今日はなんの日？（前編）　作：ニセチノミー

遊星「クロウ、今日は何の日か分かるか？」

クロウ「何の日って、決まってんだろ。七夕だろた な ば た」

遊星「そ、そうだが、その…」

クロウ「なんだよ、俺ァ寝みぃんだよ12時だぞ。起こすなら朝にしてくれよったく」

遊星「クロウ…本当に今日がなんの日か分からないのか？」

クロウ「だから今日は七夕だっつってんだろ！しつけえぞ！」

遊星「お前が本当に何の日か分かってるのか確認しただけだ！」

クロウ「だーかーらー今日は七夕だって言ってんだろうが！！いい加減に寝かせろよ」

遊星「うぁっ…殴ることないじゃないか！」

クロウ「ギャーギャー騒ぐから黙らせようと思ってやったんだ。こんなうるせえ遊星なんかもう知らねえぜ」

遊星「待て！待つんだクロウ！俺を1人にする気か！？」

クロウ「寂しいのかぁ？寂しかったらアキに頼んで添い寝させてもらえよ。んじゃな」

遊星「クロォォォォォォ！！」

-翌朝

遊星「………」

ジャック「どうした遊星？浮かない顔をしているが」

遊星「…ジャック…今日は何の日か分かるか？」

ジャック「今日は7月7日、七夕の日じゃないのか？」

遊星「ジャックもそう言うんだな」

ジャック「そうだ。今日は七夕の日なんだからな！」

遊星「……」

ジャック「本当に大丈夫か遊星？まぁ、何があったかは知らんが、一緒に短冊に願い事を書こうではないか。その日のためにほら、トップスの店で笹を買って来たんだ」

遊星「すまない。1人にしてくれないか」

ジャック「あっ、遊星！」

-ネオドミノシティトップス某所

クロウ「昨晩は酷かったぜ全く…遊星の野郎があんなに騒ぐなんてよ…お？」

トップス民「早く開かないかなぁ」

トップス民2「もう待ちくたびれたぁ」

クロウ「何だありゃ？うぉっすげぇ列だな何やってんだ？」

トップス民3「おぉ、これが…今日発売の！」

クロウ「おいお前、何だよこの列」

トップス民3「実はね、今日発売の
デュエルモンスターズのモンスタードールが全種類合わせて限定100個だけ発売されるんだ」

クロウ「モンスタードールって？」

トップス民3「あぁ！デュエルモンスターズのモンスターが可愛いぬいぐるみになったやつさ！種類は全部で5種類あるんだ」

クロウ「ふーんそれでみんなぬいぐるみ欲しさに並んでるわけだ」

トップス民3「あんたもこんなとこにいないで早く並んだ方がいいよ。売り切れた時点で絶版になっちゃうからね」

クロウ「そっか、そんなに言うんなら並んだ方が良いかもな。んじゃな。それにしても随分となげえ列だな。ま、買えたらあいつにでもプレゼントしてやるか。ちょうどプレゼント探すためにトップスに来たしな」

老人「やっと着いたわい。しかしすごい列よのぉ」

クロウ「爺さん、あんたもぬいぐるみ買いに来たのか？」

老人「そうじゃ。孫が今日誕生日での、ちょうどデュエルモンスターズのモンスターのぬいぐるみが欲しいと言っとったからの」

クロウ「そっか、お孫さん誕生日なんだな。あ、爺さん！良かったらさ、前譲ってやるよ」

老人「最近の子は親切じゃの。だが、気持ちだけもらっとくよ。あんたも誰かにプレゼントするためにここに来たんじゃないのかい？」

クロウ「別にそんなんじゃ…ねえよ、アハハ」

老人「大切な人がいるんじゃろ？」

クロウ「ま、まあな。おっ、店が開くぜ」

おもちゃ屋店員「お待たせいたしました！トイショップタートル、ただ今開店致します」

女店員「いらっしゃいませ！今日のオススメ品をまとめたチラシです！」

クロウ「あ、どうも…」

老人「どうした？早く前に行かんか」

クロウ「え！？あっ、悪りぃ…あ…」