4　蛇の子を散らす様に　中編　作：19

暗い洞窟の中を謎の緑の発光体が、点々と道を小さく照らす。

　縁「う～、妖しすぎるわよ…罠ってことも考えられるし…」
　オピス「ここまで来たらもう奥まで行くしかないだろ」

そして、しばらく奥へ進むと、一段と明るい部屋にたどり着いた。

　縁「…？何アレ、祭壇？」
　？「おいでませ、お二人方」
　縁「！？、何処！？」
声は上からする…、天井を見上げると、そこには一人の綺麗な女性が糸に座ってこちらを見ていた。
背中に３対の蜘蛛の脚を生やし、自信も蜘蛛を連想させるカラーリングの少し派手な服装をしている。
その女性は糸から降りて、祭壇にある椅子に座った。
　スピン「私は「スピン・スパイダー」。まぁスピンでいいわ」
　オピス「そうか、スピン。単刀直入に言うが、精霊のカードとしてお前が欲しい。大人しくついてくる気は無いか？」
　スピン「お断りよ。私はここが好きなの。それに、子供の面倒も見なきゃいけないのよねぇ」
　縁「子供…？」
　スピン「えぇ、丁度１か月ほど前かしら、子供が生まれたのよ。可愛かったわぁ。でも…餌が足りないのよぉ。丁度、人間…一人分ね」
　縁「！！」
その一言と妖艶な笑みに恐怖し、オピスの後ろに隠れる。
　スピン「あらぁ？逃げちゃうの？可愛いわねぇ。ついでに、そこの男も貰って行こうかしらぁ。精霊どうしでもねぇ、寿命はあるし、伸ばすことはできるのよぉ。延びる数は人間の比じゃないけど」
　オピス「じゃあ、こうしよう。俺らが勝ったら、大人しくついてきてもらうぞ。そしてコイツが負けたら、コイツをやるよ」
　縁「え？！ちょっと！なんで勝手に決めてるのよ！私が死ぬかもしれないのよ？！私を長生きさせたいみたいなこと言ってたのは嘘だったの！？」
　オピス「落ち着け、俺はお前を信じてるから言ってるんだよ。最初に言っただろ、お前なら、俺のデッキを使いこなせると」
　縁「でも…」
　スピン「デュエルで、勝負よね？いいわ、しましょう？」
　縁「デュ、デュエル！」

縁　ライフ８０００　手札５
スピン　ライフ８０００　手札５

　スピン「私のターン、ドロォ」
　スピン「モンスターをセット、カードを２枚セットしてターンエンドよ」
　縁「私のターンドロー！」
　縁「手札から魔法カード「蛇王の宝札」発動、手札の爬虫類族モンスター１体と、デッキの爬虫類族モンスター２体を墓地へ送ることで、デッキからカードを２枚ドローするわ」
　スピン「手札交換ねぇ。どんな動きをするのかしら、楽しみだわぁ」
　縁「…、手札から「スネークナイト」を召喚！」
【スネークナイト】
攻撃力１７００　守備力９００　☆４

　縁「バトルよ、「スネークナイト」で、裏側のモンスターを攻撃！」
　スピン「裏側だった「リバー・スパイダー」のリバース効果発動、このターン中、召喚・特殊召喚されたモンスターを全て破壊するわ」
　縁「そんな、なんて強力な効果を、１体でも減らされたのは痛い…。カードを１枚伏せてターンエンドよ」

縁　手札４枚　フィールド：伏せカード１枚
スピン　手札３枚　伏せカード２枚

　スピン「私のターン、ドロォ。…。永続魔法「糸強液（しきょうえき）」を発動、このカードが発動されている限り、フィールド上の昆虫族モンスターの攻撃力・守備力を４００ポイントアップし、そのモンスターが守備表示の場合、１度だけ効果の破壊から免れるわぁ」
　スピン「手札から「スパイダー・スパイダー」を召喚」

【スパイダー・スパイダー】
攻撃力１５００　守備力１５００　レベル４

スパイダー・スパイダー　攻撃力　１５００→１９００

　スピン「バトルよぉ。「スパイダー・スパイダー」でダイレクトアタック」
　縁「くぅ！」

縁　ライフ８０００→６１００

　スピン「私はターンエンドォ」
　縁「私のターン…ドロー！」

縁　手札５枚

　縁「…、きた。私は、手札から「スネークリボーン」を発動！墓地に存在する爬虫類族モンスター１体を除外して、墓地に存在するレベル６以下の爬虫類モンスター１体を特殊召喚できる。墓地から「スネークナイト」を特殊召喚！」

【スネークナイト】
攻撃力１７００　守備力９００　☆４

　縁「そして、手札から「ランサーペント」を召喚」

【ランサーペント】
攻撃力１６００　守備力１２００　☆４

　縁「「ランサーペント」と「スネークナイト」でオーバーレイユニットを構築！エクシーズ召喚！「蛇王・キングオピス」！」

【蛇王・キングオピス】
攻撃力１９００　守備力２４００　ランク４
　縁「キングオピスの効果発動！」
　縁「素材を一つ取り除き、攻撃力を、墓地に存在する爬虫類族モンスターの数×３００ポイントアップさせる。最初に発動した「蛇王の宝札」により墓地には既に１体爬虫類族モンスターがいる。攻撃力は、今取り除いたモンスターも含めて６００！」

キングオピス　攻撃力１９００→２５００

　縁「そして、手札から「蛇道（スネークロード）を発動！墓地に存在する爬虫類族モンスターを全てゲームから除外し、このターン、自分フィールド上のは虫類族モンスターは、相手プレイヤーにダイレクトアタックできるようになる！バトル、キングオピスでダイレクトアタック。オピスブレイク！！」」
　スピン「カウンター罠「超速繁殖」発動♪　相手モンスターの攻撃を無効にし、自分フィールド上に「スパイダー・トークン」を可能な限り、守備表示で特殊召喚するわ。そして、自分ターンで数えて３ターンの間、自分のターンのスタンバイフェイズとエンドフェイズ時に自分のモンスターゾーンに空きがあれば、そこにもトークンを生み出すわよぉ。でも、表示形式を変更できないから、壁としか使えないのよねぇ」
　縁「トークンを、だし続けるカード…！？」
　オピス「やっかいな」
　スピン「まずはぁ、４体ね♪」
【スパイダー・トークン】
攻撃力４００　守備力１３００　☆１　トークン

　縁「カードを１枚伏せて、ターンエンドよ」
　スピン「やっぱり、自分の子供が増えるようでいいわぁ。最高…。ドロォ」

スピン　手札３枚

　スピン「自分フィールド上のトークン２体を生贄に、「ギガ・スパイダー」を召喚。効果発動。墓地またはフィールド上の「スパイダー」と名のついたモンスターを除外してぇ、デッキからレベル５以下の昆虫族モンスター１体を特殊召喚するわぁ」

【ギガ・スパイダー】
攻撃力１０００　守備力　２４００　レベル７

　スピン「デッキからＤＴ（ダークチューナー）「スパイダー・コクーン」を特殊召喚するわ」

【スパイダーコクーン】
攻撃力０　守備力０　☆５　ダークチューナー

　スピン「さらに、手札から「反転の斑点」を発動ぉ。自分フィールド上に存在するモンスターのレベルを、入れ替えることができるわ。「スパイダーコクーン」と「ギガ・スパイダー」のレベルを入れ替えるわよ。これで、コクーンのレベルは７ぁ、そろったわ」
　オピス「これは、マズい、今以上に気を引き締めろよ。縁」
　縁「ええ…」
　スピン「レベル１、「スパイダー・トークン」に「スパイダーコクーン」をチューニングぅぅ…」
　オピス「黒い…、真っ黒な何かが、来る！」
　スピン「ダークシンクロぉ！「地底のアラクネー」を召喚！快っ感っ！！！」

【地底のアラクネー】
攻撃力２４００　守備力１２００　レベルー６

アラクネー　攻撃力２４００→２８００

　縁「何、この人…」（怖い…）
　オピス「レベル、－か…。攻撃力はどうにでもなる、が…問題は、効果だな」
　スピン「地底のアラクネーの効果発動ぅ！１ターンに一度、相手モンスターのコントロールを奪い、このモンスターに装備カードとして装備する！」
　縁「そんな！」
　スピン「さぁ、おいでらっしゃい♪　トワイナー・スレッド」
　オピス「うお！なんだこの糸…離れん！うあああ！」
　縁「オピス！」
　スピン「バトルよ！アラクネーで攻撃ぃ！ダークネット！！」
　縁「と、罠発動…！？しない？！」
　スピン「アラクネーが攻撃する時、相手は魔法・罠を発動できないのぉ。大人しく食らってねぇ♪」
　縁「きゃあああ！！」

縁　ライフ６１００→３３００

　オピス「縁！」
　スピン「あらぁ？私の方は見てくれないのぉ？酷いわねぇ。こんなに近くに私がいるのにぃ」
　オピス「うるせぇ！お前なんて好みじゃねぇんだよ！」
　スピン「…そう。そんな言葉を、この私に言うのね…？だったら！あの子を徹底的に痛めつけてやるわ！貴方の大事な人をねえ！！！」
　オピス「！？やめろ！」
　縁「大丈夫よ…。私は、負けないから。オピスが、言ってくれた言葉、信じてるから…」
　オピス「縁…」
　スピン「ふん、私はターンエンド。そして、「超速繁殖」の効果により、自分のフィールド上にスパイダー・トークンを特殊召喚する」

【スパイダー・トークン】
攻撃力４００　守備力１３００　☆１

　縁「私の…ターン……。ドロー！！」