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HOME > 遊戯王SS一覧 > 第122話:聖夜の悲劇

第122話:聖夜の悲劇 作:光芒






 時は12月24日。世間的にはクリスマスイブにあたるこの日、少しばかり慌ただしいホテルのロビーで1人の少女が何処かに電話をかけていた。その少女は年齢にして10歳前後のまだ幼い少女である。彼女はとある理由で家族と別れ、1人遠く離れたヨーロッパの島国、イギリスへと来ていた。

「うん……クリスマスにはそっちに帰れると思うから。うん、わかった。じゃあ待っててね? あっ、ケーキと七面鳥は残しておいてよね? うん。じゃあね」

 そう言って少女は電話を置いた。電話を置いた少女は「ふぅ」と小さくため息をつくと、両手でガッツポーズを作る。そんな少女の頭をいつの間にか後ろに立っていた1人の男性がぶっきらぼうにぐしゃぐちゃと撫でまくった。
 少女はやめてと連呼しながら振り返り、その男性の脛を思い切り蹴とばした。所謂弁慶の泣き所という場所であり、どのような豪傑でも脛を蹴られると思わず涙を流してしまうほど痛い場所なのだ。男性はうめき声をあげながら、その場所を右手で摩っており、その様を少女は口をとがらせてみていた。

「いてて……思いきり蹴るなよ」
「雄一郎さんが悪いんですよ。もう、セットした髪の毛がぼさぼさに……」
「いいじゃねえか。これから日本に帰るんだろ? 飛行機の中で寝てるうちに寝癖になるって!」
「なりません!」

 少女は顔を真っ赤にして怒るが、男性が口元でしーっ、と言うと両手で口を抑えて黙り込んだ。公共のスペースで大の大人と少女が喧嘩となると要らぬ注目を集めてしまうからだ。一部界隈では有名人である2人はそういうゴシップ誌の餌になる真似は避けたかった。
 
「悪い悪い。いや、お前が珍しく嬉しそうにしてるからちょいと気になってな」
「もう、私が嬉しそうにしちゃいけないんですか?」

 膨れっ面を浮かべる少女に対して、頭をペコペコと下げる男性。そんな彼らにまた別の男性2人が声をかけてきた。1人は少女や男性と同じ日本人の優しそうな男性であり、もう1人は背が高く細身の白人男性であった。

「雄一郎、あまり遊希ちゃんをからかっちゃ駄目だろう?」
「悪かったって。でも時折からかいたくならないかこいつ?」
「まあ気持ちはわかるけどね」
「竜司さんも納得しないで下さいよ……」
「どうでもいいだろうそのようなこと……ところで天都くん、君はこれから日本へ帰るのか?」
「はい。もう今年のプロリーグの試合は終わりましたし、年末年始は家族と過ごしたいので……今から帰ればクリスマスには家に着くと思います」
「そうか……お前たちの母国である日本には神道というものがあるのにキリスト教の祭りであるクリスマスを祝うのだな」
「日本は良くも悪くも捉われない国でね。お正月には神社にお参りをし、法事はお寺で行い、秋にはハロウィンで仮装し、冬にはクリスマスを祝うものだよ」
「人によっちゃあ、きっちりラマダンまでやるし川で沐浴だってするぜ」
「凄い国だな日本は。まあそういう国だからこそ、お前たちのようなプロデュエリストが育つ土壌になるのかもな。星乃 竜司、藤堂 雄一郎……そして、天都 遊希」

 白人の男性ことミハエル・クリストフは両腕を組んでは感心した様子で頷く。彼に面と向かって褒められた3人は何処か照れ臭いようで、一様に頭の後ろを掻いていた。そんな時、遊希は腕時計の時間を確認する。搭乗する飛行機のフライトの時間まであと2時間ほどであり、そろそろホテルを出て空港に向かわなければならなかった。
 天都 遊希―――彼女はわずか7歳でプロデュエリストとしてデビューを果たすと、彼女だけが持つと言われる特別なカード【ギャラクシー】を駆使して瞬く間に世界的なプロデュエリストとなった。
 デュエルの時は勇ましくまた年齢に似合わぬ強さを誇る彼女も、デュエルディスクを置けばおっとりとした心優しいまだ10歳の少女である。竜司たちが保護者代わりになってくれているとはいえ、最愛の両親と自分を慕ってくれている妹ら家族3人と離れて暮らすというのは精神的に負担をかけるものとなっている。そのため、少しでもまとまった休みが取れれば日本へと帰り、家族との時間を過ごすようにしていた。

「あっ……もう行かないと」
「そうか、気をつけてな」
「道中の無事を祈る」
「お父さんお母さんに宜しく言っておいてね」
「はい! それでは……また!」

 少女は着替えや貴重品、デッキやデュエルディスクを入れたトランクを引いて元気よく駆けていった。ホテルの前に待たせてあった送迎の車に乗り込むと、すぐに日本に帰る飛行機の出る空港へと向かった。道中事故や事件などのアクシデントが無ければ遊希は明くる25日、すなわちクリスマスには日本の成田空港に到着する。
 空港に着く頃には両親が迎えの車を出してくれることになっており、その車で実家へ帰り、年末年始の微かな休みを家族と共に過ごすのだ。遊希は空港へ向かう車の中でその間何をして過ごすかの計画を立てていた。

「えーと……みんなとの話と、プレゼントとごちそうと……」

 帰ってからしたいことを指折り数える遊希。竜司や雄一郎、ミハエルらプロデュエリストの仲間との日常やプロリーグでの活躍など、離れていた間のよもやま話をするのはもちろんのこと、クリスマスツリーの飾りつけやサンタクロースから届いているであろうプレゼントを開封しては妹と仲良く遊ぶのだ。
 大晦日は家族で祖父母のお墓参りに行って、帰りにファミリーレストランで外食をする。夜には格闘技を見たがる父、歌合戦を見たがる母、バラエティを見たがる遊希、アニメを見たがる妹とチャンネル争いをしながら、年越しそばを食べる。去年は寝落ちして出来なかった年越しの瞬間を家族4人で過ごすことも忘れてはならない。
 今年はお年玉幾ら貰えるであろうか、初詣でおみくじを引いて大吉を引けるだろうか、おせち料理の栗きんとんをお腹いっぱい食べれるかな、書初め上手になったかな。考えれば考えるほどやりたいことが浮かんでくる。遊希は今、とても幸せだった。





―――そんな希望に満ち溢れた彼女が絶望に突き落とされるのはそれから約12時間後。成田空港に降り立った彼女を迎えに来ているはずの両親がいつになっても一向に現れないのだ。空港のロビーのソファに座りながら遊希は待ち続けた。そして彼女の下に飛び込んできたのは「両親の死」という10歳の少女にはあまりにも残酷すぎる報せだった。











 竜司、雄一郎、ミハエルは年明け間近までロンドンに滞在する予定だった。しかし、彼らは遊希からの連絡を受けてすぐに日本へと向かうことになった。
 遊希から話を聞いた当初は「何の冗談だ、冗談でもそんなことを言ってはならない!」と電話越しに激怒した竜司であるが、そもそも遊希がそんな冗談を言う少女でないことは外ならぬ彼が一番理解していた。竜司は雄一郎に頼んで日本の警察に事の子細を教えて貰うように依頼した結果、遊希の言っていたことが事実であることがわかった。

「……それは本当か!? 質の悪い冗談ではないのか!?」

 その話を2人から聞いたミハエルは椅子から飛び上がるようにして立ち上がった。ついこの間まで遊希が両親と電話で会話していたのを知っている。それが何故こんなことになるのか、と普段は平静な彼が珍しく取り乱していた。

「冗談じゃない。遊希ちゃんのご両親が……亡くなられた」
「そんでもって幼い妹さんは行方知れずだってよ。あいつは、遊希は今1人ぼっちだ」
「……2人はすぐに日本に戻るのか?」

 竜司と雄一郎は何も言わずに頷いた。ミハエルはそうか、と一言だけ言うと彼も同行する意志を伝えた。竜司にも雄一郎にもミハエルにもそれぞれ家族がおり、夫として父親として戻るべき家がある。それでも彼らは遊希を支えることを選んだ。
 デュエリストとしての彼女は大人である自分たちも舌を巻くほどの実力を持ち、若干10歳でプロリーグという戦場を戦う彼女には常に敬意を持って接している。しかし、この3人が遊希を気遣うのにはそんな彼女の本性にあった。
 それは遊希がプロデュエリストとしてデビューしたばかりの頃である。竜司から「とんでもない新人が出たよ」という話を聞いていた雄一郎とミハエルは初の遊希とのデュエルで苦戦しながらもなんとか勝利を収めていた。その直後に竜司を介して4人で食事をする機会があり、宿泊しているホテルのレストランへ向かったのだが、雄一郎とミハエルは驚愕した。
 その時出会った遊希はデュエルの時に対峙した勇ましい少女ではなく、何処にでもいる普通の少女だったのだ。当時7歳ながらその美貌は10年経てばハリウッドスターやパリコレモデルに匹敵する可能性を秘めていたが、そんな美少女の素顔は他人と目を見て話すことができなかったり、事あるごとに緊張で声を上ずらせたり、出されたピーマンやニンジンが食べれなかったり、と見ていてハラハラして仕方のない少女だったのである。
 プロの世界ともなれば表舞台こそ華々しいものであるが、プロというものになる以上どうしても利権や金銭が飛び交うのが実情であり、彼女にはそんな大人の汚い世界には染まり切ってほしくなどなかった。それならばせめて可能な限り自分たちの手で遊希を守っていこう。3人は自然と彼女を気遣うようになっていた。
 最初は人見知りな性格もあって中々心を開かなかった遊希であったが、いつだって優しく暖かい竜司、まるで同年代の悪ガキのように接してくる雄一郎、厳しいながらも的確なアドバイスをくれるミハエルという三者三様の大人たちに囲まれた彼女はデュエルそして私生活を通して徐々に心を開いていったのだった。

「正直俺たちが彼女にできることは限られている。でも彼女を支えてあげるだけでも何かの支えになるはずだよ」

 竜司のその言葉にプロの世界で20年以上生きてきた3人は改めて結束を誓った。まず、何をするにも情報は大切である。そのためホテル、空港、機内と場所を移しながら彼らは集められるだけの情報を集めようと奔走た。
 幸い雄一郎が藤堂グループの社長も兼任しているということもあって各国のメディアや企業に顔が利く。それが功を奏して日本に着くまでに事件のことが次々と竜司たちの耳に入ってきた。しかし、竜司たちは今遊希が受けていると思われる目を覆いたくなるような事態に彼らは言葉を失った。
 日本の警察およびマスコミ各社からオフレコで伝わってきたのは天都家の人々が雪の降るクリスマスイブに何者かの襲撃を受けたということである。前々から世界で遊希だけが持っている「デュエルモンスターズの精霊」という力を狙って世界中のマフィアが暗躍していることは裏で聞いていたが、竜司たちやプロリーグを統括する組織によって遊希に護衛がついていたこともあって、マフィアたちは彼女に手を出せないでいたのだが、痺れを切らした一部マフィアが遊希本人ではなく家族に手をかけるという凶行に走ったのである。

「一体どこの誰がこんなことを……」
 
 このことが明らかになるのはしばらく後のことなのだが、彼女の家族に狙いを付けたのは極東アジア地域に最大の縄張りを持つマフィアだった。マフィアたちは雪の降るクリスマスイブに都市部から離れた郊外にある遊希の家を襲っては遊希の両親を銃殺。タバコおよび料理による失火によって発生した火災が原因、と殺害を偽装したのである。
 ただ、警察の調査およびマスコミの報道によると死亡が確認されたのは遊希の両親だけであり、7歳になる彼女の妹・遊望は行方知れずだともわかった。遊希の両親は彼女だけでも助けようとして、事前に彼女だけを逃していた。そのため彼女だけはマフィアの襲撃を逃れられたと思われるが、それでも当時は雪の降る夜であり、7歳の少女が1人で外出したとなれば遭難してしまっているという恐れもある。いずれにしても無事を確認できていないのが現状だった。

(……遊希ちゃん、どうか気をしっかり……)











 竜司たちが遊希の待つ県へと着いたのは事件発生から3日後のことであった。最初は警察署に保護されていた遊希だったが、彼女は帰ってきてから何も口にしようとせず、疲労と栄養失調で倒れてしまい、地元の国立大学に併設されている病院へ入院していた。
 病室を訪れた竜司たちが見たのはすっかり憔悴しきった遊希だった。美しい黒髪はぼさぼさになり、目の下には濃い隈が現れ、数日間泣き腫らした目はまるでホオズキのように真っ赤に染まっていた。

「遊希……ちゃん」
「……あ、竜司……さん……? りゅうじさん……!!」

 ベッドの上から窓に映る景色をぼーっと眺めているだけだった遊希であるが、竜司たちが来たとわかった瞬間、大粒の涙を流して竜司に抱き着き、狂ったように泣きじゃくった。その様を目の当たりにして普段は明るい雄一郎も、何ごとにおいても冷静なミハエルも何か遊希に言葉をかけてやることができなかった。
 年が明け、竜司たちが戻ってきてから少しずつであるが遊希の体調は回復の兆しを見せていた。しばらくは寝たきりが続いていた遊希だったが、病院内を散歩するくらいのことはできるようになった。幸い病院側がマスコミをシャットアウトしてくれていたため、遊希が直撃取材を受けるということはなかったものの、病院の周囲には取材陣が毎日のように陣取り、上空を報道ヘリがバラバラとローターの音を響かせる日々が続いた。

「……あいつらうっさいな。プライバシーってもんを知らねえのかよ」
「日本のマスメディアというものはだいぶ節度がないのだな」
「それが彼らの仕事だ、仕方ないよ。それよりも……事件の捜査は進んでいないのかい?」

 竜司たちはここのところ病院近くのホテルに連泊して遊希の面倒を見るようにしていたが、それでも彼らがここに滞在できる時間も残りわずかとなっていた。
 表向きには警察の捜査は進んでいると報道されているが、実はそう上手く行っていないのが現状だ。裏では犯人がそのマフィアであることを掴みつつあったのだが、そのマフィアは彼らの拠点がある国の政府に近づき、政府を通して圧力をかけてきているという。
 現在の政権与党はこの事件を受けてその圧力に屈してはならないという姿勢を取っているが、その政権を追い落としたい野党にそれに連なる市民団体と一部マスメディアが結託して遊希の名を出しては政府および警察の批判を行い始める始末であった。

「なるほど……これは推測だけど、恐らく裏で手を引いているのは諸外国の政府だろうね。俺や雄一郎、遊希ちゃんのようにプロデュエリストを多く輩出したことで危機感を感じているのかもしれないな」

 あくまで推測であるが、と付け足した竜司は表情を変えぬまま、空になったお茶の缶を強くテーブルに叩きつけた。もしその推測が事実であるとすれば、そんなくだらないことのために10歳の少女から家族という掛け替えのない存在を奪ったことになるのだから。
 やりきれない思いが3人を包み込む中、病院のロビーを1人の若い女性看護師が駆けてきた。病院にはお年寄りもいるのに走り回るのは危ないだろう、と思っていたがそんな看護師は息を切らし、肩で息を整えながら竜司たちに伝えた。


―――行方不明だった遊望が発見された、と。


 警察の捜索の結果、遊望は発見されたという。一瞬だけ良かった、と胸を撫で下ろす3人であったが、すぐに気付いてしまった。警察からの報告では「発見された」とだけしかなく、その中に「無事」という言葉が無かったのである。聞き違いもしくは伝え忘れであってくれ、と願ったがそれは最悪の結果となってしまった。
 母親の手で一人マフィアの魔の手から逃げ出せた遊望であったが、雪の降る中、闇に包まれる山を彷徨い歩いたと思われる彼女は寒さによってそこで力尽き、そのまま7年という短く儚い命を終えた。
 野生動物にその亡骸を食い散らかされなかったのは不幸中の幸いであり、警察の霊安室に運ばれた彼女の亡骸はまるで人形のように美しいままであった。血の色が消え、不気味なほど真っ白になったことを除いては。

「……ゆみ……? ゆみ……おねえちゃんだよ? ねえ、おきて。おきてよ……ゆみ!!」

 警察から遊望が発見されたことを聞いた遊希は病院を飛び出して警察署へと駆けつけた。遊希は何度も遊望の名を呼びながら、もう二度と応えてくれない、氷のように冷たくなった妹を抱きしめた。
 大人しくおっとりとした姉と明朗快活で素直な妹。性格が真逆の2人であったが、姉妹仲はとても良く、七五三の時には美人姉妹として地方紙の一面を飾ったほどの美少女姉妹。嬉しい時は共に笑い、悔しい時は共に怒り、悲しい時は共に泣き、楽しい時は共に笑った。いつでも自分の後をついてくる妹に姉は精一杯の愛情を送り、そんな優しい姉を妹はいつだって尊敬していた。

「おねえさま」
「なぁに?」
「遊望、遊希おねえさまのことだいすきです」
「……わたしも、遊望のことだいすきだよ?」

 遊希と遊望は日常のようにそんな会話をしていた。そんな妹までもが命を落としてしまったのである。10歳の少女の心を砕くには十分すぎるほどの衝撃であった。
 両親、そして遊望の死を受けて遊希はプロデュエリストを引退することを表明。表舞台からは姿を消し、彼女と関われるのは竜司たちだけとなってしまった。やがて遊希はそんな竜司たちとも接することを拒み始め、最後まで彼女を支えようとした竜司もまた遊希は自ら遠ざけたのだ。

「遊希ちゃん……」
「竜司さん。もう、来ないで下さい。私は……親と妹を殺した犯罪者ですから」
「そんな……!」
「みんな言っています。天都 遊希が精霊を持っていたから。プロになって有名になったから両親と遊望は死んだ、って」

 この頃遊希を親殺し、妹殺しという根も葉もない噂が襲っていた。もちろんそれは真っ赤な嘘であるのだが、嘘も100回言われれば真実になるとはよく言ったもので、マスコミの報じることが真実、という誤った認識を持った人々の悪意が傷ついた彼女の心に止めを刺した。

「バカなことを言うな! 君は何も……!!」
「じゃあなんでパパとママと遊望は死んでしまったんですか!! なんで……なんで……なんで……!!」

 泣きじゃくりながら竜司の腕を拳を握って叩き続ける遊希。竜司はそんな彼女をただ抱きしめてやることしかできなかった。

「……お願いします。もうそっとしておいてください。私と関わると……竜司さんたちにまで迷惑をかけてしまうんです。おねがいします……」

 竜司は遊希の意を汲むことにした。それから直接会うことは無くなっても定期的に電話やメールなどで会話は続けており、やがて5年後に彼女をデュエルアカデミア・ジャパンへと迎え入れることとなったのである。
































「……なんで、なんであなたが生きているの? 遊望?」
「……」

 姉の問いかけに妹は何も答えなかった。遊希はさらに話を続ける。

「ごめん、今凄く混乱してる。でもね、2つだけ。言いたいことがあるの。まず1つ目、どんな形であってもあんたと再会できたこと、おねえちゃんとっても嬉しかった」

 普段の遊希がまず見せないような穏やかな微笑み。それはまさに愛しい妹を見る姉の顔だった。しかし、その顔はすぐに崩れ、やがて遊希の顔は怒りと戸惑いが混ざったような顔へと変わる。

「そして2つ目……あなた、綾香とエヴァに何をしたの」

 実際そうではないのだが、常々自分のせいで死んでしまったと思っていた妹がどのような形であれ自分の前に現れたということは遊希にとっては喜ばしいことだった。それでも、そんな最愛の妹が自分の親友2人を傷つけたとあれば話は変わってくる。

「何をするも……ただデュエルをしただけですよ? 私も一応デュエリストです。デュエリストがデュエルをするのに理由が必要なのですか?」
「そうね。デュエリストに何故デュエルをする、と尋ねるほど無駄なことはない。でも私が聞きたいのはそこじゃない。どうしてそのデュエルで綾香とエヴァは傷ついている?」
「……お姉さまもわかっているはずです。デュエルにおいてデュエリストの身体に直接ダメージが行く。その理由を」

 遊希の脳裏にはある二文字が浮かんだ。この世界において自分やエヴァ、そして以前綾香たちを操って手駒にした髑髏の仮面が持っていると思われるもの。

「“精霊”……」
「私にもその精霊が根付いております。一度命を落としたはずの私がここにいるのも、その精霊のおかげなのですから」
「……まさか、精霊の力で蘇ったとでもいうの!?」
「さすがお姉さま、理解が早いですね。ですが50点といったところです。私の思考、意志、記憶……それら精神的な面は元の天都 遊望のものと言っていいでしょう。ですが……この身体および力は……天都 遊望および人間のものではありません」

 そう言って遊望はツーサイドアップのヘアスタイルを形成していた頭のリボンを全て解いた。結ばれていた髪がストレートになる瞬間である、彼女の美しい黒髪は瞬く間に銀色の髪へと変化した。

「その髪は……」
「せっかくです。今の私の全てをお見せ致します」

 そう言うと遊望は胸の前で両手を合わせる。次の瞬間、彼女の身体は眩い光に包まれ、その姿を全く別のものへと変えた。
 銀色の髪と遊希に近い雰囲気の顔つきはそのままに、頭からは2本の角、背中からは4枚の翼、腰と臀部からはドラゴンのような巨大な尻尾が生えてきた。中学校の制服は黒と紫と藍色が合わさったかのような鎧へと変わり、下半身は黒のロングスカートに包まれる。まさに綾香が見た謎のビジョンの中の少女へと変化したのである。


「―――今の私は人に非ず。私、天都 遊望は人として死を迎えた後、デュエルモンスターズの精霊として新たな命を享けたのです。お姉さまの銀河眼の光子竜、エヴァ・ジムリアのレッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトと同じ、いやそれ以上の力を持つデュエルモンスターズの精霊によって―――」
「精霊……」
「そう。そして精霊となった私は……行動に移しました。その一例が、これです」

 遊望の手には光が集まり、あるものを形成する。それを見た遊希は言葉を失った。





「―――お姉さま、見覚えありますよね? この……髑髏の仮面」





 遊望はそう言いながら作り出した髑髏の仮面を顔に付けてみせた。銀色の髪に髑髏の仮面―――竜司と雄一郎、ならびに雄一郎と美咲の親子の絆を、エヴァとジェームズの恋心を、遊希と綾香・千夏・詩織の友情を。それらを汚く弄んだ、遊希にとって決して許すことのできない存在がそこにはいた。






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ター坊
遊希の詳しい過去が今、明かされた!
生きてて良かったと思っていたのに変わり果てた妹、仲間を傷つけてきた宿敵の正体、もう遊希の心はボロボロでしょうに。
さぁ、なんか精霊(?)と化した妹とは今後どんな展開になるのか? (2016-05-25 21:05)
名無しのゴーレム
おら、感動の再会だぞ。もっと喜べよ(追い打ち)
死んだと思った妹が精霊になって生きてた、しかも絶対に許せない外道行為に手を染めていた……わぁい。一周回って愉悦の道に目覚めてしまいそうな鬱展開。今日もジュースが美味い(え (2016-05-25 23:18)
白金 将
うごぉぉぉぉ(吐血
これは……これは辛い……
仲の良かった姉妹が戦うなんて辛いですな……(ブワッ (2016-05-26 01:24)
光芒
これはリアルの話ですが、およそ2年ぶりくらいに遊戯王カードを買いました。光波竜は出ませんでしたorz

>ター坊さん
断片的に語られることはありましたが、遊希に過去どのようなことがあったかをここまで書いたのは初めてになりますね。正直これだけのことがありながらデュエルを続けられている遊希のメンタルは実はかなり強いんじゃないかと思います。
死んだ遊望が精霊となって生き返る、という超展開ですがこの精霊になったということも後々響いてきます。

>名無しのゴーレムさん
愉悦……某聖杯戦争の神父かな?
まあ実際やられたらジュースなんて飲んでるレベルじゃないですよね……それでいて彼女がしたことが自分の身の回りの大切な人を傷つける行為だったわけですから。そんな彼女に対して遊希がどう出るか、ということを次以降書いていきます。

>白金 将さん
昔あれだけの仲良しだっただけに受けるショックはひとしおというやつですね。
極限の精神状態で臨む遊希にはかなり厳しい展開が待っているのかもしれません。

(2016-05-27 00:22)
tres(トレス)
遊希の過去が明らかになりました。これは辛い…家族が居なくなるなんて、まだ10歳の少女にとってどれほど悲しいことか…
過去もそうですが今現在の状況も遊希にとっては辛い…甦った妹によって明かされた衝撃の事実がまた心を揺らします。辛いですが、どうか耐えてくれることを願います… (2019-05-17 21:04)
光芒
tresさん
家族を失ったのは本来家族と楽しめるはずだったクリスマスというのが遊希に追い打ちをかけていますね。それでいて心ない人々による誹謗中傷もまた大きな傷を残しています。自分で書いていてなんですが、よくもまあ10歳の子にこんな過酷な人生を強いてしまったな、と。

遊望の件もそうですが、この章では遊希にひたすら試練が降りかかります。そしてその試練をどう超えていくかというものも見て頂ければ、と思います。
(2019-05-19 23:57)

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37 第51話:昔からの相棒 1425 3 2015-12-11 -
115 第52話:超戦士降臨 1569 4 2015-12-15 -
63 第53話:綾瀬の正体 1515 2 2015-12-19 -
50 第54話:精霊と精霊 1344 4 2015-12-22 -
71 第55話:真剣勝負 1309 2 2015-12-25 -
42 第56話:反攻の遊希 1262 2 2015-12-27 -
106 第57話:満身創痍のふたり 1350 3 2015-12-30 -
123 第58話:幻惑、水の銀河眼 1585 3 2016-01-04 -
102 第59話:未知の敵 1581 4 2016-01-07 -
70 第60話:猛攻! スピードロイド 1468 2 2016-01-10 -
94 第61話:親友 1473 5 2016-01-12 -
65 第62話:死闘の果てに 1512 6 2016-01-15 -
87 第63話:二人の少女、そしてライバル 1429 2 2016-01-18 -
50 第64話:激突! 青眼VS真紅眼! 1409 3 2016-01-21 -
107 第65話:光の導き 1318 2 2016-01-24 -
104 第66話:立ち上がる時 1358 4 2016-01-27 -
86 第67話:不滅の戦士! 幻影騎士団 1416 2 2016-01-30 -
121 第68話:不可解なこと 1465 2 2016-02-02 -
77 第69話:千夏との誓い 1302 3 2016-02-05 -
70 第70話:あの日、あの時 1376 4 2016-02-08 -
123 第71話:黒幕との接触 1570 3 2016-02-10 -
138 第72話:決別の時 1657 3 2016-02-12 -
101 第73話:思いを一つに 1382 3 2016-02-15 -
98 第74話:邪なる同調 1461 2 2016-02-17 -
43 第75話:精霊の奇跡 1384 4 2016-02-19 -
109 第76話:星天の再会 1388 2 2016-02-22 -
111 第77話:ペンデュラムの脅威! 1435 4 2016-02-24 -
118 第78話:渾身のドロー 1631 2 2016-02-26 -
99 1万アクセス突破記念企画開催! 1845 0 2016-02-26 -
50 第79話:覇王黒竜の目覚め 1394 4 2016-02-28 -
43 第80話:進化する銀河龍 1480 2 2016-03-01 -
130 第81話:変わらぬ友情 1457 7 2016-03-03 -
106 第82話:集う決闘者 1690 6 2016-03-04 -
131 第83話:小さくたって決闘者 1705 7 2016-03-05 -
96 第84話:決意を秘めた決闘者 1430 9 2016-03-07 -
73 第85話:歩み始めた決闘者 1518 13 2016-03-08 -
114 第86話:真意を告げた決闘者 1573 7 2016-03-09 -
102 第87話:ポンコツ揃いな決闘者 1597 7 2016-03-10 -
61 第88話:とにかく可愛い決闘者・1 1499 10 2016-03-11 -
91 第89話:とにかく可愛い決闘者・2 1537 8 2016-03-13 -
89 第90話:五人五色な決闘者 1438 6 2016-03-14 -
125 遊希たちが4月改訂を語るようです 1471 8 2016-03-16 -
71 第91話:夕刻迎えし決闘者 1375 6 2016-03-16 -
87 第92話:解き放たれた決闘者 1616 6 2016-03-18 -
70 第93話:秘密を打ち明けた決闘者 1737 7 2016-03-20 -
64 第94話:一計案じる決闘者 1259 8 2016-03-22 -
75 第95話:絆深める決闘者 1438 10 2016-03-23 -
73 第96話:矛を交える決闘者・1 1388 9 2016-03-25 -
114 第97話:矛を交える決闘者・2 1313 6 2016-03-27 -
110 第98話:矛を交える決闘者・3 1410 7 2016-03-29 -
70 第99話:矛を交える決闘者・4 1393 7 2016-03-31 -
83 第100話:熱戦の決闘者・1 1370 6 2016-04-02 -
118 第101話:熱戦の決闘者・2 1410 10 2016-04-05 -
78 第102話:熱戦の決闘者・3 1425 11 2016-04-07 -
70 第103話:熱戦の決闘者・4 1379 6 2016-04-09 -
102 第104話:熱戦の決闘者・5 1505 6 2016-04-11 -
94 第105話:熱戦の決闘者・6 1444 6 2016-04-13 -
58 第106話:決戦に臨む決闘者・1 1377 6 2016-04-15 -
117 第107話:決戦に臨む決闘者・2 1449 11 2016-04-18 -
74 第108話:別れの時を迎える決闘者 1447 10 2016-04-20 -
66 番外編前編について遊希たちが語るようです 1474 6 2016-04-21 -
96 第109話:2通の手紙 1557 11 2016-04-23 -
92 第110話:青き眼のアトラクション 1479 6 2016-04-25 -
121 第111話:新時代のデュエル 1429 6 2016-04-27 -
80 第112話:ドラグーン 1345 6 2016-05-01 -
104 第113話:アクセラレーション! 1422 7 2016-05-03 -
105 第114話:熱気溢れしサーキット 1235 6 2016-05-06 -
128 第115話:新たなるブラックフェザー 1293 5 2016-05-10 -
128 第116話:疾走の果てに 1497 7 2016-05-12 -
49 第117話:ノンストップ・ガールズ 1524 6 2016-05-14 -
67 第118話:夏の終わり 1446 9 2016-05-16 -
111 第119話:謎の美少女 1500 4 2016-05-19 -
80 第120話:真・究極 1368 8 2016-05-21 -
54 第121話:遊希の動揺、遊望の微笑 1327 4 2016-05-23 -
59 第122話:聖夜の悲劇 1292 6 2016-05-25 -
51 30000アクセス記念企画を少々。 1216 5 2016-05-27 -
74 第123話:姉として 1335 3 2016-05-29 -
65 第124話:対峙する竜と龍 1375 3 2016-06-01 -
54 第125話:顕現せし遊望の精霊 1410 5 2016-06-03 -
57 第126話:No.(ナンバーズ) 1432 4 2016-06-06 -
101 第127話:届かぬ言葉 1409 7 2016-06-08 -
69 30000アクセス記念企画 1617 4 2016-06-10 -
60 第128話:白紙のカード 1347 6 2016-06-14 -
116 第129話:青空の下で 1241 3 2016-06-17 -
124 第130話:白いドラゴンとの邂逅 1506 4 2016-06-20 -
66 第131話:試練のデュエル 1344 4 2016-06-23 -
60 第132話:第四の精霊 1267 5 2016-06-26 -
106 第133話:舞い降りる閃珖竜 1396 4 2016-06-29 -
62 第134話:親友に託された力 1262 3 2016-07-02 -
96 第135話:涙の誓い 1320 4 2016-07-06 -
96 第136話:次元転送装置 1277 3 2016-07-09 -
91 第137話:新たなる竜星 1432 5 2016-07-12 -
54 第138話:綾香の忘れたもの 1258 4 2016-07-15 -
131 第139話:決闘者たちの選択 1227 5 2016-07-19 -
99 第140話:2人の真意 1285 7 2016-07-24 -
63 第141話:精霊界への旅立ち 1318 4 2016-07-28 -
59 第142話:黒き魔術師と弟子 1262 3 2016-08-02 -
116 第143話:七星将軍の襲撃 1322 3 2016-08-05 -
87 精霊界 登場キャラクター(9/14更新) 1342 0 2016-08-07 -
65 第144話:英雄と炎拳・1 1241 5 2016-08-10 -
70 第145話:英雄と炎拳・2 1211 4 2016-08-14 -
62 第146話:騎士王の覚醒 1219 6 2016-08-17 -
74 第147話:竜姫神と岩の合成獣・1 1293 3 2016-08-21 -
70 第148話:竜姫神と岩の合成獣・2 1259 2 2016-08-23 -
46 第149話:過去への鎮魂歌 1306 7 2016-08-26 -
86 50000アクセス記念企画~短編集・1~ 1329 3 2016-08-28 -
82 第150話:機械の身体に宿る心 1137 0 2016-08-31 -
52 第151話:空を超えて 1109 0 2016-09-03 -
113 第152話:竜と機械の大会戦 1189 0 2016-09-08 -
55 第153話:竜領域のナンバーズ 1212 0 2016-09-13 -
78 50000アクセス記念企画~短編集・2~ 1462 7 2016-09-17 -
102 遊希たちが10月改訂を語るようです 1288 4 2016-09-19 -
78 第154話:望まぬ戦い 1170 2 2016-09-23 -
65 第155話:正しさと過ち 1155 4 2016-09-27 -
55 第156話:少女の決意 1263 2 2016-10-01 -
117 第157話:遊希に起きた異変 1349 4 2016-10-05 -
110 第158話:未知なるデッキ 玻星光 1291 3 2016-10-08 -
111 第159話:玻璃の如く純粋に 1291 2 2016-10-12 -
107 第160話:限界を超えて 1258 3 2016-10-15 -
128 第161話:決戦 1265 3 2016-10-18 -
97 第162話:精神の成長 1239 2 2016-10-21 -
46 第163話:聖なる珖放つ神の竜 1270 4 2016-10-24 -
40 第164話:絆が紡いだ道 1364 6 2016-10-27 -
66 第165話:戦いの終わり 1325 4 2016-10-30 -
58 番外編 Trick or Treat 1200 5 2016-10-31 -
108 第166話:終わりの始まり 1398 9 2016-11-04 -
106 第167話:最期のワガママ 1443 4 2016-11-07 -
117 第168話:声なき再会の誓い 1313 4 2016-11-10 -
89 番外編:11月11日 1203 5 2016-11-11 -
70 第169話:七皇激突 1152 3 2016-11-15 -
48 第170話:怒りに生まれし竜 1124 3 2016-11-17 -
129 第171話:紅き新星竜 1425 5 2016-11-19 -
77 第172話:未来を賭けた戦い・1 1318 4 2016-11-22 -
116 第173話:未来を賭けた戦い・2 1228 3 2016-11-24 -
125 第174話:未来を賭けた戦い・3 1221 4 2016-11-28 -
133 第175話:神の目覚め(修正済) 1230 5 2016-11-30 -
147 第176話:ゴッド・ナンバーズ 1578 5 2016-12-02 -
99 第177話:次元を越える想い 1457 4 2016-12-05 -
138 第178話:天地創造の龍 1449 3 2016-12-07 -
106 第179話:希望への道 1363 3 2016-12-09 -
134 第180話:別れの時 1270 4 2016-12-11 -
104 第181話:少女たちの帰還 1213 5 2016-12-13 -
57 遊希たちが1月改訂を語るようです 1163 7 2016-12-15 -
121 第182話:バースデイ 1416 3 2016-12-17 -
95 第183話:星龍皇覚醒・1 1239 3 2016-12-19 -
102 第184話:星龍皇覚醒・2 1208 4 2016-12-21 -
80 第185話:星龍皇覚醒・3 1123 4 2016-12-22 -
96 番外編:一番のプレゼント 1212 5 2016-12-25 -
117 第186話:星龍皇覚醒・4(修正済) 1321 3 2016-12-26 -
98 星龍皇 設定・カード紹介 1316 0 2016-12-29 -
62 第187話:星龍皇覚醒・5 1217 4 2016-12-30 -
99 番外編:新年 1218 4 2017-01-01 -
75 第188話:星龍皇覚醒・6 1087 2 2017-01-04 -
114 第189話:星龍皇覚醒・7 1211 3 2017-01-07 -
57 第190話:神星龍皇と課せられた運命 1401 3 2017-01-09 -
126 エピローグ:未来 1669 10 2017-01-13 -
91 番外編:2月3日 1168 4 2017-02-03 -
89 番外編:愛と友情のチョコレート 1034 4 2017-02-14 -
81 番外編:桃(色)の節句 1093 4 2017-03-04 -
126 感謝とお知らせ 1260 2 2017-05-04 -
79 番外編:Gift 1111 2 2017-12-25 -
141 ゴブリンと青眼(ブルーアイズ) 1091 2 2018-01-14 -
113 アフターストーリー:星乃 綾香編・1 1748 2 2018-05-24 -
83 アフターストーリー:星乃 綾香編・2 991 2 2018-05-28 -
95 アフターストーリー:星乃 綾香編・3 912 2 2018-05-30 -
122 アフターストーリー:星乃 綾香編・4 1040 2 2018-06-03 -
114 アフターストーリー:星乃 綾香編・5 1079 4 2018-06-06 -
53 アフターストーリー:陽川 千夏編・1 838 2 2018-08-14 -
64 アフターストーリー:陽川 千夏編・2 836 3 2018-08-20 -
103 アフターストーリー:陽川 千夏編・3 867 3 2018-08-23 -
64 アフターストーリー:陽川 千夏編・4 848 2 2018-08-25 -
37 アフターストーリー:陽川 千夏編・5 769 3 2018-08-30 -
62 『雪と光竜と夢幻世界』コラボ・1 908 2 2018-09-01 -
204 『雪と光竜と夢幻世界』コラボ・2 1020 3 2018-09-07 -
94 『雪と光竜と夢幻世界』コラボ・3 743 0 2018-09-09 -
60 『雪と光竜と夢幻世界』コラボ・4 846 3 2018-09-12 -
119 番外編:願う幸福 1424 2 2018-12-25 -

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