第67話 捜索開始　作：ヒラーズ

デュエル終了後、待機室・・・。
俺はこの会場の見取り図をみていた。
「・・・（ふむ、割と広いな・・・こりゃあ時間かかるぞ）」
俺は見取り図を壁から引っぺがし、ストマックストックに入れる。
「まさか百騎兵さん、一人で捜索を？」
確かに危険だが、こっちは武器がある。多少強引にやっても問題ないだろう。
「なら、私も行きますよ。人手は多いほうがいいですし」
「ふきゅ・・・（そうか？別に構わないが）」
俺はノイエを連れ、待機室を出る。
「そういえば、犯人の出所はわかるんですか？」
「きゅ・・・（わからん、だから探すんだよ、ヒントをな・・・）」
怪しいとすればマシンエリートが使っていた待機室。ここから探す。
俺達はマシンエリートが使っていた待機室に向かい、走ってた。




そしてマシンエリートが使っていた待機室の前・・・。
「・・・（さて開けるか）」
「何が入ってるか、まずは・・・」
ノイエが杖を床に突き立てて、何やら結界のようなものを張る。
「もきゅ？」
「これですか？これは味方以外、何者も寄せ付けない《バリア・フィアー》という魔法結界です、これなら誰にも邪魔されずに捜索ができます」
さすが魔女だ、魔法は使えているが・・・、そこまでやる必要はないんじゃないか？
「さぁ、入りましょうか」
「・・・」
俺達は扉を開け、中に入る。
「きゅ・・・（荒らされた跡は無い・・・ん？）」
「どうしましたか？」
「ふきゅ・・・（ノイエ、お前さんの足下、何か引きずった跡があるぞ）」
俺はノイエの足下にあった何かを引きずった跡を辿る。
「あっ・・・待ってください！今結界を解きますから！」
ノイエは結界を解き、俺の後を追う。
「・・・（どこまで続いているんだ？このままだと会場の外だ）」
「犯人は腕の力が強くない・・・、だとすれば」
恐らく、辿ってくるとは考えてないんだろう。



「・・・ここで止まっていますね」
引きずった跡は近くの教会跡の前に止まる。
「・・・（ここに犯人がいるとなれば、何かあるな）」
俺達は扉を開け、中を見る。
「「・・・」」
古いのか、動いたりすると埃が舞う。その中に複数の足跡を見つける。
一つは埃がかかっており、一つはまだ新しい
「きゅ・・・（やはりこうなるか・・・）」
俺はノイエの方に振り向き、言う。
「ふきゅ・・・（ノイエ、古い足跡と新しい足跡を判断できるか？）」
「え？できますが・・・？」
そうか、じゃあ一番新しい足跡を探すぞ。
俺達は辺りを見渡し、新しい足跡を探す。
「あっ、ありましたよ、百騎兵さん」
俺はノイエの所へ行き、足跡を辿る。
「あれ？祭壇近くでなくなってる・・・」
「きゅ・・・（なるほど・・・これでわかったぞ）」
ノイエの頭の上に？が浮かぶ。
「・・・（ノイエ、これは三流探偵のクズ推理だが聞いてくれ）」
「？」
「ふきゅ・・・（10年前の事件、デュエルの大会の最中などに行方不明者が出ているという事・・・これは恐らく、宗教事が関わってるな）」
その事でノイエは首を傾げる。
「？なんで宗教なんですか？」
「・・・（ノイエ、考えてみてくれ。何故大会の会場近くに教会があって、それ故に人が行方不明、それに比べて大会運営が仕事しない、そしてクォーツを捕らえにくるマナニアハンターズ・・・）」
俺的に思う事は・・・。
・10年前から行われている宗教。たぶん何かの神を祀ってる。
・恐らく何か怪しい儀式のために人が必要だったが、いなかった。
・丁度、近くにデュエル大会の会場が建てられ、好機だと思った。
・マナニアハンターを雇い、人さらいを実行、クォーツもまた被害者。
・犯人はデュエル大会の運営を買収したか、弱みを握っているか、またはグルという事か、会場内で殺害が起きても騒ぎにならない。
俺が考えられる事はこの程度である。
「・・・（この五つが考えられる事だ）」
「でも・・・なぜ？」
「ふきゅ・・・（ノイエ、昔の人は神様や悪魔から恩恵を受けるにはどうしたと思う？）」
ノイエは考え、言い辛そうに答える。
「それはもちろん、生け贄・・・・え？生け贄？」
そう、それだ。故に警察が動いてないとなれば、捜査が難航して諦めたという事で、
これが解決してない証拠だ。
「じゃあ、犯人は・・・」
「ふきゅ・・・（大会会場にはもういないが、ここにいるということだ、俺が犯人の仲間を殺害したからな。後は探すだけという形になる・・・つまり）」
俺は祭壇の横へ行き、祭壇を押す。
「つ・・・つまり？」
ゴゴゴゴッと音を立て、祭壇が横にずれる。
すると床に階段らしき道が現れる。
「これって・・・」
「きゅ・・・（ああ・・・、犯人のアジトと本人は俺達の真下だ）」


次回 解決への道
※タイトルが変わる可能性があります。