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第01話:誕生!カイバーマン! 作:ポン・カン・チー
目を覚ますと、そこには真っ赤な光の照明。周りには科学者風の男達が自分を取り囲んでいる。よく見てみたら自分はベッドの上に横たわっているのが分かった。それも、四肢を拘束された状態で。
『ワッハッハッハッハ。目が覚めたかな竜胆 遊士(りんどう ゆうし)君。』
突然、不気味な声が部屋中に響き渡る。
竜胆「ここはどこだ…?一体、お前達は…?俺は確か、海馬コーポレーションでの勤務が終わって、帰る途中だったはず…」
『ここは我々、ソリッドビジョンシステムを利用した怪人を生み出し、世界征服を目指す、財団Dの研究所だ。そして君は、青眼の白龍の力を宿した、怪人ブルーアイズへと生まれ変わったのだ!!』
竜胆の問いに一つ一つ答えていく声。
竜胆「そ…そんな…嘘だ!俺を海馬コーポレーションに帰せっ!」
『まだ完全に我々に服従する気は無いようだな。おいっ!洗脳剤を投与するんだっ!』
その声に応じた一人の科学者が、謎の液体が入った注射器を竜胆に向ける。あの液体が謎の声の言う洗脳剤であることは、考えるまでもなかった。
竜胆「やっ、やめろーッ!!」
もはやここまでか。その時!
ふしぎなことがおこった!
《警報!警報!警報!警報!》
突然、サイレンがけたたましく鳴り響く。
『何事かっ!全員出動!』
科学者達が全員部屋を出ていく。
竜胆(チャンスだっ!この手枷足枷を外してしまえばっ!)
だが、いくら力を込めても足枷どころか手枷も外れない。
竜胆「くそう!」
すると一人の科学者が入って来た。
竜胆(しまった、脱出しようとしていたのがバレたか!?)
科学者は、何かのパネルを操作する。すると今まで外れなかった枷が一瞬で外れてしまった。
竜胆「何…?」
科学者「竜胆 遊士くんっ!今のうちに逃げようっ!」
竜胆「馬鹿な…何故そんなことをする!?お前は財団Dとか言う組織の一員では無いのか!?」
科学者「その財団Dが気に食わないからこうしているんだっ、さあっ、早くッ!」
科学者に連れられ、竜胆は実験室を後にした。
竜胆「まさかこの警報装置も…」
科学者「ああそうだ。全て君を助けるためにやった。君さえ逃げてくれれば、いつか財団Dを根絶やしにできるかもしれないからねッ。さあっ、あそこが出口だ。」
「そうはいかぬぞ怪人ブルーアイズ!」
クワガタムシのような頭の怪人が現れる。
科学者「し、しまった!怪人電動刃虫ッ!」
怪人電動刃虫「急に警報装置が鳴るから怪しいと思っていたらそう言うことだったのか…裏切り者めッ!ここで始末してくれる!!」
怪人電動刃虫が突進してくる。
科学者「危ないっ!竜胆くんっ!」
とっさに科学者が竜胆をかばう。すると怪人電動刃虫がその立派なクワガタムシの顎で見事に科学者を挟み上げてしまった。
科学者「うわあーッ!」
その力は凄まじいらしく、科学者が悲痛な叫び声をあげる。
怪人電動刃虫「はっはっは!まずはきさまからぶった切ってくれるわ、ワッハッハッハ!」
科学者「り、竜胆くん…『変身』するんだ…そうすれば君の中にあるブルーアイズの力が目覚めるはずだッ!」
竜胆「しかし!」
科学者「ぐあぁっ!時間が無い…はやく…」
竜胆は、自分を助けてくれた科学者の悲痛な姿を見て、自分の中にいるブルーアイズが怒っているのを感じた。竜胆は右手を天に突き上げる。その右手はさながら月に吠える龍の首の頭のようであった。
竜胆「変身!」
竜胆がそう唱えると、キュイイインという音が鳴り始め、その音がだんだん高く、そして早くなっていく。それと同時に、竜胆は真っ白なコートに着て、ブルーアイズの頭部を模した仮面を被っていた。
怪人電動刃虫「な、なにっ!」
突然の事態に怪人電動刃虫はハサミの力を緩めてしまい、科学者を落としてしまう。その後、まだ動揺しているのか五、六歩後ずさった。竜胆はその隙を見逃さず、すぐさま科学者に駆け寄る。
竜胆「大丈夫ですか!」
科学者「ゲホッ、ゲホッ!ああ…だが気をつけろ!あいつのハサミは強力だ。あれに捕まったらひとたまりも無い!」
怪人電動刃虫「その通り!今度こそあの世に送ってやる!うおおーっ!!」
怪人電動刃虫がまた突進してくる。
竜胆「頭のハサミに気をつければいいのか。なら!」
竜胆は素早くかがみ、怪人電動刃虫の足を掴む。怪人は一瞬何が起こったかわからず倒れ込んでしまう。その隙に竜胆は怪人電動刃虫の足を掴みながら回転し、ハンマー投げのように投げ飛ばした。およそ15メートル飛んだところに怪人電動刃虫は背中から打ち付けられてしまう。
怪人電動刃虫「ぐわあーっ!!お、おのれ…」
怪人電動刃虫がよろよろと力無く立ち上がる。
科学者「アッ、やつは瀕死だっ!きっと攻撃能力は高いが防御能力はからっきしなんだ!今だ竜胆くんっ!必殺の一撃を放つんだっ!」
竜胆は科学者の方を向き頷く。そして怪人電動刃虫に向かって四、五歩助走し、高く飛び上がり、一回転。怪人電動刃虫に狙いを定め、必殺の飛び蹴りを放つッ!
竜胆「うおおーっ!」
蹴りは見事命中し、怪人電動刃虫を吹き飛ばした。
怪人電動刃虫「お、おのれ…財団Dに、栄光あれーッ!!」
爆発。怪人電動刃虫は死んだ。
科学者「やったな、竜胆くん。ぐっ!」
竜胆「あまり無理はしない方がいい!俺の家まで行こう。そこなら多分安全なはずだ。」
科学者「す、すまない…」
竜胆「そういえば、まだあなたの名前を聞いてなかった。」
科学者「ああそうだったかな?私は霧灯 修二(むとう しゅうじ)。霧の灯りと書いて霧灯だ。よろしく頼むよ。」
竜胆「こちらこそよろしく、霧灯さん。」
霧灯「そうだ。せっかくだから君の名前をつけよう。」
竜胆「えっ?俺にはもう名前はありますが…」
霧灯「違う違う。その姿の君だよ。なにぶん、財団Dの怪人に俺は怪人ブルーアイズだ!だなんて名乗るわけにはいかないだろう?」
竜胆「たしかに…」
霧灯「そういえば、君は海馬コーポレーションに勤務していたんだったかな?なら、それにちなんで…カイバーマンでどうだろう?」
竜胆「カイバーマン?カイバーマン…いいですね!」
霧灯「気に入ってくれたか!」
竜胆「はい。今日から俺は…」
竜胆「正義の味方カイバーマンです!」
こうして一人、正義の戦士が誕生した。しかしこの世には、まだまだ財団Dの魔の手が伸びてくるだろう。
戦え、カイバーマン!いつか世界から悪が無くなるその日まで!!
『ワッハッハッハッハ。目が覚めたかな竜胆 遊士(りんどう ゆうし)君。』
突然、不気味な声が部屋中に響き渡る。
竜胆「ここはどこだ…?一体、お前達は…?俺は確か、海馬コーポレーションでの勤務が終わって、帰る途中だったはず…」
『ここは我々、ソリッドビジョンシステムを利用した怪人を生み出し、世界征服を目指す、財団Dの研究所だ。そして君は、青眼の白龍の力を宿した、怪人ブルーアイズへと生まれ変わったのだ!!』
竜胆の問いに一つ一つ答えていく声。
竜胆「そ…そんな…嘘だ!俺を海馬コーポレーションに帰せっ!」
『まだ完全に我々に服従する気は無いようだな。おいっ!洗脳剤を投与するんだっ!』
その声に応じた一人の科学者が、謎の液体が入った注射器を竜胆に向ける。あの液体が謎の声の言う洗脳剤であることは、考えるまでもなかった。
竜胆「やっ、やめろーッ!!」
もはやここまでか。その時!
ふしぎなことがおこった!
《警報!警報!警報!警報!》
突然、サイレンがけたたましく鳴り響く。
『何事かっ!全員出動!』
科学者達が全員部屋を出ていく。
竜胆(チャンスだっ!この手枷足枷を外してしまえばっ!)
だが、いくら力を込めても足枷どころか手枷も外れない。
竜胆「くそう!」
すると一人の科学者が入って来た。
竜胆(しまった、脱出しようとしていたのがバレたか!?)
科学者は、何かのパネルを操作する。すると今まで外れなかった枷が一瞬で外れてしまった。
竜胆「何…?」
科学者「竜胆 遊士くんっ!今のうちに逃げようっ!」
竜胆「馬鹿な…何故そんなことをする!?お前は財団Dとか言う組織の一員では無いのか!?」
科学者「その財団Dが気に食わないからこうしているんだっ、さあっ、早くッ!」
科学者に連れられ、竜胆は実験室を後にした。
竜胆「まさかこの警報装置も…」
科学者「ああそうだ。全て君を助けるためにやった。君さえ逃げてくれれば、いつか財団Dを根絶やしにできるかもしれないからねッ。さあっ、あそこが出口だ。」
「そうはいかぬぞ怪人ブルーアイズ!」
クワガタムシのような頭の怪人が現れる。
科学者「し、しまった!怪人電動刃虫ッ!」
怪人電動刃虫「急に警報装置が鳴るから怪しいと思っていたらそう言うことだったのか…裏切り者めッ!ここで始末してくれる!!」
怪人電動刃虫が突進してくる。
科学者「危ないっ!竜胆くんっ!」
とっさに科学者が竜胆をかばう。すると怪人電動刃虫がその立派なクワガタムシの顎で見事に科学者を挟み上げてしまった。
科学者「うわあーッ!」
その力は凄まじいらしく、科学者が悲痛な叫び声をあげる。
怪人電動刃虫「はっはっは!まずはきさまからぶった切ってくれるわ、ワッハッハッハ!」
科学者「り、竜胆くん…『変身』するんだ…そうすれば君の中にあるブルーアイズの力が目覚めるはずだッ!」
竜胆「しかし!」
科学者「ぐあぁっ!時間が無い…はやく…」
竜胆は、自分を助けてくれた科学者の悲痛な姿を見て、自分の中にいるブルーアイズが怒っているのを感じた。竜胆は右手を天に突き上げる。その右手はさながら月に吠える龍の首の頭のようであった。
竜胆「変身!」
竜胆がそう唱えると、キュイイインという音が鳴り始め、その音がだんだん高く、そして早くなっていく。それと同時に、竜胆は真っ白なコートに着て、ブルーアイズの頭部を模した仮面を被っていた。
怪人電動刃虫「な、なにっ!」
突然の事態に怪人電動刃虫はハサミの力を緩めてしまい、科学者を落としてしまう。その後、まだ動揺しているのか五、六歩後ずさった。竜胆はその隙を見逃さず、すぐさま科学者に駆け寄る。
竜胆「大丈夫ですか!」
科学者「ゲホッ、ゲホッ!ああ…だが気をつけろ!あいつのハサミは強力だ。あれに捕まったらひとたまりも無い!」
怪人電動刃虫「その通り!今度こそあの世に送ってやる!うおおーっ!!」
怪人電動刃虫がまた突進してくる。
竜胆「頭のハサミに気をつければいいのか。なら!」
竜胆は素早くかがみ、怪人電動刃虫の足を掴む。怪人は一瞬何が起こったかわからず倒れ込んでしまう。その隙に竜胆は怪人電動刃虫の足を掴みながら回転し、ハンマー投げのように投げ飛ばした。およそ15メートル飛んだところに怪人電動刃虫は背中から打ち付けられてしまう。
怪人電動刃虫「ぐわあーっ!!お、おのれ…」
怪人電動刃虫がよろよろと力無く立ち上がる。
科学者「アッ、やつは瀕死だっ!きっと攻撃能力は高いが防御能力はからっきしなんだ!今だ竜胆くんっ!必殺の一撃を放つんだっ!」
竜胆は科学者の方を向き頷く。そして怪人電動刃虫に向かって四、五歩助走し、高く飛び上がり、一回転。怪人電動刃虫に狙いを定め、必殺の飛び蹴りを放つッ!
竜胆「うおおーっ!」
蹴りは見事命中し、怪人電動刃虫を吹き飛ばした。
怪人電動刃虫「お、おのれ…財団Dに、栄光あれーッ!!」
爆発。怪人電動刃虫は死んだ。
科学者「やったな、竜胆くん。ぐっ!」
竜胆「あまり無理はしない方がいい!俺の家まで行こう。そこなら多分安全なはずだ。」
科学者「す、すまない…」
竜胆「そういえば、まだあなたの名前を聞いてなかった。」
科学者「ああそうだったかな?私は霧灯 修二(むとう しゅうじ)。霧の灯りと書いて霧灯だ。よろしく頼むよ。」
竜胆「こちらこそよろしく、霧灯さん。」
霧灯「そうだ。せっかくだから君の名前をつけよう。」
竜胆「えっ?俺にはもう名前はありますが…」
霧灯「違う違う。その姿の君だよ。なにぶん、財団Dの怪人に俺は怪人ブルーアイズだ!だなんて名乗るわけにはいかないだろう?」
竜胆「たしかに…」
霧灯「そういえば、君は海馬コーポレーションに勤務していたんだったかな?なら、それにちなんで…カイバーマンでどうだろう?」
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霧灯「気に入ってくれたか!」
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