交流(共通)
メインメニュー
クリエイトメニュー
- 遊戯王デッキメーカー
- 遊戯王オリカメーカー
- 遊戯王オリカ掲示板
- 遊戯王オリカカテゴリ一覧
- 遊戯王SS投稿
- 遊戯王SS一覧
- 遊戯王川柳メーカー
- 遊戯王川柳一覧
- 遊戯王ボケメーカー
- 遊戯王ボケ一覧
- 遊戯王イラスト・漫画
その他
遊戯王ランキング
注目カードランクング
カード種類 最強カードランキング
● 通常モンスター
● 効果モンスター
● 融合モンスター
● 儀式モンスター
● シンクロモンスター
● エクシーズモンスター
● スピリットモンスター
● ユニオンモンスター
● デュアルモンスター
● チューナーモンスター
● トゥーンモンスター
● ペンデュラムモンスター
● リンクモンスター
● リバースモンスター
● 通常魔法
永続魔法
装備魔法
速攻魔法
フィールド魔法
儀式魔法
● 通常罠
永続罠
カウンター罠
永続魔法
装備魔法
速攻魔法
フィールド魔法
儀式魔法
● 通常罠
永続罠
カウンター罠
種族 最強モンスターランキング
● 悪魔族
● アンデット族
● 雷族
● 海竜族
● 岩石族
● 機械族
● 恐竜族
● 獣族
● 幻神獣族
● 昆虫族
● サイキック族
● 魚族
● 植物族
● 獣戦士族
● 戦士族
● 天使族
● 鳥獣族
● ドラゴン族
● 爬虫類族
● 炎族
● 魔法使い族
● 水族
● 創造神族
● 幻竜族
● サイバース族
● 幻想魔族
属性 最強モンスターランキング
レベル別最強モンスターランキング
レベル1最強モンスター
レベル2最強モンスター
レベル3最強モンスター
レベル4最強モンスター
レベル5最強モンスター
レベル6最強モンスター
レベル7最強モンスター
レベル8最強モンスター
レベル9最強モンスター
レベル10最強モンスター
レベル11最強モンスター
レベル12最強モンスター
デッキランキング
Report#106「絆」 作:ランペル
挟まれる形で、響く2種の足音。天井の無機質な白い照明が映る視界の端では、穂香が痛みと焦りに表情を歪めている。
「(どうしたら……どう、したら……)」
イベントを用いて、被験者を誘導し梨沙の抹殺にかかった観測者。その結果、エレベーターへと向かっていた梨沙と穂香は、他の被験者に前後を挟まれる形となってしまった。梨沙はデュエル出来る状態ではなく、父親が向かわせたミアの援軍も到底間に合いそうにない。梨沙を守ろうと、懸命に立ち回る穂香も片腕は重傷であり、デュエルに耐えられるかも危うかった。
その時、恐る恐る歩み寄って来ていた気配が止まる。
「おい……ガキ。ほ、ほんとうにころすぞ……!だから……さっさと消えろよ」
男の恫喝と震えの混ざった声音が穂香へと向けられる。反対側を向いていた穂香は、声に反応して振り返る。目の端に涙を溜めながらも男の方を睨みつけた。
「いや……。お姉ちゃんにひどいことするなら、おじさんこそ……こ、ころし……ちゃう……から……」
「……!そ、そんなボロボロの格好で何を強がってんだ!!は、早くどっかいけよ!!」
穂香の言葉に男は動揺しながらも、声を荒げていた。その声に反応した穂香は、痛みに堪えながらもデュエルディスクを装着し、吊るされた右腕を構える。
「時間切れだ」
残った足音の方から、男の声が響く。その声にビクリと反応した穂香が振り返り、困惑の表情を見せる。もう一方の足音は、《ゴーストリック・シュタイン》の足元を通り過ぎていく。そのまま、穂香と話していた男の方へ向かっていった。
「だ、誰だお前……。邪魔するなよ、今から俺は……そいつを……」
その男の声に、梨沙は聞き覚えがあった。
ザザッピー
「ただいまよりフリーエリアにてデュエルを開始します。
ルール:マスタールール
LP:4000
モード:エンカウント
リアルソリッドビジョン起動…。」
デュエル開始のアナウンスと共に、被験者を閉じ込めるべくシャッターが降りる。そのシャッターは、梨沙達と2人の男を隔てる様に閉じられていた。シャッター越しに、最初に襲ってこようとした男の驚きと困惑に満ちた声が響く。
「はぁっ!??」
そして、もう1人の声が梨沙へと向けられた。
「裏野。こんな格下など、お前が相手するまでもない。さっさと行け」
梨沙は記憶を頼りに、その声の主を思い出す。
「貫名……さん……?」
貫名、それは梨沙の力量を計るという名目で渚が遣わせていた被験者の1人。銃撃による重傷こそ負わされたものの、彼とのデュエルに勝利した梨沙。貫名はその後、レッドフロアへと梨沙達を送り届ける道中、恐竜族を操る被験者の相手をして別れた。それ以降の動向は一切不明だったが、この場に居るという事は、脅威を無事に退けた様である。
「なん、で……」
「フランケンさん!あっちに行こ……!」
困惑の最中、穂香が《ゴーストリック・シュタイン》へと指示を飛ばし、来た道を戻り始める。再び身体が揺らされる事で、梨沙は呼吸もままならなくなるが、頭に浮かぶのは、何故貫名が梨沙達を助ける様な行動に走ったのか。その理由をすぐには見つけられなかった。
-----
ピー
「先攻は貫名様、後攻は里中様になります。」
「おま、おまえ!何考えてんだ!?」
鳴り渡るアナウンスへ、反射的に男が声を荒げた。中肉中背の中年である里中と呼ばれた男と対峙するのは、回転式の拳銃が変形したデュエルディスクを装着した貫名。ゴーグル越しの視線が男の姿を捉える。
「俺が考えていることなんざ1つだけ。格付けだ。もっとも、お前など計るまでもないかもしれないがな」
そう言って貫名は、デッキから初期手札5枚を引き抜く。動きの鈍い左腕は、肉が巨大な噛み痕によって凹んでいた。
「訳の分かんねぇこと言ってんじゃねぇって……!イベント知らねぇのか!?さ、さっきの奴をころしたら……外に出られたのに……。なんっで、邪魔すんだよ!?」
男は怯えや困惑、そして怒りのままに貫名を糾弾する。そんな彼を前にして、眉間に皺を寄せた貫名が首を傾げた。
「……?何言ってんだ。俺は十分待っただろ。お前がすぐにでもデュエルを始めていれば、裏野とデュエルは始められたはずだ」
「……!お、お前が邪魔しなければ……」
小さく言い淀みながら男が言葉を落とす。
「俺が邪魔する前に、お前がデュエルを始めれば良かっただけだろ。お前は裏野を殺し、外へ出るチャンスを掴んでいた。だから、俺は待ってやったんだ。俺が割り込むまでにデュエルが始まれば、それまで。お前は手にしたチャンスを活かして無事実験から解放だ。だが、お前はそれをしなかった」
貫名の並べ立てた言葉を前に、男は弱々しく首を振りながら後退る。
「お前は、はなから人を殺す気概なんて持ち合わせてなかった訳だ。手にしたチャンスをモノに出来ず、他者へ当たり散らす。デュエルするまでもなく、お前の底の浅さが透けて見えるよ」
「なんなんだ、てめぇ!?何、を……何を簡単に言ってんだ……。人をころすってのがどんだけ重いことか……お前に分かってんのか!?」
心苦しさを滲ませながら怒りを押し出した男が声を絞り出した。そんな感情的な里中に対し、貫名は冷たい視線と共に冷徹な言葉を落とす。
「少なくともお前よりは理解しているつもりだな。つか、自分が言ってることとやってること矛盾してるのに気付けよ。お前は躊躇こそしていたが、裏野を殺そうと立ち塞がったはずだろ?自分が助かるためにな。なのに、今更どの口で物言ってんだよ」
貫名が、手札のカードを翳す。この実験においてそれは、殺意の証明に他ならない——。
「ひっ……ま、待って……」
「俺は《刻まれし魔の詠聖》を発動」
-----
貫名が現れた事で、その場を離脱出来た梨沙と穂香。シュタインの手の中で揺られながら、エレベーターへと向かっていた。
「……あそこか!?」
突如、進行方向から人影と共に声がし、反応したシュタインが方向転換し別の通路を走る。それに追従し、声が追いかけて来た。
「待て……!!」
後ろを振り返る穂香の視界の端で、虚空から丸い機械の様なものが出現した。そして、ほぼ同じタイミングで曲がり角を抜けて、梨沙達を追いかけて来る人影が映る。しかし、その姿は閉じられたシャッターによって遮断されてしまう。
ザザッピー
「ただいまよりフリーエリアにてデュエルを開始します。
ルール:マスタールール
LP:4000
モード:エンカウント
リアルソリッドビジョン起動…。」
「あぁ!?な、なんでデュエルが!?」
閉じられたシャッターの向こうで鳴り響く声が、だんだんと遠のいていく。
「……ミアが間に合いましたね。現在地からして、エレベーターまで残り半分といったところです。これ以上、誰とも遭遇しなければ良いですが……」
梨沙のディスクより父親がそう語る。先ほどの襲撃者を食い止めたのは、父親の傍で遠隔デュエルを行うミアの仕業によるもの。遠隔デュエルを仕掛け、先ほどの襲撃者を梨沙たちから遠ざける事に成功したのだ。
「うん……」
穂香の視線は、シュタインに抱えられる梨沙へと向けられる。移動の負荷で、彼女は苦しそうに表情を歪めていた。その辛そうな姿に、目元が潤む。
穂香が前方へと視線を戻すと、何もない通路の中心が淡く光り始めた。
「何か、光ってる……じゃらじゃらちゃん?」
つい先程、襲撃者の足止めをするべく現れたミアのモンスターと似通った光景に穂香が声を洩らす。しかし、梨沙のディスク越しに父親が声を低くして告げる。
「いえ……ミアはまだデュエル中です。何かありましたか穂香……?」
「……!」
その言葉を聞き、穂香が痛みを抑え込んでデュエルディスクを構えた。それとほぼ同じくして、光の中から1人の人間が現れる。黒髪に茶色のコートを揺らしながら通路の中央へと出現した女性。右目を眼帯で隠す彼女の姿に穂香は見覚えがあった。
「鳥のお姉ちゃん……?」
「……!穂香君?それにこのモンスターは、梨沙君のだね。彼女は?」
シュタインに抱えられた穂香を見上げるように、渚がそう問いかける。その視線が穂香から横に逸れ、息も絶え絶えとなっている梨沙へ向くと、彼女の表情が曇る。
「梨沙君……その状態は……」
「福原さんですね?端的に伝えます。梨沙たちは、エスケープ地点である中央エレベーターへと向かっています。朱猟とのデュエルで治療不可の深手を負っていますが、エスケープさえ出来ればこの世界での傷など意味がなくなりますから」
遮るように父親が状況説明を行う。その説明に合点がいったのか、渚は小さく笑ってみせた。
「あなたは……梨沙君のお父様か。道理で梨沙君に連絡がつかない訳だ」
そこで、ようやく呼吸の落ち着いた梨沙がシュタインへ目配せすると、少しだけシュタインが手を下げ、渚と目が合う高さになった。
「渚、さん。無事だったん……ですね」
「あぁ、ボクは無事さ。…………近久君は、ダメだった……」
言い淀みながら言葉を濁す渚に、梨沙は静かに答える。
「……はい。でも、近久さんが穂香ちゃんを、護ろうと頑張ってくれたことは分かってます……」
「あぁ……そうだね。朱猟に勝ったから実験側も梨沙君を殺そうと躍起になって、こんなイベントを引き起こした。といったところかな」
渚はそう言うが早いか、シュタインの手の中で横たわる梨沙の元へ上がった。
「鳥のお姉ちゃん、何するの……?」
穂香が疑問とほんの少しだけ訝しむ視線を渚へ向ける。ふっと小さく笑った渚が、しゃがみ込み梨沙のデュエルディスクへと手を触れた。
「ハハ、悪いことなんてしないさ。梨沙君、デュエルディスクを外させてもらうよ?」
「ディスクを……ですか?何の、ために……」
渚は梨沙の腕からディスクを外すと共に、自らが装着しているデュエルディスクも取り外しながら口を開く。
「分かっていると思うが、君の位置情報は全ての被験者に発信され続けている。さて、その発信源は一体どこなのかという話さ」
「どこって……」
渚の発言に梨沙が言葉を詰まらせる。そんな彼女の発した言葉の真意を読み取ったのか、父親が補足を口にした。
「……なるほど、福原さんはその発信源が梨沙のデュエルディスクにあると読んでいるのですね?」
渚の手に渡った梨沙のデュエルディスクは、渚の腕へと装着される。そして、梨沙のデッキを引き抜くと、元々渚が装着していたディスクの収納部へ収められ、梨沙の腕へと装着した。
「そういうことさ。いざとなれば、ディスクに被験者番号を入力し直せば、自分のデュエルディスクとして使える。だが、何も操作しない限りは、ボクの持つこれが梨沙君のディスクということになる。数秒なら《盤外召喚》も消えないから、入れ替えておくよ」
渚は翳したディスクの上から《ゴーストリック・シュタイン》を掴む。そのまま、梨沙に付け替えたディスクへ《盤外召喚》し直すと、シュタインの手から飛び降り、残った梨沙と穂香の方を振り返る。
「穂香君、君のディスクで梨沙君の位置が動くか確認してくれ。動くなら、ボクの読み通り位置情報の核はデュエルディスクにある。だから、このままボクが囮になって惹きつけている間に君達はエレベーターへ向かうといい」
「囮……?それって……」
梨沙はようやく渚が行おうとしている事を理解し、口元を震わせる。
「お父様は、穂香君のディスクに連絡してくれ。そうすれば、引き続き梨沙君たちをフォロー出来るだろう?」
「感謝します。ご武運を……」
父親の見送りを最後に、渚へ渡ったデュエルディスクの通信が終了され、渚は《RR-ライズ・ファルコン》を《盤外召喚》した。それによって、渚の前へ機械質な隼が呼び起こされる。
「貫名君も呼び寄せておいた。まだ出会ってないなら、どこかで護衛に回ってくれるんじゃないかな」
そう口にすると、渚はライズ・ファルコンへと飛び乗った。
「ま、待って……渚さん……」
「待たないさ。ボクにとって希望と呼べるものはもう君しか残ってないからね。頑張ってくれると救われるよ……」
渚を乗せた隼は、その体躯に対して狭い通路内を器用に飛び立つと、角を曲がりあっという間に姿を消した。
「鳥のお姉ちゃん……」
渚が飛び立って数秒して、穂香のデュエルディスクへと通信が入る。ビクリと身体を震わせながらも、それを受け取った穂香のディスクから、再び父親の声が聞こえた。
「彼女の予測通り、共有されている梨沙の位置情報が移動しています。これで、福原さんを梨沙だと思い込んで、他の被験者はこちらに来なくなるはずです」
「そっか……。じゃぁ、今の内……だよね?フランケンさん、行こ……」
穂香の声掛けで再びシュタインが動き始める。渚が梨沙のデュエルディスクを持って移動している以上、マップを頼りに梨沙を探す事は困難になった。仮に、誰かと遭遇しても、イベントの告知内容には梨沙の名前と被験者番号しか表示されない。つまり、梨沙の顔を知っていなければ、彼女を裏野 梨沙として認知出来ないのだ。
再び移動を再開したシュタインの手の中で揺られる梨沙は、呼吸を遮られながらも思いを巡らせる。
「(貫名さんが来たのは、渚さんが呼んでくれたからだった……。もし、貫名さんが来なかったら、穂香ちゃんがデュエルすることになって……。その間に、もっと多くの人があそこに集まってたかもしれない。それに、渚さんが私の身代わりに……)」
身体も満足に動かせない中、穂香、渚、父親、ミアと生き残った仲間が梨沙を生かそうと奔走してくれている。みんなを危険に晒してしまっている事実に心苦しさを感じながらも、築き上げた絆に胸の奥底が熱くなっていく。
「(絶対に……叶えてみせる)」
今一度、己の覚悟を研ぎ澄ませた時、再びシュタインが足を止めてしまう。目的地を指し示している以上、シュタインが止まるとすれば、エレベーターへ到着したか、被験者が立ち塞がるかの2択しかない。
「……」
弱った身体で懸命に呼吸を整えていく。そうしている内に、人の足音とは違う何かの音が響いてくる。
「誰か、こっちに来てる……」
「落ち着きなさい、穂香。福原さんが梨沙のディスクを持って移動している以上、梨沙を狙った者が近づいている訳ではありません。迂回して、エレベーターへ向かいなさい」
父親の指示を受けて、頷いた穂香がシュタインへと進行方向を再度指し示す。それによって、シュタインが少し道を戻り、別の道を進む。
「もう少しでエレベーター前です。梨沙、辛抱しなさい……」
振動の合間で父親が梨沙を励ます。パープルフロアを出てから、移動にかなりの時間を費やしている。イベントの発生によって、地形が入り組んでしまったのが原因だが、梨沙達は着実にエレベーターへと近づいていた。
「……!また、あの音……」
シュタインが足を止めると共に、穂香が呟く。ゆっくりと息を吸う梨沙の耳にも、何かの迫る音がさっきと同じ様に聞こえてくる。
「また……?誰かが、我々を追って来ているというのですか……?」
父親の声に陰りが滲む。渚が梨沙のディスクを持って囮となってくれた事で、イベントに釣られた被験者は渚の元へ向かっているはず。そして、たまたま遭遇する相手ならば、シュタインが進路を変えれば撒く事は容易なはずだった。しかし、その何かは明らかに梨沙達を狙って、先回りするような挙動をしている。
「ひっ……」
穂香が通路の奥を見て小さな悲鳴を洩らす。梨沙もゆっくりとそちらへと視線を向ければ、遠くの曲がり角から、ヌッと茶色い鱗板に覆われた生物の顔がこちらを覗いていた。その造形はどこか爬虫類を彷彿とさせ、飢えた口から鋭い牙が天井の照明を反射して煌めく。その、縦に裂けた黄色い瞳孔が、梨沙と穂香の姿を捉えた。
「恐竜……」
梨沙が呟くと、それは全貌を露わにした。力強い体躯に加え、茶色と黄緑の縞模様の尾を振るう恐竜の視線は、決して梨沙達から外れない。そして、その首の付け根には1人の人間が跨っており、梨沙達を乗せた《ゴーストリック・シュタイン》を目視すると、嫌らしく口角を歪めた。
「みーっけ!!」
「……穂香!!」
突如、恐竜が唸り声をあげると共に、梨沙達の方へと全力で向かって来る。その声に反応して、ディスク越しに父親の切迫した声が響く。穂香は父親が自分へと向けた意図を察したのか、シュタインへ指示を飛ばすと、躊躇する事なくシュタインの手の上からその場へと飛び降りた。
「フランケンさん、お姉ちゃんを連れて離れて……! ぁあっ!?ぅ、うぅ……」
「ほのか、ちゃん……!?」
着地の衝撃は吊るされた右腕にも波及する。痛みを前に、悶絶の声をあげた穂香がその場へうずくまる。しかし、涙を浮かべながらもすぐさま立ち上がり、無理やりデュエルディスクを構えた。そして、迫り来る恐竜へと自ら向かっていく。
「だ、だめ……ほのか、ちゃ——
言い終える前に、シュタインが梨沙を乗せたまま穂香から距離を取るように動き出す。懸命に手を動かし、彼女へ手を伸ばすも、シュタインが角を曲がった事で、視界が無機質な白い壁で埋め尽くされる。そして、穂香を残した場所からアナウンスが響き渡った。
ザザッピー
「ただいまよりフリーエリアにてデュエルを開始します。
ルール:マスタールール
LP:4000
モード:エンカウント
リアルソリッドビジョン起動…。」
-----
シャッターが恐竜と穂香を閉じ込めるべく降りていく。それによって、突進していた恐竜は足を止める。それと共に、首へと跨っていた褐色肌の男が穂香を見下ろす。
「止まっちゃったか。となると、無防備だったのはさっきのでかいモンスターに抱えられてた方か」
少し残念そうに眉を下げた男だったが、次の瞬間には表情が切り替わり笑みが浮かぶ。
「はは!それにしても小さいのに健気だなぁ君は。逃がしたやつは、命を課してでも守りたい相手なのか~?」
「どうして、お姉ちゃんを狙ったの……?」
ズキズキと疼く右腕を涙目で庇いながらも、穂香は男を見上げ問いかける。マップ情報を頼りに出来ないはずなのに、この男は梨沙達の進行ルートを先回りする様な立ち回りをしていた。
「そりゃ、こいつが反応したからな!ディスクを着けてない餌相手なら、恐竜の種としての力強さが遺憾なく発揮できるだろ~?」
跨っている恐竜の肌を手で叩きながら、男は飄々とした態度を崩さない。
「何言ってるか、分かんない……。それで、どうしてお姉ちゃんを狙う必要が……」
瞳をキラキラと輝かせて話す男を前に、穂香は困惑と畏怖が顔に滲んでいく。それに対し、ディスク越しに父親が告げる。
「おそらく、福原さんとディスクを交換したことで、今の梨沙はデュエリストとして認識されていなかったのかもしれません。その結果、ディスクを着けていない者を狙う彼の標的になった訳です」
父親は男との会話から大よその状況を把握している様子だ。
他の被験者からイベントの位置情報を介して狙われるのを避ける為に、渚が行った囮作戦。結果として、裏野 梨沙を狙う相手は渚へと向かったが、今度はディスクを装着していない者を狙っている被験者の探知範囲に引っかかってしまう事になったのだ。
「さってと、庇った以上はこいつらの餌になってもらうぜ~」
恐竜に跨っていた男が、左足を庇うように地面へ降り立ちデュエルディスクを構える。その足には血が滲んでおり、何かが貫通したのか小さな穴が空いていた。
「穂香、生き残ることを第一に考えなさい。ミアにこちらへ向かうように指示してあります。死にさえしなければ、何とかなります」
「……はい」
父親の言葉に、穂香が小さく返事する。その声は震えていた。
「誰と話してるか知んないけど、俺っちは子供とか気にしないからそこんとこは頼むぜ~。むしろ、自然における生存競争では、子供なんてのは格好の餌だからな!赤子やら卵なんてのは、絶好の獲物ってことさ!」
嬉々として騒ぎながらディスク上のモンスターを取り除く男。それによって、呼び出されていた恐竜が姿を消した。
「穂香、再びお前を利用するようなことになってすまない。だが、お前がここで戦ってくれれば、梨沙は無事にエレベーターへたどり着けるはずです」
ディスク越しに静かに穂香へ語り掛ける父親。その内に潜んだ思惑さえも汲み取り、穂香が呟く。
「……ほのかは、自分で選んだんだよ。お化けのお姉ちゃんのこと守りたいって。……お父さんだってそうでしょ?」
「……!」
力強く顔を上げる穂香。痛みに顔を歪めながらも、キリッとした瞳が敵を見据える。
「お札のお姉ちゃんが……教えてくれたもん。諦めなければ、未来は繋がるの……!」
叫び出しそうになる右腕の痛みに耐えながら、デュエルディスクを今一度構え直した穂香。数秒の沈黙の果て、どこか晴れた声色で父親が声をあげた。
「……そうですね。穂香、お前のした選択は決して無駄にしません。梨沙に示すためにも、必ず生き残りましょう」
「……はい!」
恐怖、痛み、震え……そのすべてを抑え込み、穂香は眼前の敵の前へと立ち塞がる。自分の事を守り続けてくれた大切な人の為に。今まで紡がれた彼女へ集う希望を繋げるべく——。
「デュエル!」 LP:4000
「デュエル!」 LP:4000
-----
「(穂香ちゃん……)」
梨沙は、自分を守るために残った穂香を想っていた。絶対的に守るべき対象として、彼女を守って来たつもりだ。つい先程も、朱猟の元から助けだしたばかりである。しかし、結果として穂香を戦いの場から抜け出させる事は出来なかった。悔やんでも仕方がない、そんなことは分かっている。それでも、自分がこれほど重傷を負わなければ、もっと安全にエレベーターへ向かう方法を思いついていれば……。かもしれないという考えが溢れて止まない。
「それ、でも……」
それでも、穂香が自分に託したモノは理解している。彼女は、自分に希望を託した。勇ましく、勇敢に、あり得ない痛みを抑え込み、あの場へ残る選択を即座に下した。そんな彼女が自分に望む事が、後悔と絶望に押しつぶされる事などでないのは、十分に理解している。だから、梨沙は仲間の絆に温もりを感じながら、冷たい自分の身体を少しでも保たせる。
「……」
シュタインが動きを止めた。揺れが収まり、少しずつまともに呼吸が出来る様になっていく。ゆっくりと弱弱しくだが、息を吸い込み、吐き切る一連の呼吸動作に問題が無くなった所で、身じろぎし視線を動かす。
無機質な白い壁の中央に、オレンジ色に目立つ扉が視界に入る。梨沙は目的地であるエレベーターへとようやく辿り着いた。
「シュタイン……。あり……がとね」
シュタインがゆっくりと動き、梨沙をエレベーターの前へと立たせるようにゆっくりと降ろす。
「ぐ……ぅ……」
梨沙はふらつきながらなんとかその場へ立とうと足に力を込める。しかし、足が自重に耐えられず、バランスを崩し倒れそうになってしまう。寸での所をシュタインの手が支えた。
「はぁ……はぁ……」
荒々しい呼吸を続けながら、エレベーターを呼び出すボタンを押す。シュタインに支えられているから立てているだけで、梨沙だけではその場に立つ事すら叶わない。それ程までに衰弱した身体を何とか維持しながら、エレベーターの到着を待つ。数十秒して、エレベーターの到着を知らせる音が鳴った。
そして、エレベーターの扉がゆっくりと開かれていく——。
「生憎だけど、今このエレベーターは使用中止なんだ。死にたくなかったら引き返した方がいいよ?」
開かれる扉の隙間から、どこか冷ややかに、けれど耳に馴染んだ少年の声が響く。梨沙は朧になりかけた意識を保ち、顔を上げて中の人物を見遣った。彼の顔も、梨沙は知っている。
「え……梨沙さん?」
「翔……くん……」
「(どうしたら……どう、したら……)」
イベントを用いて、被験者を誘導し梨沙の抹殺にかかった観測者。その結果、エレベーターへと向かっていた梨沙と穂香は、他の被験者に前後を挟まれる形となってしまった。梨沙はデュエル出来る状態ではなく、父親が向かわせたミアの援軍も到底間に合いそうにない。梨沙を守ろうと、懸命に立ち回る穂香も片腕は重傷であり、デュエルに耐えられるかも危うかった。
その時、恐る恐る歩み寄って来ていた気配が止まる。
「おい……ガキ。ほ、ほんとうにころすぞ……!だから……さっさと消えろよ」
男の恫喝と震えの混ざった声音が穂香へと向けられる。反対側を向いていた穂香は、声に反応して振り返る。目の端に涙を溜めながらも男の方を睨みつけた。
「いや……。お姉ちゃんにひどいことするなら、おじさんこそ……こ、ころし……ちゃう……から……」
「……!そ、そんなボロボロの格好で何を強がってんだ!!は、早くどっかいけよ!!」
穂香の言葉に男は動揺しながらも、声を荒げていた。その声に反応した穂香は、痛みに堪えながらもデュエルディスクを装着し、吊るされた右腕を構える。
「時間切れだ」
残った足音の方から、男の声が響く。その声にビクリと反応した穂香が振り返り、困惑の表情を見せる。もう一方の足音は、《ゴーストリック・シュタイン》の足元を通り過ぎていく。そのまま、穂香と話していた男の方へ向かっていった。
「だ、誰だお前……。邪魔するなよ、今から俺は……そいつを……」
その男の声に、梨沙は聞き覚えがあった。
ザザッピー
「ただいまよりフリーエリアにてデュエルを開始します。
ルール:マスタールール
LP:4000
モード:エンカウント
リアルソリッドビジョン起動…。」
デュエル開始のアナウンスと共に、被験者を閉じ込めるべくシャッターが降りる。そのシャッターは、梨沙達と2人の男を隔てる様に閉じられていた。シャッター越しに、最初に襲ってこようとした男の驚きと困惑に満ちた声が響く。
「はぁっ!??」
そして、もう1人の声が梨沙へと向けられた。
「裏野。こんな格下など、お前が相手するまでもない。さっさと行け」
梨沙は記憶を頼りに、その声の主を思い出す。
「貫名……さん……?」
貫名、それは梨沙の力量を計るという名目で渚が遣わせていた被験者の1人。銃撃による重傷こそ負わされたものの、彼とのデュエルに勝利した梨沙。貫名はその後、レッドフロアへと梨沙達を送り届ける道中、恐竜族を操る被験者の相手をして別れた。それ以降の動向は一切不明だったが、この場に居るという事は、脅威を無事に退けた様である。
「なん、で……」
「フランケンさん!あっちに行こ……!」
困惑の最中、穂香が《ゴーストリック・シュタイン》へと指示を飛ばし、来た道を戻り始める。再び身体が揺らされる事で、梨沙は呼吸もままならなくなるが、頭に浮かぶのは、何故貫名が梨沙達を助ける様な行動に走ったのか。その理由をすぐには見つけられなかった。
-----
ピー
「先攻は貫名様、後攻は里中様になります。」
「おま、おまえ!何考えてんだ!?」
鳴り渡るアナウンスへ、反射的に男が声を荒げた。中肉中背の中年である里中と呼ばれた男と対峙するのは、回転式の拳銃が変形したデュエルディスクを装着した貫名。ゴーグル越しの視線が男の姿を捉える。
「俺が考えていることなんざ1つだけ。格付けだ。もっとも、お前など計るまでもないかもしれないがな」
そう言って貫名は、デッキから初期手札5枚を引き抜く。動きの鈍い左腕は、肉が巨大な噛み痕によって凹んでいた。
「訳の分かんねぇこと言ってんじゃねぇって……!イベント知らねぇのか!?さ、さっきの奴をころしたら……外に出られたのに……。なんっで、邪魔すんだよ!?」
男は怯えや困惑、そして怒りのままに貫名を糾弾する。そんな彼を前にして、眉間に皺を寄せた貫名が首を傾げた。
「……?何言ってんだ。俺は十分待っただろ。お前がすぐにでもデュエルを始めていれば、裏野とデュエルは始められたはずだ」
「……!お、お前が邪魔しなければ……」
小さく言い淀みながら男が言葉を落とす。
「俺が邪魔する前に、お前がデュエルを始めれば良かっただけだろ。お前は裏野を殺し、外へ出るチャンスを掴んでいた。だから、俺は待ってやったんだ。俺が割り込むまでにデュエルが始まれば、それまで。お前は手にしたチャンスを活かして無事実験から解放だ。だが、お前はそれをしなかった」
貫名の並べ立てた言葉を前に、男は弱々しく首を振りながら後退る。
「お前は、はなから人を殺す気概なんて持ち合わせてなかった訳だ。手にしたチャンスをモノに出来ず、他者へ当たり散らす。デュエルするまでもなく、お前の底の浅さが透けて見えるよ」
「なんなんだ、てめぇ!?何、を……何を簡単に言ってんだ……。人をころすってのがどんだけ重いことか……お前に分かってんのか!?」
心苦しさを滲ませながら怒りを押し出した男が声を絞り出した。そんな感情的な里中に対し、貫名は冷たい視線と共に冷徹な言葉を落とす。
「少なくともお前よりは理解しているつもりだな。つか、自分が言ってることとやってること矛盾してるのに気付けよ。お前は躊躇こそしていたが、裏野を殺そうと立ち塞がったはずだろ?自分が助かるためにな。なのに、今更どの口で物言ってんだよ」
貫名が、手札のカードを翳す。この実験においてそれは、殺意の証明に他ならない——。
「ひっ……ま、待って……」
「俺は《刻まれし魔の詠聖》を発動」
-----
貫名が現れた事で、その場を離脱出来た梨沙と穂香。シュタインの手の中で揺られながら、エレベーターへと向かっていた。
「……あそこか!?」
突如、進行方向から人影と共に声がし、反応したシュタインが方向転換し別の通路を走る。それに追従し、声が追いかけて来た。
「待て……!!」
後ろを振り返る穂香の視界の端で、虚空から丸い機械の様なものが出現した。そして、ほぼ同じタイミングで曲がり角を抜けて、梨沙達を追いかけて来る人影が映る。しかし、その姿は閉じられたシャッターによって遮断されてしまう。
ザザッピー
「ただいまよりフリーエリアにてデュエルを開始します。
ルール:マスタールール
LP:4000
モード:エンカウント
リアルソリッドビジョン起動…。」
「あぁ!?な、なんでデュエルが!?」
閉じられたシャッターの向こうで鳴り響く声が、だんだんと遠のいていく。
「……ミアが間に合いましたね。現在地からして、エレベーターまで残り半分といったところです。これ以上、誰とも遭遇しなければ良いですが……」
梨沙のディスクより父親がそう語る。先ほどの襲撃者を食い止めたのは、父親の傍で遠隔デュエルを行うミアの仕業によるもの。遠隔デュエルを仕掛け、先ほどの襲撃者を梨沙たちから遠ざける事に成功したのだ。
「うん……」
穂香の視線は、シュタインに抱えられる梨沙へと向けられる。移動の負荷で、彼女は苦しそうに表情を歪めていた。その辛そうな姿に、目元が潤む。
穂香が前方へと視線を戻すと、何もない通路の中心が淡く光り始めた。
「何か、光ってる……じゃらじゃらちゃん?」
つい先程、襲撃者の足止めをするべく現れたミアのモンスターと似通った光景に穂香が声を洩らす。しかし、梨沙のディスク越しに父親が声を低くして告げる。
「いえ……ミアはまだデュエル中です。何かありましたか穂香……?」
「……!」
その言葉を聞き、穂香が痛みを抑え込んでデュエルディスクを構えた。それとほぼ同じくして、光の中から1人の人間が現れる。黒髪に茶色のコートを揺らしながら通路の中央へと出現した女性。右目を眼帯で隠す彼女の姿に穂香は見覚えがあった。
「鳥のお姉ちゃん……?」
「……!穂香君?それにこのモンスターは、梨沙君のだね。彼女は?」
シュタインに抱えられた穂香を見上げるように、渚がそう問いかける。その視線が穂香から横に逸れ、息も絶え絶えとなっている梨沙へ向くと、彼女の表情が曇る。
「梨沙君……その状態は……」
「福原さんですね?端的に伝えます。梨沙たちは、エスケープ地点である中央エレベーターへと向かっています。朱猟とのデュエルで治療不可の深手を負っていますが、エスケープさえ出来ればこの世界での傷など意味がなくなりますから」
遮るように父親が状況説明を行う。その説明に合点がいったのか、渚は小さく笑ってみせた。
「あなたは……梨沙君のお父様か。道理で梨沙君に連絡がつかない訳だ」
そこで、ようやく呼吸の落ち着いた梨沙がシュタインへ目配せすると、少しだけシュタインが手を下げ、渚と目が合う高さになった。
「渚、さん。無事だったん……ですね」
「あぁ、ボクは無事さ。…………近久君は、ダメだった……」
言い淀みながら言葉を濁す渚に、梨沙は静かに答える。
「……はい。でも、近久さんが穂香ちゃんを、護ろうと頑張ってくれたことは分かってます……」
「あぁ……そうだね。朱猟に勝ったから実験側も梨沙君を殺そうと躍起になって、こんなイベントを引き起こした。といったところかな」
渚はそう言うが早いか、シュタインの手の中で横たわる梨沙の元へ上がった。
「鳥のお姉ちゃん、何するの……?」
穂香が疑問とほんの少しだけ訝しむ視線を渚へ向ける。ふっと小さく笑った渚が、しゃがみ込み梨沙のデュエルディスクへと手を触れた。
「ハハ、悪いことなんてしないさ。梨沙君、デュエルディスクを外させてもらうよ?」
「ディスクを……ですか?何の、ために……」
渚は梨沙の腕からディスクを外すと共に、自らが装着しているデュエルディスクも取り外しながら口を開く。
「分かっていると思うが、君の位置情報は全ての被験者に発信され続けている。さて、その発信源は一体どこなのかという話さ」
「どこって……」
渚の発言に梨沙が言葉を詰まらせる。そんな彼女の発した言葉の真意を読み取ったのか、父親が補足を口にした。
「……なるほど、福原さんはその発信源が梨沙のデュエルディスクにあると読んでいるのですね?」
渚の手に渡った梨沙のデュエルディスクは、渚の腕へと装着される。そして、梨沙のデッキを引き抜くと、元々渚が装着していたディスクの収納部へ収められ、梨沙の腕へと装着した。
「そういうことさ。いざとなれば、ディスクに被験者番号を入力し直せば、自分のデュエルディスクとして使える。だが、何も操作しない限りは、ボクの持つこれが梨沙君のディスクということになる。数秒なら《盤外召喚》も消えないから、入れ替えておくよ」
渚は翳したディスクの上から《ゴーストリック・シュタイン》を掴む。そのまま、梨沙に付け替えたディスクへ《盤外召喚》し直すと、シュタインの手から飛び降り、残った梨沙と穂香の方を振り返る。
「穂香君、君のディスクで梨沙君の位置が動くか確認してくれ。動くなら、ボクの読み通り位置情報の核はデュエルディスクにある。だから、このままボクが囮になって惹きつけている間に君達はエレベーターへ向かうといい」
「囮……?それって……」
梨沙はようやく渚が行おうとしている事を理解し、口元を震わせる。
「お父様は、穂香君のディスクに連絡してくれ。そうすれば、引き続き梨沙君たちをフォロー出来るだろう?」
「感謝します。ご武運を……」
父親の見送りを最後に、渚へ渡ったデュエルディスクの通信が終了され、渚は《RR-ライズ・ファルコン》を《盤外召喚》した。それによって、渚の前へ機械質な隼が呼び起こされる。
「貫名君も呼び寄せておいた。まだ出会ってないなら、どこかで護衛に回ってくれるんじゃないかな」
そう口にすると、渚はライズ・ファルコンへと飛び乗った。
「ま、待って……渚さん……」
「待たないさ。ボクにとって希望と呼べるものはもう君しか残ってないからね。頑張ってくれると救われるよ……」
渚を乗せた隼は、その体躯に対して狭い通路内を器用に飛び立つと、角を曲がりあっという間に姿を消した。
「鳥のお姉ちゃん……」
渚が飛び立って数秒して、穂香のデュエルディスクへと通信が入る。ビクリと身体を震わせながらも、それを受け取った穂香のディスクから、再び父親の声が聞こえた。
「彼女の予測通り、共有されている梨沙の位置情報が移動しています。これで、福原さんを梨沙だと思い込んで、他の被験者はこちらに来なくなるはずです」
「そっか……。じゃぁ、今の内……だよね?フランケンさん、行こ……」
穂香の声掛けで再びシュタインが動き始める。渚が梨沙のデュエルディスクを持って移動している以上、マップを頼りに梨沙を探す事は困難になった。仮に、誰かと遭遇しても、イベントの告知内容には梨沙の名前と被験者番号しか表示されない。つまり、梨沙の顔を知っていなければ、彼女を裏野 梨沙として認知出来ないのだ。
再び移動を再開したシュタインの手の中で揺られる梨沙は、呼吸を遮られながらも思いを巡らせる。
「(貫名さんが来たのは、渚さんが呼んでくれたからだった……。もし、貫名さんが来なかったら、穂香ちゃんがデュエルすることになって……。その間に、もっと多くの人があそこに集まってたかもしれない。それに、渚さんが私の身代わりに……)」
身体も満足に動かせない中、穂香、渚、父親、ミアと生き残った仲間が梨沙を生かそうと奔走してくれている。みんなを危険に晒してしまっている事実に心苦しさを感じながらも、築き上げた絆に胸の奥底が熱くなっていく。
「(絶対に……叶えてみせる)」
今一度、己の覚悟を研ぎ澄ませた時、再びシュタインが足を止めてしまう。目的地を指し示している以上、シュタインが止まるとすれば、エレベーターへ到着したか、被験者が立ち塞がるかの2択しかない。
「……」
弱った身体で懸命に呼吸を整えていく。そうしている内に、人の足音とは違う何かの音が響いてくる。
「誰か、こっちに来てる……」
「落ち着きなさい、穂香。福原さんが梨沙のディスクを持って移動している以上、梨沙を狙った者が近づいている訳ではありません。迂回して、エレベーターへ向かいなさい」
父親の指示を受けて、頷いた穂香がシュタインへと進行方向を再度指し示す。それによって、シュタインが少し道を戻り、別の道を進む。
「もう少しでエレベーター前です。梨沙、辛抱しなさい……」
振動の合間で父親が梨沙を励ます。パープルフロアを出てから、移動にかなりの時間を費やしている。イベントの発生によって、地形が入り組んでしまったのが原因だが、梨沙達は着実にエレベーターへと近づいていた。
「……!また、あの音……」
シュタインが足を止めると共に、穂香が呟く。ゆっくりと息を吸う梨沙の耳にも、何かの迫る音がさっきと同じ様に聞こえてくる。
「また……?誰かが、我々を追って来ているというのですか……?」
父親の声に陰りが滲む。渚が梨沙のディスクを持って囮となってくれた事で、イベントに釣られた被験者は渚の元へ向かっているはず。そして、たまたま遭遇する相手ならば、シュタインが進路を変えれば撒く事は容易なはずだった。しかし、その何かは明らかに梨沙達を狙って、先回りするような挙動をしている。
「ひっ……」
穂香が通路の奥を見て小さな悲鳴を洩らす。梨沙もゆっくりとそちらへと視線を向ければ、遠くの曲がり角から、ヌッと茶色い鱗板に覆われた生物の顔がこちらを覗いていた。その造形はどこか爬虫類を彷彿とさせ、飢えた口から鋭い牙が天井の照明を反射して煌めく。その、縦に裂けた黄色い瞳孔が、梨沙と穂香の姿を捉えた。
「恐竜……」
梨沙が呟くと、それは全貌を露わにした。力強い体躯に加え、茶色と黄緑の縞模様の尾を振るう恐竜の視線は、決して梨沙達から外れない。そして、その首の付け根には1人の人間が跨っており、梨沙達を乗せた《ゴーストリック・シュタイン》を目視すると、嫌らしく口角を歪めた。
「みーっけ!!」
「……穂香!!」
突如、恐竜が唸り声をあげると共に、梨沙達の方へと全力で向かって来る。その声に反応して、ディスク越しに父親の切迫した声が響く。穂香は父親が自分へと向けた意図を察したのか、シュタインへ指示を飛ばすと、躊躇する事なくシュタインの手の上からその場へと飛び降りた。
「フランケンさん、お姉ちゃんを連れて離れて……! ぁあっ!?ぅ、うぅ……」
「ほのか、ちゃん……!?」
着地の衝撃は吊るされた右腕にも波及する。痛みを前に、悶絶の声をあげた穂香がその場へうずくまる。しかし、涙を浮かべながらもすぐさま立ち上がり、無理やりデュエルディスクを構えた。そして、迫り来る恐竜へと自ら向かっていく。
「だ、だめ……ほのか、ちゃ——
言い終える前に、シュタインが梨沙を乗せたまま穂香から距離を取るように動き出す。懸命に手を動かし、彼女へ手を伸ばすも、シュタインが角を曲がった事で、視界が無機質な白い壁で埋め尽くされる。そして、穂香を残した場所からアナウンスが響き渡った。
ザザッピー
「ただいまよりフリーエリアにてデュエルを開始します。
ルール:マスタールール
LP:4000
モード:エンカウント
リアルソリッドビジョン起動…。」
-----
シャッターが恐竜と穂香を閉じ込めるべく降りていく。それによって、突進していた恐竜は足を止める。それと共に、首へと跨っていた褐色肌の男が穂香を見下ろす。
「止まっちゃったか。となると、無防備だったのはさっきのでかいモンスターに抱えられてた方か」
少し残念そうに眉を下げた男だったが、次の瞬間には表情が切り替わり笑みが浮かぶ。
「はは!それにしても小さいのに健気だなぁ君は。逃がしたやつは、命を課してでも守りたい相手なのか~?」
「どうして、お姉ちゃんを狙ったの……?」
ズキズキと疼く右腕を涙目で庇いながらも、穂香は男を見上げ問いかける。マップ情報を頼りに出来ないはずなのに、この男は梨沙達の進行ルートを先回りする様な立ち回りをしていた。
「そりゃ、こいつが反応したからな!ディスクを着けてない餌相手なら、恐竜の種としての力強さが遺憾なく発揮できるだろ~?」
跨っている恐竜の肌を手で叩きながら、男は飄々とした態度を崩さない。
「何言ってるか、分かんない……。それで、どうしてお姉ちゃんを狙う必要が……」
瞳をキラキラと輝かせて話す男を前に、穂香は困惑と畏怖が顔に滲んでいく。それに対し、ディスク越しに父親が告げる。
「おそらく、福原さんとディスクを交換したことで、今の梨沙はデュエリストとして認識されていなかったのかもしれません。その結果、ディスクを着けていない者を狙う彼の標的になった訳です」
父親は男との会話から大よその状況を把握している様子だ。
他の被験者からイベントの位置情報を介して狙われるのを避ける為に、渚が行った囮作戦。結果として、裏野 梨沙を狙う相手は渚へと向かったが、今度はディスクを装着していない者を狙っている被験者の探知範囲に引っかかってしまう事になったのだ。
「さってと、庇った以上はこいつらの餌になってもらうぜ~」
恐竜に跨っていた男が、左足を庇うように地面へ降り立ちデュエルディスクを構える。その足には血が滲んでおり、何かが貫通したのか小さな穴が空いていた。
「穂香、生き残ることを第一に考えなさい。ミアにこちらへ向かうように指示してあります。死にさえしなければ、何とかなります」
「……はい」
父親の言葉に、穂香が小さく返事する。その声は震えていた。
「誰と話してるか知んないけど、俺っちは子供とか気にしないからそこんとこは頼むぜ~。むしろ、自然における生存競争では、子供なんてのは格好の餌だからな!赤子やら卵なんてのは、絶好の獲物ってことさ!」
嬉々として騒ぎながらディスク上のモンスターを取り除く男。それによって、呼び出されていた恐竜が姿を消した。
「穂香、再びお前を利用するようなことになってすまない。だが、お前がここで戦ってくれれば、梨沙は無事にエレベーターへたどり着けるはずです」
ディスク越しに静かに穂香へ語り掛ける父親。その内に潜んだ思惑さえも汲み取り、穂香が呟く。
「……ほのかは、自分で選んだんだよ。お化けのお姉ちゃんのこと守りたいって。……お父さんだってそうでしょ?」
「……!」
力強く顔を上げる穂香。痛みに顔を歪めながらも、キリッとした瞳が敵を見据える。
「お札のお姉ちゃんが……教えてくれたもん。諦めなければ、未来は繋がるの……!」
叫び出しそうになる右腕の痛みに耐えながら、デュエルディスクを今一度構え直した穂香。数秒の沈黙の果て、どこか晴れた声色で父親が声をあげた。
「……そうですね。穂香、お前のした選択は決して無駄にしません。梨沙に示すためにも、必ず生き残りましょう」
「……はい!」
恐怖、痛み、震え……そのすべてを抑え込み、穂香は眼前の敵の前へと立ち塞がる。自分の事を守り続けてくれた大切な人の為に。今まで紡がれた彼女へ集う希望を繋げるべく——。
「デュエル!」 LP:4000
「デュエル!」 LP:4000
-----
「(穂香ちゃん……)」
梨沙は、自分を守るために残った穂香を想っていた。絶対的に守るべき対象として、彼女を守って来たつもりだ。つい先程も、朱猟の元から助けだしたばかりである。しかし、結果として穂香を戦いの場から抜け出させる事は出来なかった。悔やんでも仕方がない、そんなことは分かっている。それでも、自分がこれほど重傷を負わなければ、もっと安全にエレベーターへ向かう方法を思いついていれば……。かもしれないという考えが溢れて止まない。
「それ、でも……」
それでも、穂香が自分に託したモノは理解している。彼女は、自分に希望を託した。勇ましく、勇敢に、あり得ない痛みを抑え込み、あの場へ残る選択を即座に下した。そんな彼女が自分に望む事が、後悔と絶望に押しつぶされる事などでないのは、十分に理解している。だから、梨沙は仲間の絆に温もりを感じながら、冷たい自分の身体を少しでも保たせる。
「……」
シュタインが動きを止めた。揺れが収まり、少しずつまともに呼吸が出来る様になっていく。ゆっくりと弱弱しくだが、息を吸い込み、吐き切る一連の呼吸動作に問題が無くなった所で、身じろぎし視線を動かす。
無機質な白い壁の中央に、オレンジ色に目立つ扉が視界に入る。梨沙は目的地であるエレベーターへとようやく辿り着いた。
「シュタイン……。あり……がとね」
シュタインがゆっくりと動き、梨沙をエレベーターの前へと立たせるようにゆっくりと降ろす。
「ぐ……ぅ……」
梨沙はふらつきながらなんとかその場へ立とうと足に力を込める。しかし、足が自重に耐えられず、バランスを崩し倒れそうになってしまう。寸での所をシュタインの手が支えた。
「はぁ……はぁ……」
荒々しい呼吸を続けながら、エレベーターを呼び出すボタンを押す。シュタインに支えられているから立てているだけで、梨沙だけではその場に立つ事すら叶わない。それ程までに衰弱した身体を何とか維持しながら、エレベーターの到着を待つ。数十秒して、エレベーターの到着を知らせる音が鳴った。
そして、エレベーターの扉がゆっくりと開かれていく——。
「生憎だけど、今このエレベーターは使用中止なんだ。死にたくなかったら引き返した方がいいよ?」
開かれる扉の隙間から、どこか冷ややかに、けれど耳に馴染んだ少年の声が響く。梨沙は朧になりかけた意識を保ち、顔を上げて中の人物を見遣った。彼の顔も、梨沙は知っている。
「え……梨沙さん?」
「翔……くん……」
| 現在のイイネ数 | 18 |
|---|
↑ 作品をイイネと思ったらクリックしよう(1話につき1日1回イイネできます)
同シリーズ作品
| イイネ | タイトル | 閲覧数 | コメ数 | 投稿日 | 操作 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 108 | Report#1「黒」 | 854 | 0 | 2023-06-03 | - | |
| 101 | Report#2「痛み」 | 749 | 0 | 2023-06-05 | - | |
| 99 | Report#3「決死」 | 747 | 2 | 2023-06-06 | - | |
| 91 | Report#4「救い」 | 634 | 1 | 2023-06-10 | - | |
| 108 | Report#5「チュートリアル」 | 806 | 0 | 2023-06-11 | - | |
| 110 | Report#6「楽しくデュエル」 | 655 | 0 | 2023-06-15 | - | |
| 97 | Report#7「報酬」 | 557 | 0 | 2023-06-18 | - | |
| 91 | Report#8「3人目」 | 725 | 0 | 2023-06-21 | - | |
| 92 | Report#9「いい性格」 | 598 | 0 | 2023-06-24 | - | |
| 112 | Report#10「白熱」 | 774 | 0 | 2023-06-27 | - | |
| 106 | Report#11「決闘実験」 | 730 | 0 | 2023-07-03 | - | |
| 98 | Report#12「絶好のチャンス」 | 670 | 0 | 2023-07-10 | - | |
| 114 | Report#13「殺意の獣」 | 586 | 0 | 2023-07-16 | - | |
| 108 | Report#14「生存の道」 | 609 | 0 | 2023-07-18 | - | |
| 101 | Report#15「自己治療」 | 611 | 0 | 2023-07-25 | - | |
| 113 | Report#16「勝機、笑気、正気?」 | 692 | 0 | 2023-07-29 | - | |
| 99 | Report#17「幻聴」 | 581 | 2 | 2023-08-02 | - | |
| 114 | Report#18「ハイエナ狩」 | 643 | 0 | 2023-08-09 | - | |
| 99 | Report#19「おやすみ」 | 837 | 0 | 2023-08-13 | - | |
| 106 | Report#20「クラスⅢ」 | 600 | 0 | 2023-08-18 | - | |
| 100 | Report#21「視線恐怖症」 | 617 | 0 | 2023-08-23 | - | |
| 119 | Report#22「新たな被験者」 | 755 | 2 | 2023-08-28 | - | |
| 97 | Report#23「天敵」 | 589 | 2 | 2023-09-03 | - | |
| 113 | Report#24「吹き荒れる烈風」 | 585 | 0 | 2023-09-03 | - | |
| 84 | Report#25「情報屋」 | 502 | 2 | 2023-09-13 | - | |
| 87 | Report#26「再編成」 | 569 | 2 | 2023-09-18 | - | |
| 108 | Report#27「見えない脅威」 | 688 | 2 | 2023-09-24 | - | |
| 109 | Report#28「トラウマ」 | 652 | 2 | 2023-09-29 | - | |
| 92 | Report#29「背反の魔女」 | 775 | 2 | 2023-10-03 | - | |
| 123 | Report#30「潰えぬ希望」 | 788 | 2 | 2023-10-09 | - | |
| 104 | Report#31「献身」 | 547 | 0 | 2023-10-15 | - | |
| 99 | Report#32「好転」 | 559 | 2 | 2023-10-20 | - | |
| 102 | Report#33「身勝手」 | 529 | 2 | 2023-10-25 | - | |
| 96 | Report#34「ボス戦」 | 655 | 3 | 2023-10-30 | - | |
| 89 | Report#35「想起」 | 525 | 2 | 2023-11-05 | - | |
| 101 | #被験者リストA | 755 | 0 | 2023-11-05 | - | |
| 95 | Report#36「ノルマ達成目指して」 | 531 | 2 | 2023-11-10 | - | |
| 92 | Report#37「分断」 | 688 | 2 | 2023-11-15 | - | |
| 122 | Report#38「旅立ち」 | 766 | 0 | 2023-11-20 | - | |
| 99 | Report#39「幼き力」 | 563 | 2 | 2023-11-25 | - | |
| 85 | Report#40「囚われし者」 | 539 | 0 | 2023-11-30 | - | |
| 91 | Report#41「傍に居てくれるから」 | 582 | 2 | 2023-12-05 | - | |
| 106 | Report#42「どうして?」 | 669 | 1 | 2023-12-10 | - | |
| 92 | Report#43「拒絶」 | 495 | 0 | 2023-12-15 | - | |
| 97 | Report#44「不信」 | 558 | 2 | 2023-12-25 | - | |
| 97 | Report#45「夜更かし」 | 637 | 2 | 2024-01-05 | - | |
| 95 | Report#46「緊急回避」 | 709 | 0 | 2024-01-10 | - | |
| 104 | Report#47「狂気」 | 661 | 2 | 2024-01-20 | - | |
| 94 | Report#48「判断」 | 597 | 2 | 2024-01-30 | - | |
| 114 | Report#49「白化」 | 687 | 0 | 2024-02-10 | - | |
| 98 | Report#50「諦め切れない」 | 556 | 2 | 2024-02-20 | - | |
| 88 | Report#51「錯綜」 | 629 | 2 | 2024-03-01 | - | |
| 109 | Report#52「計画」 | 620 | 2 | 2024-03-05 | - | |
| 103 | Report#53「決意」 | 722 | 2 | 2024-03-10 | - | |
| 88 | Report#54「抜け道」 | 583 | 2 | 2024-03-15 | - | |
| 125 | Report#55「死の栄誉」 | 722 | 2 | 2024-03-25 | - | |
| 97 | Report#56「灼熱の断頭」 | 563 | 2 | 2024-03-30 | - | |
| 114 | Report#57「憧れの主人公」 | 577 | 0 | 2024-04-05 | - | |
| 100 | Report#58「記憶にいない娘」 | 510 | 2 | 2024-04-20 | - | |
| 91 | Report#59「蝕みの鱗粉」 | 536 | 4 | 2024-04-25 | - | |
| 105 | Report#60「歪み」 | 602 | 4 | 2024-04-30 | - | |
| 84 | Report#61「新たなステージ」 | 598 | 2 | 2024-05-10 | - | |
| 112 | #被験者リストB | 639 | 0 | 2024-05-10 | - | |
| 101 | Report#62「狂気の残党」 | 623 | 2 | 2024-05-20 | - | |
| 99 | Report#63「窒息」 | 593 | 2 | 2024-06-15 | - | |
| 94 | Report#64「護衛」 | 536 | 2 | 2024-07-10 | - | |
| 103 | Report#65「格付け」 | 536 | 2 | 2024-07-20 | - | |
| 122 | Report#66「赤い世界」 | 705 | 2 | 2024-08-05 | - | |
| 168 | Report#67「悪夢の始まり」 | 885 | 6 | 2024-08-15 | - | |
| 104 | Report#68「見せかけの希望」 | 598 | 4 | 2024-08-25 | - | |
| 88 | Report#69「未来を懸けて」 | 483 | 2 | 2024-09-05 | - | |
| 130 | Report#70「救われたい」 | 626 | 2 | 2024-09-15 | - | |
| 112 | Report#71「決意の隼」 | 732 | 2 | 2024-09-25 | - | |
| 91 | Report#72「勝者の在り方」 | 526 | 2 | 2024-10-05 | - | |
| 89 | Report#73「救われない」 | 542 | 2 | 2024-10-15 | - | |
| 84 | Report#74「死の責任」 | 538 | 4 | 2024-10-25 | - | |
| 89 | Report#75「喪失」 | 595 | 2 | 2024-11-05 | - | |
| 79 | Report#76「黙殺」 | 464 | 2 | 2024-11-10 | - | |
| 76 | Report#77「残されたモノ」 | 500 | 2 | 2024-11-20 | - | |
| 105 | Report#78「死別反応」 | 749 | 2 | 2024-11-30 | - | |
| 70 | Report#79「メモリアリティ」 | 424 | 2 | 2024-12-10 | - | |
| 75 | 観察報告レポート | 588 | 2 | 2024-12-10 | - | |
| 79 | Report#80「始動」 | 464 | 2 | 2024-12-20 | - | |
| 70 | Report#81「不可視」 | 538 | 0 | 2024-12-30 | - | |
| 75 | Report#82「揺れ惑う正義」 | 617 | 2 | 2025-01-10 | - | |
| 69 | Report#83「研ぎ澄まされし逆鱗」 | 545 | 4 | 2025-01-25 | - | |
| 71 | Report#84「解と答え」 | 521 | 0 | 2025-02-10 | - | |
| 62 | Report#85「序曲-死という舞台」 | 491 | 0 | 2025-03-20 | - | |
| 61 | Report#86「終幕-道化な生き方」 | 539 | 0 | 2025-03-25 | - | |
| 72 | Report#87「白き魚と朱の花」 | 653 | 2 | 2025-04-25 | - | |
| 81 | Report#88「死線」 | 673 | 4 | 2025-05-10 | - | |
| 80 | Report#89「衝撃」 | 540 | 4 | 2025-05-30 | - | |
| 75 | Report#90「愛着障害」 | 531 | 4 | 2025-06-10 | - | |
| 56 | Report#91「囚われの愛」 | 926 | 5 | 2025-07-05 | - | |
| 71 | Report#92「募る心労」 | 520 | 2 | 2025-08-25 | - | |
| 61 | Report#93「父と子と娘」 | 397 | 2 | 2025-09-20 | - | |
| 61 | Report#94「デジタル・バグ」 | 420 | 0 | 2025-10-15 | - | |
| 53 | Report#95「無理解」 | 401 | 4 | 2025-11-30 | - | |
| 53 | Report#96「私のせいで」 | 351 | 0 | 2025-12-10 | - | |
| 57 | Report#97「積み重なる希望」 | 405 | 0 | 2025-12-30 | - | |
| 45 | Report#98「捕食者の影」 | 229 | 0 | 2026-01-25 | - | |
| 43 | Report#99「不退の弾倉」 | 255 | 2 | 2026-02-20 | - | |
| 46 | Report#100「繋がる選択」 | 320 | 3 | 2026-03-20 | - | |
| 47 | Report#101「無痛の代償」 | 252 | 0 | 2026-06-05 | - | |
| 40 | Report#102「枯れぬ悪意」 | 178 | 0 | 2026-07-25 | - | |
| 46 | サイト閉鎖に伴う今後の方針 | 324 | 0 | 2026-07-25 | - | |
| 38 | Report#103「暴食の竜」 | 221 | 0 | 2026-07-30 | - | |
| 43 | Report#104「散りゆく声」 | 252 | 3 | 2026-08-15 | - | |
| 44 | Report#105「被験者狩り」 | 498 | 0 | 2026-08-30 | - | |
| 18 | Report#106「絆」 | 108 | 0 | 2026-09-30 | - |
更新情報 - NEW -
- 2026/06/27 新商品 WORLD PREMIERE PACK 2026 カードリスト追加。
- 10/12 03:42 評価 8点 《生命の汞 メルクリウム》「海外新規の汎用ランク10 効果は墓地…
- 10/12 00:03 評価 8点 《メルフィー・ラッシィ》「メルフィーの森に新たに加わったアザラ…
- 10/11 23:34 評価 8点 《月天気アルシエル》「総合評価:攻撃に活かせる天気リンクモンス…
- 10/11 23:19 SS turn39:襲来!終撃龍サイバー・エン
- 10/11 23:13 評価 10点 《メルフィー・ワラビィ》「メルフィーの森に迎えられた新しいお…
- 10/11 21:16 評価 10点 《虹天気アルシエル》「総合評価:打点が低い点が難点だが、無効化…
- 10/11 21:06 評価 5点 《極天気ランブラ》「総合評価:耐性付与でやはり使いたいところ。 …
- 10/11 20:58 評価 8点 《雷天気ターメル》「総合評価:天気模様の張り替えでサポートを変…
- 10/11 20:54 評価 6点 《晴天気ベンガーラ》「総合評価:リンク素材から蘇生し、効果付与…
- 10/11 20:09 評価 7点 《打ち出の小槌》「ラッキーカードだ、こいつが君のところへ行きた…
- 10/11 18:46 掲示板 新オリカコンテスト計画処
- 10/11 18:44 SS 76Turn 最後の戦いVSエンクレーブ
- 10/11 18:31 評価 9点 《曇天気スレット》「総合評価:《天気予報》による素材確保に役立…
- 10/11 18:06 掲示板 新オリカコンテスト計画処
- 10/11 17:57 評価 10点 《天気予報》「総合評価:天気モンスターと共にあれば一気に動ける…
- 10/11 12:24 SS 損得バイアスモヒカンも悲観
- 10/11 09:32 評価 3点 《ヒーロー逆襲》「同じ「ヒーロー」罠である《ヒーロー・ブラスト…
- 10/11 08:50 評価 6点 《雨天気ラズラ》「総合評価:手札の永続罠を置くことで発動補助と…
- 10/11 07:28 デッキ 【獄神ドゥームズ】マスターデュエルVer.(現在編集中)
- 10/11 00:08 評価 10点 《無垢なる者 メディウス》「この男1枚で ・5~8シンクロ ・…
Amazonのアソシエイトとして、管理人は適格販売により収入を得ています。
WORLD PREMIERE PACK 2026

REVOLUTION BOOSTER -トゥーン・ウィッチクラフト・破械-
CHAOS ORIGINS
LIMIT OVER COLLECTION -THE RIVALS-
ザ・ヴァリュアブル・ブックEX6
LIMIT OVER COLLECTION -THE HEROES-
BLAZING DOMINION
THE CHRONICLES DECK 精霊術の使い手
遊☆戯☆王OCG STORIES 6巻
ジャンプフェスタ2026
PREMIUM PACK 2026
DUELIST BOX -PRISMATIC SUMMON-
遊☆戯☆王OCGストラクチャーズ 11巻
TERMINAL WORLD 3
BURST PROTOCOL




遊戯王カードリスト
遊戯王カード検索
遊戯王カテゴリ一覧
遊戯王デッキレシピ
闇 属性
光 属性
地 属性
水 属性
炎 属性
風 属性
神 属性