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最後の嘘憑獣

内視鏡さん の作成したオリジナルカードです。


最後の嘘憑獣
種類・種族 カテゴリー名
- 嘘憑獣(ライアースロープ)
属性 レベル 攻撃力 守備力
- - - -
①:1ターンに1度、自分または相手フィールドの「嘘憑獣」モンスター1体を対象に発動できる。お互いのフィールドの対象モンスターと同じ種族のモンスターを全て破壊する。②:1ターンに1度、自分フィールドの「嘘憑獣」モンスターが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。デッキ・手札・墓地から、その破壊されたモンスターのフィールドでの種族と同じ種族で、「嘘憑獣」以外のモンスター1体を特殊召喚する。
作者 作成日時
内視鏡さん 2024/02/19 23:07



内視鏡

■ストーリー■
もはや人里で暮らせぬ狩人だったが、それでも各地を放浪しながら嘘憑獣を倒し続けた。憎き獣共を屠り、その骸を焼いて食らう時だけに喜びを感じた。

ある時、負傷して倒れた狩人を介抱してくれる者が現れた。その者は人里離れた場所で家族と暮らしており、子を持つ父親であった。家族は狩人を暖かく迎えてくれた。狩人に久しぶりの安息の時間が訪れたが、それは長く続かなかった。

その父親は嘘憑獣だった。油断ではなかった。その嘘憑獣は極めて人に近く、すぐに見破る事ができなかった。刃を突きつけながら詰問した結果、父親は嘘憑獣だと白状した。「自分は人間を愛している」「妻も自分の事を分かってくれている」「頼むから家族は見逃してくれ」。それは狩人の耳には獣の喚きにしか聞こえなかった。おぞましき嘘憑獣は全て根絶やしにせねばならなかった。


嘘憑獣はその数を徐々に減らされていた。獣達は自分達を害する者の存在を認識した。敵を侮る愚か者達は簡単に殺されていった。嘘憑獣の頭目は、敵への対処を考えねばならなかった。我らを倒すためには同族すら手に掛ける、その敵の行動は常軌を逸している。獣達は狩りの邪魔をするその者を、「狂った羊飼い(クルークシェパード)」と呼んだ。


獣と人間、その両方から追われる身となった狩人に猶予はなかった。執念の探索を続けた結果、ついに狩人は嘘憑獣の頭目を含む群れを補足した。それは宿敵の排除を目論む嘘憑獣にとっても好機であった。互いの存亡を掛けた戦いが始まった。

戦いは連日連夜に渡った。戦場には獣の亡骸だけが増え続けた。狩人の力は嘘憑獣の予想も、人間の限界をも遥かに超えていた。嘘憑獣がどんな戦術を用いても狩人には先読みされ返り討ちにあった。嘘憑獣の頭目は戦慄した。人間を餌にする生態系の頂点たる存在が、人間によって蹂躙されているのだ。獣達は思い知った。自分達が相手にしているのは自分達以上の化け物であり、自分達は狩られる側であるという事を。この戦いで嘘憑獣の頭目は討たれ、残った獣達は大陸から逃げ去ったという。

(2024-02-19 23:08)

内視鏡

激戦の末、とうに限界を超えていた狩人はついに倒れ伏した。そのまま昏睡の中、何日も生死をさまよい続けた。

不快な日差しに照らされ、狩人は目を覚ます。清廉な空気が満ちる森の中にあって、未だに狩人の体は血と死の臭いを纏っていた。朦朧とした意識の中で、喉の異常な渇きだけが訴えられた。狩人は泉を見つけると頭ごと突っ込ませた。

泉の水面を見つめる狩人の目が、何か異様な物を捉え、驚愕と共に見開かれた。波紋で揺れる水面の中から、醜く歪んだ獣の顔がこちらを見つめ返した。狩人はそこに最後の嘘憑獣の姿を見た。森の奥で、獣の様な慟哭が響き渡った。


あれから長い年月が経ち、全てが歴史の中に埋もれて行った。嘘憑獣の存在は人々の記憶から薄れ、もはや伝説の中だけの存在となりつつあった。その怪物達が実在したという証明として、ある地方に1つの風習が残っている。その地に生きる人々は、魔除けの道具として羊飼いの杖(シェパーズクルーク)を手に携える。これは狩人が使っていた武器と同じ形状を持ち、これを見ると獣達は怯えて逃げ出すとされている。
(2024-02-19 23:09)


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