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陽気でクールなバッドガイ 前編 作:吉田
「ーーー決まったあああ!!!歴戦の決闘者達を次々なぎ払い前チャンピオンのマグナムを見事討ち果たしたのは!彗星の如く現れた18歳の少女!!アリア・ブランフォード選手だあああ!!!」
スタジアムに歓声と実況が鳴り響く。今ここに新たなチャンピオンが誕生したのだ。その名はアリア・ブランフォード。
「さて!アリア選手!今のお気持ちをどうぞ!」
「はい!この戦い…みなさんの応援がなければ勝つことができませんでした!…みなさん応援、ありがとうございました!!」
少女の喜びに満ちた言葉に、またも会場が湧く。だがたった1人、たった1人だけ納得がいっていない者がいた。
「…ふざけんな!!」
会場がざわつく。観客席から立ち上がり少女に敵意に満ちた瞳を向ける少年が、そこにはいた。
「…何がふざけんな…なの?」
「うるせえよ!俺は認めねえ、あのマグナムがやられるなんて認めねえ!!おい女!俺とデュエルしろ!」
そう言うと少年はフェンスを乗り越えデュエルスペースへと乱入して来た。
会場は混乱に満ちた。決勝戦が終わり前チャンピオンを討ち果たし新チャンピオンが誕生したかと思えば急な乱入。誰もが何が何だかわからないという顔をしていた。
「…分かった」
「えぇ!?受けるんですか!?」
「えぇ。決闘者だもの。売られたデュエルは買わなく…ちゃ!」
そういって少女はデュエルディスクを展開する。少年も負けじとディスクを展開し、一触即発の状態になる。
「始めるぞ?」
「えぇ、かかって来なさい!」
「「デュエル!」」
ーーー
そんな世界大会から3年の時が経ち。その少女は今や立派な女性に成長していた。元からのスタイルの良さや美人だった事もありタレントと遜色ない程にまで成長した。
「ふんふんふーん、ただいまー!」
彼女が楽しげにアパートの自分の部屋に帰宅の言葉を放つと、本来誰もいない筈の部屋からおかえりという言葉が返って来た。
「あら?…遊徒くん!?来てたんだ!」
彼女の目の前にいる遊徒と呼ばれたウルフカットの少年はまるで彼女の帰りを待っていたかのように見える。
「来てたんだ!じゃねぇよ。そっちが呼んだんじゃねぇか」
「そうだっけ?えへへ…」
彼の名前は桜華遊徒。アリアの弟的存在であり、近くのデュエルアカデミアに通う18歳の少年である。
「…て、あぁ!?ハンバーガーショップの袋持ってんじゃねえか!んだよ来た意味ねえじゃん…」
彼がここに来る理由は大抵代わりに料理を作るということである。アリアは料理が得意ではなく、自分で作ろうとはしない。しかし外食ばかりでは栄養が偏ってしまうのでこうして下の部屋に住む遊徒に作ってもらったりしているのだ。
「ごめんごめん!次は気をつけるよ…」
「俺それ聞いたの3回目なんだけど?天然も大概にしてくれ…」
遊徒がアリアの家に料理を作りに来る日は決まって彼もまだ食事を済ませていない。そのため一緒に食事を摂ることが多くアリアが呼んでおきながら外食してしまったりすると、一人分作り損になってしまうのだ。
「はぁ…ねーわ…ま、いいか。明日の朝にでも食ってくれよ」
「あ!待って!まだ食べてないでしょ?一緒に食べよ!」
実際にまだ食事を済ませて無かった彼は、その誘いに乗り一緒に食事をする事にした。
ーーー
「ん、ごっそさん」
「うん、ごちそうさま」
「…じゃあ俺帰るわー。んじゃ」
彼はそう言って部屋から出ようとする。するとアリアに引き止められた。
「何?」
「あのさ!今日はごめんね!また…お願いしてもいい??」
「……好きにすれば」
彼は少し悪態をつきながら言うと、そのまま部屋を後にした。
翌日。遊徒はデュエルアカデミアへ登校中、友人のジャックとこんな話をしていた。
「なぁオーカ!今日から転校生がうちのクラスに来るよな!めっちゃ気になるよな!」
「そ、そうだな。どんな人が来るんだろな」
「噂じゃめっちゃ可愛い女の子だってよ!待ち遠しいな!」
ジャックのテンションに若干引きながらも、遊徒は遊徒で転校生の想像を膨らませる。ただし友人の考えとは違い可愛い可愛くないではなくデュエルが強いかどうかを考えていた。
「…俺としてはデュエルが強ければそれでいいわ。最近同じ奴とデュエルしてばっかでモチベ無かったし」
「オーカお前…ほんっとデュエル脳だよな〜。顔はいいのにな!」
「バカにしてんのかオイ?」
デュエルを専門的に学ぶことのできるデュエルアカデミア。そこに集う決闘者達はいずれも強者揃いなのだが、遊徒はその中でも実力的にかなり上に位置し、最近だとあまり熱いデュエルができなくなってしまった。同じ実力の相手とずっとやっていてもお互いの手の内が分かっている以上メタの押し付け合いになってしまいまともなデュエルをしていなかった。そんな中舞い込んだ転校生の情報。好敵手を求めていた彼にとってそれは好都合なものだった。
「ま、ホームルームが始まれば全部分かることさ!行こうぜ、オーカ!」
「…あぁ、そうだな。行くか!」
そう言って教室へ走る2人。ドアを開け席に着くと同時にホームルームのチャイムがなった。
「じゃあホームルーム始めんぞー。まぁみんなもう知ってるみたいだけど今日は転校生が来てるからな〜。みんな仲良くするように!」
先生のその言葉に一同が「お〜」と反応する。先生が教室のドアを開け廊下に向かって声をかけると1人の少女が入って来た。長い緑色の髪が特徴的な凜として落ち着きのある少女だった。
「…篠原詩織です。よろしくお願いします」
はっきりとそれでいて静かな声で話す詩織。その姿に遊徒はしばらく見とれていた。
「どうしたオーカ?まさか惚れたか?」
「んにゃ、ちげーよ。ただ随分と…物静かだなって」
彼女への第一印象はまさにその通りだった。物静かで気弱そうで、でもどこか気品のある彼女に遊徒は不思議と釘付けにされた。
「ふーん…オーカってああいうのが好みなんだな」
「だからちげーって言ってんじゃねえかよ」
「お前らうるせーよ。じゃあ詩織さん、桜華の隣の席でよろしく」
ーーー
「おーし授業始めんぞー。全員デュエルスペースへ集合なー」
クラスの全員が席を立ち移動を始めようとする。だが遊徒はそんな中で全く立ち上がろうとしない詩織の姿を見つけた。
「…何してんの?」
「……」
話しかけても反応を示さない。彼女はただひたすらに本を読んでいる。
「おーい?ちょっとー?」
「……ん?」
しつこく話しかけてようやく反応する詩織。
「いや、もう授業始まるから移動しなきゃなんだけどなんか本読んでっから呼びかけたんだわ」
「そう……ありがとう」
…どうやらただどこか抜けているらしい。
遊徒はそう思いすぐに移動を開始した。
「詩織…だっけか。前はどこのアカデミアにいたんだ?」
「……イースト校」
わぉ。と声をあげる遊徒。イースト校は屈指の名門校で多くの優秀な決闘者を排出してきたところだ。優秀な決闘者の排出の点ではこのセントラル校も負けてないが、頭の良さ…つまり学業においても優秀な成績を持つ。そんなところからの転校生だ、きっと優秀なのだろう。遊徒は心の奥底でそう思い、対戦するのを楽しみに思った。
「おーし全員来たな!早速デュエルの準備をしろ。遊徒!お前は詩織さんの相手をしてやれ!」
先生直々から詩織の相手を命じられる。いきなりの対戦だったが遊徒からしたら願ってもない事だった。
「早速やろっか。久し振りに楽しめそうだ!」
「……羨ましい」
「え?」
「…何でもない。…早く始めよ」
彼女は静かにデュエルディスクを展開するとデュエル開始を促し始めた。
「…。まぁなんだ…その…ああ!もういいや!やるぞ!」
「「デュエル」!!」
ターン1
先攻:篠原詩織LP: 8000手札5 墓地0 デッキ35
後攻:桜華遊徒LP: 8000手札5 墓地0 デッキ35
「…まずは私から。私は手札から海皇子ネプトアビスを召喚。ネプトアビスの効果発動。デッキから海皇の竜騎隊を墓地に送り海皇龍ポセイドラを手札に、更に竜騎隊の効果で水精鱗メガロアビスを手札に加える」
彼女のデッキの動きを見て遊徒は既に彼女のデッキが何なのか理解した。この動きをするデッキは一つしかない。
「わー…海皇マーメイルかー…めんどくせー…」
「そう…。私は手札からポセイドラと海皇の突撃兵を墓地に送り、メガロアビスを特殊召喚。この時メガロアビスの効果発動、デッキからアビスと名のついた魔法・罠カードを手札に加える。私はアビスケイルーミズチを手札に加える。そしてメガロアビスの効果発動。フィールドのネプトアビスをリリースして2回攻撃を可能に…でも先攻だからそれは意味はない。ただしネプトアビスの効果発動。墓地からポセイドラを特殊召喚。そしてアビスケイルーミズチをメガロアビスに装備」
たった1ターンでここまで状況が揃ってしまう。海皇マーメイルの展開力は伊達ではない。
「…私はターンエンド」
ターン2
先攻:篠原詩織LP:8000 手札3 墓地2 デッキ32 F:海皇龍ポセイドラ 水精鱗メガロアビス アビスケイルーミズチ
後攻:桜華遊徒LP:8000 手札 墓地0 デッキ35
「俺のターン!ドロー!俺は不知火の宮司を召喚!宮司の効果発動!手札から不知火の隠者を特殊召喚!隠者の効果発動!俺は宮司をリリース!デッキからユニゾンビを特殊召喚!レベル4不知火の隠者にレベル2ユニゾンビをチューニング!シンクロ召喚!現れよ!刀神ー不知火!」
遊徒が使うデッキ。それは不知火デッキである。高い展開力と除外に対して強いのが特徴である。
お互いに睨み合い対面する。2人の気の昂りと元から注目されていた対戦カードだったのもあり周りの注目を集めている。
「カードを1枚伏せてターンエンド!さぁ来い!」
ー続く
スタジアムに歓声と実況が鳴り響く。今ここに新たなチャンピオンが誕生したのだ。その名はアリア・ブランフォード。
「さて!アリア選手!今のお気持ちをどうぞ!」
「はい!この戦い…みなさんの応援がなければ勝つことができませんでした!…みなさん応援、ありがとうございました!!」
少女の喜びに満ちた言葉に、またも会場が湧く。だがたった1人、たった1人だけ納得がいっていない者がいた。
「…ふざけんな!!」
会場がざわつく。観客席から立ち上がり少女に敵意に満ちた瞳を向ける少年が、そこにはいた。
「…何がふざけんな…なの?」
「うるせえよ!俺は認めねえ、あのマグナムがやられるなんて認めねえ!!おい女!俺とデュエルしろ!」
そう言うと少年はフェンスを乗り越えデュエルスペースへと乱入して来た。
会場は混乱に満ちた。決勝戦が終わり前チャンピオンを討ち果たし新チャンピオンが誕生したかと思えば急な乱入。誰もが何が何だかわからないという顔をしていた。
「…分かった」
「えぇ!?受けるんですか!?」
「えぇ。決闘者だもの。売られたデュエルは買わなく…ちゃ!」
そういって少女はデュエルディスクを展開する。少年も負けじとディスクを展開し、一触即発の状態になる。
「始めるぞ?」
「えぇ、かかって来なさい!」
「「デュエル!」」
ーーー
そんな世界大会から3年の時が経ち。その少女は今や立派な女性に成長していた。元からのスタイルの良さや美人だった事もありタレントと遜色ない程にまで成長した。
「ふんふんふーん、ただいまー!」
彼女が楽しげにアパートの自分の部屋に帰宅の言葉を放つと、本来誰もいない筈の部屋からおかえりという言葉が返って来た。
「あら?…遊徒くん!?来てたんだ!」
彼女の目の前にいる遊徒と呼ばれたウルフカットの少年はまるで彼女の帰りを待っていたかのように見える。
「来てたんだ!じゃねぇよ。そっちが呼んだんじゃねぇか」
「そうだっけ?えへへ…」
彼の名前は桜華遊徒。アリアの弟的存在であり、近くのデュエルアカデミアに通う18歳の少年である。
「…て、あぁ!?ハンバーガーショップの袋持ってんじゃねえか!んだよ来た意味ねえじゃん…」
彼がここに来る理由は大抵代わりに料理を作るということである。アリアは料理が得意ではなく、自分で作ろうとはしない。しかし外食ばかりでは栄養が偏ってしまうのでこうして下の部屋に住む遊徒に作ってもらったりしているのだ。
「ごめんごめん!次は気をつけるよ…」
「俺それ聞いたの3回目なんだけど?天然も大概にしてくれ…」
遊徒がアリアの家に料理を作りに来る日は決まって彼もまだ食事を済ませていない。そのため一緒に食事を摂ることが多くアリアが呼んでおきながら外食してしまったりすると、一人分作り損になってしまうのだ。
「はぁ…ねーわ…ま、いいか。明日の朝にでも食ってくれよ」
「あ!待って!まだ食べてないでしょ?一緒に食べよ!」
実際にまだ食事を済ませて無かった彼は、その誘いに乗り一緒に食事をする事にした。
ーーー
「ん、ごっそさん」
「うん、ごちそうさま」
「…じゃあ俺帰るわー。んじゃ」
彼はそう言って部屋から出ようとする。するとアリアに引き止められた。
「何?」
「あのさ!今日はごめんね!また…お願いしてもいい??」
「……好きにすれば」
彼は少し悪態をつきながら言うと、そのまま部屋を後にした。
翌日。遊徒はデュエルアカデミアへ登校中、友人のジャックとこんな話をしていた。
「なぁオーカ!今日から転校生がうちのクラスに来るよな!めっちゃ気になるよな!」
「そ、そうだな。どんな人が来るんだろな」
「噂じゃめっちゃ可愛い女の子だってよ!待ち遠しいな!」
ジャックのテンションに若干引きながらも、遊徒は遊徒で転校生の想像を膨らませる。ただし友人の考えとは違い可愛い可愛くないではなくデュエルが強いかどうかを考えていた。
「…俺としてはデュエルが強ければそれでいいわ。最近同じ奴とデュエルしてばっかでモチベ無かったし」
「オーカお前…ほんっとデュエル脳だよな〜。顔はいいのにな!」
「バカにしてんのかオイ?」
デュエルを専門的に学ぶことのできるデュエルアカデミア。そこに集う決闘者達はいずれも強者揃いなのだが、遊徒はその中でも実力的にかなり上に位置し、最近だとあまり熱いデュエルができなくなってしまった。同じ実力の相手とずっとやっていてもお互いの手の内が分かっている以上メタの押し付け合いになってしまいまともなデュエルをしていなかった。そんな中舞い込んだ転校生の情報。好敵手を求めていた彼にとってそれは好都合なものだった。
「ま、ホームルームが始まれば全部分かることさ!行こうぜ、オーカ!」
「…あぁ、そうだな。行くか!」
そう言って教室へ走る2人。ドアを開け席に着くと同時にホームルームのチャイムがなった。
「じゃあホームルーム始めんぞー。まぁみんなもう知ってるみたいだけど今日は転校生が来てるからな〜。みんな仲良くするように!」
先生のその言葉に一同が「お〜」と反応する。先生が教室のドアを開け廊下に向かって声をかけると1人の少女が入って来た。長い緑色の髪が特徴的な凜として落ち着きのある少女だった。
「…篠原詩織です。よろしくお願いします」
はっきりとそれでいて静かな声で話す詩織。その姿に遊徒はしばらく見とれていた。
「どうしたオーカ?まさか惚れたか?」
「んにゃ、ちげーよ。ただ随分と…物静かだなって」
彼女への第一印象はまさにその通りだった。物静かで気弱そうで、でもどこか気品のある彼女に遊徒は不思議と釘付けにされた。
「ふーん…オーカってああいうのが好みなんだな」
「だからちげーって言ってんじゃねえかよ」
「お前らうるせーよ。じゃあ詩織さん、桜華の隣の席でよろしく」
ーーー
「おーし授業始めんぞー。全員デュエルスペースへ集合なー」
クラスの全員が席を立ち移動を始めようとする。だが遊徒はそんな中で全く立ち上がろうとしない詩織の姿を見つけた。
「…何してんの?」
「……」
話しかけても反応を示さない。彼女はただひたすらに本を読んでいる。
「おーい?ちょっとー?」
「……ん?」
しつこく話しかけてようやく反応する詩織。
「いや、もう授業始まるから移動しなきゃなんだけどなんか本読んでっから呼びかけたんだわ」
「そう……ありがとう」
…どうやらただどこか抜けているらしい。
遊徒はそう思いすぐに移動を開始した。
「詩織…だっけか。前はどこのアカデミアにいたんだ?」
「……イースト校」
わぉ。と声をあげる遊徒。イースト校は屈指の名門校で多くの優秀な決闘者を排出してきたところだ。優秀な決闘者の排出の点ではこのセントラル校も負けてないが、頭の良さ…つまり学業においても優秀な成績を持つ。そんなところからの転校生だ、きっと優秀なのだろう。遊徒は心の奥底でそう思い、対戦するのを楽しみに思った。
「おーし全員来たな!早速デュエルの準備をしろ。遊徒!お前は詩織さんの相手をしてやれ!」
先生直々から詩織の相手を命じられる。いきなりの対戦だったが遊徒からしたら願ってもない事だった。
「早速やろっか。久し振りに楽しめそうだ!」
「……羨ましい」
「え?」
「…何でもない。…早く始めよ」
彼女は静かにデュエルディスクを展開するとデュエル開始を促し始めた。
「…。まぁなんだ…その…ああ!もういいや!やるぞ!」
「「デュエル」!!」
ターン1
先攻:篠原詩織LP: 8000手札5 墓地0 デッキ35
後攻:桜華遊徒LP: 8000手札5 墓地0 デッキ35
「…まずは私から。私は手札から海皇子ネプトアビスを召喚。ネプトアビスの効果発動。デッキから海皇の竜騎隊を墓地に送り海皇龍ポセイドラを手札に、更に竜騎隊の効果で水精鱗メガロアビスを手札に加える」
彼女のデッキの動きを見て遊徒は既に彼女のデッキが何なのか理解した。この動きをするデッキは一つしかない。
「わー…海皇マーメイルかー…めんどくせー…」
「そう…。私は手札からポセイドラと海皇の突撃兵を墓地に送り、メガロアビスを特殊召喚。この時メガロアビスの効果発動、デッキからアビスと名のついた魔法・罠カードを手札に加える。私はアビスケイルーミズチを手札に加える。そしてメガロアビスの効果発動。フィールドのネプトアビスをリリースして2回攻撃を可能に…でも先攻だからそれは意味はない。ただしネプトアビスの効果発動。墓地からポセイドラを特殊召喚。そしてアビスケイルーミズチをメガロアビスに装備」
たった1ターンでここまで状況が揃ってしまう。海皇マーメイルの展開力は伊達ではない。
「…私はターンエンド」
ターン2
先攻:篠原詩織LP:8000 手札3 墓地2 デッキ32 F:海皇龍ポセイドラ 水精鱗メガロアビス アビスケイルーミズチ
後攻:桜華遊徒LP:8000 手札 墓地0 デッキ35
「俺のターン!ドロー!俺は不知火の宮司を召喚!宮司の効果発動!手札から不知火の隠者を特殊召喚!隠者の効果発動!俺は宮司をリリース!デッキからユニゾンビを特殊召喚!レベル4不知火の隠者にレベル2ユニゾンビをチューニング!シンクロ召喚!現れよ!刀神ー不知火!」
遊徒が使うデッキ。それは不知火デッキである。高い展開力と除外に対して強いのが特徴である。
お互いに睨み合い対面する。2人の気の昂りと元から注目されていた対戦カードだったのもあり周りの注目を集めている。
「カードを1枚伏せてターンエンド!さぁ来い!」
ー続く
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119 | 陽気でクールなバッドガイ 前編 | 1171 | 0 | 2018-03-28 | - |
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