寄り道編　ある寒い日のこと　作：くちなし

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注》この短編には以下の要素が含まれている可能性があります。

・本編無関係
・キャラ崩壊及び、いないはずのキャラが出現(するかもしれない)
・なにより、gdgd
・ネタバレかもしれません。そうじゃないかもしれません。

それでもいいという優しい人は、ゆっくり読んでいってね(^^♪

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瑞穂・有希・理沙・火憐・氏家さん「かっおりーん！」
香織「はーい。。っ！。。やっぱり恥ずかしい。。」
瑞穂「んもう、、今日の主人公でしょ！しっかりなさい！」
香織「ち、ちょっこっと寄り道編、始まります！」
有希「、、(このネタ分かる人、、)」



冬の寒さがきびしくなり、手先がかじかむようになってきました。しかし、雪はまだ一度も降っていません。
わたし、茅原香織は暖房で温まった文芸部室で、宿題を消化しています。

「さっむーい、、早く春になんねぇかな～、、」

嘆きながら入ってきたのは、私の想い人、観月悠里くんです。

「やっと終わった、、怠かった、、」
「悠里くん、、補習受けてたんでしたっけ？」
「聞いて笑うがいいさ。10教科のうち、8教科で補習だ。国語とデュエル知識以外のな」
「8教科って。。異例ですね」
「ああ。過去最高らしい。ある意味、ここで一番の成績だ」
「ワーストですけどね。。」
「それにしても、、今日は静かだな」
「はい。有希ちゃんは用事があるって言って帰りました」
「有希がか。珍しいな」

文芸部員はわたしと有希ちゃん、悠里くんの3人。たまに瑞穂ちゃんや氏家さんが遊びに来て、にぎやかになります。

「あーったけぇー、、心までが温まるぅ～」

コートを椅子に掛けるとすぐに、かじかんだ手を暖房にあててあたためています。よほど廊下が寒かったみたいです。

「。。そういえば悠里くんは一人暮らしなんですか？」
「、、あー、まあ、そんな感じだな」
「。。明日、予定空いていたりしますか、、？」
「空いてるよ」
「。。もしよかったら、わたしとどこか行きませんか。。？」
「、、！？」

いま香織は何と言った？、、どこかに行かないかって？それってつまりデートだよな、、？

「それって、、」
「。。はい。わたしとデートしてください」

なんだなんだ唐突に。ボクの脳内思考が追いつかない。何を考えているんだ、、？

「そ、その、わたし、明日留守番なので。。よかったら。。」
「有難く招待されましょう」

あー、ラッキー！心が跳ねるようじゃ～、、

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翌日。この日は偶然だろうか。12月25日。クリスマス、、
香織から言い渡された駅前集合は瑞穂と違って柔い物言いであり、寒いなか屋外で待たされるなんてことはなかった。

「あ、悠里く～ん。。！」

右耳に香織の声が入る。香織が大きく手を振って待っていた。慌てて腕時計を見るが、約束の時間の15分前だった。

「、、待たせたか？」
「いえ。わたしも今さっき来たところです」

ほんとはとても楽しみで1時間前から待ってたんですけどね。

「そっか。どこか行くか、、？」
「うーん。。遊園地、いきましょ。。！」
「そっか。行こうか」

二人並んで冬の空の下を歩く。
遊園地に着くと、香織はそこらの小学生みたいにはしゃぎだした。

「いろんな乗り物がある。。どれから乗りましょう。。」
「香織、人生初遊園地か、、？」
「。。はい！」
「じゃあ、あれから乗るか」

視線を回転する馬のアトラクションにやる。そう、メリーゴーランドである。

「好きなの乗ればいいよ。ボクはここで、、」
「何言ってるんですかっ！一緒に乗りましょうよ！」
「え？あ、、そうだな」

香織が選んだのは馬車の乗り物。ほんとは馬が良かったようだが、あいにく他の子供に先を取られてしまっていた。
BGMは子守歌の代わりになりそうな耳触りのいい音楽。

「。。この曲、好きなんです。「世界中どこだって 微笑めば仲良しさ」ってところ。なんかくるんですよね」
「、、偶然だな。ボクもだ」

そのあとも休みなく色々と乗り続け、目が回ったり、吐き気を催す、、時もあったが、香織は割と平気なようで、未だにはしゃぎまわっている。

「。。もしかして悠里くん、絶叫系無理な人ですか。。？」

うるせぇ。余計なお世話だ。
空に輝く太陽が半分くらい沈んだころ。香織はここぞとばかりに言い出した。

「最後に観覧車。。乗りましょう。。！」

〆の観覧車もオツなもので、地平線上の太陽がきれいだなぁ、だなんて、サイダーを飲みながら外を眺めていると、膝がやけに重く感じた。

「。。」
「、、何で膝に乗ってやがる」
「。。ダメですか。。？」

なんて儚げで、可愛らしい顔をしやがる。あざといのかそうでないのかわからん、、
まあ、今日ぐらいはいいか、、

「、、好きにしろ」
「。。うわー悠里くんったら優しい。。うふふ」
「、、置いて帰るぞ」
「。。それは嫌ですっ！」
「冗談だ」

観覧車から降り、あまり遅くなっても夜は危ない気がしたもので、そろそろ帰ろうと切り出すと、
「。。今日はありがとうございます」なんて突然振り向いて言ったものだから、一瞬返事に戸惑ってしまった。

駅まで戻る途中、先を歩く香織が本来とは逆の道に曲がったのを見た。

「香織、そっち逆だぞ」
「。。見てください。。これが見たかったんですよ。。！」

香織が見ていたもの。それは大きな大きなクリスマスツリーだった。イルミネーションが施されていて、ライトアップされている。
緑の大きな樹にプレゼントやサンタクロースの形をしたかけ飾り。雪を現しているであろう白い綿。そして、てっぺんには星の飾り。すべてが輝いて見えた。

「、、香織、手のひら出してみな」
「え。。？」

言われた通りに手を出す。

「雪。。です。。」

タイミングを調整したかのごとく舞い降りた白い雪は、手のひらに降りるとすぐに溶けてしまう。

「。。綺麗。。ちょっと冷たいです。それと。。いい想い出になりました。。！」

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帰り道。電車に揺られる2人。
電車の中にはほとんど人がいなく、静かだ。まるで貸し切り状態のようである。
このまま自分も眠ってしまったら、起きた時にどこまでこの電車は進んでいるのだろうか、と考えながら悠里も少しうとうとし始めたところで運が悪いのか、最寄り駅についてしまった。

「香織、、着いたよ、、」

香織ははしゃぎ疲れたのか、悠里の肩に身を預けてスースーと静かな寝息をたてて眠っている。悠里は肩を軽くゆすって起こそうとするが、起きない。

「しょうーがねーな、、」

少しの罪悪感と、かわいらしい寝顔を見れたことに心の中で謝罪と感謝をしつつ、香織を背中にのせて電車を降りる。
駅前通りも昼間は人通りが見られるものの、夜となれば閑散としていて、物寂しさを感じる。

「あんた、香織背負ってなにしてたのよ」

聞き覚えのある声が耳を通る。ああ、このしゃべり方をする奴は一人しかいないな。
察した通り、声の主は瑞穂。後ろには定例メンバー。手にはレジ袋。中身はどうやら食材のようだ。

「電車の中で香織が疲れて寝ちゃったからだ。電車に置き去りにできないしな」
「観月。どこ行ってたん？」
「遊園地」
「悠里、デートしてきたのね、、」

安楽木よ、表情がおかしい。顔がゆがんでる。何を思っているんだ。。

「香織から誘われたんだよ。家で留守番なのも寂しいからどっか行こうってな」
「あー！なんで昨日帰っちゃったのよ！あたしのバカー！！」

瑞穂が自分の頭をポカポカたたく。

「そうだ。観月、これから有希んち行く？クリスマスパーティーやるんだけど」

えーっと。両隣の2人がすごーく不機嫌な顔をしているのだが、どう反応したらいい？

「まあ、いいわ。というか来なさい。そのまま香織が身体冷やしたら体調崩すし」
「そうね。それには賛成よ」
「そうか。有難くいかせてもらうとするよ」
「あんた、今の今まで何があったかちゃんと話しなさいよねっ！」
「ことと次第によっては切り刻むからね？悠里くん、、？」

安楽木がヤンデレ化している。命の危機を感じるのは自分だけだろうか。

「良いから行くわよっ！」
「うー、、寒っ、、早よ有希んち戻ってやろ！氏家ちゃんと海清くんも待ってるし！」

全員集結のクリスマス会か。またにぎやかになりそうだ。
外で冷えた体をしっかり温めさせてもらうとするか。
Everyone,Happy Merry Christmas.




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※「ゆ〇〇り」は2011年、12年、15年の夏から秋にかけて放送されたアニメです。
　メドレーでたまに流れています。1期のOPのメロディーが頭から離れません、、