戦う子供　作：シュンＰ

翌日
ガラガラガラガラガラガラ
佳寿がガレージのシャッターを開ける
佳寿「いやー、今日もいい天気だこと」
竣「そうだね、佳寿」
今日はトロイシティの今年の最高気温を更新したのだ
零「まったく呑気よね。どうすんのよ、デッキ？」
竣「そ、それは…」
竣は零に痛いところを突かれ、頭をポリポリとかく
結有「大変だー！」
佳寿「どうした？」
結有「いいから、これを見て！」
結有が３人の元に駆けつけ、手に持っていたタブレットの画面を見せる
画面に映っていたのは、【デュエ速】と言われるデュエルモンスターズに関する速報を掲載しているサイトだ
結有「昨日のことは、無限教のテロ活動ってことになったみたい」
竣「テロ活動か…」
零「そんなことはどうでもいいのよ！今はこれをどうにかするべきよ！」
そう言って三日月から渡された白紙のカードを取り出す
佳寿「そうだな。アイツらに勝って伊馬を取り返さなとな」
ピローンピローン
テレビの緊急速報の音声が鳴る
竣「どうした！」
４人はテレビ画面に視線を移す
キャスター「速報です。トロイシティ都市部にてテロリスト集団無限教と思われる男性が目撃されました。近隣の住人の速やかに避難を…」
佳寿「なるほど、、出てきたか。どうする？」
竣「行くっきゃねぇだろ！」
零「佳寿、車を出して頂戴！」
佳寿「おうよ！」
こうして４人は都市部へと向かった
数十分後
４人は都市部に到着した
結有「いつみてもここはすごいよね」
佳寿「ああ、トロイシティは日本で一番交通機関が発達してる。国のお偉いさんが目を付けて開発を続けるのも当たり前だ」
トロシシティは日本で最も発展している街である。大型ショッピングモールがいくつも立ち並び、当然デュエルモンスターズに関する施設も他の街とは比べ物にならないほど多い
竣「さっさと探そうぜ」
零「ええ、そうね」
４人が捜索を始めようとしたその時だった
カチリッ
時計の針が動く音があたり一面に鳴り響く
結有「何！？」
カツーンカツーン
革靴の音がした
？？？「これは失礼。驚かすつもりはございませんでしたが…」
４人は若い男性の声がした後ろを振り向く
そこには声の主と思われるフードをかぶった男性と
竣「おい、これどうなってんだよ！」
零「またこんなわけのわからないことを…」
佳寿「人が止まってんじゃねェか！」
動かなくなった人々が居た
？？？「説明しましょう、私が時間を止めました。そして貴方達だけを時間停止の対象から外しました」
男性はフードを外し、淡々と話し続ける
？？？「申し遅れました。私、夢幻の使い・イド・アボーンと申します。以後お見知りおきを」
佳寿「お前の名前なんかどうでもいい。お前は無限教なのか？」
アボーン「おっとこれはいけない。どうやら対象を間違えたようですね」
アボーンはそういうとデュエルディスクに置いてあるカードに触れる
カチッ
また時計の針の音がする
零「なるほど、今度は佳寿と結有も止めたってわけね」
佳寿と結有は動かない
アボーン「はい、私の用は貴方達２人のあるのです。不死の神・遊波竣、災いの神・遊波零」
竣「どういうことだ、詳しく説明しろ」
アボーン「いいでしょう。条件付きでお教えします」
零「条件って？」
アボーン「当然ながらデュエルです」
竣「勝てばいいのか？」
アボーン「いいえ、私のライフが１０００単位で減るごとにお教えします。そして、もう一つ。その白紙のカードたちを使ってください」
零「どうしてそのことを？」
アボーン「それもデュエルで答えるとしましょう。貴方達は２人で結構です。私のライフは８０００とさせていただきますがね」
竣「零、行くぞ」
零「ええ」
２人は三日月から渡された白紙のデッキをデュエルディスクにセットする
竣（三日月、お前の言葉に乗ってやるよ）

ソリットビジョンスタンバイＯＫ
ターゲットロックオン

竣・零・アボーン「デュエル！」

決闘開始！

３人は５枚ずつドローするが…
竣（どうなってんだ…）
零（カードが見えるわ…）

先行　アボーン
アボーン「私のターン。無限の洗礼者を召喚します」
無限の洗礼者　光属性　魔法使い族　星４　ＡＴＫ１０００　ＤＥＦ１０００
零「やはりあなたも無限教だったのね」
アボーン「左様でございます。私はこれでターン終了です」
竣「俺のターン。えぇっと…」
見たことのないカードに戸惑う竣
竣「俺は、夢幻不死者　バイオを召喚」
夢幻不死者　バイオ　闇属性　アンデッド族　星３　ＡＴＫ１７００　ＤＥＦ１０００
竣が召喚したのは星３モンスターにしては１７００と攻撃力の高いモンスターだった
竣「ターンエンド」
零「私のターン。私はペンデュラムゾーンにスケール２の娯児　ディークとスケール５の娯児　ハロウをセッティング。ペンデュラム召喚！現れよ、娯児　プラニン！」
娯児　プラニン　風属性　悪魔族　Ｐ　星４　ＡＴＫ６００　ＤＥＦ１４００
零（凄いッ！見たことのないカードなのに全部わかる！）
アボーン（災いの神は、ペンデュラムですか…）
零「ペンデュラム召喚をしたことによってディークとハロウは手札に戻ってくるわ。プラニンが特殊召喚に成功したとき、デッキからアミュージ魔法・罠を１枚手札に加えるわ。私は、アミュージ・インスタントボムを手札に加えて、発動。手札のディークを墓地に送って、無限の洗礼者を破壊」
無限の洗礼者　破壊
竣（アミュージか…あんだけのことしといて手札が１枚も減ってねぇ…）
零「まだまだ行くわよ！手札のハロウの効果で、プラニンを手札に戻して、ハロウを特殊召喚！ハロウが特殊召喚されたことで、デッキからアミュージモンスターを１体手札に加えるわ。私は娯児　カンヒャを手札に加える」
娯児　ハロウ　風属性　悪魔族　Ｐ　星３　ＡＴＫ１１００　ＤＥＦ４００
零「さらに、手札に加えたカンヒャの効果で、ハロウを手札に戻してカンヒャを特殊召喚。カンヒャが特殊召喚されたことで手札のレベル４以下のアミュージモンスターを１体特殊召喚するわ。私はもう一度プラニンを特殊召喚。効果は使えないけどね」
アボーン（素晴らしい！まさか初見のカードをここまで使いこなすとは…）
零「双生娯児　ニースを召喚。さあ、行くわよ！」
双生娯児　ニース　風属性　悪魔族　Ｐ　チューナー　星１　ＡＴＫ０　ＤＥＦ４００