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「ヴァンパイアの幽鬼」のカード評価 ： 龍血騎デミルさん

ヴァンパイアの幽鬼 ▶︎ デッキ 《ヴァンパイアの幽鬼》
8
龍血騎デミル
2025/10/12 12:36
遊戯王アイコン
ヴァンパイアでは２枚目となるレベル３モンスター。
因みにもう一枚は《ヴァンパイア・ベビー》である。なので実質初のレベル３ヴァンパイアと考えてよい。

効果は強い。・・・効果は。
問題は、このカードを取り巻く環境である。

主な問題点は次の③つ。

①汎用札を複数積む時代に、テーマ名カードをコスト要求される。
これのせいで実質２枚初動となっている。このカードが登場した当時の環境ですら、手札誘発を始めとする汎用札を積極的に採用する時代であり、それらを積むほど事故率が上がるという時代に逆行したコストを要求されてしまっている。

②あらゆる手札誘発が悉く刺さる。
例えば《斬機サーキュラー》は特殊召喚時にコストとして他の斬機モンスターを墓地に送るため、最悪特殊召喚後に《夢幻泡影》や《エフェクト・ヴェーラー》を撃たれても最低限仕事が出来る。しかしこのカードは、それらに加え《灰流うらら》まで効いてしまう。因みにこのカードは大丈夫でも墓地に落とした下級の方には《屋敷わらし》も効く。
『召喚時のみ』というのも重い。召喚権を切ってしまっているので、無効を撃たれた後のサブプランを用意しにくいのである。

③サーチ札が（実質）存在しない。
後に登場したカードも悪かった。半年後にはこれの完全上位互換ともいえる《斬機サーキュラー》が登場し、こちらは「劣化サーキュラー」「生まれるのが半年早かった」という状態に。
あちらはその凶悪さから制限カードにまでなってしまったが、そもそも《サイバネット・マイニング》というサーチ札が存在する。何なら適当なレベル４を並べて《塊斬機ダランベルシアン》からサーチ出来るあちらに対し、こちらはそういったサーチ札が一切存在しない。
《スモール・ワールド》と相性が悪いのも拍車をかける。なにせ妖怪少女はアンデットとレベル３の２つが被るため中継には出来ず、それ以外の中継札を挟もうものならこれまた①のコスト事故に繋がる。


そもそも、展開出来てもヴァンパイアは弱い。身も蓋もない話ではあるが。現状先攻で構えて妨害出来るのが《ヴァンパイアの支配》と《竜血公ヴァンパイア》ぐらい。ここから妨害を追加する場合は、素引き前提で《アンデットワールド》と《ヴァンパイア・サッカー》を置いて相手モンスターをリリースする程度。だが先述①の通り、アンデットワールドを始めとしたコンボ用カードを採用するだけで事故率が上がるというジレンマ。ヴァンパイアだけで複数妨害を構えられれば良かったのだが・・・。《永遠の淑女 ベアトリーチェ》の禁止もこれに追い打ちをかけてくる。

と、本当に効果は悪くないのだが、書いていないことの殆どが環境に対し向かい風となってしまっている。
リンク１か２又は永続魔法辺りで、ヴァンパイアモンスターをサーチして召喚する効果を持ったカードが来ればかなり改善されるはずなので、期待はしたい。フィールドのヴァンパイアもコストに出来る点はきっと役に立つ時が来るはず。
報告URL 　yugioh-list.com/reviews/view/206376

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