第82話 新しい経典　作：ヒラーズ

「そうだなぁ・・・攻撃が終わったし、カードを1枚伏せて、ターンエンド」
「・・・（やっと俺のターンか、ドロー）」
百騎兵
手札4→5

問題はF・G・Dだ、あのモンスターは光属性のモンスターがいないと対抗できない。
せめてパラメータダウンの効果を持ったが出てくれば良いが・・・。
「きゅ・・・（バトル！ドラゴニックサタンでアレキサンドライドラゴンに攻撃！高速の大槍－憤怒－！）」
「させないよ！罠カード『聖なるバリア-ミラーフォース-』！君の表側攻撃表示のモンスターをはｋ」
ｼﾞｼﾞｼﾞｯ…。
突然、リュウカの発動した罠に電撃が走り、効果を無効にされ、手札に戻される。
「！」
「ふきゅ・・・（アクセル条件達成！自分フィールド上の「経典」モンスターが相手のカード効果を受けた時、そのカードの効果を無効にして手札に戻す。その後、手札からこのカードをエクストラデッキからアクセル召喚する！アクセル・ゲートオープン！さらなる速さと力が合わさり、大いなる力で敵を殲滅せよ！アクセル召喚！！来い！怠惰経典神 フェニックス・ベルフェゴール！！！）」
次は巨大な青い本が出現し、その中から黒い炎を纏った悪魔が現れる。よく見るとその炎は巨大な鳥のような形をしている。
怠惰経典神 フェニックス・ベルフェゴール　ATK3600　☆12

「なっ・・・何だ、さっきより弱いじゃないか・・・む？」
リュウカが自分のモンスターを見るといつの間にかアレキサンドライドラゴンが破壊されている事に気づく。
「あれ？アレキサンドライドラゴンは？どこ行ったの？」
「・・・（面倒だからお前さんにコイツの効果を読ませてやる。ありがたいと思え）」

怠惰経典神 フェニックス・ベルフェゴール
レベル12　闇属性　悪魔族　アクセル／効果 ATK3600　DEF4800
【Ａ条件】自分の「経典」モンスターが相手のカード効果を受けた時、そのカード効果を無効にして手札に戻す。その後、エクストラデッキからこのカードをＡ召喚する。
【モンスター効果】
このカードがＡ召喚に成功した時、このカードより守備力が低いモンスターを全て破壊する。「経典」モンスターはこの効果を受けない。①：このカードは戦闘では破壊されない。②：1ターンに1度、自分のエクストラデッキに存在する闇属性モンスター1体を選択して発動する。そのカードを召喚条件無視して表側守備表示で特殊召喚する。③：自分フィールド上に「憤怒経典神 ドラゴニックサタン」が存在する場合、このカードの属性をエンドフェイズまで好きな属性に変更できる（ただし、神属性を除く）。

「・・・へ？」
「ふきゅ・・・（さらに罠カード『黙示録の宴-アポカリプス・パレード-』を発動、このターン、俺のフィールド上に存在する全ての「経典」モンスターの攻撃力は倍になる！）」
憤怒経典神 ドラゴニックサタン　ATK5000→10000
怠惰経典神 フェニックス・ベルフェゴール　ATK3600→7200　闇属性→光属性

「F・G・Dの攻撃力を上回った！？」
「うにぇ！（さぁ、詰ませるぞ！バトル続行、フェニックス・ベルフェゴールでF・G・Dを攻撃！）」
フェニックス・ベルフェゴールは纏っていた炎をF・G・Dにぶつける。その炎に焼かれ、五つの首の龍は爆散する。
リュウカ　LP4000→1800

「そんな・・・ボクのエースモンスターが・・・」
「ヴァイ！（とどめだ！ドラゴニックサタンでダイレクトアタック！高速の大槍－憤怒－！）」
リュウカ　LP1800→0

「うわあぁ！」
WIN　百騎兵


勝った・・・事実、このカードがなければ負けてた。
「すごい・・・ボクを打ち負かすなんて・・・君が最初だよ」
え・・・マジで？すごいな俺・・・。
そんなわけで盛り上がっていた俺とリュウカだが、ふと違和感に気づく。
「もきゅ？」
「あれ？君の相棒は？」
クォーツの姿がなかったのだった・・・。



次回　痛恨のミス

※タイトルが変わる可能性があります。