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HOME > 遊戯王SS一覧 > 第1話『衝撃発言!エリアがいるんだよ!』

第1話『衝撃発言!エリアがいるんだよ!』 作:エレキタパチリス

第1話『衝撃発言!エリアがいるんだよ!』


「遊戯王カード」と呼ばれるカードゲームが存在するが、
この世界では、一部の人しか知らないマイナーなカードゲームだそうだ。
しかし、そんな「遊戯王カード」を使って、
デュエルと呼ばれる対戦を楽しむ学校があるんだとか。

デュエル・ハイ・スクール…
デュエハイと略されるこの学校から、
この物語は始まるのだ。

田中「ボクは《アーケイン・ファイロ》と《魔導ギガサイバー》をシンクロ素材として《スターダスト・ドラゴン》をシンクロ召喚!更に《アーケイン・ファイロ》の効果で《バスター・モード》を手札に加えるよ!そしてボクはカードを2枚伏せてターンエンド!」

中田「《サイクロン》だ!そのセットカードを破壊!」

田中「残念、ブラフでした。」

中田「ちっ…、ドロー!」

田中「スタンバイフェイズ時に《バスター・モード》を発動するよ!リリースはもちろん、」

中田「あああっもういい!」

田中「諦めるの早いよ…」

中田「そんな無敵モンスター出されたら俺の負けだ。エクゾディア揃えられたようなもんだろ!」

田中「そうかなぁ…」

中田「ああ、俺の負けだ。どうせそろそろバイトの時間だ、俺は先に帰るぞ。」

田中「うん、じゃあね。」


◎キャラクター紹介◎
田中 遊
(たなか ゆう)
性別:男
年齢:15歳
特技:ゲーム
小学生の頃、友達の中田が「遊戯王カード」を集めていて、不要なカードを中田から貰ったことが、デュエリストになったきっかけ。休憩時間は1人でゲームをすることが多いが、ジャンルは様々。また、不良にカードを奪われたことが何度もある。

中田 闘野
(なかた とうや)
性別:男
年齢:15歳
特技:サッカー
田中とは違い活発で、休憩時間はいつもみんなでスポーツをしている。田中と友達になったきっかけは、名字が似ていたので親近感がわいたからだとか。


烏賊津「おい、今の見たか?」

爆「ああ、ホロだったな!」

尾冷「ホログラフィックか…、実物は見たことないな。」

烏賊津「ま、いつも通りにやろうぜ!」

爆「ちょうどアイツ1人になったぜ。」

烏賊津「よぉ、田中くん。」

田中「あっ、えっと……」

烏賊津「スターダスト見せろよ」

田中「え?」

烏賊津「見せろっつってんだよ!」

田中「…これだけど…」

烏賊津は
《スターダスト・ドラゴン》のカードを
手に取った…

尾冷「これがホログラフィックレアか、初めて見たぜ。」

爆「俺にも触らせろよ!」

烏賊津「おらよ」

爆はしばらく眺めたあと、そっとポケットにしまった。

烏賊津「おい!俺のだぞ!」

爆「この前も烏賊津さんだったろ!今回は俺のだ!」

烏賊津「何言ってんだ!ホロだぞ!返せ!」

尾冷「アイツのだろ?田中に返してやれよ。」

烏賊津「ホロだぜ?返すわけねーだろ!」

尾冷「…、それなら、とっとと引き上げるのが無難だ。誰の物かなんて後で決めればいいだろ。」

烏賊津「それもそうだな!じゃあ、帰るぜ!あばよ!!」

田中「ちょっと待ってよ!それはボクが初めて当てたホログラフィックレアカードなんだ!」

烏賊津「…だったらなんだってんだ?あ?」

田中「か…返してよ!」

爆「ははは、返せといわれて返すヤツがどこにいるんだよぉ!」

尾冷「いいから帰ろうぜ…」


◎キャラクター紹介◎
烏賊津 暴
(いかつ ぼう)
性別:男
年齢:16歳
特技:喧嘩
いわゆる不良。不良仲間の爆からは「いかつさん」と呼ばれているリーダー的存在。田中から盗んだカードだけでデッキを組んだことすらある。リアルファイトは強いが、デュエルは弱いらしい。

爆 ナグル
(ばく なぐる)
性別:男
年齢:15歳
特技:ペン回し
全てを暴力で解決しようとするが、高確率で返り討ちにされてしまう。実はペン回しの様々な技を極めているらしいが、人前では披露しない。

尾冷 強
(おれい つよし)
性別:男
年齢:16歳
特技:デュエル
負けず嫌いなため、リアルファイトもデュエルも強い。どういういわけか「不良」と呼ばれるのに抵抗を感じ、自分では「ヤンキー」と言っている。烏賊津がよく「遊戯王カード」を盗むのを見て、「そんなに面白いのか?」と思い、実際にやってみたら没頭してしまったのがデュエリストになったきっかけ。ちなみに、尾冷自身がカードを盗んだ事は一度もない。


不良3人は再び歩き始めた。その時、

田中「か…返してよぉぉぉ!!」

田中は走り出し、爆のポケットから《スターダスト・ドラゴン》を取り返そうとした…

爆「おっと、今日は随分と威勢がいいじゃねぇか!」

田中「返してよ!!」

爆「うるせぇ!」

次の瞬間、田中は爆に蹴りとばされて、倒れこんでしまった。

田中「痛っ!」

烏賊津「おら!」

田中「あ゛…」

尾冷「そのくらいにしとけよ。あんまりやりすぎると面倒なことになるぜ。」

烏賊津「そうだな。この事は誰にも言うじゃねぇーぞ!それじゃあな。」

田中「か……え……ぃ…て…」


場所は変わって、校内3階のデュエルスペース

江礫「田中のやつ遅いな。3階のデュエルスペースって言っていたよな…」

飛浪音「あれ、紫電君?何してるの?」

江礫「田中を待ってんだよ。放課後ここでデュエルしようって話だったんだが…」


◎キャラクター紹介◎
江礫 紫電(えれき しでん)
性別:男
年齢:15歳
特技:タイピング
幼い頃からコンピュータが大好きで、家には自分用のノートPC・デスクトップPCが2台ずつある。インターネットで《エレキタリス》の画像を見て、気に入った事がデュエリストになったきっかけ。

飛浪音 ヒトミ(ひろういん ひとみ)
性別:女
年齢:16歳
特技:空手
正義感が強く、空手の実力は相当なものらしいが、人前ではあまり披露しない。また、良くも悪くも初対面の人とはずっとデス・マス調で話す。中学生の頃、教室の男子生徒がデュエルをする様子を見て、遊戯王カードに興味を持ったという。購入する気はなかったが、友人の「アイ」にその話をしたところ、「試しに一緒に買って遊んでみよう!」と言われ構築済みデッキを購入。これが遊戯王カードを始めたきっかけである。


飛浪音「田中君?さっきトウヤンとデュエルしてるところなら見たけど…」

江礫「そうか、中田とのデュエルが終わったら来るって言ってたんだがな…」

飛浪音「そうなの?1回教室に戻ってみれば?」

江礫「ああ、そうするか…」

飛浪音「…」

江礫「…なんでついてくんだよ。」

飛浪音「ダメなの?私今日は暇だから紫電君のデュエル見てから帰ろうかなって思ったんだけど…」

江礫「そうか、好きにしてくれ。」


その頃、教室では


田中「江礫君の所に行かなきゃ…」

田中「でも体が思うように動かないや…」

田中「江礫君を待たせちゃうけど、もう少し…安静にしてから…」

江礫「田中!!」

飛浪音「うそ!?」

江礫「おい、大丈夫かよ!」

田中「待たせてごめん…」

江礫「何言ってんだ!気にしてねぇよ、それより何があった?」

田中「ちょっと…転んじゃって……」

江礫「そんなわけねぇだろ!誰にやられた?」

田中「だから、転んで…(もし、言ったら、烏賊津君に殺されちゃうよ。)」

飛浪音「私も教えて欲しいです!どうせチクるなって言われたんですよね?」

田中「…君は?」

飛路音「私は飛浪音(ひろういん)ヒトミです。一応同じクラスなんですけど…」

田中「ごめん、皆の名前まだ覚えてなくて……」

飛浪音「あ…、謝らなくてもいいですよ。」

田中「飛浪音さんの言う通り、誰にも言うなって…。」

飛浪音「…やっぱりね。」

田中「…」

江礫「まあ無理して言うことはねぇ。でも何があっただけでも…」

田中「…今日当てた《スターダスト・ドラゴン》のボログラフィックレアを盗られちゃったんだ…」

江礫「ホ…ホログラフィックだって!?」

飛浪音「そこじゃないでしょ!」

飛浪音「ヒドいヤツですね!」

田中「…で、取り返そうとしたら…」

江礫「ボコボコにやられちまったってわけか。相手は何人だった?」

田中「…3人。」

飛浪音「え!?3人!?」

江礫「3人…またアイツらか?」

飛浪音「また…って、心当たりがあるの?」

江礫「ああ、烏賊津グループだろ。あいつら中学ん時から田中からカード盗ってたからな。」

飛浪音「そうなの?」

飛浪音「最低な人たちですね…」

江礫「まあそん時はケガは無かったがな…。つーか、田中と話す時もタメでいいだろ。なあ?」

田中「うん…」

江礫「ヒトミがそんな話し方してると違和感が…」

飛浪音「なにそれ、どういう意味!?まあいっか。とにかくそのグループが怪しいね。」

江礫「…いつもはビビってカードを渡していたんだろ?だが、今回は抵抗したからこうなったってわけか?」

田中「うん、今回は絶対に取り返したかったんだ…」

江礫「お前今 うん って言ったな。やっぱ烏賊津にやられたんだな!」

田中「あっ!しまった!!」

飛浪音「そうと分かれば…」

江礫「ヒトミ!どこ行くんだ!」

飛浪音「どこでもいいでしょ?」

江礫「…お前まさか!」

飛浪音「そのまさかだったりするかな。田中君の大切なカードは私が必ず取り返すから、心配しないで!」

江礫「やめろ!無茶だ!」

飛浪音「…相手は3人がかりじゃないと、田中君からカードを奪えない連中なんでしょ?」

そう言うと、凄い勢いで教室から出ていった。

田中「どうしよう…ボクなんかのために…。飛浪音さんが殺されちゃう。」

江礫「殺されるは大げさだが、確かに放っておけねぇな。だがお前をここに残しておくわけには…」

田中「ボクも行くよ!自分の手で取り返さなきゃ!」

そう言うと、田中は立ち上がった。

江礫「でもその体じゃ…」

田中「うん、怖いよ。でも、もう喋っちゃったし……」

江礫「…本当の事言うと俺も怖いんだ。ったくヒトミのヤツ、余計な事しやがって…」

その頃、ヒトミは…

飛浪音「まだ、そんなに遠くまでは行っていないはず。烏賊津君たちはいつもこの道を右に…」

飛浪音「!」

尾冷「…デュエルで決めればいいんじゃねぇか?」

烏賊津「…」

爆「…」

飛浪音「済みません!烏賊津君ですよね?」

烏賊津「何だお前?ナンパならお断りだぜ?」

爆「つーか何で烏賊津さんの事知ってるわけ?」

尾冷「お前らバカか?こいつ同じクラスの飛浪音ヒトミだぜ。それより、何の用だよ?」

飛浪音「あなたたち、同じクラスの田中君のカードを盗みましたよね?」

爆「あれ?何でその事を…」

烏賊津「あいつ…チクりやがった。」

尾冷「あ~あ、面倒な事になったなぁ。」

烏賊津「はは!流石田中だ!まさか女の子に助けを求めるなんてなぁ!笑えるぜ!」

飛浪音「…田中君は助けを求めたりはしていません。それに、誰にやられたを聞いても、中々教えてくれなかったですよ。」

爆「じゃあ、なにしに来た!あ?」

飛浪音「…取り返しに来ました。」

尾冷「!?頼まれてもないのに、なんでだよ?」

飛浪音「…本気で聞いているんですか?弱い者イジメをしているヤツらからカードを取り返したくて来た、ただそれだけです。」

尾冷「…」

烏賊津「なるほどな!ま、アイツには助けを求める根性すらないもんな!」

爆「ああ烏賊津さんの言う通りだな!あっははは!」

飛浪音「…何で笑っているんですか?何にも面白くありませんよ…」

飛浪音「カードを返して下さい!」

烏賊津「うるせぇ!消えろ!」

飛浪音「…消えません。あなたたちがカードを返すまでは。」

爆「うっとうしいなぁ…、烏賊津さんよぉ、コイツやっちまっていいか?」

烏賊津「ああ、ぶっとばしとけ。」

尾冷「おいおい爆、女の子に暴力なんて、ヤンキーらしくねぇぜ?」

爆「…」

爆「オメェが退かねぇなら、痛い目に遭ってもらおうか?」

尾冷「無視かよ…」

烏賊津「逃げるなら今のうちだぜぇ?」

飛浪音「…(ダメだ、簡単には返してくれなそうだ。)」

飛浪音「…痛い目に?いいですよ。その代わり、カードは返してもらいます。」

爆「なんだとコラァァ!!」

すると、
爆は凄い勢いでヒトミを蹴った!

尾冷「あ~あ、やっちまったよ……」

爆「雑魚が偉そうにほざいてんじゃねぇよ!」

飛浪音「…、痛い目に遭いました。満足しましたか?」

爆「消えろ!!」

爆は顔面目掛けて
拳を放つが、
ヒトミにあっさり
かわされてしまう

飛浪音「少し調子に乗りすぎじゃないですか?」

爆「うるせぇ!」

爆は攻撃を続けるが、
全てかわされて
しまう。

烏賊津「何やってんだよ!」

烏賊津がそういうと、
爆の攻撃は次々と連続ヒット。

飛浪音「…」

尾冷「攻撃を受け止めた?…、相当なダメージなはずだが、アイツ、妙に冷静だな。」

烏賊津「痛みのあまり気を失っているんじゃねぇか?」

尾冷「ほう。(…いや、違う。むしろ効いてねぇな。)」

飛浪音「さすがにもう満足ですよね?そろそろ返してもらいましょうか…」

爆「はぁ…、ナメやがって!」

尾冷「ん?(…爆のヤツが息切れしてやがる。)」

尾冷「おい、お前。」

飛浪音「何ですか?」

尾冷「…お前、武術かなんかやってるのか?」

飛浪音「え?一応空手はやってますけど、それ以外は経験ないです。」

尾冷「そうか。(道理で妙にタフなわけだ。)」

爆「くらえ!」

飛浪音「!?しまった!」

爆は持っていたライターで
ヒトミの腕を攻撃した!

飛浪音「あ゛っ!」

ヒトミは
まともにくらってしまったようだ…

尾冷「うわ…」

烏賊津「はっはっは!ざまあみろ!!」

爆「オラオラオラ!もっとくらえ!」

爆は更にライターを振り回し始めた…

飛浪音「…!」

辺りに、
鈍い音が響いた。

尾冷「!?」

烏賊津「……?」

爆「痛ぇぇぇ…!!」

そこには、
爆が倒れていた。

爆「痛ぇぇぇ…!!」

尾冷「何だよ今の蹴り…」

どうやら、
ヒトミの蹴り一発で、
爆が痛みのあまり倒れこんでしまったようだ。

飛浪音「…身の危険を感じたので、蹴りを入れさせてもらいました。」

爆「痛ぇじゃねぇかコノヤロー!」

飛浪音「…ごめんなさい、でも痛いのは私もです。ライターは不意打ちでしたよ。まさかそんなものを所持しているなんて…」

飛浪音「…それに、田中君の痛みは、こんなものじゃないと思いますよ。」

烏賊津「テメェ、よくも爆を!!」

烏賊津はヒトミを殴ろうとした…

尾冷「…やめとけ。」

なんと、尾冷は
烏賊津の腕をつかんで止めた!

飛浪音「ん!?」

烏賊津「おい!何すんだ!?」

爆を指さして一言…

尾冷「お前もこうなりたいのかよ…」

烏賊津「は?」

尾冷「お前じゃコイツに勝てねーって言ってんだよ。」

烏賊津「何だと!?」

尾冷「…、おい。飛浪音で合ってるよな?」

飛浪音「え?あ…、はい。何でしょう?」

尾冷「お前が謝る必要はねぇ。間違っちゃいねぇよ。」

飛浪音「…でも蹴りに頼るなんて、我ながら情けないですよ。暴力は良くないですから…」

烏賊津「離せ!」

尾冷はそっと手を離した。

尾冷「…蹴られて当然だろ、俺たちは。カードは素直に返す。」

飛浪音「…なっ!!さ、…最初からそうしてもらいたかったです。」

烏賊津「テメェどういうつもりだ!」

尾冷「《スターダスト・ドラゴン》がいなきゃ……」

尾冷「田中のデッキは回らなねぇだろ?」

飛浪音「!」

尾冷「お前も見ただろ?アイツのデッキは《バスター・モード》を使って《スターダスト・ドラゴン》をリリースする事で、初めて本領を発揮する。」

烏賊津「何の事だかサッパリだ!!」

尾冷「俺はヤンキーに憧れてお前らについていったが…」

尾冷「…俺には過激すぎたみてぇだ。もうお前らと関わるのはや~めた!」

烏賊津「…は?オメェ、やんのか?」

尾冷「…《スターダスト・ドラゴン》を返さないと言うならな!」

烏賊津「…残念だな、仲良くやっていたつもりだったが…」

烏賊津「…もう仲間じゃねぇ!」

そういうと
尾冷に殴りかかったが、
尾冷はかわし…

尾冷「言われなくても…」

烏賊津「ぐはっ!」

今度は烏賊津が倒れた…

飛浪音「すごい…(何なの?今の動き!私、こんなヤツから取り返そうとしてたなんて…。)」

尾冷「デッキってのは、愛情を込めて構築するもんだ!1枚でも欠けたら、愛情もクソもねぇんだよ!」

尾冷「…、ふう。な~に言ってんだぁ?俺。バカみてぇ。」

尾冷「…おい、」

飛浪音「…」

尾冷「おい!」

飛浪音「な…何ですか。」

尾冷「コイツは俺がアイツに直接返す、それでも良いか?」

飛浪音「…はい。でも…」

尾冷「…分かってる、返しただけでは許してもらえねぇよな。俺たちは今まで酷ぇことをしてきたからな…」

江礫「ヒトミ!ここにいたのか!」

江礫「無事か!?」

尾冷「…ん?」

飛浪音「紫電君!!私は大丈夫!でも爆君と烏賊津君が…。私、爆君を蹴っちゃったの…。手加減はしたつもりだったんだけど…」

飛浪音「…って田中君!どうして来たの?」

田中「ボクのカードはボクが取り返さきゃ!」

江礫「それより、これ本当にヒトミがやったのか!?」

飛浪音「…うん、爆君はやっちゃった。烏賊津君は仲間割れ……かな?」

江礫「なっ、なんてヤツだ…化け物か!」

飛浪音「…今、何か言った?」

江礫「あ~、いや何でもない。す、すげぇな!」

田中「ありがとう!ボクが取り返さなきゃいけなかったのにね……」

飛浪音「そ…そんな、お礼なんて……。」

江礫「でも怪我がなくて良かった。俺も感謝するぜ!」

飛浪音「あ、ちなみに、これ怪我だけどね(笑)」

江礫「…!うわあ!大丈夫かよ!」

飛浪音「どうだろうね?」

田中「ごめん、ボクのせいで…」

飛浪音「いいのいいの、こんなの2週間もすれば治るんじゃない?」

田中「…そうかなぁ~………。」

江礫「!おい!何だあれ!」

飛浪音「ん?」

尾冷「…?」

田中「どうしたの?」

江礫「今、あそこに竜巻が発生してたんだが、急に消えたみてぇだな…」

飛浪音「何バカなこと言ってるの?幻覚でも見た?」

江礫「おかしいなぁ…確かにさっき…」

田中「気のせいだよ!それよりボクの《スターダスト・ドラゴン》は…」

尾冷「…ここだ!」

田中「あれ?返してよ!」

江礫「なに!?取り返したわけじゃねぇーのかよ!」

飛浪音「…」

尾冷「済まなかった。」

田中「えっ…」

そう言うと、
《スターダスト・ドラゴン》は田中の手に渡った。

尾冷「この通りだ!許してくれ!」

そこには
土下座をする
尾冷 強の姿があった。

田中「尾冷君…」

田中「…え、えっと…」

田中「…もう、カード盗ったり……しないよね?」

尾冷「当たり前だ!俺はもうヤンキーをやめる!」

江礫「ヤンキーをやめるって言われても、ヤンキーの定義がよく分からねぇな。」

尾冷「うまく言葉にできねぇが、俺は今日からフェアなデュエリストになる!」

田中「もうドゲザのポーズなんてやめてよ!」

飛浪音「ポーズって……」

尾冷「…お前、許してくれるのか?」

田中「うん、もちろんだよ!」

爆「へへっ、そんなんだから盗みたくなんだよ…、田中くんよぉ…」

田中「うわ!もうやめてよ!」

烏賊津「く、今度はこうはいかねぇぜ!」

尾冷「明日、あのバカ共が今まで田中から盗んだ全てのカードをお前に返す。」

江礫「くっ、ヒトゴトのように言いやがって!」

尾冷「・・・」

田中「…、うん。よろしく頼むよ。」

江礫「コイツの言うことなんて信用できるのか?」

田中「尾冷君は、カードを盗ったりしないから…」

飛浪音「え?」

尾冷「ああ、盗んだことは一度もねぇ。だが、今まで止めなかった俺も同罪だ。」

尾冷「…さて、お前ら!家まで案内してもらおうか!」

烏賊津「ちっ、しょうがねぇな!カードは返してやろうじゃねぇか…」

爆「くそったれが!」

尾冷「…そういうことだ。俺はコイツらと帰る。じゃあな!」

そう言うと、
3人は立ち去った。

田中「…」

江礫「…」

飛浪音「…とりあえず、一件落着っと。せっかくだから3人で途中まで帰ろうよ!」

江礫「そうだな!それより、本当にケガは大丈夫なのか?」

飛浪音「多分ね。油断した私が悪いの。ほら、エンドサイクし忘れて罠かかる的な?」

江礫「何だよそのたとえ!つーかエンドサイクって何だよ?」

田中「相手のエンドフェイズに、そのターンセットした魔法罠に《サイクロン》を発動することだよね?」

飛浪音「そうそう、それそれ。」

江礫「それなら俺もよくやるけど、エンドサイクなんて初めて聞いたぞ…」

田中「まあ略称は分かりにくいの多いからね…」

飛浪音「確かにそれは言えてる!レダメとかダムドとか言われてもねぇ…」

田中「ダムドは確か《ダーク・アームド・ドラゴン》だよね?」

飛浪音「うん。」

田中「レダメは分からないや…」

江礫「《レスキューキャット》は使っちゃダメだよ的なやつか?」

飛浪音「《レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン》の事らしいよ。」

田中「レっどあいず…ダーくねす…メタル…!なるほどね!」

江礫「…そ、そうか。まあ確かにアイツは名前が長すぎて覚えられないし、略称がある方が助かるな。」

江礫「…!略称で思い出した!ミラーフォースのこと【ミラフォ】って言うやつなんなの?【聖バリ】だろって思うよな?」

飛浪音「ミラフォだろって思う。」

「ミラフォでしょ!」

田中「ミラフォだね。」

江礫「……(°□°)……」

江礫「…3人揃ってなんだよ全く!」

田中「え?」

飛浪音「3人?」

江礫「…ああ、さんに……!えっ!3人!?」

田中「何か今日の江礫君、変だよ。」

江礫「いや、確かに3人の声が聞こえた!絶対にだ!」

飛浪音「そんなわけないでしょ。それより私、ミラフォ欲しいな~。パックから当てようとしても中々当たらないし、単品はどこ探しても売ってないし…」

江礫「ま…、まあ遊戯王カード自体マイナーだし、単品はムリだろ。(さっきの声は何だったんだ?)」

田中「1枚も持ってないの?」

飛浪音「そうなの。デュエハイの皆が当然のように持っているのがうらましいよ。」

田中「そうなんだ…。」

江礫「ちなみに、俺は《群雄割拠》が欲しいな。」

田中「え!?どうして?」

江礫「それを言ったらつまらねぇだろ…」

その後も
3人の会話はそれなりに弾み、
仲良く帰ったようだ…。


その頃、
尾冷たち3人は…

烏賊津「これで全部だ…」

爆「これだろ…」

尾冷「…確かに受け取った。明日お前らも田中に謝っておけ。」

烏賊津「ああ、分かってるって(誰が謝るかバーカ!)。それより用が済んだなら消えろ!俺の家はこの後使うんだよ!!」

尾冷「そうか。それじゃあ。」

尾冷は烏賊津の家から
帰って行った。

爆「烏賊津さん、今日何かすんのか?」

烏賊津「ああ、憎き尾冷を倒す方法を考えようぜ?」

爆「なるほど、まあ2人掛かりでいけば余裕だろ?」


場面変わって、
田中が帰宅した丁度その時…

田中「…バイブだ。…ん?電話?」

田中「…中田君だ!!」

田中「もしもし…」

中田「大変だ!!今すぐ噴水公園に来いって!」

田中「そんなに焦ってどうしたの?」

中田「エリアがいるんだよ!公園に!!」

田中「エリア?」

中田「何だっけ?ほら、何とか使いエリア!!」

田中「《水霊使いエリア》のこと?」

中田「それだ!絶対ソイツだ!!」

田中「エリアのカードがいるってどういうこと?」

中田「カードじゃねぇ!!いるんだよ本物が!!」

田中「…え?」

中田「エリアがいるんだよ!」

田中「……!?な、何だって!?!?」


【第1話『衝撃発言!エリアがいるんだよ!』完】
第2話へ続く…
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ギガプラント
私もミラフォ派ですw (2014-03-24 03:52)
エレキタパチリス

ギガプラントさん、
コメントありがとうございます!

中々コメントが来なかったので、
コメントしていただいてとても嬉しいです!

ちなみに、
私もミラフォ派です(笑)
(2014-03-24 20:02)

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