴様に痛みを教えてやる!!』
竜崎『ククク……お前、何も知らないんやなあ。ええで、遊んだる。』
Loki『……!!』
二人『デュエル!!』
―このセカイでのデュエルはジュニアルールが適用されている。ー
竜崎『ワイの先攻や……こい!デビルゾア!!』
デビルゾア ATK2600
竜崎『カードを1枚セット、ターンエンドや。ほれ、お前のターンや。』
Loki『くっ!俺のターン! ドロー!』
竜崎『(せいぜい楽しませてくれや……もうすぐ……!ククク…)』
Loki『俺はサンダーボルトを発動!貴様のモンスターを破壊する!!』
竜崎『おーコワッ、容赦ないなあ…』
ーズガガガ、ズドーン!!
オオオオ…………
シュウゥゥゥ……
Loki『!!……バカなっ!』
煙の中からモンスターが。
ドン!!
メタルデビルゾア ATK3000
竜崎『セットしていたカードはメタル化魔法反射装甲や。魔法攻撃は通用しないで。ククク。』
Loki『くっ……!俺は暗黒騎士ガイアを召喚し、カードを2枚セットする…ターンエンドだ。』
竜崎『フン……威勢がいい割にはそんなもんかいな。』
Loki『ごたくはいい。早くしろ!』
竜崎『生意気なヤツや!身の程を解らせたる!ワイのターン!ドロー!いけえ!メタルデビルゾア!!』
Loki『リバースカードオープン!闇の呪縛!!』
罠カード 闇の呪縛 対象メタルデビルゾア ATK700ダウン
竜崎『チィッッ!!ターンエンドや。』
Loki『俺のターン!ドロー!暗黒騎士ガイアに執念の剣を装備!攻撃!!』
装備魔法 執念の剣 対象暗黒騎士ガイア ATK500アップ
ーズバアアァ!!
竜崎『くっ……!』竜崎 LP3500
Loki『俺は貴様を許さん!!』
ー次回へ続く。
草木生い茂る丘に寝そべる男が1人。彼の名はロキ。
これから天地を揺るがす闘いに巻き混まれることを、彼はまだ知るよしもない。
『キーッ、キーッ!』
『…ん?どうしたぁ、キーメイスゥ』
キーメイス『キキーッ!キーッ!!(たいへん!たいへん!森、焼かれてる!森、焼かれてる!)』
Loki『まったく、騒がしいやつだぜ…』
― ドゴォンッ!
Loki『ちっ…めんどくせえなあ…』
ロキは重い腰を上げて、歩き出す。
踏み出したその一歩が、波乱の幕開けだとも知らずに ー。
物音のした方へ駆け寄ると、男女二人の決闘者が。
『フッ…上等や。今日はこれくらいにしといたる。』
『フフ…これだけあれば十分よ。』
そう話した後、二人の決闘者はモンスターを召喚し、飛び立っていった。
Loki『なんだと…?俺の他にも、この世界に決闘者(デュエリスト)が…?』
『ぐっ…はァ…!』
声がした方へすぐに駆け寄ると、人型のモンスターが傷だらけで倒れていた。
Loki『おい!しっかりしろ!』
炎を操るもの『くっ…そ… ちょっと油断したら…このザマだぜ…!』
Loki『今は喋るな。近くまで連れていく。』
炎を操るもの『忍びねえな…』
Loki『かまわん。』
ロキは近くの小屋まで連れていき、応急処置をした。
炎を操るもの『世話かけたな…すまない。にしても、手際がいいな。』
Loki『…俺は元々レジスタンスだ。日々闘いに明け暮れていた。これくらいは日課だ。』
炎を操るもの『…よくわからねえが、アンタもワケ有りみたいだな。ここは小さい村だが、ゆっくりしていってくれ。』
Loki『お前はここの住人か。』
炎を操るもの『ああ。ここに食料を運んでいた最中だったんだ。』
Loki『…そうか。』
ロキは立ち上がる。
Loki『お前を襲ったのは人間だな。何か繋がりがあったのか?』
炎を操るもの『…やつらは急に現れたんだ。ここ2、3日見慣れないやつらを見かけるという噂は聞いていたが…。』
Loki『そうか。だいたいわかった』
炎を操るもの『わかった、って?』
Loki『いや、こっちの話だ。とりあえず、この件は俺がなんとかする。』
炎を操るもの『おっ、おう…』
Loki『・・・。』
そう言い残すと、ロキは村を立ち去った。
ロキには心当たりがあった。
Loki『ここからなら、そう遠くはない。恐らくー』
ードゴォン!ボカァン!!
Loki『…! なんだ!?』
『ククク…ワイらの縄張りに挨拶も無しに入らんでくれへんか…?ククク…』
Loki『!! お前は…!』
竜崎『ん?お前も人間か…。』
Loki『ダイナソー竜崎…!』
竜崎『ワイも少しは有名みたいやなァ…』
Loki『…なにをしている。』
竜崎『…あん?』
Loki『なにをしていると聞いている。』
竜崎『礼儀のないやっちゃなあ。それはこっちのセリフや。』
Loki『どうやってこの世界にきた。何が目的だ?』
竜崎『おいおい…まともに会話もできひんのか、お前は…』
Loki『答えろっ!!』
ーヴン!!
そう言うと、ロキはデュエルディスクを展開した。
竜崎『ククク…ええ度胸や。このワイに牙剥いて来るとはな…!ちょうど退屈してたとこや…!』
ーヴン!!
そこに1人の女が。
『アンタたち、そこまでにしな。』
竜崎『…!』
Loki『もう1人か…!』
舞『痴話喧嘩はそこまで。こっちについてきな。』
竜崎『チッ……』
Loki『……』
そのまま近くのほこらにて。
舞『まあ座りな。』
Loki『……』
竜崎『気分悪いわ。ワイは外で涼むとするで。』
舞『勝手にしな。』
Loki『……なにをしに此処へ来た?』
舞『ン…?』
Loki『なにをしに此処へ来たと聞いている…!』
舞『なにをしにって……アタシらだって何がなんだかよ。気づいたらこのセカイに居た。』
Loki『くっ……。』
舞『アンタもそうなんだろ?知ってることがあるなら聞きたいことが山程あるんだけど…?』
Loki『フン…悪いが何も覚えていない。』
舞『ハァ…一体何がなんだか。』
Loki『お前たちはずっと一緒だったのか?』
舞『いや。アタシがこのセカイで目を覚ました時には既にアイツが居たわ。』
Loki『…そうか。』
『……』
Loki『お前たちは食料目当てでモンスターを襲っていたのか?』
舞『アタシたちもくたばるわけにはいかないのよ…。』
Loki『食料は俺が調達してやる。だからもうモンスターを襲うのはよせ。』
舞『……アンタこのセカイ長いみたいね。』
Loki『……まあな。』
ードゴォン!ドゴォン!!
『……!!』
舞『…アイツにも言ってきかせないとね…。』
Loki『ちっ…!!』
駆け出すロキ。
舞『……フフ…おもしろいボウヤ…。』
『ハァ…ハァ…』
Loki『……!!』
目の前には焼け野原と化した村が……!
Loki『……!くっ…村が……!!』
竜崎『フン……まあこんなもんや。』
Loki『貴様ァ!!』
竜崎『ん?お前か。向こうで大人しくしてればいいものを……』
Loki『こい!貴様に痛みを教えてやる!!』
竜崎『ククク……お前、何も知らないんやなあ。ええで、遊んだる。』
Loki『……!!』
二人『デュエル!!』
―このセカイでのデュエルはジュニアルールが適用されている。ー
竜崎『ワイの先攻や……こい!デビルゾア!!』
デビルゾア ATK2600
竜崎『カードを1枚セット、ターンエンドや。ほれ、お前のターンや。』
Loki『くっ!俺のターン! ドロー!』
竜崎『(せいぜい楽しませてくれや……もうすぐ……!ククク…)』
Loki『俺はサンダーボルトを発動!貴様のモンスターを破壊する!!』
竜崎『おーコワッ、容赦ないなあ…』
ーズガガガ、ズドーン!!
オオオオ…………
シュウゥゥゥ……
Loki『!!……バカなっ!』
煙の中からモンスターが。
ドン!!
メタルデビルゾア ATK3000
竜崎『セットしていたカードはメタル化魔法反射装甲や。魔法攻撃は通用しないで。ククク。』
Loki『くっ……!俺は暗黒騎士ガイアを召喚し、カードを2枚セットする…ターンエンドだ。』
竜崎『フン……威勢がいい割にはそんなもんかいな。』
Loki『ごたくはいい。早くしろ!』
竜崎『生意気なヤツや!身の程を解らせたる!ワイのターン!ドロー!いけえ!メタルデビルゾア!!』
Loki『リバースカードオープン!闇の呪縛!!』
罠カード 闇の呪縛 対象メタルデビルゾア ATK700ダウン
竜崎『チィッッ!!ターンエンドや。』
Loki『俺のターン!ドロー!暗黒騎士ガイアに執念の剣を装備!攻撃!!』
装備魔法 執念の剣 対象暗黒騎士ガイア ATK500アップ
ーズバアアァ!!
竜崎『くっ……!』竜崎 LP3500
Loki『俺は貴様を許さん!!』
ー次回へ続く。
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