マスコット・コール

にゃる
「一目見ただけでクソ効果。星霊獣限定の緊急テレポート＋墓地の星霊獣を２体サルベージ。２体以上いないと発動できない欠点はあるが、条件がゆるゆる。これ１枚で場アド１か手札アド１取れるガチカード。なんだこれぇ。

「くっそう、どうすれば……」小春は思考する。単純なレーザーを放ってもそれは青面金剛鏡だか何かで跳ね返されてしまう。かと言って、私に他のことができるか……
「……いや、できる！」小春が左手を突き出し、堂々と叫ぶ。
「“フォトンレイ”！」左手から放たれる直線的な光条。
「……どうやら分かっていないようデスね！“青面……」「ディバイド！」小春が叫んだ瞬間、光が数万の糸に分裂した。「何を……」
光の糸が青面金剛鏡へ到達する。しかし、光は反射せず、かと言って貫通をしていない。糸が青面金剛鏡を捉えている！
「青面金剛鏡！その技、貰い受けるよ！」
小春が左手を引き上げ、青面金剛鏡をクーシャの近くから離す。クーシャが狼狽える。
（不味い、青面金剛鏡はあらゆるビームとか諸々を跳ね返すけど、それに対して一つしか出せないデメリットがある……！レーザーが飛んでくる！）「か、解じ」
「遅い！フォトンレイ！」左手を引き上げた遠心力で体を回転させ、右手からレーザーを放つ。やった、命中した！だが油断はしない。この程度で倒されるほど相手も手強くないはずだ。予想どうりクーシャは立っていた。服がややボロボロになってはいるが、目立った外傷はない。
「クッ、やってくれマシたねェ……！」
「どうしたのクーシャちゃん？おこなの？げきおこなの？」煽る。怒って直情になるのなら万々歳。さあ、かかってくるといい。
しかしクーシャは深呼吸したかと思うと、普段通りの口調で告げる。
「フッ、褒めてあげマス、コハル。貴女は私が予想してイタよりも強い」
「お褒めにあずかり恐悦至極」戯けた調子で返す。普段はこんな事しないが、まあいいだろう。
「デスが私はまだ禁じ手を使っていまセン！喰らいなサイ！“青面金剛鏡”！」クーシャが技名を唱える。するとどうしたことだろうか、青面金剛鏡は一向に出てこない。
「どうしたの？不発？」
「体を見てみるといいデス！」
見てみると、自分の体が青面金剛鏡に埋め込まれた形で固定されている！人を埋め込んでも発生させられるとは！
「コハル！貴女の弱点は破壊力の無さ！貴女に青面金剛鏡を破ることは不可能デスッ！」
「あっちゃあ、これヤバいかも……」頬を汗が伝う。
「フフフッ、勝った！勝ちマシた！やったー！ワタシは強いんだー！フフフッ！」勝利宣言。しかし。
「そうですね、クーシャさんは強いですね」肩を掴まれた。誰に？コハルは封じ込めた。マツリは確かに胸を貫いたはず。なら誰……
「おっと、動かないで下さい。さもないと肩のパーツが分離しますよ？」
声はマツリのもの！何故生きている！？
「私の炎は不尽の炎。刺し貫かれた位の傷なら自然治癒するの。ごめんね」
「クッ……」この近距離まで接近された。コハルのトークは時間稼ぎか！脳内コンピュータが必死に勝ち目を試算する。……勝ち目、ゼロ。クーシャは白旗を揚げた。
「クーシャさん、どうして私たちと戦おうと？私たちはその、味方、ではないのですか？」
「そ、それはソノウ……わ、ワタシと同じ力を持っている人がいて嬉しくッテ……」
「だから決闘したってこと？私の方が強いことを証明する為に？何でそんなことする必要あるのかしら？バカ？」
「バッ、バカとは何デスか！貴女一人じゃワタシに勝てなかったクセに！バーカバーカ！」
「んなっ、私が馬鹿だとぅ！？訂正しなさい貧乳アンドロイド！」
「キーッ！そんなに胸があるのがいいんデスか！胸だけが女の価値デスか！とんだ貧しい価値観をお持ちデ！」
「あ、あはは……仲のいいことは良いことですよね……」
こうしてクーシャとの戦いは終わった。しかし忘れてはならない。彼女たち同士の戦いは単なる仲間割れという事に。
続く。」(2016-07-03 07:20)

ター坊
「さすがマツリちゃん。最後の〆で出てくるか。そして胸囲の格差による罵り合いはここでも。
緊テレやら２枚回収とか色々やらかす性能のカード。ただ、制約もそこそこあり案外そこまでチートと呼ばれることもないかも？」(2016-07-03 08:49)