ドキドキ☆訪問！ 秘密結社ＭＭＭ！①　作：内視鏡

元ポン「『秘密結社ＭＭＭ』‥‥だっけ？」

紳士「はい、そこが僕の所属している組織です！」

元ポン「確かに今は警官を辞めて行く所が無いが、だからって犯罪組織に入るのはなぁ‥‥」

紳士「犯罪組織だなんて人聞きが悪いなぁ、ＭＭＭは変態デュエルの推進を目的とした、清く健全なデュエル組織ですよ！」

元ポン「うん、それは間違いなく犯罪組織だ」

紳士「ハハハ、入ってみれば元ポンも絶対気に入りますって！」

元ポン「だから元ポンって呼ぶのはヤメロォ！」


　～　ちょっと前　～


変態「なんやかんやで警官を辞めて、変態に付いていく事になってしまった‥‥」

変態「それにしても同じ変態という名前だと区別が付きませんね‥‥」

変態「はぁ！？ 俺は変態じゃないぞ！？」

変態「またまた～ｗ ちゃんと名前欄に変態って書いてますよｗ」

変態「嘘だろオイ‥‥」

紳士「では私は今度から紳士と名乗る事にしましょう。元々そう呼ばれてたので。元警官さんはどうしようかなぁ‥‥元警官‥‥元ポリス‥‥。うん、じゃあ元ポンで！」

元ポン「なんだそのワタポンみたいな名前‥‥絶対嫌だからな！」


　～　～　～　～

　そんな訳で秘密結社ＭＭＭに訪問する為、都内某所を移動中の２人。

元ポン「‥‥おい、道を間違えてないか？ ここは風俗街じゃなくてオフィス街だぞ？」

紳士「そんなイヤらしい所にある訳ないでしょ！」

元ポン「他のどこにあるんだよ‥‥」

紳士「――あ、ほら見えてきましたよ。あのビルです！」

　紳士が指差す方には、大通りに面して背の高いビルが立ち並んでいる。よく見ると、巨大なビルとビルの間に挟まれる様に、細くて小さな建物が立っている。両隣の立派な建物に比べると、かなり古臭い建物で、いかにも中小企業が入ってます、という様な雰囲気である。

元ポン「ここかぁ‥‥建物は確かにそれっぽいが、なんか入るのが怖くなってきたな‥‥。もしかして俺は騙されてるだけで、中は８９３の事務所だったり‥‥」

紳士「ちょっと、元ポンさん何やってるんですか。そっちじゃないですよ！」

元ポン「え？」

紳士「こっちこっち」

　もう一度よく見ると、紳士が指を指しているのは隣の巨大なビルの方であった。

元ポン「いやいやいや、嘘つくなよ！ そこは都内でも有名な 一流企業が入ってるビルだぞ！？」

紳士「だからここですって。立派なビルで驚いたでしょう！」

元ポン「だったらあそこに立ってる小さいビルは何なんだよっ！？」

紳士「‥‥あそこはただの中小企業が入っているビルです」

元ポン「合ってた！」


　恐る恐る、ビルの中に入っていく元ポン。高級ビルである為、当然警備も厳重であり、何人もの警備員が目を光らせてこちらを観察している。一方の紳士は、さも当然といった風に奥へと進んでいく。

警備員「お疲れ様です」

紳士「お疲れ様でーす！」

　軽く警備員と挨拶を交わす程である。紳士はスーツ姿なのでビジネスマンにギリギリ見えなくもない。

元ポン「‥‥おい、冗談はもういいから、捕まる前にさっさと帰ろうぜ。最近は取り締まりも厳しいんだぜ？」

紳士「うたぐり深いなぁ‥‥ほら、そこにちゃんと名前が載ってますよ」

　紳士が指差したのは、各フロアに存在する企業名などが書かれた案内板であった。‥‥確かに、『１９階：秘密結社ＭＭＭ』と書かれている。

元ポン「どこが秘密結社なんだよ‥‥」

　エレベータへと乗り込む２人。目指すは１９階である。スーツを来たサラリーマンに囲まれながら、私服姿の元ポンは緊張の面持ちで到着を待った。

　ピン☆ポーン

　ついに１９階に到着してしまった。

紳士「ほらほら、行った行った」

　押し出されるようにしてエレベータを降りる元ポン。すると、後ろの方からサラリーマンの話し声が聞こえてきた。

「‥‥おい、あいつらって例の」

「しっ、やめとけ」


元ポン（‥‥俺は一体どうなってしまうのだろう）


　―　―　―　―　―



【設定紹介コーナー】
# 一応キャラの本名です。
紳士＝魔染田 遊衛門（まぞた ゆうえもん）
元ポン＝九情 過斗（くじょう あやと）


とりあえずイケる所までイってみる。気が向いたら更新。