ACT 11 星徒　作：クロノスギア

「我が名はアリス・ザ・ヴァンガード…星の先導者でありながら銀河を統べる魔王なり！」
『…』
部室予定場所の理科準備室で口元が空いた仮面とマントを羽織った女生徒がポーズを決めていた。
「タイム！」

ヒソヒソ
「ねえ！なんなあの子⁉︎痛いんだけど！」
「本名天野川有栖、俺らと同じ一年生。少々特殊な感性のをもってる…らしいぞ」
「アッハッハ、らしいじゃなじゃん！アッハッハ！私はああいうの好きだよ〜」

「タイム終了！」
「して、どうかしたのか？もしかして我が同士になりに来たのか？」
「俺たちはここの部室を使う事になったからここをよこせ」
「断る！」
「…いきなり計画破綻か…」
「もうちょい粘ってよ！」

かくかくしかじか、サモサモキャットベルンベルン

「…つまり、貴様らは部活をつくるからここをよこせと？断る！何度来ようと私はここを渡さん！貴様らの陰謀なんぞに屈してたまるか！」
「…そうか。俺は1の3の神狩だ、気が変わったら教えてくれ。じゃあな」
「ちょ…待ってよ！」
…。

「渡さない…ここは」

…。

「ちょっとシン！なんで引いたのよ！」
「無理に奪うなんてできるか、部室がダメなら先に部員だ」

…何度来ようと私はここを渡さん！貴様らの陰謀なんぞに屈してたまるか！…か、あいつ…一体何が…。

…。

その日の放課後。旧校舎、ガラの悪い男子生徒6名が理科準備室に集まっていた。
「よー天文部現部長のアリスチャーン！」
「風紀委員の、奴らか…何度も入っているだろう、ここは渡さん…」
「そんなつれない事言うなよ〜。俺らはただここを貸してって言ってるだけじゃん！第一部員君だけじゃ意味ないじゃん！部活じゃないじゃん！」
ギャハ ハ ハ ハ！
「おのれ…」
アリスはデュエルディスクを構えたが…
「お？風紀委員相手にデュエルか？この人数相手に勝てるか〜？」
「ま、俺ら全員勝てたら引いてやるよ、できたらな」
ギャハ ハ ハ ハハ ！
「だったら手助けしてやるよ、天野川有栖」
「うわ、不良委員じゃん⁉︎やばそ〜…」
「正義の味方秋雨里奈！ここに〜参上！」
「な、てめえら！誰だ！」
「通りすがりの生徒だ。聞いてるぜ風紀委員、通称不良委員。ここをてめぇらの溜まり場にするつもりなんだろ？ここには教師の目はほとんどないからな」
「は？俺たちはただ、仕事してるだけで…」
「知ってるよ！あなたここの部員脅して辞めさせたんでしょ？」
「今年の四月には部員がいなくなったから休部状態だった時に彼女がきて、今度は彼女をターゲットにしたんでしょ！」
「貴様ら…」
「わるいが調べさせてもらった。協力するぞ」
「勝手にしろ…」
「ああ、勝手にするさ」
「さあ！先輩の相手は誰かなぁ〜？一度にこーい！」
「うう〜、目に付けられるよー！」
「天野川、タッグでやるぞ！面倒だ！」
「ここを…守る！」
「勝手に進むんな！ウッゼェ！ウゼェんだよ！」

デュエルモード ON！
TARGET ROCK！
standby…

『デュエル！』